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K 6263:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 試験の種類 ······················································································································ 2 

5 圧縮応力緩和試験 ············································································································· 2 

5.1 原理 ···························································································································· 2 

5.2 試験装置 ······················································································································ 3 

5.3 試験片 ························································································································· 4 

5.4 試験時間,試験温度及び試験用液体··················································································· 5 

5.5 試験手順 ······················································································································ 5 

5.6 試験結果のまとめ方 ······································································································· 6 

5.7 試験精度 ······················································································································ 7 

5.8 試験報告書 ··················································································································· 7 

6 引張応力緩和試験 ············································································································· 7 

6.1 原理 ···························································································································· 7 

6.2 試験装置 ······················································································································ 8 

6.3 試験片 ························································································································· 8 

6.4 試験時間及び試験温度 ···································································································· 8 

6.5 試験手順 ······················································································································ 8 

6.6 試験結果のまとめ方 ······································································································· 9 

6.7 試験報告書 ·················································································································· 10 

附属書A(参考)圧縮応力緩和の求め方−試験精度 ··································································· 11 

附属書B(規定)試験装置の校正 ··························································································· 13 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 16 

K 6263:2015  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

ゴム工業会(JRMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。これによって,JIS K 6263:2004は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6263:2015 

加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−応力緩和の求め方 

Rubber, vulcanized or thermoplastics-Determination of stress relaxation 

序文 

この規格は,2011年に第1版として発行されたISO 3384-1及びAmendment 1(2013)を基とし,技術的

内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムに,規定の圧縮又は引張変形を与えて規定の環境下で変形を維

持したときの,応力の減少割合の求め方について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 3384-1:2011,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of stress relaxation in 

compression−Part 1: Testing at constant temperature及びAmendment 1:2013, Revised calibration 

schedule(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

警告 この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。この規格は,

その使用に関して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利

用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 2401-1 Oリング−第1部:Oリング 

注記 対応国際規格:ISO 3601-1,Fluid power systems−O-rings−Part 1: Inside diameters, cross-sections, 

tolerances and designation codes(MOD) 

JIS K 6200 ゴム−用語 

JIS K 6250 ゴム−物理試験方法通則 

注記 対応国際規格:ISO 23529,Rubber−General procedures for preparing and conditioning test pieces 

for physical test methods(MOD) 

JIS K 6257 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方 

K 6263:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 対応国際規格:ISO 188,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Accelerated ageing and heat 

resistance tests(MOD) 

JIS K 6258 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐液性の求め方 

注記 対応国際規格:ISO 1817,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of the effect of 

liquids(MOD) 

JIS K 6272 ゴム−引張,曲げ及び圧縮試験機(定速)−仕様 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

ISO 18899:2004,Rubber−Guide to the calibration of test equipment 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 6200によるほか,次による。 

3.1 

圧縮応力緩和(compression stress relaxation) 

規定の条件下での圧縮力の減少を初期圧縮力で除して百分率で表したもの。 

3.2 

引張応力緩和 

規定の条件下での引張力の減少を初期引張力で除して百分率で表したもの。 

3.3 

試験ひずみ 

試験中に試験片に与える,圧縮又は引張変形量の割合。圧縮応力緩和試験の場合は,圧縮板間の距離か

ら算出する。引張応力緩和試験の場合は,つかみ具間距離から算出する。 

試験の種類 

試験の種類は,次の2種類とする。 

a) 圧縮応力緩和試験 

b) 引張応力緩和試験 

圧縮応力緩和試験 

5.1 

原理 

この試験は,円柱状又はリング状試験片に規定の圧縮変形を与え,規定の温度及び時間でその変形を維

持したときの圧縮力と初期圧縮力との変化を求め,圧縮応力緩和特性を調べるために行う。 

なお,圧縮応力緩和試験は,次の2種類とする。これらの試験は,試験片をガス中又は液体中で加熱し

て行うこともできる。 

a) A法 試験片を装着した圧縮装置を試験温度に予熱し,試験温度にて試験片の圧縮を行い,初期圧縮

力及びその後の圧縮力の測定を試験温度で行う方法。 

b) B法 試験室の標準状態にて試験片を圧縮して,その圧縮力を測定する。変形を保ったまま規定温度

まで加熱し,規定時間保持する。その後,圧縮変形を保持したまま,温度を試験室の標準状態に戻し,

圧縮力の測定を行う方法。 

A法及びB法による試験結果は,同じ値を得ることはできない。試験方法は,試験の目的によって選択

する。例えば,高温によるシール性を調べるときには,A法を用い,室温と高温との繰り返しによるシー

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ル性を調べるときには,B法を用いるのが一般的である。 

注記 圧縮応力緩和試験には,特別な目的で用いられる他の方法として,全ての圧縮を試験室の標準

状態で行い,異なる温度で圧縮力の測定を行う方法もある。 

5.2 

試験装置 

試験装置は,圧縮装置,圧縮力測定装置,試験槽及び温度測定器によって構成され,それぞれ次による。 

なお,試験装置の校正は,附属書Bによる。 

5.2.1 

圧縮装置 圧縮装置は,2枚の平行で平たんな研磨された圧縮板をもち,圧縮板の試験片が接する

表面の材質は,クロム鋼,ステンレス鋼又はその他の耐腐食性材質のものを用いなければならない。圧縮

板の平滑性,表面粗さ,上下の圧縮板の平行度及び剛性は,重要である。圧縮板の表面は,研磨し,滑ら

かでなければならない。圧縮板は,平滑かつ平行に維持し,試験片を圧縮したときに変形してはならない。 

なお,圧縮装置は,次の条件を満たしたものでなければならない。 

− 試験片のない状態で,上下圧縮板間の平行度は,±0.01 mmでなければならない。 

− 上下圧縮板の間に試験片を入れ,圧縮装置を組み立て,試験片に力を加えたとき,圧縮板は,0.01 mm

以上変形してはならない。 

− 圧縮板は,圧縮された試験片が,確実に圧縮板の面内に収まる大きさで,試験片は,横方向に自由に

膨張できなければならない。 

− リング状試験片を用いる場合には,リング状内部の圧力と外部の圧力とを同一にするため,又は液体

中での試験において,試験用液体が圧縮板の孔を自由に循環できるように,圧縮板の中央に直径2 mm

以上の孔があいていなければならない。 

− 圧縮装置は,試験片を規定の速度で規定の圧縮を行い,圧縮力を1 %以内の読取り精度で測定するた

めの,適切な設備に接続できるものでなければならない。 

− 圧縮装置は,試験中試験片の圧縮変形を維持することができ,規定の温度で試験槽内に維持すること

ができるものでなければならない。 

注記1 圧縮板の表面仕上げは,JIS B 0601に従って,測定した表面粗さが,Ra<0.4 μmであること

が望ましい。 

なお,Raは,触針式表面粗さ測定器で測定した表面輪郭曲線から算出した算術平均粗さで

ある。 

注記2 ジグを用いて圧縮板を規定の停止位置までねじ込む構造の圧縮装置の場合,試験片の厚さ又

は線径が,規定の範囲に入っていれば,試験ひずみを測定する必要なく試験を行うことがで

きる。 

5.2.2 

圧縮力測定装置 圧縮力は,測定値の±1 %の読取り精度で測定できなければならない。 

なお,圧縮力測定装置は,次のa) 又はb) のいずれかとする。 

a) 試験期間中,圧縮力を連続的に測定できる装置の場合には,規定の試験ひずみを与えた試験片の厚さ

を試験終了まで±0.01 mmに保てるものでなければならない。 

b) 規定の時間間隔で圧縮力を測定できる装置の場合には,初期試験ひずみで与えた圧縮変形を僅かに増

加させ,試験片の圧縮力を測定してもよい。この場合,増加させる圧縮変形は,可能な限り小さくし,

天びん形試験機の場合は,1 N,ロードセル形試験機の場合は,0.05 mmを超えてはならない。 

なお,圧縮力測定後,更に試験を継続するときは,試験片を再度圧縮したときの変形が初期変形の

±0.01 mmに保てるものでなければならない。 

5.2.3 

試験槽及び浸せき容器 試験層及び浸せき容器は,次による。 

background image

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 試験槽 試験槽は,JIS K 6257の4.2(試験の種類)に規定する熱抵抗性試験で用いられるものでなけ

ればならない。 

注記 窒素ガス中で試験を行う場合,酸化老化の影響を取り除くことができることから,結果は,

熱老化だけの影響となるため,油又は蒸気の中で用いられるシールのように空気に触れない

製品の使用状況を想定した試験法として用いることができる。 

b) 浸せき容器 浸せき容器は,圧縮装置を試験用液体に完全に浸せきできるものを用いなければならな

い。試験用液体が揮発性又は有毒液体の場合には,完全に密閉された容器を用いる。また,容器中の

試験用液体は,ヒータ及び液循環の適切な制御によって,規定の温度に維持されなければならない。

この代替として,a) に規定した試験槽の中に容器及び圧縮装置を置くことによって,温度を維持して

もよい。 

5.2.4 

温度測定器 温度測定器は,適切な精度をもつセンサを用いなければならない。また,温度測定器

は,試験片の温度を正確に測定できる位置に,センサを取り付けなければならない。 

5.3 

試験片 

5.3.1 

試験片の形状及び採取・作製 

5.3.1.1 

一般事項 

試験片は,規定の形状及び寸法に成形したものか,又はJIS K 6250の8.(試験片の採取・作製)に従っ

て作製したシート若しくは製品から切り出したものとする。 

注記 異なる寸法の試験片によって得られた結果は,比較できない。 

5.3.1.2 

円柱状試験片 

円柱状試験片には,小形試験片と大形試験片との2種類の形状がある。それぞれの寸法を,表1に示す。 

表1−円柱状試験片の寸法 

単位 mm 

形状 

直径 

厚さ 

小形試験片 

13.0±0.5 

6.3±0.3 

大形試験片 

29.0±0.5 

12.5±0.5 

5.3.1.3 

リング状試験片 

リング状試験片には,角形断面(角リング)試験片と円形断面(Oリング)試験片との2種類の形状が

ある。それぞれの寸法を,表2に示す。 

表2−リング状試験片の寸法 

単位 mm 

形状 

厚さ 

内径 

線径 

幅 

角形断面(角リング)試験片 

2.0±0.2 

15.0±0.2 

− 

2.0±0.2 

円形断面(Oリング)試験片a) 

− 

14.00±0.19 

2.65±0.09 

− 

注a) 円形断面試験片は,JIS B 2401-1に規定するB0140GのOリングをいう。 

5.3.2 

試験片の寸法測定 

試験片の寸法測定は,JIS K 6250の10.(寸法測定方法)による。 

5.3.3 

試験片の数 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

試験片の数は,3個以上とする。日常又は開発試験の場合は,1個又は2個を用いてもよい。 

5.3.4 

試験片の選別 

厚さ及び幅又は線径の不同が0.1 mmを超えるもの,異物の混入したもの,気泡のあるもの及びきずの

あるものを試験片として,用いてはならない。 

5.3.5 

試験片の保管 

試験片を作製し,試験を行うまでの間の時間は,JIS K 6250の7.(試料及び試験片の保管)による。 

5.3.6 

試験片の状態調節 

試験片の状態調節は,次による。 

a) 試験前に,試験片は最初に熱的状態調節を行い,その後,機械的状態調節を行う。 

b) 試験片の熱的状態調節は,試験片を70 ℃で3時間保温し,その後,試験室の標準温度で16時間以上

48時間以内保管しなければならない。 

注記 特に熱可塑性ゴムの場合は,内部に応力を包含しているため,熱的状態調節を行うことでこ

れらの応力を和らげることができ,試験結果の再現性を改善することができる。 

c) 試験片の機械的状態調節は,試験室の標準温度で実施し,試験片を試験で用いるのと同じ変形まで圧

縮し,直ちに元に戻す。これを1サイクルとし5サイクル繰り返す。この機械的状態調節は,熱的状

態調節が終わった後,試験前に実施する。その後,試験前に試験室の標準温度で16時間以上48時間

以内保管しなければならない。 

なお,機械的状態調節は,試験結果の再現性を向上させるために行う。多くの試料,特に充塡剤を

多く含んだ配合物には有効である。しかし,機械的状態調節を最終製品で実施した場合,製品の実用

結果と合わない場合がある。このような場合には,機械的状態調節を省くことができる。機械的状態

調節を省いた場合は,試験報告書に記録しなければならない。 

5.4 

試験時間,試験温度及び試験用液体 

5.4.1 

試験時間 

規定がない限り,試験時間は,(168  )時間とする。試験途中での圧縮力の測定は,3時間  分,6

時間  分,(24  )時間及び(72  )時間とする。更に長い時間の試験を行う場合には,対数目盛で

の時間を用いなければならない。 

なお,B法の場合は,試験片の圧縮力測定のため試験室の標準状態に戻す2時間は試験時間に含めない。 

5.4.2 

試験温度 

試験温度は,JIS K 6250の11.2(試験温度及び試験湿度)に規定する温度の中から選択する。試験用液

体の急激な劣化又は蒸発を起こすような温度での試験は避ける。 

5.4.3 

試験用液体 

試験用液体は,JIS K 6258の5.4(試験用液体)に規定する液体から選択する。 

5.5 

試験手順 

5.5.1 

準備 

上下圧縮板の表面を清掃し,ガス中試験の場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布す

る。 

注記 潤滑剤には,例えば,シリコーン油,ふっ化シリコーン油(約0.01 m2/sの動粘性率をもつもの),

二硫化モリブデンなどが用いられる。 

5.5.2 

試験片の厚さ測定 

試験片の厚さ測定は,次による。 

 0 
−2 

  0 
−10 

  0 
−20 

 0 
−0.5 

 0 
−1 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 円柱状試験片 円柱状試験片の厚さは,熱的状態調節の後,機械的状態調節の前に,試験室の標準状

態で試験片の中心を0.01 mmの精度で測定する。 

b) リング状試験片 リング状試験片の厚さ又は線径は,熱的状態調節の後,機械的状態調節の前に,試

験室の標準状態で試験片の周方向に約90度間隔で0.01 mmの精度で測定する。測定した4点の平均

を試験片の厚さ又は線径とする。 

なお,測定した個々の値が0.05 mm以上異なる場合,その試験片は,廃棄しなければならない。 

5.5.3 

A法 

A法は,次による。 

a) 試験槽及び圧縮装置を試験温度に予熱する。 

b) 液体中試験の場合には,試験片と圧縮板との表面に試験で用いる液体を薄く塗布する。ガス中試験の

場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布する(5.5.1参照)。 

c) 試験片の温度平衡を得るために,試験片を圧縮板の上に置き試験槽内で試験温度で最低30分間予熱す

る。150 ℃以上の試験の場合には,JIS K 6250の附属書A(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム試験片に対す

る状態調節時間)に従い更に長い時間,予熱が必要である。 

d) 試験片を30秒〜120秒の時間内で規定の試験ひずみまで圧縮し,その後,試験終了まで,この圧縮率

を保持する。試験ひずみは,(25±2)%とする。25 %試験ひずみを与えることができない場合は,(15

±2)%のひずみから5 %ずつ減らした試験ひずみを用いてもよい。 

e) 圧縮操作終了と同時に時間の測定を開始し,(30±1)分後に測定値の1 %の読取り精度で圧縮力の測

定を行い,これを初期圧縮力F0とする。 

f) 

その後,規定の時間ごとに圧縮力Ftを測定する。 

なお,圧縮力の測定は,全て試験温度で行う。 

5.5.4 

B法 

B法は,次による。 

a) 試験槽を試験温度に予熱する。 

b) 液体中試験の場合には,試験片と圧縮板との表面に試験で用いる液体を薄く塗布する。ガス中試験の

場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布する(5.5.1参照)。 

c) 試験室の標準状態で,試験片を圧縮板に挟む。 

試験片を30秒〜120秒の時間内で規定の試験ひずみまで圧縮し,その後,試験終了までこの圧縮率

を保持する。試験ひずみは,(25±2)%とする。25 %試験ひずみを与えることができない場合は,(15

±2)%のひずみから5 %ずつ減らした試験ひずみを用いてもよい。 

d) 圧縮操作終了と同時に時間の測定を開始し,(30±1)分後に測定値の1 %の読取り精度で圧縮力の測

定を行い,これを初期圧縮力F0とする。 

e) あらかじめ規定の試験温度に保持した試験槽に,試験片を圧縮した状態の圧縮装置を入れ,加熱を行

う。 

f) 

規定の時間経過後,試験片を圧縮した状態の圧縮装置を試験槽から取り出し,2時間以内に試験片及

び圧縮板を試験室の標準状態に戻す。試験室の標準状態で圧縮力Ftを測定する。以後,この操作を繰

り返し,規定の時間ごとの圧縮力を測定する。 

なお,圧縮力の測定は,全て試験室の標準状態で行う。 

5.6 

試験結果のまとめ方 

圧縮応力緩和は,式(1)によって計算する。 

K 6263:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

()

100

0

t

0

C

×

=

F

F

F

t

R

 ···································································· (1) 

ここに, 

RC(t): t時間後の圧縮応力緩和(%) 

F0: 30分後の初期圧縮力(N) 

Ft: t時間後の圧縮力(N) 

試験結果は,得られた値の中央値をJIS Z 8401によって,丸めの幅1(整数位)で表す。 

なお,丸めた中央値に対して,個々の測定値が10 %以内で一致しない場合は,3個以上の試験片で更に

繰り返し試験を行い,全部の試験片の中央値を求める。また,時間tの対数と圧縮応力緩和RC(t) との応力

緩和曲線を作図することが望ましい。 

5.7 

試験精度 

試験精度は,附属書Aを参照する。 

5.8 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記録しなければならない。 

a) 試験片の詳細 

1) 試験片の形状,寸法,履歴などの詳細 

2) 試験片の採取・作製方法 

3) 配合の詳細,及び加硫条件又は成形条件 

b) この規格の番号及び試験方法(圧縮応力緩和試験のA法又はB法) 

c) 試験の詳細 

1) 試験片の種類 

2) 試験片の数 

3) 試験装置に関わる特記情報 

4) 試験室の標準温度 

5) 試験片の熱的状態調節(温度並びに時間)及び機械的状態調節(有無) 

6) 試験時間及び試験温度 

7) 試験ひずみ(25 %又はその他の値) 

8) 試験槽を用いた場合,その種類 

9) 他の試験環境条件で試験を行った場合,その詳細 

10) 使用した潤滑剤及び試験ガス又は試験用液体 

11) その他,規定された手順と異なる場合には,その詳細 

d) 個々の圧縮応力緩和及び中央値 

e) 試験年月日 

引張応力緩和試験 

6.1 

原理 

この試験は,短冊状試験片に規定の引張変形を与え,規定の温度で規定時間その変形を維持したときの

引張力と初期引張力との変化を求め,引張応力緩和特性を調べるために行う。ただし,引張変形は,つか

み具間距離から求める。 

なお,引張応力緩和試験には,次の2種類の方法がある。 

a) A法 試験片を装着した引張装置を試験温度に予熱し,試験温度にて試験片の引張りを行い,初期及

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

びその後の引張力の測定を試験温度で行う方法。 

b) B法 試験室の標準状態にて試験片を引っ張り,その引張力を測定する。変形を保ったまま規定温度

まで加熱し,規定時間保持する。その後,引張変形を保持したまま,温度を試験室の標準状態に戻し,

引張力の測定を行う方法。 

6.2 

試験装置 

試験装置は,引張試験機及び試験槽によって構成し,それぞれ次による。 

なお,試験装置の校正は,附属書Bによる。 

6.2.1 

引張試験機 JIS K 6272の4.(試験機の等級分類)に規定された1級以上の精度をもつもの。 

6.2.2 

試験槽 JIS K 6257の箇条5(試験装置)に規定する熱抵抗性試験に用いるもの。 

6.3 

試験片 

6.3.1 

試験片の採取・作製 

試験片の採取・作製は,5.3.1による。 

6.3.2 

試験片の形状及び寸法 

試験片の形状及び寸法は,表3による。 

表3−引張応力緩和試験用試験片の寸法 

単位 mm 

形状 

厚さ 

幅 

長さ 

つかみ具間距離 

短冊1号形 

2.0±0.2 

5.0±0.1 

100 

40.0±0.4 

短冊2号形 

2.0±0.2 

10.0±0.1 

60 

20.0±0.2 

短冊3号形 

1.0±0.1 

4.0〜25.0 a) 

70〜80 

50.0±0.5 

注a) 同一試験では,同一幅の試験片を用いる。幅の許容差は,±0.1 mmとする。 

6.3.3 

試験片の厚さ及び幅の測定 

試験片の厚さ及び幅の測定は,JIS K 6250の10.(寸法測定方法)による。 

6.3.4 

試験片の数 

試験片の数は,5.3.3による。 

6.3.5 

試験片の選別 

試験片の選別は,5.3.4による。 

6.3.6 

試験片の保管 

試験片の保管は,5.3.5による。 

6.3.7 

試験片の熱的状態調節 

試験片の熱的状態調節は,5.3.6 b) による。 

注記 機械的状態調節については,JIS K 6254の6.7.1 b)(予備引張り)に従って実施してもよい。 

6.4 

試験時間及び試験温度 

6.4.1 

試験時間 

試験時間は,5.4.1による。 

6.4.2 

試験温度 

試験温度は,5.4.2による。 

6.5 

試験手順 

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K 6263:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.5.1 

A法 

A法は,次による。 

a) 試験槽及び引張試験機を,試験温度に予熱する。 

b) 試験片を引張試験機のつかみ具に変形を与えない状態で取り付け,試験槽に入れる。 

c) 試験片の温度平衡を得るために,試験温度で最低10分間予熱する。 

なお,試験片をつかみ具に取り付けたとき,及び試験片を加熱するときには,たわみが発生しやす

いので,たわみを除去するために,たわみ補正が必要である。たわみ補正は,0.05 N以下の力で行わ

なければならない。 

d) その後,1分以内に試験片を試験ひずみまで引っ張り,その後,試験終了までこの伸びを保持する。

試験ひずみは,つかみ具間距離から求め(50±5)%とする。50 %試験ひずみを与えることができない

場合は,(20±2)%のひずみから5 %ずつ増やした試験ひずみを用いてもよい。 

e) 引張り操作終了と同時に時間の測定を開始し,70 ℃未満の場合は3分後,70 ℃以上の場合は30秒後

に引張力の測定を行い,これを初期引張力F0とする。 

f) 

その後規定の時間ごとに引張力Ftを測定する。 

なお,引張力の測定は,全て試験温度で行う。 

g) 試験終了後,試験片の表面を観察し,亀裂がある場合は,試験報告書に記録する。 

6.5.2 

B法 

B法は,次による。 

a) 試験室の標準状態で,試験片を引張装置のつかみ具に変形を与えない状態で取り付ける。 

b) その後,試験片を1分以内に規定の引張ひずみまで引っ張り,その後,試験期間中この伸びを保持す

る。 

c) 引張り操作終了と同時に時間の測定を開始し,3分後に引張力の測定を行い,これを初期引張力F0と

する。 

d) あらかじめ規定の試験温度に保持した試験槽に試験ひずみを与えた試験片を入れ,加熱を行う。 

e) 規定の時間経過後,試験片を試験槽から取り出し,2時間以内に試験片及び引張装置を試験室の標準

状態に戻す。 

試験室の標準状態で引張力Ftを測定する。以後,この操作を繰り返し,規定の時間ごとの引張力を

測定する。 

なお,引張力の測定は,全て試験室の標準状態で行う。 

6.6 

試験結果のまとめ方 

引張応力緩和は,式(2)によって計算する。 

()

100

0

t

0

T

×

=

F

F

F

t

R

 ···································································· (2) 

ここに, 

RT(t): t時間後の引張応力緩和(%) 

F0: 初期引張力(N) 

Ft: t時間後の引張力(N) 

試験結果は,得られた値の中央値をJIS Z 8401によって,丸めの幅1(整数位)で表す。 

なお,丸めた中央値に対して,個々の測定値が10 %以内で一致しない場合は,3個以上の試験片で更に

繰り返し試験を行い,全部の試験片の中央値を求める。また,時間tの対数と引張応力緩和RT(t) との応力

緩和曲線を作図することが望ましい。 

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10 

K 6263:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.7 

試験報告書 

試験成績には,次の事項を記録しなければならない。 

a) 試験片の詳細 

1) 試験片の形状,寸法,履歴などの詳細 

2) 試験片の採取・作製方法 

3) 配合の詳細及び加硫条件又は成形条件 

b) この規格の番号及び試験方法(引張応力緩和試験のA法又はB法) 

c) 試験の詳細 

1) 試験片の種類 

2) 試験片の数 

3) 試験装置に関わる特記情報 

4) 試験室の標準温度 

5) 試験片の熱的状態調節(温度並びに時間)及び機械的状態調節(有無) 

6) 試験時間及び試験温度 

7) 試験ひずみ(50 %,その他) 

8) 試験槽の種類 

9) 他の試験環境条件で試験を行った場合,その詳細 

10) 亀裂発生の有無 

11) その他,規定された手順と異なる場合には,その詳細 

d) 個々の引張応力緩和及び中央値並びに応力緩和曲線 

e) 試験年月日 

11 

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附属書A 

(参考) 

圧縮応力緩和の求め方−試験精度 

A.1 概要 

ISO/TR 9272に従って,試験室間試験プログラム(以下,ITPという。)を実施し,繰返し精度及び再現

精度を求めた。 

A.2 精度詳細 

A.2.1 このITPは,1998年に実施した。作製された試験片は,IR/SBRブレンド1種類の配合物で,試験

温度は,Method A(A法)が23 ℃及び100 ℃の2水準で,Method B(B法)が100 ℃で行った。試験結

果は,168時間後の圧縮応力緩和をそれぞれ二つの試験片の平均によって計算した。 

A法23 ℃には12試験室,A法100 ℃には11試験室,B法100 ℃には7試験室がこのITPに参加した。 

A.2.2 このITPで求めた精度は,タイプ1の精度である。すなわち,試験片は,一括して作製し,全ての

試験室に提供された。また,この精度は,二つの反復測定の期間を2〜3週間とした中期的な,又は中間的

な時間における精度でもある。これは,測定期間を数日とする通常の第1日目及び第2日目の反復測定と

は区別するものである。 

A.2.3 異常値を除いた最終的な解析は,A法23 ℃及びA法100 ℃の場合9か所の試験室の結果,B法

100 ℃の場合6か所の試験室の結果に基づいて行った。 

なお,採用したデータに基づく結果は,比較的一致しており,当該試験についての十分な試験室管理を

もった試験室で作成されたデータであることを表している。 

A.3 精度の結果 

最終的な解析結果から得られた試験精度を,表A.1に示す。その精度結果は,繰返し精度及び再現精度

ともにA法100 ℃に対して,B法100 ℃が悪い結果となった。 

表中の記号は,次による。 

sr : 試験室内標準偏差 

: 測定単位での試験室内繰返し精度 

sR : 試験室間標準偏差 

R : 測定単位での試験室間再現精度 

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12 

K 6263:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.1−精度結果 

A法,23 ℃×168 h 

圧縮応力緩和 

平均:% 

sr 

sR 

10.9 

0.795 

2.22 

1.21 

3.40 

A法,100 ℃×168 h 

圧縮応力緩和 

平均:% 

sr 

sR 

50.5 

0.845 

2.37 

2.15 

6.03 

B法,100 ℃×168 h 

圧縮応力緩和 

平均:% 

sr 

sR 

67.5 

2.07 

5.8 

8.66 

24.3 

13 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(規定) 

試験装置の校正 

B.1 

点検 

試験装置の校正を行う場合,事前に,校正する項目の現状を,校正報告書又は証明書で記録された点検

結果によって確認する。校正が,納入時の状態の校正なのか,異常又は欠陥を修理した後の校正なのかも

記録する。 

試験装置が,規定した測定値を含め,要求試験精度を満たしていて,公式に校正する必要がない場合も,

そのことを確認する。要求測定値が変化しやすい傾向にある場合は,定期点検の必要性を詳細な校正手順

に記載する。 

B.2 

試験装置の校正計画 

試験装置の校正及び校正証明書検定又は照合は,この規格の要求事項である。校正周期については,特

に規定されない場合,ISO 18899の指針を参考にして規格使用者の自由裁量で決めてよい。 

表B.1に,校正計画を規定する要求試験項目及び要求事項を示す。要求試験項目及び測定値は,試験装

置本体,装置の一部又は補助的な装置にも関連している。 

それぞれの測定値についての校正手順は,ISO 18899,その他の発行文書又は詳細に記載された試験方法

を使用してもよい(ISO 18899よりも詳細に規定した校正手順が記載されている場合には,それを用いる。)。 

それぞれの項目の校正頻度は,略号で示す。校正計画に用いた記号を次に示す。 

: 測定しないが,確認する必要のある項目  

: 初期検証だけ行う項目 

: ISO 18899による標準的な校正周期 

: 試験時 

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14 

K 6263:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.1−校正周期 

設定項目 

要求事項 

ISO 18899:2004の
箇条番号及びその

他の規格番号 

校正頻度 

注意事項 

圧縮装置 

2枚の平行で平たんな研磨された圧縮板
で耐腐食性材質のもの 

圧縮板の表面粗さは, 

Ra<0.4 μmが望ましい 

圧縮板の間に試験片を入れ,力を加えたと
き,圧縮板は0.01 mm以上変形してはな
らない。 

15.2 

− 

試験片のない状態で,上下圧縮板間の平行
度は,±0.01 mmでなければならない。 

15.5 

− 

圧縮板は,圧縮された試験片が,確実に圧
縮板の面内に収まる大きさで,横方向に自
由に膨張できなければならない。 

− 

リング状試験片の場合には,圧縮板の中央
に直径2 mm以上の孔があいていなけれ
ばならない。 

15.2 

− 

試験片を圧縮でき,圧縮力を測定できる装
置に接続できるものでなければならない。 

− 

圧縮力測定

装置 

圧縮力は,測定値の1 %以内の読取り精度
で測定できなければならない。 

21.2 

− 

圧縮力を連続的に測定する装置では,試験
片の変形を初期変形の±0.01 mmに保て
るものでなければならない。 

15.2 

− 

規定の時間間隔で圧縮力を測定できる装
置では,増加させる圧縮変形は可能な限り
小さくし,天びん形試験機の場合は1 N,
ロードセル形試験機の場合は0.05 mmを
超えてはならない。 
試験片を再度圧縮したときの変形が初期
変形の±0.01 mmに保てるものでなけれ
ばならない。 

21.2又は15.2 

− 

試験槽 

試験槽は,JIS K 6257に規定する熱抵抗性
試験で用いられるものでなければならな
い。 

JIS K 6257 

JIS K 

6257 

− 

圧縮板 

圧縮板は,試験用液体が圧縮板の孔を通し
て循環できるものとする。 

− 

浸せき容器 容器中の液は,ヒータ及び液循環の適切な

制御によって,規定の温度に維持されなけ
ればならない。 

− 

温度測定器 試験片の温度を正確に測定できるように,

センサを取り付けなければならない(温度
については5.3.6,5.4.2を参照)。 

箇条18 

− 

引張試験機 JIS K 6272の1級以上 

JIS K 6272 

JIS K 

6272 

− 

表B.1に加えて次のものが必要である。 

a) タイマー 

b) 試験片の寸法を測定するための器具 

15 

K 6263:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献  

[1] JIS B 0601 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ 

注記 対応国際規格:ISO 4287,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture: Profile 

method−Terms, definitions and surface texture parameters(IDT) 

[2] JIS K 6254 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−応力・ひずみ特性の求め方 

[3] ISO/TR 9272,Rubber and rubber products−Determination of precision for test method standards 

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附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 6263:2015 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−応力緩和の求め方 

ISO 3384-1:2011,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of stress relaxation 
in compression−Part 1: Testing at constant temperature及びAmendment 1:2013 

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 加硫ゴム及び熱可

塑性ゴムの圧縮及
び引張応力緩和の
求め方 

加硫ゴム及び熱可塑性
ゴムの圧縮応力緩和の
求め方 

追加 

JISは,引張応力緩和の求め方を追
加。 

ISO規格には,引張応力緩和の規
定がなく,引張応力緩和も重要な
特性であるため追加した。 

3 用語及び
定義 

JIS K 6200の用語 

− 

− 

追加 

用語の規格を追加。 

技術的な差異はない。 

3.2 引張応力緩和 

− 

− 

追加 

用語を追加。 

引張応力緩和の追加に伴い,必要
な用語であるため。 

3.3 試験ひずみ 

− 

− 

追加 

用語を追加。 

より分かりやすくするための追加
であり,技術的な差異はない。 

4 試験の種
類 

b) 引張応力緩和試
験 

− 

− 

追加 

引張応力緩和試験の追加に伴い,試
験の種類の箇条を追加。 

引張応力緩和の追加に伴い,試験
の種類を明確にする必要があるた
め。 

5 圧縮応力
緩和試験 

5.3.1.2 円柱状試験
片 

6.1.2 

円柱状試験片 

追加 

表1を追加して寸法を規定し,円柱
状試験片として大形試験片を追加。 

JISで従来から採用しているため。
ISOへ提案する。 

5.3.1.3 リング状試
験片 

6.1.3 

リング状試験片 

追加 

表2を追加して寸法を規定。 

技術的な差異はない。 

5.3.4 試験片の選別 

− 

− 

追加 

きずがある試験片などの選別につ
いて追加。 

試験実施時の注意事項として重要
であり,ISOへ提案する。 

5.6 試験結果のまと
め方 
JIS Z 8401 

− 

− 

追加 

数値の丸め方の規格を追加。 

技術的な差異はない。 

3

K

 6

2

6

3

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6 引張応力
緩和試験 

引張応力緩和試験 

− 

− 

追加 

引張応力緩和の求め方を規定。 

ISO規格には,引張応力緩和の規
定がなく,引張応力緩和も重要な
特性であるため追加した。ISOへ
提案する。 

− 

− 

Annex B 
(Informati
ve) 

精度結果利用の指針 

削除 

国際会議での決定事項に従った。 

2013年開催国際会議において,今
後記載しないことに決定。 

附属書B 
(規定) 

試験装置の校正 

Annex C 

試験装置の校正 

追加 

表B.1の設定項目に引張試験機追
加。 

引張応力緩和の追加に伴い,必要
な設定項目であるため。 

変更 

Annex Bの削除に伴い,Annex Cを
附属書Bとした。 

技術的な差異はない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 3384-1:2011,Amd 1:2013,MOD) 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

3

K

 6

2

6

3

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。