2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 2605 - 1996
石油製品−臭素価試験方法
−電気滴定法
Petroleum distillates and commercial aliphatic olefins−Determination
of bromine number−Electrometric method
1. 適用範囲 この規格は,イソブタンより低沸点の成分を含まず,JIS K 2254の常圧法による90容量%
留出温度が205℃未満で,かつ,臭素価が100gBr2以下/100g及び90容量%留出温度が205〜330℃(1)で,
かつ,10gBr2以下/100g(2)の石油製品の臭素価を電気滴定法によって測定する方法について規定する。
注(1) 90容量%留出温度が330℃を超え550℃までの石油製品並びにJIS C 2101に規定する3種1号及び
3種2号電気絶縁油の臭素価を測定する場合,精度は適用しない。
(2) 臭素価1gBr2/100g以下の試料については,附属書[石油製品−臭素指数試験方法(電気滴定法)]
によって求めた臭素指数を,臭素価の代わりに用いてもよい。
備考1. この規格は,危険な試薬,操作及び装置を使うことがあるが,すべてにわたって安全な使用
方法を詳細に規定しているわけではないので,この試験方法の使用者は試験に先立って,適
切な安全及び健康上の禁止事項を決めておかなければならない。
2. この規格の引用規格を,付表1に示す。
3. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 3839: 1978 Petroleum distillates and commercial aliphatic olefins−Determination of bromine
number−Electrometric method
4. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位系によるものであって
参考として併記したものである。
参考 臭素価から不飽和分を算出する方法については,参考1(臭素価から不飽和分含有量を計算す
る方法)に示す。ただし,JIS K 2536で測定した不飽和分の結果とは必ずしも一致しない。ま
た,種々の化合物の臭素価計算値と測定値の関係を参考2(炭化水素化合物などの臭素価の計
算値と測定値との関係)に示す。
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
(1) 臭素価 試料100g中の不飽和結合に付加された臭素のグラム数。gBr2/100gで表す。
(2) 臭素指数 臭素価1gBr2/100gを臭素指数1 000として表したもの。試料100g中の不飽和結合に付加さ
れた臭素のミリグラム数に相当する。
(3) 臭素価計算値 試料100g中の不飽和結合が,すべて臭素と付加反応したと仮定して計算した値。
2
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3. 試験の原理 規定の溶剤に溶かした0.4〜20gの試料を0〜5℃に冷却し,臭化カリウム−臭素酸カリウ
ム標準液で滴定する。滴定終点は,遊離臭素によって滴定系内の分極電圧が急激に変化したときとし,こ
の点を電気滴定装置で検出する。
4. 臭素価試験器(電気滴定法) 臭素価試験器は,次による。
(1) 電気滴定装置 二つの白金電極間に約800mVの電圧を供給でき,この電極で約50mVの電圧変化を検
出できるデッドストップ電気滴定装置,又はpHメーターを含む電気滴定装置とする。
参考 電気滴定には電位差滴定,分極滴定,電流滴定,導電率滴定などがある。
(2) 滴定容器 内容液を0〜5℃に保つための水冷用ジャケット付きの深さ約120mm,内径45mmのガラ
ス製容器。図1に一例を示す。
備考 滴定容器は,JIS K 2839に規定する図228のものがこれに相当する。
図1 滴定容器の一例
(3) かき混ぜ棒 かき混ぜ棒は,その先端が滴定容器の底から約5mmのところに位置するように取り付
け,内容液が表面に押し上げられるように回転させる。図2に一例を示す。
備考 かき混ぜ棒は,JIS K 2839に規定する図227のものがこれに相当する。
3
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図2 かき混ぜ棒の一例
備考1. 回転方向は,試料を押し上げる方向とする。
2. 羽根は,直径7mm,厚さ1.5mmとする。
(4) 電極 直径1mm,長さ12mmの白金線2本を5mmの間隔で一対としたもの。この電極は,その先端
が滴定溶液の液面から深さ約55mmのところに位置するように取り付ける。電極は,濃硝酸で定期的
に洗って清浄にし,使用前には水ですすぐ。
備考 pHメーターを含む電気滴定装置を用いる場合には,装置に適した電極を使用する。
(5) ビュレット 容量10mL,目量0.05mL以下のもので,振動を避けるため,かき混ぜ機から離して設置
する。
(6) よう素フラスコ よう素フラスコは,容量500mLのもので,JIS R 3503に規定する図19のものが適
切である。図3及び図4に一例を示す。
4
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図3 よう素フラスコの一例 (1)
単位 mm
呼び容量 (mL)
100
300
500
胴外径D
64±3
90±3
108±3
高さH
130±3
175±4
211±5
受部
外径d
50±2
50±2
55±2
高さh1
25±2
25±2
28+2
フラスコ部高さh2
79±3
121±3
151±3
すり合わせ記号$
$24/29
$24/29
$29/32
備考1. 呼び容量は,首下端までの容量の約80%とする。
2. 口形状は,リップ付きとする。
3. 容量表示,メモ用スペース,共通すり合わせ記号$は,
砂目又は焼付けを施す。
4. 栓は,中空又は中実とする。
5. 栓のすり合わせは,水密でなければならない。
6. 共通すり合わせよう素フラスコA形の呼び方は,名称
及び呼び容量による。
例 共通すり合わせよう素フラスコA形 100mL
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図4 よう素フラスコの一例 (2)
単位 mm
呼び容量 (mL)
100
300
500
胴外径D
64±3
90±3
108±3
高さH
130±3
175±4
211±5
受部
外径d
50±2
50±2
55±2
高さh1
25±2
25±2
28±2
フラスコ部高さh2
79±3
121±3
151±3
すり合わせ記号$
$24/29
$24/29
$29/32
備考1. 呼び容量は,首下端までの容量の約80%とする。
2. 口形状は,リップ付きとする。
3. 容量表示,メモ用スペース,共通すり合わせ記号$は,
砂目又は焼付けを施す。
4. 栓は,中空又は中実とする。
5. 栓のすり合わせは,水密でなければならない。
6. 共通すり合わせよう素フラスコB形の呼び方は,名称
及び呼び容量による。
例 共通すり合わせよう素フラスコB形 100mL
5. 試薬 試薬は,次による。
(1) トルエン JIS K 8680に規定するもの。
(2) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
(3) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
(4) メタノール JIS K 8891に規定するもの。
6
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(5) 硫酸 (1+5) JIS K 8951に規定する硫酸1容に水5容を加えたもの。
(6) 水 JIS K 0557に規定するA3のもの。
(7) よう化カリウム溶液 JIS K 8913に規定するよう化カリウム15gを水に溶かして全量を100mLとした
もの。
(8) でんぷん溶液 JIS K 8659に規定するでんぷん0.5gを水0.5〜1mLでよく練り,均一なのり状とした
後,熱水200mLを加えて,5分間煮沸し,冷却後上澄み液を共栓付きガラス瓶に移したもの。この溶
液は使用の都度調製する。
(9) 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物25gを水
に溶かし,JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム0.01 gを安定剤として加え,溶存酸素を含まない水
(3)で全量を1 Lにしてよく混合した後,次によって標定したもの。この溶液は,冷暗所に保存する。
(a) JIS K 8005に規定するよう素酸カリウムを約130℃で2時間乾燥し,過塩素酸マグネシウムを入れ
たデシケータ中で放冷した後,0.9〜1.1 gを0.1 mgのけたまではかり採り,水に溶かして250mL全
量フラスコに移し,水を標線まで加える。
(b) (a) の溶液25mLを全量ピペットで500mL共栓付き三角フラスコに採り,水約300mL,JIS K 8913
に規定するよう化カリウム2g及び硫酸 (1+5) 5mLを加え,直ちに栓をして静かに振り混ぜ,暗所
に5分間放置する。
(c) (b) の溶液をマグネチックスターラでかき混ぜながら,0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液で滴
定する。溶液の色が淡い黄色になったら,でんぷん溶液約1mLを加えて滴定を続け,青紫色が消え
た点を終点とする。
(d) よう素酸カリウム溶液を加えないで (b) 及び (c) の操作を行い,空試験値を求める。
(e) 次の式によって,0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液のモル濃度を算出する。
(
)
250
25
100
667
035
.0
2
1
×
×
×
P
V
V
K
Ft
−
=
ここに,
Ft: 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液のモル濃度 (mol/L)
K: (a) ではかり採ったよう素酸カリウムの質量 (g)
V1: (c) の滴定に使用した0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液
の量 (mL)
V2: (b) で求めた空試験値 (mL)
P: よう素酸カリウムの含量 (%)
(f) この溶液の濃度は,繰返し2回の結果が0.000 2mol/L以内で一致するまで標定を行い,濃度を決定
する。
注(3) フラスコに入れた水に窒素を約15分間通気する。
なお,この水は使用の都度に調製する。
備考 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液は,0.000 5mol/Lの濃度変化を検出できる間隔で再び標
定し,モル濃度を求め直す。
(10) 0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液 JIS K 8506に規定する臭化カリウム及びJIS K
8530に規定する臭素酸カリウムを105℃で30分乾燥し,過塩素酸マグネシウムを入れたデシケータで
放冷後,それぞれ51.0g及び13.92gをはかり採り,水に溶かして全量を1Lとし,次によって標定し
たもの。この溶液は,褐色瓶に入れて冷暗所に保存する。
(a) 酢酸50mL及び塩酸1mLをよう素フラスコに採り,氷を入れた水浴中で10分間冷却した後,臭化
カリウム−臭素酸カリウム溶液5±0.1 mLをビュレットを用い,よう素フラスコを回しながら毎秒
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1,2滴の割合で加える。直ちに栓をして内容物を振り混ぜ,再び氷を入れた水浴中に浸し,よう素
フラスコの試薬受部によう化カリウム溶液5mLを入れ,5分間冷却する。
(b) よう素フラスコを氷を入れた水浴から取り出し,栓を緩めて徐々によう化カリウム溶液をよう素フ
ラスコ内に流し込む。栓をして激しく振り混ぜてから水100mLをよう素フラスコの栓,試薬受部,
内壁を洗いながら加えて,再び1分間振り混ぜた後,速やかに0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶
液で滴定する。終点に近づき溶液が淡黄色になったら,でんぷん溶液1mLを加えてゆっくり滴定を
続け,青紫色が消えた点を終点とする。
(c) 臭化カリウム−臭素酸カリウム標準液のモル濃度は,次の式によって算出する。
10
t
v
k
F
T
M
×
=
ここに, Mk: 臭化カリウム−臭素酸カリウム標準液のモル濃度 (mol/L)
Tv: 滴定に使用したチオ硫酸ナトリウム標準溶液の量 (mL)
Ft: チオ硫酸ナトリウム標準溶液のモル濃度 (mol/L)
備考 繰り返し2回の結果が,その平均値から0.001mol/L以内で一致するまで標定を行い,濃度を決
定する。
(11) 滴定溶剤 酢酸714mL,トルエン134mL,メタノール134mL及び硫酸 (1+5) 18mLを混合したもの。
6. 試料の採取及び調製方法 試験用試料は,JIS K 2251に規定する二次試料の採取・調製方法,又はそ
れに準じた方法によって採取・調製する。
7. 試験の手順 試験の手順は,次による。
(1) 全量フラスコ50mLにトルエン10mLを採り,表1に示す量の試料を全量ピペットで採取して加える
(4)。試料はかり採り量(5)は,試料をはかり採る前後の全量フラスコの質量を1 mgのけたまで正しくは
かり,その差から求めるか,又は密度既知の試料では,はかり採った試料の容量から算出する。全量
フラスコの標線までトルエンを満たし,よく混合して試料溶液を調製する。
表1 試料のはかり採り
予期臭素価 (gBr2/100g)
試料のはかり採り量g
10以下
20 〜16
10を超え 20以下
10 〜 8
20を超え 50以下
5 〜 4
50を超え100以下
2 〜 1.5
100を超え150以下
1.0〜0.8
150を超え200以下
0.8〜0.6
注(4) 試料の臭素価が予期できないときは,試料2gを採って予備試験を行った後,改めて表1に示す
量の試料を採って測定する。
(5) 試料はかり採り量は,滴定に要する0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準液の量が
10mLを超えないようにし,滴定中に反応液が2層に分離しないように決める。
(2) 滴定容器を0〜5℃に冷却し,滴定中はこの温度に保つ。電気滴定装置に電源を入れ,電気系統を安定
させる。
(3) 滴定溶剤110mLを滴定容器に採り,かき混ぜ機を始動し,溶液中に泡が入り込まない程度に速い速度
(毎分約1 200回転が適切)でかき混ぜ,電気滴定装置のメータ(以下,メータという。)の読みがゼ
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ロになるよう調整する。
(4) 0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液を1,2滴ずつ滴下し,メータの読みが50mV以上
で,少なくとも30秒間保持されるまで0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム溶液を加える。
(5) 全量フラスコ50mLから試料溶液5mLを全量ピペットで採って滴定容器に加え,メータが動き始める
まで,ビュレットから0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液を少量ずつ加える。メータ
が動き始めたら,1回に2滴ずつ,メータの読みが50mV以上で,少なくとも30秒間保持されるまで
標準溶液を加え続ける。これを終点とする(6)。
注(6) 電気滴定装置の機種によっては,終点が近づくと,急激な電圧変化を示すものもあるが,この
場合でも,その状態が30秒間持続した点を終点とする。
(6) 空試験は滴定溶剤と試薬とが変わるごとに試料溶液の代わりにトルエン5mLを用いて全操作を繰り
返し2回行う。計算には,この二つの値の平均値を用いる。これらの空試験で0.25mol/L臭化カリウ
ム−臭素酸カリウム標準液の滴定量はいずれも0.1 mLを超えてはならない。
8. 計算及び結果 臭素値は,次の式によって算出し,JIS Z 8401の規定によって小数点以下1けたに丸
める。
(
)
W
M
B
V
A
k
k
k
B
15.98
×
−
=
ここに,
AB: 臭素価 (gBr2/100g)
Vk: 滴定に使用した0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準
溶液の量 (mL)
Bk: 空試験に使用した0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標
準溶液の量 (mL)
Mk: 0.25mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液のモル濃度
(mol/L)
W: 滴定に用いた試料溶液中の試料の質量 (g)
9. 試験の点検 試験結果に疑義が生じたときは,次によって点検を行う。
表3に規定する性状に適合したシクロヘキセン,ジイソブテン0.6〜1 g,又はこれらの10質量%,トル
エン溶液6〜10gを採って,7. に従って臭素価を測定し,その結果が表2に示す範囲内にあればその試験
結果は採用してよい。
9
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表2 精製オレフィンの臭素価
精製オレフイン
臭素価の範囲
臭素価計算値
(gBr2/100g)
(gBr2/100g)
シクロヘキセン
187〜199
194.6
シクロヘキセンの10質量%溶液
18〜 20
−
ジイソブテン
136〜144
142.4
ジイソブテンの10質量%溶液
13〜 15
−
備考 シクロヘキセン及びジイソブテンの精製方法
シクロヘキセン及びジイソブテンが表3に適合しない場合は,次によって精製
する。
(1) 蒸留フラスコ内に水酸化カリウムの粒を2〜3個入れて蒸留し,表3の沸点
範囲で,かつ,蒸留フラスコ内に10%以上残して留出油を得る。
(2) 下端を細くした内径16mm,長さ760mmのガラス管の底部をガラス繊維で栓
をして,75〜150µmの活性シリカゲル(オレフィンの重合ができるだけ少な
いものが望ましい。)65gを均一に充てんする。この管には,シリカゲル充て
ん部の高さと直径の比が30: 1になるような100mLビュレット,又は適切な
ガラス管を用いるとよい。
(3) (1) で得た留出油30mLをこの管内に注ぎ,シリカゲルに吸着させた後,管
をメタノールで満たす。溶出液の最初の10mLを捨て,次の10mLを捕集し,
残りの溶出液を捨てる。
(4) 捕集液の20℃での密度と屈折率とを測定し,これらの結果が表3の性状に合
ったものを精製オレフィンとする。
表3 精製オレ7インの物理性状
精製オレフイン
沸点
密度 (20℃)
屈折率
℃
g/cm3
nd25
シクロヘキセン
82.5〜 83.5
0.810 0
1.446 5
ジイソブテン
101 〜102.5
0.717 5±0.001 5
1.411 2
10. 精度 この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次のとおりである。
電気絶縁油3種1号及び2号を測定する場合,この許容差は適用しない。
備考 試験結果が許容差を外れた場合には,JIS Z 8402によって処理する。
(1) 室内併行精度 同一試験室において、同一人が同一試験器で,引き続き短時間内に同一試料を2回試
験したとき、試験結果の差の許容差を表4に示す。
表4 室内併行精度
試料の90容量%留出温度℃
許容差
205未満
図5による
205〜330
図6による
備考 脂肪族オレフィン類の場合,試験結果の許容差(確率0.95)は,3gBr2/100 gとする。
(2) 室間再現精度 異なる試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験したと
き,2個の試験結果の差の許容差を表5に示す。
表5 室間再現精度
試料の90容量%留出温度℃
許容差
205未満
図5による
205〜330
図6による
参考 脂肪族オレフィン類の場合,少数データによる暫定的な値は12gBr2/100g以下である。
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11. 試験結果の報告 試験結果には,次の事項を記載する。
(1) 試料名,採取場所及び採取年月日
(2) このJISの規格番号
(3) 試験方法の名称及び8.によって得られた試験結果
(4) 特記事項
図5 精度
図6 精度
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付表1 引用規格
JIS C 2101 電気絶縁油試験方法
JIS K 0557 化学分析用の水
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2254 石油製品−蒸留試験方法
JIS K 2839 石油類試験用ガラス器具
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8355 酢酸(試薬)
JIS K 8506 臭化カリウム(試薬)
JIS K 8530 臭素酸カリウム(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8637 チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
JIS K 8659 でんぷん(溶性)(試薬)
JIS K 8680 トルエン(試薬)
JIS K 8891 メタノール(試薬)
JIS K 8913 よう化カリウム(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8402 分析・試験の許容差通則
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附属書 石油製品−臭素指数試験方法(電気滴定法)
1. 適用範囲 この附属書は,直留ナフサ,水素化分解ナフサ,リフォメート,灯油,航空タービン燃料
油など,本体の臭素価が1gBr2/100g以下の石油製品に適用する。
備考 臭素指数が1 000を超える場合は,本体による。
2. 用語の定義 この附属書で用いる主な用語の定義は,次による。
臭素指数 臭素価1gBr2/100gを臭素指数1 000として表したもの。試料100g中の不飽和結合に付加され
た臭素の質量(ミリグラム数)に相当する。
3. 試験の原理 規定の溶剤に溶かした4〜10gの試料を0〜5℃に冷却し,臭化カリウム−臭素酸カリウ
ム標準溶液で滴定する。滴定終点は,遊離臭素によって滴定系中の分極電圧が急激に変化したときとし,
この点を電気滴定装置で検出する。
4. 臭素指数試験器(電気滴定法)及び試薬 本体4.並びに5.(1)〜(7)及び(10)による。ただし,0.05mol/L
チオ硫酸ナトリウム標準溶液及び0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液は,次による。
(1) 0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物12.5gを
水に溶かし,JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム0.01 gを安定剤として加え,溶存酸素を含まない
水(1)で,全量を1 Lにしてよく混合した後,次によって標定したもの。この溶液は,冷暗所に保存す
る。
(a) JIS K 8005に規定するよう素酸カリウムを約130℃で2時間乾燥し,過塩素酸マグネシウムを入れ
たデシケータ中で放冷した後,0.4〜0.5gを0.1 mgのけたまではかり採り,水に溶解して250mL全
量フラスコに移し,水を標線まで加える。
(b) (a) の溶液25mLをピペットで500mL共栓付き三角フラスコに採り,水約300mL,JIS K 8913に規
定するよう化カリウム2g及び硫酸 (1+5) 5mLを加え,直ちに栓をして静かに振り混ぜ,冷暗所に5
分間放置する。
(c) (b) の溶液をマグネチックスターラでかき混ぜながら0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液で滴
定する。溶液の色が淡い黄色になったら,でんぷん溶液約1mLを加えて滴定を続け,青紫色が消え
た点を終点とする。
(d) よう素酸カリウム溶液を加えないで (b) 及び (c) の操作を行い,空試験値を求める。
(e) 次の式によって,0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液のモル濃度を算出する。
(
)
250
25
100
667
035
.0
2
1
×
×
×
P
v
v
k
ft
−
=
ここに,
ft: 0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液のモル濃度 (mol/L)
k: (a) ではかり採ったよう素酸カリウムの質量 (g)
v1: (c) の滴定に使用した0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液
の量 (mL)
v2: (d) で求めた空試験値 (mL)
P: よう素酸カリウムの含量 (%)
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K 2605 - 1996
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(f) この溶液の濃度は,繰り返し2回の結果が0.000 2mol/L以内で一致するまで標定を行い,濃度を決
定する。
注(1) フラスコに入れた水に窒素を約15分間通気する。
なお,この操作は使用の都度行う。
備考 0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液は,0.000 3mol/Lの濃度変化を検出できる間隔で標定し
直し,モル濃度を求め直す。
(2) 0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液 JIS K 8506に規定する臭化カリウム及びJIS K
8530に規定する臭素酸カリウムを105℃で30分乾燥し,過塩素酸マグネシウムを入れたデシケータで
放冷後,それぞれ5.1g及び1.4gをはかり採り水に溶かして全量を1Lとし,次によって標定したもの。
この溶液は,褐色瓶に入れて冷暗所に保存する。
(a) 酢酸50mL及び塩酸1mLをよう素フラスコに採り,氷を入れた水浴中で10分間冷却した後,継続
的によう素フラスコを回しながら50mLのビュレットを用いて,臭化カリウム−臭素酸カリウム溶
液40〜45mLを一定の速さで滴下する。この際,滴下に要する時間は90〜120秒とし,滴下量の読
取りは0.1 mL単位とする。直ちに栓をして内容液を振り混ぜ,再び氷を入れた水浴中に浸し,よう
素フラスコの試薬受部によう化カリウム溶液5mLを入れ,5分間冷却する。
(b) よう素フラスコを氷を入れた水浴から取り出し,栓を緩めて徐々によう化カリウム溶液をよう素フ
ラスコ内に流し込む。栓をして激しく振り混ぜてから水100mLをよう素フラスコの栓,試薬受部,
内壁を洗いながら加えて,再び1分間振り混ぜた後,速やかに0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準
溶液で滴定をする。終点に近づき,溶液が淡黄色になったら,でんぷん溶液1mLを加えてゆっくり
滴定を続け,青紫色が消えた点を終点とする。
(c) 0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液のモル濃度は,次の式によって算出する。
k
t
v
k
v
f
t
m
×
×
2
=
ここに, mk: 0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液のモル濃度
(mol/L)
Vk: 0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液のはかり採
り量 (mL)
ft: 0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液のモル濃度 (mol/L)
tv: 滴定に使用した0.05mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準溶液の量
(mL)
備考 繰り返し2回の結果が,その平均値から±0.001mol/L以内で一致するまで標定を行い,濃度を
決定する。
5. 試料の採取及び調製方法 試験用試料は,JIS K 2251に規定する二次試料の採取・調製方法,又はそ
れに準じた方法によって採取・調製する。
6. 試験の手順 本体7.(2)〜(6)による。ただし,臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液の濃度は,
0.025mol/Lを用いる。
また,試料はかり採り量は次による。
(1) 附属書表1に示す量(2)の試料を滴定容器に全量ピペットなどではかり採り,かくはん機を始動させる。
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附属書表1 試料のはかり採り量
予期臭素指数
試料のはかり採り量g
100〜 500
10〜8
500〜1 000
8〜4
注(2) 試料の臭素指数が全く予想できないときは,試料8〜10gを採って予備試験を行った後,改めて附属書表1に示す
量の試料を採って測定する。
7. 計算方法及び精度
7.1
計算方法 臭素指数は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって小数点以下1けたに丸める。
(
)
W
m
b
v
BI
k
k
k
980
15
×
−
=
ここに, BI: 臭素指数
vk: 滴定に使用した0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準
溶液の量 (mL)
bk: 空試験に使用した0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標
準溶液の量 (mL)
mk: 0.025mol/L臭化カリウム−臭素酸カリウム標準溶液のモル濃
度 (mol/L)
W: 試料のはかり採り量 (g)
7.2
精度 この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次のとおりである。
(1) 室内併行精度 同一試験室において,同一人,同一試験器で,引き続き短時間内に同一試料を2回試
験したとき,試験結果の差の許容差は14とする。
(2) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人か別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験した
とき,試験結果の差の許容差は118とする。
8. 試験結果の報告 試験結果には,次の事項を記載する。
(1) 試料名,採取場所及び採取年月日
(2) このJISの規格番号
(3) 試験方法(附属書の名称)及び7.によって得られた試験結果
(4) 特記事項
関連規格 JIS K 2249 原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
JIS K 2536 石油製品−成分試験方法
ASTM D 1159 Bromine Numbers of Petroleum Distillates and Commercial Aliphatic Olefins by
Electrometric Titration
ASTM D 2710 Bromine Index of Petroleum Hydrocarbons by Electrometric Titration
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参考1 臭素価から不飽和分含有量を計算する方法
序文 この参考1は,ASTM D 1159に準拠したもので,直留,改質,分解ガソリン及びJIS K 2254に規
定する常圧法による90容量%の留出温度が200℃以下の自動車ガソリン並びに終点315℃以下で臭素価が
20gBr2/100g以下の航空タービン燃料油,灯油などに含まれる不飽和分を,その試料の臭素価,密度及び蒸
留性状から計算によって求める方法について記述するが,規定の一部ではない。
備考1. この方法は,沸点範囲14℃以上の純物質又は純物質に近い化合物を混合した合成オレフィン
には適用できない。
2. 硫黄,窒素又は酸素化合物が,1容量%又はそれ以上に含有する場合,計算値に偏りを生じ
ることがある。
3. 試料中の不飽和分を正確に求める場合は,JIS K 2536による。
1. 計算の手順
(1) 本体の規定によって臭素価(1)を求める。
注(1) 臭素価試験で異常な値が得られた場合,参考2に示す値を参照するとよい。
(2) 試料の20℃における密度をJIS K 2249によって試料の20℃の密度を求める。
(3) 試料の蒸留性状をJIS K 2254の常圧法によって測定し,初留点,50容量%留出温度及び終点を求める。
(4) 臭素価から次の式によって不飽和分を算出し,JIS Z 8401の規定によって整数位に丸める。
160
M
B
W
H
A
R
O
×
×
=
d
vol
H
Ow
D
O
×
=
ここに,
Ow: 不飽和分含有量(質量%)
R: 沸点範囲の補正係数(参考1図1及び参考1表1参照)
AB: 臭素価 (gBr2/100g)
HM: 不飽和分の平均分子量(参考1表2参照)
Ovol: 不飽和分含有量(容量%)
D: 試料の密度20℃ (g/cm3)
Hd: 不飽和分の平均密度 (g/cm3) (参考1図2参照)
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参考1表1 試料の沸点範囲に対する補正係数
試料の沸点範囲(初留点から
終点までの温度差)℃
沸点範囲の補正係数
0
1.000
7
0.975
14
0.950
21
0.925
28
0.900
38
0.875
43
0.850
53
0.825
62
0.800
72
0.775
95
0.750
99
0.725
125以上
0.700
参考1図1 試料の沸点範囲に対する補正係数
参考1表2 試料の50容量%留出温度に対する不飽和分の平均分子量
試料の50容量%留出温度℃
不飽和分の平均分子量
38
72
66
83
93
96
121
110
149
127
177
145
204
164
232
186
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参考1図2 試料の50容量%留出温度と不飽和分との平均密度の関係
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参考2 炭化水素化合物などの臭素価の計算値と測定値との関係
序文 この参考2は,種々の炭化水素及びこれに関連する非炭化水素化合物について,臭素価計算値と電
気滴定法(本体)とによって測定した臭素価及びそれらの差(測定値−計算値)を参考2表1にして示し
たものであり,規定の一部ではない。
参考2表1 炭化水素化合物などの臭素価計算値及び臭素価測定値
化合物
純度
臭素価
差
%
計算値
測定値
パラフィン
n−ヘキサン
99.96
0.0
0.0
0.0
2−メチルヘキサン
99.88
0.0
0.0
0.0
n−ヘプタン
−
0.0
0.1
+0.1
n−オクタン
99.94
0.0
0.0
0.0
2, 2, 4−トリメチルペンタン(イソオクタン)
99.96
0.0
0.1
+0.1
直鎖オレフィン
1−ペンテン
99.7
228.0
208
−20
トランス−2−ペンテン
99.91
228.0
235
+ 7
1−ヘキセン
−
189.9
181
− 9
シス−2−ヘキセン
99.80
189.9
189
− 1
トランス−2−ヘキセン
99.83
189.9
189
− 1
シス−3−ヘキセン
99.87
189.9
193
+ 3
トランス−3−ヘキセン
99.94
189.9
191.4
+ 1.5
1−ヘプテン
99.8
162.8
136
−27
トランス−2−ヘプテン
99.85
162.8
163
0
トランス−3−ヘプテン
99.80
1628
163
0
1−オクテン
99.7
142.4
132
−10
2−オクテン
−
142.4
139
− 3
トランス4−オクテン
99.84
142.4
149
+ 7
1−デセン
99.89
114.1
111.4
− 2.7
1−ドデセン
99.9
95.1
82.9
−12.2
1−トリデセン
99.8
87.7
81.4
− 6.3
1−テトラデセン
99.7
81.4
70.8
−10.6
1−ペンタデセン
99.8
76.0
62.9
−13.1
1−ヘキサデセン
99.84
71.2
62.8
− 8.4
枝分れ鎖式オレフィン
2−メチル−1−ブテン
99.90
228.0
231.8
+ 3.8
2−メチル−2−ブテン
99.94
228.0
235
+ 7
2, 3−ジメチル−1−ブテン
99.86
189.9
194
+ 4
3, 3−ジメチル−1−ブテン
99.91
189.9
167
−23
2−エチル−1−ブテン
99.90
189.9
198
+ 8
2, 3−ジメチル−2−ブテン
99.90
189.9
191
+ 1
2−メチル−1−ペンテン
99.92
189.9
182
− 8
3−メチル−1−ペンテン
99.70
189.9
152
−38
4−メチル−1−ペンテン
99.82
189.9
176
−14
2−メチル−2−ペンテン
99.91
189.9
190
0
3−メチル−シス−2−ペンテン
99.85
189.9
193.7
+ 3.8
3−メチル−トランス−2−ペンテン
99.86
189.9
191
+ 1
4−メチル−シス−2−ペンテン
99.92
189.9
190
0
19
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
化合物
純度
臭素価
差
%
計算値
測定値
4−メチル−トランス−2−ペンテン
99.75
189.9
190
0
2, 3, 3−トリメチル−1−ブテン
99.94
162.8
161
− 2
3−メチル−2−エチル−1−ブテン
99.8
162.8
165.4
+ 2.6
2, 3−ジメチル−1−ペンテン
99.80
162.8
158.5
− 4.3
2, 4−ジメチル−1−ペンテン
99.87
162.8
152.8
−10
2, 3−ジメチル−2−ペンテン
99.6
162.8
162.3
− 0.5
4, 4−ジメチル−シス−2−ペンテン
99.79
162.8
159
− 4
4, 4−ジメチル−トランス−2−ペンテン
99.91
162.8
158
− 5
3−エチル−1−ペンテン
99.85
162.8
173.1
+10.3
3−エチル−2−ペンテン
99.80
162.8
165
+ 2
2−メチル−1−ヘキセン
99.88
162.8
161
− 2
5−メチル−1−ヘキセン
99.80
162.8
154
− 9
3−メチル−シス−2−ヘキセン
99.8
162.8
163.6
+ 0.8
2−メチル−トランス−3−ヘキセン
99.9
162.8
163.4
+ 0.6
2−メチル−3−エチル−1−ペンテン
99.81
142.4
139.8
− 2.6
2, 4, 4−トリメチル−1−ペンテン
99.91
142.4
137.6
− 5.4
2, 4, 4−トリメチル−2−ペンテン
99.92
142.4
141.2
− 1.2
ジイソブテン
−
142.4
139.8
− 2.6
2−エチル−1−ヘキセン
−
142.4
140.2
− 2.2
2, 3−ジメチル−2−ヘキセン
99.71
142.4
143
+ 1
2, 5−ジメチル−2−ヘキセン
99.8
142.4
142.8
+ 0.4
2, 2−ジメチル−トランス−3−ヘキセン
99.80
142.4
139
− 3
トリイソブテン
99.0
95
57.5
−37.5
非共役環式ジオレフィン
(4−ビニル−1−シクロヘキセン)
99.90
295.5
210
(−85)
dl−1, 8 (9) p−メンタジエン(ジペンテン)
98-100
234.6
225.2
− 9.4
共役ジオレフイン
2−メチル−1, 3−ブタジエン(イソプレン)
99.96
470
235.7
−234
シス−1, 3−ペンタジエン
99.92
470
285.3
−185
トランス−1, 3−ペンタジエン
99.92
470
234
−236
2−メチル−1, 3−ペンタジエン
95 (+)
389
197.3
−192
2, 3−ジメチル−1, 3−ブタジエン
99.93
389
186.1
−203
非共役ジオレフィン
1, 2−ペンタジエン
99.66
470
230
−240
1, 4−ペンタジエン
99.93
470
185
−285
2, 3−ペンタジエン
99.85
470
227
−243
1, 5−ヘキサジエン
99.89
389
352
− 37
不飽和側鎖をもつ芳香族炭化水素
フェニルエチレン(スチレン)
−
153.4
123.6
− 29.8
2−フェニル−1−プロペン(a−メチルスチレン)
−
135.3
133.2
− 2.1
アリルベンゼン
97.8
135.2
0.0
−135.2
環式オレフイン
シクロペンテン
99.97
234.6
237
+ 2
シクロヘキセン
99.98
194.6
193.2
− 1.4
1−メチルシクロペンテン
99.86
194.6
209
+14
1−メチルシクロヘキセン
99.82
166
162
− 4
ビニルシクロペンタン
99.91
166
164
− 2
エチリデンシクロペンタン
99.96
166.2
167.7
+ 1.5
1, 2−ジメチルシクロヘキセン
99.94
145.0
150.9
+ 5.9
20
K 2605 - 1996
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
化合物
純度
臭素価
差
%
計算値
測定値
3−シクロペンチル−1−プロペン
99.87
145.0
140.9
− 4.1
エチリデンシクロヘキサン
99.86
145.0
147.0
+ 2.0
ビニルシクロヘキサン
99.95
145
139
− 6
1−エチルシクロヘキセン
99.83
145
146.6
+ 1.6
インデン
−
137.7
134
− 4
単環式芳香族炭化水素
ベンゼン
99.98
0.0
0.1
0.1
トルエン
99.97
0.0
0.1
0.1
o−キシレン
99 (+)
0.0
0.0
0.0
m−キシレン
99 (+)
0.0
0.0
0.0
p−キシレン
99 (+)
0.0
0.0
0.0
イソプロピルベンゼン(クメン)
99.95
0.0
0.0
0.0
1, 2, 4−トリメチルベンゼン(プソイドクメン)
99.67
0.0
0
0
1, 3, 5−トリメチルベンゼン(メシチレン)
−
0.0
0.3
+ 0.3
1, 3−ジメチル−4エチルベンゼン
99.9
0.0
0.0
0.0
1, 2, 4, 5−テトラメチルベンゼン(ジュレン)
99.86
0.0
0.1
+ 0.1
1, 2, 3, 5−テトラメチルベンゼン(イソジュレン)
−
0.0
0.3
+ 0.3
第三ブチルベンゼン
99.73
0.0
0.0
0.0
第三アミルベンゼン
−
0.0
0.7
+ 0.7
二環式芳香族炭化水素
ビフェニル(フェニルベンゼン)
−
0.0
0.0
0.0
ナフタレン
99.96
0.0
0
1, 2, 3, 4−テトラヒドロナフタレン(テトラリン)
99.9
0.0
0.2
+ 0.2
1−メチルナフタレン
99.78
0.0
0.0
0.0
2−メチルナフタレン
99.91
0.0
0.0
0.0
2, 3−ジヒドロインデン(インダン)
99.9
0.0
0.0
0.0
シクロヘキシルベンゼン
99.93
0.0
0
多環式芳香族炭化水素
アントラセン
−
0.0
11.8
11.8
フェナントレン
−
0.0
3.9
3.9
シクロパラフィン
メチルシクロペンタン
99.99
0.0
0.0
0.0
メチルシクロヘキサン
99.97
0.0
0
イソプロピルシクロペンタン
99.8
0.0
0.0
0.0
シス−ヘキサヒドロインダン(シス−ヒドロインダン)
99.94
0.0
0.0
0.0
トランス−ヘキサヒドロインダン(トランス−ヒドロイ
ンダン)
99.71
0.0
0.0
0.0
第三ブチルシクロヘキサン
99.95
0.0
0
1, 1'−ビシクロペンチルシクロペンタン
99.95
0.0
0.0
0.0
シス−デカヒドロナフタレン(シス−デカリン)
98 (+)
0.0
0.11
+ 0.11
トランス−デカヒドロナフタレン(トランス−デカリ
ン)
98 (+)
0.0
1.64
+ 1.64
硫黄化合物
エタンチオール(エチルメルカプタン)
99.95
0.0
209
+209
硫化ジエチル
99.94
0.0
184
+184
二硫化メチル
99.97
0.0
1.1
+ 1.1
チエタン(トリメチレンスルフィド)
99.95
0.0
214
+214
チオフェン
99.99
0.0
0.4
+ 0.4
チオラン(テトラヒドロチオフェン)
99.95
0.0
183
+183
21
K 2605 - 1996
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
化合物
純度
臭素価
差
%
計算値
測定値
二硫化ジエチル
99.90
0.0
0.4
+ 0.4
2−メチル−2−プロパンチオール(第三ブチルメルカプ
タン)
99.92
0.0
141
+141
1−ペンタンチオール(アミルメルカプタン)
99.92
0.0
83
+ 83
窒素化合物
ピロリジン
99.85
0.0
11.8
+ 11.8
ピリジン
−
0.0
1.4
+ 1.4
2−メチルピリジン
99.90
0.0
0.9
+ 0.9
4−メチルピリジン
99 (+)
0.0
1.7
+ 1.7
2,4,6−トリメチルピリジン
99 (+)
0.0
2.7
+ 2.7
5−(2−ピリジン)ノナン
−
0.0
1.4
+ 1.4
ピロール
99.99
0.0
873
+873
2−メチルピロール
98 (+)
0.0
708
+708
2,4−ジメチルピロール
98 (+)
0.0
484
+484
2,5−ジメチルピロール
99.9
0.0
869
+869
2,4−ジメチル−3−エチルピロール
98 (+)
0.0
248
+248
1−ブチルピロール
98 (+)
0.0
472
+472
酸素化合物
アセトン
−
0.0
0.0
0.0
メチルエチルケトン
−
0.0
0.0
0.0
その他
エタノールアミン
−
0.0
1.5
+1.5
二塩化エチレン
−
0.0
0.0
0.0
二臭化エチレン
−
0.0
0.0
0.0
テトラエチル鉛(TEL)
−
(49.5)
52.7
(+3.2)
テトラメチル鉛(TML)
−
(59.8)
62.6
(+2.8)
22
K 2605 - 1996
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
工業標準原案作成委員会の構成表
氏名
所属
◎ 小 西 誠 一
元防衛大学校
天 野 徹
工業技術院標準部材料規格課
広 田 博 士
資源エネルギー庁石油部
高 橋 千 晴
工業技術院計量研究所
近 藤 輝 男
工業技術院環境技術総合研究所
有 賀 正 夫
社団法人石油学会
中 村 麒久男
社団法人日本海事検定協会
高 野 敏 夫
社団法人自動車技術会
中 西 忠 雄
防衛庁装備局
福 嶋 信一郎
日本鋼管株式会社
中 村 準
菱日エンジニアリング株式会社
長 岡 哲 夫
いすゞ自動車株式会社
武 藤 敏 夫
東京電力株式会社
君 島 孝 尚
石川島播磨重工業株式会社
加 藤 良 三
東燃株式会社
松 崎 昭
日本石油株式会社
津 村 修
出光興産株式会社
橘 宗 昭
昭和シェル石油株式会社
矢 野 恭 治
株式会社ジャパンエナジー
下 平 武
日本科学機器団体連合会(田中科学機器製作株式会社)
西 川 輝 彦
石油連盟
◎印:委員長
工業標準原案作成分科会の構成表
氏名
所属
中 林 賢 司
工業技術院標準部材料規格課
近 藤 修
日本石油株式会社
伊 藤 玄
出光興産株式会社
津 村 修
出光興産株式会社
谷 口 宏
三菱石油株式会社
鈴 木 繁
東燃株式会社
神 保 知 世
東燃株式会社
当 麻 勇
富士石油株式会社
広 田 義 則
株式会社コスモ総合研究所
高 橋
己
株式会社ジャパンエナジー研究開発本部総合研究所
○ 銅 屋 公 一
昭和シェル石油株式会社
林 明
ゼネラル石油株式会社
下 平 武
日本科学機器団体連合会(田中科学機器製作株式会社)
大 森 道 昭
日本科学機器団体連合会(株式会社離合社)
橘 田 英 男
吉田科学株式会社
近 義 彦
社団法人日本海事検定協会
村 谷 茂 典
財団法人新日本検定協会
伊 藤 正 保
社団法人全国石油協会
原 慎 一
社団法人潤滑油協会
久保田 亘
石油連盟
○:分科会長