K 6219-4：2005
（1）
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は，工業標準化法第12条第1項の規定に基づき，日本ゴム工業会(JRMA)／財団法人日本規格
協会(JSA)から，工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり，日本工業標準調査会の
審議を経て，経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによってJIS K 6219:1997は廃止され，JIS
K 6219-1，JIS K 6219-2，JIS K 6219-3及びJIS K 6219-4に置き換えられる。
制定に当たっては，日本工業規格と国際規格との対比，国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために，ISO 8511:1995，Rubber compounding
ingredients−Carbon black−Determination of pellet size distributionを基礎として用いた。
この規格の一部が，技術的性質をもつ特許権，出願公開後の特許出願，実用新案権，又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は，このような技術的性質をもつ特許権，出願公開後の特許出願，実用新案権，又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について，責任はもたない。
JIS K 6219-4には，次に示す附属書がある。
附属書（参考）JISと対応する国際規格との対比表
JIS K 6219の規格群には，次に示す部編成がある。
JIS K 6219-1 第1部：微粉量の求め方
JIS K 6219-2 第2部：かさ密度の求め方
JIS K 6219-3 第3部：造粒粒子の硬さの求め方
JIS K 6219-4 第4部：造粒粒子の大きさの分布の求め方
K 6219-4：2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 試験方法の原理 ··············································································································· 2
4. 器具及び装置 ·················································································································· 2
4.1 機械式振とう機 ············································································································· 2
4.2 標準網ふるい ················································································································ 2
4.3 受け皿 ························································································································· 2
4.4 ふた ···························································································································· 2
4.5 リッフルサンプラー ······································································································· 2
4.6 はかり ························································································································· 2
4.7 容器 ···························································································································· 2
5. 試料の採取 ····················································································································· 2
6. 試験方法の手順 ··············································································································· 2
7. 試験結果のまとめ方 ········································································································· 2
8. 精度及び偏り ·················································································································· 3
9. 記録 ······························································································································ 4
附属書（参考）JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 6
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日本工業規格 JIS
K 6219-4：2005
ゴム用カーボンブラック―造粒粒子の特性―
第4部：造粒粒子の大きさの分布の求め方
Carbon black for rubber industry-Characteristics of pelletized carbon
black-Part 4:Determination of pellet size distribution
序文 この規格は，1995年に第2版として発行されたISO 8511，Rubber compounding ingredients−Carbon
black−Determination of pellet size distributionを翻訳し，技術的内容の軽微な変更をして作成した日本工業規
格である。
なお，この規格で点線の下線を施してある箇所は，原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて，附属書（参考）に示す。
警告 この規格の利用者は，通常の実験室での作業に精通しているものとする。この規格は，その使用に
関連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は，各
自の責任において安全及び健康に対する適切な措置を取らなければならない。
1. 適用範囲 この規格は，ゴム工業で原材料の配合剤として用いられるゴム用カーボンブラック（以下，
カーボンブラックという。）の造粒粒子の特性のうち，カーボンブラックの造粒粒子の大きさの分布の求め
方について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を，次に示す。
なお，対応の程度を表す記号は，ISO/IEC Guide 21に基づき，IDT（一致している），MOD
（修正している），NEQ（同等でない）とする。
ISO 8511:1995，Rubber compounding ingredients−Carbon black−Determination of pellet size
distribution (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は，この規格に引用されることによって，この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで，発行年を付記してあるものは，記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって，その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は，その
最新版（追補を含む。）を適用する。
JIS K 6216-1 ゴム用カーボンブラック―共通事項―第1部：試料採取方法
備考 ISO 1124:1988, Rubber compounding ingredients―Carbon black shipment sampling proceduresが，
この規格と一致している。
JIS Z 8401 数値の丸め方
ISO 565:1990, Test sieves―Metal wire cloth，perforated metal plate and electroformed sheet―Nominal sizes
2
K 6219-4：2005
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of openings
3. 試験方法の原理 造粒されたカーボンブラックを，規定の目開きのふるいを通過させ，各々のふるい
上の試料及び受け皿上の試料の質量を測定して，質量分布を求める。
4. 器具及び装置
4.1
機械式振とう機 直径200 mmの標準網ふるいを重ね，均一な回転及び打撃を与えるもの。振とう
機は，毎分280〜320回（毎秒4.6〜5.3回）の回転及び毎分140〜160回（毎秒2.3〜2.7回）の打撃を，ふ
るいのふたの中心部にあるコルク部に与える。
4.2
標準網ふるい ISO 565に規定する直径200 mm，高さ25 mm，目開き2.00 mm，1.00 mm，0.50 mm，
0.25 mm及び0.125 mmのもの。
備考1. 乾式造粒品を試験するときには，目開き0.71 mmのふるいを用いてもよい。
2. 受渡当事者がお互いに同意している場合には，他のふるいを用いてもよい。
4.3
受け皿
4.4
ふた 中心部に高さ3〜9 mmのコルク部をもつもの。コルク部は，コルクだけを使用し，ゴムは使
用しない。
4.5
リッフルサンプラー
4.6
はかり 少なくとも0.1 gの精度をもつもの。
4.7
容器 試験後の試料を計量するのに適するもの。
5. 試料の採取 JIS K 6216-1の6.（試料の調製及び保管）に従って試料を採取する。
6. 試験方法の手順 試験方法の手順は，次による。
a) 標準網ふるいは，受け皿の上に次の順で下から上に重ねる。
受け皿，0.125 mm，0.25 mm，0.50 mm，1.00 mm，2.00 mm
備考 目開き0.71 mm又は4.2で規定しているもの以外のふるいを使用する場合には，そのふるいを
適切な場所に積み重ねる。
b) 試料は，リッフルサンプラー（4.5）を通して，試験2回分，各々100±10 gを採る。
c) 試料の質量を，0.1 gまで正確にはかる。
d) 試料を最上部のふるいに移し，ふた（4.4）を付け，ふるいを重ね合わせたものを機械式振とう機（4.1）
に取り付ける。
e) 60＋100秒間振とうする。
f)
振とう機からふるいを重ね合わせたものを外し，各々のふるい上の試料を容器（4.7）に移し，各々の
ふるい上の試料と受け皿上の試料とを別々に0.1 gまで正確にはかる。
g) 2回目の試験として，d)〜f)を繰り返す。
7. 試験結果のまとめ方 造粒粒子の大きさの分布は，次の式によって算出し，JIS Z 8401に従って小数
点以下1けたに丸める。
3
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100
0
×
=mm
D
i
i
ここに，Di： i番目のふるい上の試料又は，受け皿上の試料の質量分率（％）
mi： i番目のふるい上の試料又は，受け皿上の試料の質量（g）
m0： 試料の質量（g）
備考1. すべてのふるい及び受け皿にある試料の質量を合計し，質量の損失が2 ％以上の場合には，
測定を無効とする。
2. 2回の試験結果から，造粒粒子の大きさの平均分布を算出する。
8. 精度及び偏り
8.1
得られた精度は，測定の精度を予測するものである。精度のパラメータをカーボンブラックの合否
判定試験に用いる場合には，これらのパラメータが，対象とするカーボンブラック及び採用した試験に適
用できることを，文書で確認しておかなければならない。
8.2
表1〜5の精度のデータは，7か所の試験室で3種類の試料について，異なる2日間にそれぞれ繰り
返し，2度試験を行って得られた。ふるいごとに得られた試料の質量分率の範囲（％）を，表1に示す。
得られた室内再現精度及び室間再現精度は，短期間の試験状況を表すものである。
表 1
ふるい目開き
mm
範囲
質量分率（％）
2.00
1.00
0.50
0.25
0.125
受け皿
0.6〜3.5
26.9〜68.7
24.6〜44.9
3.2〜21.4
1.2〜6.2
0.8〜1.9
8.3
単独試験
8.3.1
室内再現精度 室内再現精度rを表2に示す。二つの試験結果が表2に示す値より大きな差が出る
場合は，疑わしいと考え，何らかの適切な精査を要する。
表 2
ふるい目開き
mm
室内再現精度r
質量分率（％で表す相対値）
2.00
1.00
0.50
0.25
0.125
受け皿
34.7
12.2
15.3
22.7
62.7
67.6
8.3.2
室間再現精度 室間再現精度Rを，表3に示す。別の試験機関で得られた二つの試験結果が，表3
に示す値より大きな差が出る場合には，疑わしいと考え，何らかの適切な精査を要する。
4
K 6219-4：2005
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表 3
ふるい目開き
mm
室間再現精度R
質量分率（％で表す相対値）
2.00
1.00
0.50
0.25
0.125
受け皿
100.8
56.5
73.1
74.0
119.2
139.6
8.4
重複試験
8.4.1
室内再現精度 室内再現精度rを，表4に示す。二つの繰り返し試験結果の平均値が表4に示す値
より大きな差が出る場合には，疑わしいと考え，何らかの適切な精査を要する。
表 4
ふるい目開き
mm
室内再現精度r
質量分率（％で表す相対値）
2.00
1.00
0.50
0.25
0.125
受け皿
26.8
8.7
12.9
19.9
44.8
52.2
8.4.2
室間再現精度 室間再現精度Rを，表5に示す。別の試験機関で得られた二つの繰り返し試験結
果の平均値が表5に示す値より大きな差が出る場合には，疑わしいと考え，何らかの適切な精査を要する。
表 5
ふるい目開き
mm
室間再現精度R
質量分率（％で表す相対値）
2.00
1.00
0.50
0.25
0.125
受け皿
101.8
53.9
72.3
69.3
91.0
107.2
8.5
偏り 偏りとは，平均的な測定値と標準値（真の値）との差である。測定値は，この測定法によっ
てだけ決定されるものなので，この測定法に対する標準値というものは，存在しない。したがって，偏り
は，定量化できない。
備考1. 室間再現精度が低いため，同一試験機関内に限って使用することが望ましい。
2. この試験方法の精度の計算は，ISO/TR 9272によって行われている。用語及び統計上の詳細
については，このTRを参照する。
9. 記録 試験成績には，次の事項を記録する。
a) 適用規格番号
5
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b) 試料の履歴
c) 2回の試験結果の平均値
目開き2.00 mmのふるい上に残った試料の質量分率（％）
目開き2.00 mmのふるいを通過し，目開き1.00 mmのふるい上に残った試料の質量分率（％）
目開き1.00 mmのふるいを通過し，目開き0.50 mmのふるい上に残った試料の質量分率（％）
目開き0.50 mmのふるいを通過し，目開き0.25 mmのふるい上に残った試料の質量分率（％）
目開き0.25 mmのふるいを通過し，目開き0.125 mmのふるい上に残った試料の質量分率（％）
目開き0.125 mmのふるいを通過した試料の質量分率（％）
備考 目開きが4.2の規定以外のふるいを使用する場合には，その結果を報告書の適切な場所に記入
する。
6
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附属書（参考）JISと対応する国際規格との対比表
JIS K 6219-4:200X ゴム用カーボンブラック―造粒粒子の特性―第4部：
造粒粒子の大きさの分布の求め方
ISO 8511:1995 ゴム配合原材料―カーボンブラック―造粒粒子の大きさの分布の
求め方
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)国際
規格番
号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの評
価及びその内容
表示箇所 : 本体
表示方法 : 点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの評価
技術的差異の内容
1.適用範囲
カーボンブラ
ックの造粒粒
子の大きさの
分布の求め方
について規定
ISO
8511
1
JISに同じ
IDT
−
2.引用規格
JIS K 6216-1
2
ISO 1124
IDT
−
JIS Z 8401
−
記述なし
MOD/追加
JISでは有効けた数に数値を
丸める手段としてJIS Z 8401
を用いるのが有効であるため
採用した。
JISとして必要。
得られる結果の影響は軽微。
ISO 565
2
JISに同じ
IDT
−
3.試験方法
の原理
3
JISに同じ
IDT
−
4.器具及び
装置
4
JISに同じ
IDT
−
5.試料の採
取
JIS K 6216-1
5
ISO 1124
IDT
−
6.試験方法
の手順
6
JISに同じ
IDT
−
2
K
6
2
1
9
-4
：
2
0
0
5
2
K
6
2
1
9
-4
：
2
0
0
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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K 6219-4：2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)国際
規格番
号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの評
価及びその内容
表示箇所 : 本体
表示方法 : 点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの評価
技術的差異の内容
7.試験結果
のまとめ方
数値の丸め方
7
数値の丸め方につい
ての記述なし。
MOD/追加
JIS Z 8401によって小数点以
下1けたに数値を丸めること
を追加。
JISとして必要。
得られる結果の影響は軽微。
8.精度及び
偏り
8
JISに同じ
IDT
−
9.記録
9
JISに同じ
IDT
−
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は，次のとおりである。
− IDT…………………技術的な差異がない。
− MOD/追加………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は，次のとおりである。
− MOD………………国際規格を修正している。
2
K
6
2
1
9
-4
：
2
0
0
5
2
K
6
2
1
9
-4
：
2
0
0
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。