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K 2541-6:2013  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 試験の原理 ······················································································································ 2 

4 試薬······························································································································· 2 

5 試験器···························································································································· 3 

6 試料の採取方法及び調製方法 ······························································································ 4 

7 試験器の準備 ··················································································································· 5 

8 検量線の作成方法及び点検試験 ··························································································· 5 

9 試験の手順 ······················································································································ 8 

10 計算及び結果 ················································································································· 9 

11 結果の表し方 ················································································································ 10 

12 精度 ···························································································································· 10 

13 試験結果の報告 ············································································································· 11 

附属書JA(参考)試験方法の種類 ·························································································· 12 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 13 

K 2541-6:2013  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,石油連盟(PAJ)

から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経

て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 2541-6:2003は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 2541の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 2541-1 第1部:酸水素炎燃焼式ジメチルスルホナゾIII滴定法 

JIS K 2541-2 第2部:微量電量滴定式酸化法 

JIS K 2541-3 第3部:燃焼管式空気法 

JIS K 2541-4 第4部:放射線式励起法 

JIS K 2541-5 第5部:ボンベ式質量法 

JIS K 2541-6 第6部:紫外蛍光法 

JIS K 2541-7 第7部:波長分散蛍光X線法(検量線法) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 2541-6:2013 

原油及び石油製品−硫黄分試験方法 

−第6部:紫外蛍光法 

Crude petroleum and petroleum products-Determination of sulfur content 

Part 6: Ultraviolet fluorescence method 

序文 

この規格は,2011年に第2版として発行されたISO 20846を基とし,国内の実情に合わせるため,技術

的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。 

適用範囲 

この規格は,自動車ガソリン,灯油及び軽油中の質量分率0.000 1〜0.050 0 %の硫黄分を紫外蛍光法によ

って定量する方法について規定する。自動車ガソリンで酸素含有化合物を含む場合,酸素分が質量分率

3.7 %以下の試料(例えば,エタノールの場合,体積分率10 %以下の試料)に適用する。軽油で脂肪酸メ

チルエステル(FAME)を含む場合,FAMEの含有量が質量分率10 %以下の軽油に適用する。 

この規格では,他の石油製品,硫黄分が質量分率0.050 0 %を超える試料及び酸素含有化合物が適用範囲

を超える試料も測定できる。ただし,精度は確立されていない。 

注記1 この規格は,ハロゲン類をおおよそ質量分率0.350 0 %以上含む試料の場合には,硫黄分を正

確に求めることができないことがある。 

注記2 エタノール中の硫酸塩の転化率は,有機硫黄の二酸化硫黄への転化率とほぼ同等である。 

注記3 硫黄分が質量分率0.001 0 %の軽油にセタン価向上剤(2-エチルへキシルナイトレイト)を質

量分率0.200 0 %添加した場合,硫黄分の値は,見かけ上,最大質量分率0.000 17 %増加する。 

注記4 このJIS K 2541の規格群には,附属書JAに示す試験方法の種類がある。 

注記5 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 20846:2011,Petroleum products−Determination of sulfur content of automotive fuels−

Ultraviolet fluorescence method(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

警告 この規格は,危険な試薬,操作及び試験器を用いることがあるが,安全な使用方法を全てに規

定しているわけではないので,この試験方法の使用者は,試験に先立って,適切な安全上及び

健康上の禁止事項を決めておかなければならない。 

K 2541-6:2013  

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引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 1101 酸素 

JIS K 2249-1 原油及び石油製品−密度の求め方−第1部:振動法 

注記 対応国際規格:ISO 12185,Crude petroleum and petroleum products−Determination of density−

Oscillating U-tube method(MOD) 

JIS K 2249-2 原油及び石油製品−密度の求め方−第2部:浮ひょう法 

注記 対応国際規格:ISO 3675,Crude petroleum and liquid petroleum products−Laboratory 

determination of density−Hydrometer method(MOD) 

JIS K 2249-4 原油及び石油製品−密度の求め方−第4部:密度・質量・容量換算表 

注記 対応国際規格:ISO 91-1,Petroleum measurement tables−Part 1: Tables based on reference 

temperatures of 15 ℃ and 60 °F(MOD) 

JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法 

注記 対応国際規格:ISO 3170,Petroleum liquids−Manual sampling(MOD) 

JIS K 8680 トルエン(試薬) 

JIS K 9703 2,2,4-トリメチルペンタン(試薬) 

JIS R 3505 ガラス製体積計 

注記 対応国際規格:ISO 1042,Laboratory glassware−One-mark volumetric flasks(MOD) 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部:精確さに関する値の実用的

な使い方 

ISO 3171,Petroleum liquids−Automatic pipeline sampling 

試験の原理 

試料を加熱した燃焼管(1 000〜1 100 ℃)に導入し,酸素雰囲気中で分解酸化させ,試料中の硫黄化合

物を二酸化硫黄に酸化する。次に,この二酸化硫黄を含む燃焼生成ガス中の水分を除去した後,紫外光を

照射する。二酸化硫黄は,紫外光からエネルギーを吸収して励起状態の二酸化硫黄に変換する。励起され

た二酸化硫黄が基底状態の二酸化硫黄に戻るとき放出する蛍光を光電管で検出し,この蛍光量から硫黄分

を求める。 

試薬 

試薬は,次による。 

a) 不活性ガス アルゴン又はヘリウムで純度が体積分率99.99 %以上のもの。 

b) 酸素 JIS K 1101に規定するもの。 

警告 酸素は,燃焼させる性質が強いため,漏れのないように注意する。 

c) 溶剤 次の1)及び2)に規定する溶剤を用いる。1)及び2)の溶剤で均一に溶けない場合は,試料に似た

成分の均一に溶かすことができる溶剤を用いてもよい。検量線用標準液の調製及び試料の希釈に用い

る溶剤が硫黄分を含む場合は,その硫黄分を補正して用いる。 

なお,未知試料の硫黄分に影響を及ぼさない場合は,補正は不要である。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1) トルエン JIS K 8680に規定するもの。 

2) 2,2,4-トリメチルペンタン JIS K 9703に規定するもの。 

注記 選択した溶剤の硫黄分は,標準添加法によって測定できる。 

警告 溶剤は,引火性があるので火気に注意する。 

d) 硫黄化合物 純度が質量分率99 %以上のもの。代表的な化合物を次の1)〜3)に示す。これらの化合物

の純度が質量分率99 %未満の場合,不純物の種類及び含有量を求め,純度を補正したものを用いる。 

1) ジベンゾチオフェン(DBT) 分子量184.26,硫黄分 質量分率17.399 % 

2) ジブチルスルフィド(DBS) 分子量146.29,硫黄分 質量分率21.915 % 

3) チオナフテン(ベンゾチオフェン)(TNA) 分子量134.20,硫黄分 質量分率23.890 % 

e) 硫黄貯蔵溶液(1 000 mg/L) 硫黄貯蔵溶液の調製方法は,次による。この溶液は,検量線用標準液

の調製に用いる。溶剤及び硫黄化合物,又はいずれかの蒸発によってはかりとり誤差を起こさないよ

うに予防策をとっておく。 

1) 全量フラスコ100 mLに,硫黄化合物のいずれかを0.000 1 gの桁まではかりとる。 

注記 ジベンゾチオフェンでは0.574 8 g,ジブチルスルフィドでは0.456 3 g,チオナフテンでは

0.418 6 gをそれぞれはかりとった場合,硫黄貯蔵溶液の硫黄濃度は,1 000 mg/Lである。 

2) 選択した溶剤を加えて溶解し,更に溶剤を標線まで加える。 

3) この硫黄貯蔵溶液の濃度は,次の式によって算出し,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅1に丸め

る。 

100

×

×

=

ρ

M

S

ρ

ここに, 

ρ: 硫黄貯蔵溶液の硫黄濃度(mg/L) 

S: 硫黄化合物の硫黄分(質量分率%) 

Mρ: 硫黄化合物のはかりとり量(g) 

硫黄貯蔵溶液は,冷蔵庫で保管した場合,調製後,最大約3か月用いることができる。 

硫黄貯蔵溶液及び検量線用標準液は,質量単位(mg/kg)でも調製できる。 

f) 

検量線用標準液 検量線用標準液は,硫黄貯蔵溶液[e)]を選択した溶剤[c)]で薄めて調製する。 

検量線用標準液は,定期的に調製し直す。冷蔵庫で保管したとき,30 mg/Lを超える硫黄分の場合

は,最大1か月用いることができる。30 mg/L以下の硫黄分の場合は,使用期間を短くする。 

g) 点検試料 測定する試料を代表する安定した物質であって,この試験方法によって測定した硫黄分が

長期間変わらないもの,又は市販の認証値をもつ標準物質。使用前にこの点検試料が有効期限内であ

ることを確認する。 

注記 市販品としては,公益社団法人石油学会でJIS Q 0034[1]及びJIS Q 0035[2]に従って認証した

硫黄分認証標準物質(CRM)がある。 

h) 石英ウール 試験器の製造業者が推奨するもの。 

試験器 

試験器は,次による。構成の例を図1に示す。 

a) 燃焼炉 試料を分解酸化して全ての硫黄化合物を二酸化硫黄(SO2)に酸化するのに十分な高温を保

てるもの。水平(横形)又は垂直(縦形)に設置できるもの。 

b) 燃焼管 石英製で,試料を直接燃焼炉の加熱された酸化部に挿入できる構造のもの。燃焼管は,酸素

及び不活性ガスの導入口をもち,出口部に石英ウールを詰めたもの。酸化部の容積は,試料が完全に

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酸化できる大きさのもの。水平又は垂直に設置できるもの。 

c) 流量調節器 酸素及び不活性ガスを規定量流すことができるもの。 

d) 除湿管 燃焼生成ガス中の水分を除去できるもの。 

e) 紫外蛍光検出部 紫外光源,紫外蛍光検出器及び計数表示器からなり,二酸化硫黄に紫外光を照射さ

せ,放出される蛍光量を光電子増倍管で定量的に測定できるもの。 

警告 紫外光に過度にさらされると健康に害がある。取扱者は,直接的にだけでなく,二次的な又

は反射放散された紫外光を,体の全ての部分に,特に眼に当たるのを避けなければならない。 

f) 

マイクロシリンジ 試料5〜50 μLを正確に注入できるもの。針の長さは,試験器製造業者の指示に従

う。縦注入式には四ふっ化エチレン樹脂(PTFE)製のプランジャーを推奨する。 

g) 試料導入装置 垂直又は水平に取り付ける。採取した分析試料を,酸化部まで規定の速度で流れる不

活性ガスの中に直接注入できる機能をもつもの。 

h) 試料注入部 試料をマイクロシリンジから1 μL/s以下の一定速度で注入できるもの。 

i) 

はかり 0.1 mgまでひょう量できるもの。 

j) 

全量フラスコ JIS R 3505に規定するもので,硫黄貯蔵溶液及び検量線用標準液の調製に用いる。 

① 試料注入口 
② 燃焼管 

③ 除湿管 
④ 紫外光源 

⑤ 紫外蛍光検出器 
⑥ 計数表示器 

⑦ 燃焼炉 

図1−紫外蛍光法試験器の例 

試料の採取方法及び調製方法 

6.1 

試料の採取調製方法 

a) 試料は,JIS K 2251に規定する一次試料の採取方法及び二次試料の調製方法によるか,又はそれに準

じた方法によって採取及び調製する。 

なお,揮発性試料の場合は,揮発性成分の蒸発を防ぐために,できるだけ低温で試料を保存し,必

要以上に長く試料容器の蓋を取ったまま放置しない。 

自動サンプリングの場合には,ISO 3171によってもよい。 

b) 試料は,硫黄分の損失,暴露及び試料容器との接触による汚染を防ぐため,採取した後は,できるだ

け早く測定する。 

警告 容器への採取量は,常温以下で採取した場合,容器が膨張して破裂することがあるので,容

器の容積の70〜80 %とし,試料の上部に十分な空間をとる。 

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6.2 

試料保存時の採取方法 

試料をすぐに分析しない場合は,試験試料を十分に混合してから採取する。 

試験器の準備 

試験器の準備は,次による。 

a) 燃焼管,除湿管,石英ウールなどに汚れ及び劣化がないことを確認する。 

b) 製造業者の取扱説明書に従って試験器を組み立て,ガス漏れがないことを確認する。 

c) 取扱説明書に従い,各ガスの導入圧力及び流量を調整する。 

d) 取扱説明書を参考にして,燃焼炉の温度を硫黄化合物の熱分解及び酸化が完全に行われるように十分

に高い温度に設定する。測定条件の例を表1に示す。 

e) 試験器の感度及び基線を安定に調整した後,製造業者の手順に従って試料を用いないで試験を行い,

紫外光源が測定前に十分安定1)していることを確認する。 

注1) 通常,紫外光源は,30分以上暖機運転を行う。 

f) 

製造業者の手順に従って溶剤だけで試験を行い,空試験値が十分小さいことを確認する。 

なお,空試験値が大きい場合は,燃焼管,除湿管,石英ウールなどの清掃又は交換を行う。 

g) 表2に示す検量線作成時の感度,試料注入量などは,製造業者が推奨する条件から選択する。 

表1−測定条件の例 

項目 

設定値 

酸素流量 

燃焼部 

mL/min 

450〜500 

入口部 

mL/min 

10〜30 

不活性ガス流量 

入口部 

mL/min 

130〜160 

燃焼炉温度 

入口部 

℃ 

750 

燃焼部 

℃ 

1 000〜1 100 

試料注入速度 

直接注入法 

μL/s 

ボート法 

mm/min 

140〜160 

検量線の作成方法及び点検試験 

8.1 

多点検量線法 

a) 試料の予想濃度から,表2に示した検量線から一つを選択し,硫黄貯蔵溶液を選択した溶剤で薄めて

一連の検量線用標準液を調製する。 

なお,表2の各検量線の範囲内であれば,異なる範囲のものを用いてもよい。ただし,この場合の

検量線用標準液の数は4個以上とし,検量線は,測定する試料の硫黄濃度が検量線のほぼ中央にくる

ように作成する。 

表2−検量線用標準液の硫黄濃度 

単位 mg/L 

検量線1 

検量線2 

検量線3 

0.5 

50 

25 

150 

50 

350 

10 

100 

500 

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b) マイクロシリンジを検量線用標準液で数回共洗いし,最後にシリンジに採取した検量線用標準液は,

気泡を含まないようにする。 

c) 最適な試料注入量は,製造業者の取扱説明書に記載されているが,事前に測定し定量的に把握してお

く。試料注入量の例を表3に示す。 

表3−試料注入量の例 

単位 μL 

検量線の種類 

直接注入法 

ボート法 

検量線1 

50 

20 

検量線2,検量線3 

20 

10 

d) 注入量は,次のいずれかの方法で求める。 

なお,試料注入量をほぼ一定にすれば,一貫した燃焼状態が得られる。 

1) 容量法 検量線用標準液注入前後のマイクロシリンジの液量を読み取り2),その液量差から,注入

量を求める。 

注記1 手動注入法の代わりに,自動採取及び注入装置を用いることもできる。 

注2) 検量線用標準液の注入前後にマイクロシリンジの10 %目盛まで空気を吸引してマイクロ

シリンジ内の液量を読み取ると,その読みの差から正確な注入量が分かり,針先からの揮

散量を補正した値を求めることができる。 

2) 質量法 検量線用標準液注入前後のシリンジの質量差から,注入質量を求める。 

注記2 ±0.01 mgの正確さをもったはかりを用いた場合,揮発性の少ない試料については容量法

よりも正確に測定できる。 

e) マイクロシリンジにはかりとった検量線用標準液を,次のいずれかの方法によって直ちに試験器に一

定速度で注入する。 

1) 直接注入法(縦形又は横形試験器) マイクロシリンジの針先を試料注入口を通して燃焼管入口部

まで差し込む。このとき,針先に残った試料に起因するブランクが発生する場合は,安定した基線

に戻ったことを確認する。検量線用標準液をゆっくりと一定速度3)で注入し,注入量を正確に読み

取る2)。 

注3) 試料を一定速度で注入するには,ディスペンサ又は自動注入器を用いる。 

2) ボート法(横形試験器) マイクロシリンジの針先を試料注入口に通して検量線用標準液を試料ボ

ートに注入し,注入量を正確に読み取る2)。次いで,試料ボートを燃焼管入口部手前まで移動し,

そのまま20〜60秒間保持4)した後,燃焼管中に一定速度5)で導入する。 

注4) 試料ボートを燃焼管手前で保持せず導入すると,試料が不完全燃焼して正確な測定値が得

られない。 

5) 試料ボートを一定速度で導入するには,自動導入器を用いる。 

f) 

出力された表示値を読み取る。 

g) b)〜f)の操作を3回繰り返し,平均表示値を求める。 

h) 他の検量線用標準液及び選択した溶剤を用いて,b)〜g)の操作を繰り返す。 

i) 

各検量線用標準液の平均表示値から溶剤ブランクの平均表示値を差し引いて,総合平均表示値を求め

る。 

j) 

この総合平均表示値(y軸)対注入硫黄量Q(ng)(x軸)をプロットした検量線を作成する。この検

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量線は,相関係数rが0.995以上の直線でなければならない。 

Qは,次の式によって算出する。 

S

×

=V

Q

ここに, 

Q: 注入硫黄量(ng) 

Vc: 検量線用標準液の注入量(μL) 

ρS: 検量線用標準液の硫黄濃度(mg/L) 

表2に示す検量線3を用いて試験した場合は,溶剤ブランクの補正を省略してもよい。検量線は,

試験器内蔵プログラムを用いて自動作成してもよい。 

8.2 

一点検量線法 

a) 硫黄貯蔵溶液を薄めて,試料の硫黄濃度の0.5〜1.5倍の検量線用標準液を調製する。直線性があるこ

とがあらかじめ確認されていれば,試料の硫黄濃度の1.5倍を超える濃度の検量線用標準液を用いて

もよい。検量線用標準液の硫黄濃度は,必要に応じて,選択した溶剤の硫黄分の補正を行う。 

b) 8.1 b)〜f)に従い,検量線用標準液を3回以上測定し,平均表示値を求める。 

c) 検量線用標準液の表示値の相対標準偏差(Cc)が,次によって求めた相対標準偏差(Ct)以下である

ことを確認する。 

1) 検量線用標準液の硫黄濃度(ρS)から求めた硫黄分(ρw)を用いて,表4によって室内併行許容差

(r)を求める。 

2) 室内併行標準偏差(B)は,次の式によって算出する。 

772

.2

r

B=

ここに, 

B: 室内併行標準偏差(mg/kg) 

r: 室内併行許容差(mg/kg) 

2.772: 自由度が∞のときの統計的定数 

3) 相対標準偏差(Ct)は,次の式によって算出する。 

100

w

t

×

=ρB

C

ここに, 

Ct: 相対標準偏差(%) 

ρw: 検量線用標準液の硫黄分(mg/kg) 

4) 検量線用標準液の表示値の相対標準偏差(Cc)は,次の式によって算出する。 

100

a

s

c

×

=AA

C

ここに, 

Cc: 表示値の相対標準偏差(%) 

As: 表示値の標準偏差(カウント数) 

Aa: 表示値の平均値(カウント数) 

注記 検量線用標準液の調製用の選択された溶媒としてトルエンを用いたときの,自動車ガソリ

ンの計算例を表0Aに示す。 

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表0A−相対標準偏差計算例(参考) 

検量線用標準液 

室内併行許容差 

mg/kg 

室内併行標準偏差 

mg/kg 

相対標準偏差 

硫黄濃度 

mg/L 

硫黄分 

mg/kg 

10 

11.5 

1.08 

0.39 

3.4 

50 

57.7 

3.99 

1.44 

2.5 

100 

116 

5.82 

2.10 

1.8 

500 

577 

25.08 

9.05 

1.6 

d) 校正係数は,次の式によって算出する。 

S

c

c

ρ

V

A

K

×

=

ここに, 

K: 校正係数(カウント数/ng S) 

Ac: 平均表示値(カウント数) 

Vc: 検量線用標準液の注入量(μL) 

ρS: 検量線用標準液の硫黄濃度(mg/L) 

e) 校正係数は,JIS Z 8401の規定によって有効数字4桁に丸める。 

8.3 

点検試験 

a) 測定の開始時及び長時間連続測定する場合は少なくとも20試料ごとに,硫黄分既知の点検試料を測定

して検量線の妥当性を確認する。 

1) 1回試験の場合は,1回の試験結果と点検試料の標準値との差は,次の許容範囲内になければならな

い。 

2

R

μ

x

ここに, 

x: 試験結果(mg/kg) 

μ: 点検試料の標準値(mg/kg) 

R: 箇条12に規定する室間再現許容差(mg/kg) 

2) n回試験の場合は,n回の試験結果の平均値と点検試料の標準値との差は,次の許容範囲内になけれ

ばならない。 

2

1

R

μ

x

ここに, 

¯x: 試験結果の平均値(mg/kg) 

μ: 点検試料の標準値(mg/kg) 

R1: 

)

/1

1(

2

2

n

r

R

R: 箇条12に規定する室間再現許容差(mg/kg) 

r: 箇条12に規定する室内併行許容差(mg/kg) 

n: 試験回数 

b) 試験結果が許容範囲内にあることを確認する。許容範囲内になければ,原因を調査する。 

試験の手順 

試験の手順は,次による。 

a) 試料を直接測定する場合は,JIS K 2249-1又はJIS K 2249-2によって,試料の密度を測定する。試料

の注入温度と密度測定温度との差が3 ℃を超える場合,又は15 ℃における密度が既知の場合は,JIS 

K 2249-4に規定する密度換算表を用いて試料の注入温度における密度を求める。 

K 2541-6:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 試料を薄める場合は,試料の予想硫黄分から,次のいずれかの方法で希釈試料溶液を調製する。 

1) 多点検量線法を用いるときは,検量線の硫黄濃度範囲の中央になるように溶剤を用いて薄めて,希

釈試料溶液を調製する。 

2) 一点検量線法を用いるときは,検量線用標準液の硫黄濃度の0.5〜1.5倍以内になるように希釈試料

溶液を調製する。 

予想硫黄分が検量線の硫黄濃度を超える場合は,選択した溶剤で薄めた溶液を準備する。 

試料の硫黄分が500 mg/kgを超える場合には,適切な濃度に希釈する。 

c) 8.1 b)〜i)の手順にて,試料又は希釈試料溶液を測定する。 

d) 燃焼管を観察し,試料が完全燃焼していることを確認する。すすが発生した場合は,次の手順によっ

て再試験を行う。 

1) 製造業者の取扱説明書に従い,部品全体を清浄にした後,8.1 b)又は8.2 b)の検量線を再作成する。 

2) 試料注入量の低減及び/又は注入速度の低減を行う。 

10 計算及び結果 

10.1 多点検量線法 

次の式を用いて試料の硫黄分を算出する。 

a) 試料を直接測定した場合 

D

S

V

Y

A

w

×

×

=

s

s

ここに, 

ws: 試料の硫黄分(mg/kg) 

A: 試料の平均表示値(カウント数) 

Y: 検量線のy軸切片(カウント数) 

V: 試料注入量(μL) 

Ss: 検量線の勾配(硫黄1 ng当たりのカウント数) 

D: 試料の注入温度における密度(g/cm3) 

b) 試料を希釈して測定した場合 

v

s

s

F

S

V

Y

A

w

×

×

=

ここに, 

ws: 試料の硫黄分(mg/kg) 

A: 希釈試料溶液の総合平均表示値(カウント数) 

Y: 検量線のy軸切片(カウント数) 

V: 希釈試料溶液の注入量(μL) 

Ss: 検量線の勾配(硫黄1 ng当たりのカウント数) 

Fv: 希釈試料溶液中の試料濃度(g/mL) 

10.2 一点検量線法 

次の式を用いて試料の硫黄分を算出する。 

a) 試料を直接測定した場合 

D

K

V

A

w

×

×

=

s

ここに, 

ws: 試料の硫黄分(mg/kg) 

A: 試料の平均表示値(カウント数) 

V: 試料注入量(μL) 

K: 校正係数(硫黄1 ng当たりのカウント数) 

D: 試料の注入温度における密度(g/cm3) 

background image

10 

K 2541-6:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 試料を希釈して測定した場合 

v

s

F

K

V

A

w

×

×

=

ここに, 

ws: 試料の硫黄分(mg/kg) 

A: 希釈試料溶液の総合平均表示値(カウント数) 

V: 希釈試料溶液注入量(μL) 

K: 校正係数(硫黄1 ng当たりのカウント数) 

Fv: 希釈試料溶液中の試料濃度(g/mL) 

10.3 計算 

試料を3回測定し,その平均値を硫黄分とする。 

11 結果の表し方 

箇条10で求めた硫黄分(mg/kg)をJIS Z 8401の規定によって丸めの幅1に丸める。ただし,1 mg/kg

未満の場合は,1 mg/kg未満とする。質量分率%で表記する場合は,箇条10で求めた硫黄分(mg/kg)に

0.000 1を乗算する。 

12 精度 

12.1 一般事項 

この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次による。試験結果が許容差を超え

た場合は,JIS Z 8402-6の規定によって処理する。 

なお,適用範囲を超えている場合の精度は確立されていない。 

12.2 室内併行精度 

同一試験室において,同一人が同一試験器で,引続き短時間内に同一試料を2回試験したとき,試験結

果の差の許容差を表4に示す。 

12.3 室間再現精度 

異なる試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験して求めた2個の試験結

果の差の許容差を表5に示す。 

表4−室内併行精度 

単位 mg/kg 

硫黄分 

室内併行許容差a) 

自動車ガソリン 

灯油,航空タービン燃料油及び軽油 

1〜60 

0.063 1X+0.35 

0.055 3X+0.55 

60超〜500 

0.041 7X+1 

0.028 5X+2 

注a) 表中のXの値は,2個の試験結果の平均値である。 

表5−室間再現精度 

単位 mg/kg 

硫黄分 

室間再現許容差a) 

自動車ガソリン 

灯油,航空タービン燃料油及び軽油 

1〜60 

0.174 9X+0.96 

0.112 0X+1.12 

60超〜500 

0.157 3X+2 

0.108 0X+2 

注a) 表中のXの値は,2個の試験結果の平均値である。 

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11 

K 2541-6:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 表4及び表5に示す精度の計算例を表0Bに示す。 

表0B−試験精度の例(参考) 

単位 mg/kg 

硫黄分 

室内併行許容差 

室間再現許容差 

自動車ガソリン 

灯油,航空タービン

燃料油及び軽油 

自動車ガソリン 

灯油,航空タービン

燃料油及び軽油 

0.4 

0.6 

1.1 

1.2 

0.7 

0.8 

1.8 

1.7 

10 

1.0 

1.1 

2.7 

2.2 

30 

2.2 

2.2 

6.2 

4.5 

50 

3.5 

3.3 

9.7 

6.7 

100 

5.2 

4.8 

18 

13 

350 

16 

12 

57 

40 

500 

22 

16 

81 

56 

13 試験結果の報告 

試験結果には,次の事項を記載する。 

a) 試料名,採取場所及び採取年月日 

b) この規格の番号(JIS K 2541-6) 

c) 結果(箇条11の表し方による) 

d) 試験年月日 

e) 特記事項 

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12 

K 2541-6:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

試験方法の種類 

表JA.1−試験方法の種類 

規格番号 

試験方法の種類 

適用油種(例) 

測定範囲 

K 2541-1 

酸水素炎燃焼式ジメチルスルホナゾⅢ滴
定法 

自動車ガソリン,灯油,軽油 

質量分率0.000 1〜
1.000 0 % 

K 2541-2 

微量電量滴定式酸化法 

自動車ガソリン,灯油,軽油 

質量分率0.000 1〜
0.100 0 % 

K 2541-3 

燃焼管式空気法 

原油,軽油,重油 

質量分率0.01 %以上 

附属書(参考)燃焼管式酸素法 

K 2541-4 

放射線式励起法 

原油,軽油,重油 

質量分率0.01〜5 % 

K 2541-5 

ボンベ式質量法 

原油,重油,潤滑油 

質量分率0.1 %以上 

附属書(規定) 
誘導結合プラズマ発光法 

潤滑油 

質量分率0.05 %以上 

K 2541-6 

紫外蛍光法 

自動車ガソリン,灯油,軽油 

質量分率0.000 1〜
0.050 0 % 

K 2541-7 

波長分散蛍光X線法(検量線法) 

自動車ガソリン,灯油,軽油 

質量分率0.000 5〜
0.050 0 % 

参考文献 [1] JIS Q 0034 標準物質生産者の能力に関する一般要求事項 

[2] JIS Q 0035 標準物質−認証のための一般的及び統計学的な原則 

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附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 2541-6:2013 原油及び石油製品−硫黄分試験方法−第6部:紫外蛍光法 

ISO 20846:2011 Petroleum products−Determination of sulfur content of automotive 
fuels−Ultraviolet fluorescence method 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条
番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範
囲 

硫黄分が質量分率
0.000 1〜0.050 0 % 
 
脂肪酸メチルエステル
(FAME)含有量が質
量分率10 %以下 

硫黄分が3〜500 mg/kg 
 
 
脂肪酸メチルエステル
(FAME)含有量が体積分率
10 %以下 

変更 
 
 
変更 

JISは,硫黄分下限を質量分率
0.000 1 %まで拡大した。 
 
JISは,脂肪酸メチルエステル
(FAME)含有量を質量分率
10 %以下まで拡大した。 

国内の要望によって,JPIの検討結果
を基に,下限を質量分率0.000 1 %ま
で拡大した。技術的差異はない。 
 
国内の実情に合わせた。技術的差異
はない。 

4 試薬 
 

a) 不活性ガスの純度 
体積分率99.99 %以上 
b) 酸素 JIS K 1101 
 
c) 1) トルエン JIS K 
8680 
c) 2) 2,2,4-トリメチル
ペンタン JIS K 9703 
e) 硫黄貯蔵溶液 
硫黄分計算式 
 

4.1 
 
4.2 
 
4.3.2 
 
4.3.3 
 
4.5 

不活性ガスの純度 体積分率
99.998 %以上 
純度 体積分率99.75 %以上 
 
試薬グレード 
 
試薬グレード 
 
硫黄貯蔵溶液 
− 
− 

変更 
 
変更 
 
変更 
 
変更 
 
追加 
 
追加 

純度が異なる。 
 
JISを採用した。 
 
JISを採用した。 
 
JISを採用した。 
 
JISは,硫黄分計算式を規定し
た。 
JISは,数値をJIS Z 8401に
よって丸めることを規定し
た。 

国内の実情に合わせた。技術的差異
はない。 
国内の実情に合わせた。技術的差異
はない。 
技術的差異はない。 
 
技術的差異はない。 
 
JISは,計算方法及び数値の丸め方
を明確にするために追加した。技術
的差異はない。 
 

3

K

 2

5

4

1

-6

2

0

1

3

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条
番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

5 試験器 
 

e) 紫外蛍光検出部 
紫外光源,紫外蛍光検
出器及び計数表示器,
光電子増倍管 

5.5 

紫外蛍光検出器 
− 

 
追加 

 
JISは,検出部の詳細を規定し
た。 

 
JISは,検出部の構成を明確にする
ために追加した。技術的差異はない。 

7 試験器
の準備 

燃焼管,除湿管,石英
ウールの点検 
 
測定条件の例 

− 

 
 
燃焼炉温度を規定 

追加 
 
 
追加 

JISは,試験器各部の汚れを確
認し,汚れていた場合の対応
方法を規定した。 
JISは,測定条件例としてガス
流量及び試料注入速度も規定
した。 

JISは,試験器各部の汚れの点検を
行うことを追加した。技術的差異は
ない。 
JISは,測定条件を明確にするため
に追加した。技術的差異はない。 

8 検量線
の作成方
法及び点
検試験 

8.1 多点検量線法 
a) 検量線用標準液 
 
 
c) 試料注入量 
 
e) 試料注入方法 
1) 直接注入法(縦形又
は横形試験器) 
2) ボート法(横形試験
器) 
8.2 一点検量線法 
c) 検量線用標準液表
示値許容差の妥当性判
断基準を規定 
e) 校正係数を有効数
字4桁に丸める。 
 
8.3 点検試験 
a) 検量線の妥当性確
認方法を規定 

8.1 
8.1.1 
 
 
8.1.3 
 
 
8.1.4 
 
 
 
8.2 
 
 
 
 
8.2.3 
 
8.3 

多点検量線 
検量線2の濃度範囲5〜
60 mg/L 
 
試料注入量は,製造業者の規
定による。 
 
直接注入法 
 
− 
 
一点検量線法 
校正係数の標準偏差が許容範
囲にあることを確認する。 
 
 
校正係数の計算 
 
検証 

 
変更 
 
 
追加 
 
 
追加 
 
追加 
 
 
追加 
 
 
 
追加 
 
追加 
 

 
JISは,検量線2の濃度範囲を
5〜100 mg/Lに変更した。 
 
JISは,試料注入量の例を規定
した。 
 
JISは,試験器の形式を規定し
た。 
JISは,ボート法を規定した。 
 
 
JISは,表示値許容差の妥当性
判断基準を詳細に規定した。 
 
 
JISは,数値の丸め方を規定し
た。 
JISは,検量線の妥当性確認方
法を規定した。 

 
JISは,灯油の製品規格に合わせて
濃度範囲を変更した。技術的差異は
ない。 
JISは,試料注入量を明確にするた
めに追加した。技術的差異はない。 
 
JISは,試験器の形式を明確にする
ために追加した。技術的差異はない。 
JISは,国内の実情に合わせてボー
ト法を追加した。技術的差異はない。 
 
JISは,表示値許容差の妥当性判断
基準を明確にするため追加した。技
術的差異はない。 
 
JISは,数値の丸め方を明確にする
ために追加した。技術的差異はない。 
JISは,検量線の妥当性確認方法を
明確にするために追加した。技術的
差異はない。 

3

K

 2

5

4

1

-6

2

0

1

3

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条
番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

11 結果
の表し方 

丸めの幅1に丸める。 
 
 
 
下限値未満の報告を規
定 
 
 

11 

60 mg/kg以上の場合は,
1 mg/kg単位,60 mg/kg未満
の場合は,0.1 mg/kg単位で表
す。 
− 
 
 
 
− 

変更 
 
 
 
追加 
 
 
 
追加 

JISは,他の硫黄分規格に合わ
せ,全て丸めの幅1に丸める。 
 
 
JISは,下限値未満を1 mg/kg
未満と報告することを規定し
た。 
 
JISは,数値をJIS Z 8401に
よって丸めることを規定し
た。 

国内の実情に合わせた。技術的差異
はない。 
 
 
国内の要望によって,JPIの検討結果
を基に,下限を1 mg/kgまで拡大し
た。技術的差異はない。 
 
JISは,数値の丸め方を明確にする
ために追加した。技術的差異はない。 

12 精度 

下限値 1 mg/kgを規
定 
 
 
 
 
航空タービン燃料油を
規定 

12 

下限値 3 mg/kg 
 
 
 
− 
 
− 

変更 
 
 
 
追加 
 
追加 

JISは,精度を1 mg/kgまで拡
大した。 
 
 
JISは,JIS Z 8402-6を規定し
た。 
JISは,灯油及び軽油の精度に
航空タービン燃料油を規定し
た。 

国内の要望によって,JPIの検討結果
を基に,下限を1 mg/kgまで拡大し
た。3 mg/kg以上はISO規格と差異
はない。 
JISは,許容差を外れた場合の取扱
いを明確にした。技術的差異はない。 
JISは,航空タービン燃料油の精度
を明確にするために追加した。技術
的差異はない。 

附属書JA
(参考) 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 20846:2011,MOD 
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

3

K

 2

5

4

1

-6

2

0

1

3

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。