サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

K 2510 : 1998  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 試験の原理 ····················································································································· 1 

3. さび止め性能試験器 ········································································································· 1 

4. 試験片及び試験片研磨装置 ································································································ 5 

5. 試薬 ······························································································································ 8 

6. 試験の準備 ····················································································································· 8 

7. 試料採取方法及び調製方法 ······························································································· 10 

8. 試験の手順 ···················································································································· 10 

9. 試験片のさびの観察 ········································································································ 11 

10. 結果 ··························································································································· 11 

11. 試験結果の報告············································································································· 11 

付表1 引用規格 ················································································································ 12 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 2510 : 1998 

潤滑油−さび止め性能試験方法 

Lubricants−Determination of rust-preventing characteristics 

序文 この規格は1987年に第1版として発行されたISO 7120, Petroleum products and lubricants−Petroleum 

oils and other fluids−Determination of rust-preventing characteristics in the presence of waterを元に,技術的内容

を変更することなく作成した日本工業規格である。 

1. 適用範囲 この規格は,潤滑油に水又は海水が混入した場合の鉄部に対する潤滑油のさび止め性能を

試験する方法について規定する。 

備考1. この試験方法は危険な試薬,操作及び装置を使うことがあるが,安全な使用方法をすべてに

わたって規定しているわけではないので,試験に先立って,適切な安全上及び健康上の禁止

事項を決めておかなければならない。 

2. この規格でいう潤滑油とは,鉱油系又は合成系のものを指し,密度が水より大きい潤滑油を

含む。 

なお,この方法は,特にさび止め剤入りのタービン油に適している。 

3. この規格の引用規格を,付表1に示す。 

4. この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 7120 : 1987 Petroleum products and lubricants−Petroleum oils and other fluids−Determination of 

rust-preventing characteristics in the presence of water 

2. 試験の原理 試料300 mLと水又は人工海水30mLとの混液中に鋼製丸棒の試験片を浸し,60℃の温

度で規定時間(原則として24時間)この混液を毎分1 000回転の速さでかき混ぜ,試験片に現れるさびの

有無を調べる。 

試験は同一試料に対し,2個の試験片一組について行う。 

3. さび止め性能試験器 さび止め性能試験器は,次の(1)〜(5)からなり,その一例を図1に示す。 

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 さび止め性能試験器(一例) 

(1) 恒温槽 恒温槽は,次による。 

(a) 浴槽 金属製とし,試料温度を60±1℃に24時間以上保持できるもの。 

(b) 浴液 粘度が低い鉱油。例えば,JIS K 2001に規定するISO VG 32のもの。 

(c) 浴槽ふた 偶数個の試験容器の挿入孔,試験容器保持器などを備えたもの。 

なお,試験容器保持器は,試験容器を浴液中に保持する金属製ばね付きのもので,試験容器を浴

槽ふた上面から約120mm下の位置に懸垂でき,浴液中に90mm以上浸すことのできるもの。 

(2) 試料用温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号30 (PMF) のもの。 

(3) 試験容器及び試験容器のふた 試験容器及び試験容器のふたは,次による。 

(a) 試験容器 ほうけい酸ガラス−1製で図2に規定する形状及び寸法のもの。 

備考 試験容器は,JIS K 2839に規定する図108のものがこれに相当する。 

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2 試験容器 

(b) 試験容器のふた 図3に示す形状及び寸法のポリメチルメタアクリレート (PMMA) 樹脂製(1)のも

ので,試験片,試料かき混ぜ棒及び温度計の挿入口を備えたもの。 

注(1) 密度が水より大きい潤滑油を試験する場合(8.3参照)には,一塩化三ふっ化エチレン又は四ふ

っ化エチレン樹脂製とする。 

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3 試験容器のふた(一例) 

(4) 試料かき混ぜ棒 図4に示す形状及び寸法のステンレス鋼又は耐熱ガラス製のもので,試料の密度に

よって(a)と(b)を使い分ける。 

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図4 試料かき混ぜ棒 

備考 補助羽根は,ねじ止めであってもよい。 

(5) 回転子 試料かき混ぜ棒を挿入でき,チャックによって固定し,毎分1 000±50回転で回転するもの

で,回転中かき混ぜ棒下端において振れを生じない構造のもの。 

4. 試験片及び試験片研磨装置 試験片及び試験片研磨装置は,次による。 

(1) 試験片 図5に示す形状及び寸法のもので,図6に示す形状及び寸法の試験片保持器に取り付けて試

験に供する。試験片の材質は,JIS G 3108に規定する記号SGD 3Mのもの,又は表1のものとする。 

試験片保持器は,試験片をねじ込められるねじをもつポリメチルメタアクリレート (PMMA) 樹脂

製(1)の丸棒で,I形又はII形のいずれかとする。 

備考1. 規定の材質が入手できない場合は,表1と同等な材質のものを使用してもよい。ただし,規定

の材質の試験片と比較試験を行い,試験結果に差がないことを確認しておかなければならな

い。比較試験には,さびが発生したことがある規定材質の試験片を再使用してはならない。 

試験結果に疑義が生じた場合は,規定の材質のものを使用しなければならない。 

2. 種々の油の試験で再三さびを発生している試験片は,不良品のおそれがある。このような試

験片は,さびが発生しないことが予想される試料の試験に限り再使用してもよい。ただし,

その試験でさびが発生した場合は,この試験片は廃棄し,試験をやり直すこと。 

3. 試験片は,新しいもの,又は既に試験に使用したもののいずれでも,6.3によって研磨するこ

と。 

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5 試験片 

図6 試験片保持器 

表1 試験片の材質 

単位 質量% 

成分 

含有率 

炭素 

0.15〜0.20 

マンガン 

0.60〜0.90 

りん 

0.040以下 

硫黄 

0.050以下 

鉛 

0.15〜0.35 

備考1. けい素を指定する場合,次のいずれかの含有率とする。 

0.10質量%以下,0.10〜0.20質量%,0.15〜0.30質量%

又は0.20〜0.40質量%。 

2. 複数の試験室の試験結果を比較する場合には,それらの

試験室が同じ製造元の材質を使用することが望ましい。 

(2) 試験片研磨装置 図7に示す形状及び寸法の試験片研磨用チャックによって試験片を固定し,これを

毎分1 700〜1 800回転の速度で回転できるもの。 

試験片研磨用チャックは,クロムめっきした黄銅製のものとし,チャックボデーに試験片をねじ込

み,チャック止めナットで固定するもので,研磨中に試験片が振れを生じない構造のもの。 

参考 試験片研磨装置の構造図を,参考図1に示す。 

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図7 試験片研磨用チャック 

参考図1 試験片研磨装置 

(3) 研磨布 JIS R 6251に規定するもので,研磨材の材質がアルミナ質研削材で,粒度がP150番及びP280

番のもの。 

備考 研磨布は,柔軟性(JIS R 6251参照)の良好なものを用いる。 

また,柔軟性の低下を防ぐため,温度20±2℃,相対湿度 (65±2) %の場所に保存することが

望ましい。 

参考1. 粒度P150番の粒度分布累積50%点の粒子径は97μmであり,また,粒度P280番の累積沈降高

さ50%の粒子径は52μmである。 

2. 平成9年3月31日までは,粒度P150番及びP280番にそれぞれ相当するものとして,JIS R 6251

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

の付表7の粒度120番及び280番があった。 

5. 試薬 試薬は,次による。 

(1) 2,2,4−トリメチルペンタン(以下,イソオクタンという。) JIS K 9703に規定するもの,又は表

2に示す性状のもの。 

備考1. 表2のイソオクタンは,JIS K 2280のリサーチ法オクタン価試験方法に規定するものと同等品

である。 

2. イソオクタンの代わりに,沈殿用ナフサ,石油ベンジンなどの溶剤を使用してもよいが,試

験結果に疑義が生じた場合には,イソオクタンで試験をやり直す。 

表2 イソオクタンの性状 

項目 

規定値 

密度 (20℃) g/cm3 

0.691 8〜0.692 1 

屈折率 (

20

D

n) 

1.391 4〜1.391 7 

蒸留性状 

50%留出温度 ℃ 

99.2〜99.3 

20〜80%留出温度差 ℃ 

0.02以下 

(2) 塩化ナトリウム JIS K 8150に規定するもの。 

(3) 塩化マグネシウム JIS K 8159に規定するもの。 

(4) 硫酸ナトリウム JIS K 8987に規定するもの。 

(5) 塩化カルシウム JIS K 8123に規定するもの。 

(6) 塩化カリウム JIS K 8121に規定するもの。 

(7) 炭酸水素ナトリウム JIS K 8622に規定するもの。 

(8) 臭化カリウム JIS K 8506に規定するもの。 

(9) ほう酸 JIS K 8863に規定するもの。 

(10) 塩化ストロンチウム JIS K 8132に規定するもの。 

(11) ふっ化ナトリウム JIS K 8821に規定するもの。 

(12) 0.05mol/L炭酸ナトリウム溶液 JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム5.3gを水に溶かして全量を1L

としたもの。 

(13) 水 JIS K 0557に規定するA3。 

6. 試験の準備 

6.1 

試験容器及び器具の洗浄 試験容器及び器具の洗浄は,次による。 

(1) 試験容器は,適切な洗浄液で洗った後,水で十分にすすぎ,乾燥器中で乾燥する。 

(2) 試料かき混ぜ棒,試験容器ふた及び試験片保持器は,イソオクタンでよく洗い,順次温水及び水で洗

い,65℃以下の乾燥器中で乾燥する。 

6.2 

人工海水の調製 人工海水は,表3の組成のものを次によって調製する。 

background image

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3 人口海水の組成 

塩類 

g/L 

塩類 

g/L 

塩化ナトリウム (NaCl) 

24.54 

炭酸水素ナトリウム (NaHCO3) 

0.20 

塩化マグネシウム (MgCl2・6H2O) 

11.10 

臭化カリウム (KBr) 

0.10 

硫酸ナトリウム (Na2SO4) 

 4.09 

ほう酸 (H3BO3) 

0.03 

塩化カルシウム (CaCl2) 

 1.16 

塩化ストロンチウム (SrCl2・6H2O) 

0.04 

塩化カリウム (KCl) 

 0.69 

ふっ化ナトリウム (NaF) 

0.003 

(1) 第1原液 

塩化マグネシウム (MgCl2・6H2O) 

3 885g 

塩化カルシウム (CaCl2) 

406g 

塩化ストロンチウム (SrCl2・6H2O) 

14g 

水を加えて7 Lとする。 

(2) 第2原液 

塩化カリウム (KCl) 

483g 

炭酸水素ナトリウム (NaHCO3) 

140g 

臭化カリウム (KBr) 

70g 

ほう酸 (H3BO3) 

21g 

ふっ化ナトリウム (NaF) 

2.1g 

水を加えて7 Lとする。 

(3) 塩化ナトリウム (NaCl) 245.4g及び硫酸ナトリウム (Na2SO4) 40.94gを2〜3Lの水に溶解し,この溶液

に第1原液200mL及び第2原液100mLを加え,更に水を加えて全量を10Lとする。次に,この溶液

に0.05mol/L炭酸ナトリウム溶液を滴下してかくはんし,そのpH値が7.8〜8.2になるように調節する。 

備考1. pH値は,JIS Z 8802によって測定する。 

2. pH値の調節に使用する炭酸ナトリウム溶液の滴下量は,1〜2mLである。 

3. 再溶解しない析出物が生成するので,第1原液と第2原液を混合して保存しないこと。 

4. 使用頻度が少ない場合,人工海水は規定組成のものを少量ずつ作ってもよい。 

6.3 

試験片の研磨 試験片の研磨は,次による。 

(1) 予備研磨 

(a) 試験片をイソオクタンで洗浄する。 

(b) 次に,P150番研磨布で異物,孔食及びかききずが認められなくなるまで磨く(2)。 

注(2) 試験片肩の平らな部分は,新しいP280番研磨布で磨く。 

(c) これを研磨用チャックに取り付け,毎分1 700〜1 800回転の速さで回転させながらP150番研磨布

で磨く。直ちに仕上げ研磨に移るか,又は試験片を研磨用チャックから取り外し,直ちにイソオク

タン中に保存する。 

備考1. 前回使用した試験片で,さびやその他の異状を認めない場合には,予備研磨を省略して仕上

げ研磨を行ってもよい。ただし,直径10mm以下に摩耗した試験片は用いてはならない。 

2. 試験片をイソオクタンで洗浄した後は,予備研磨又は仕上げ研磨のいずれの場合でも,試験

片に直接手を触れないでピンセット,清浄で毛羽立ちのない布又は木綿手袋を用いて取り扱

う。 

3. (b)では,一度用いた研磨布を再び用いてもよいが,(c)では新しい研磨布を用いる。 

(2) 仕上げ研磨 

10 

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(a) 予備研磨が終わったなら研磨装置を止め(又はイソオクタン中に保存した試験片を仕上げ研磨する

場合には,イソオクタンから取り出し,これをきれいな乾布でふき,研磨用チャックに取り付ける。),

新しいP280番研磨布で試験片の表面を縦の方向にこすり,その丸い先端部まで全面に縦の磨き目

をつける。 

(b) 次に,試験片を毎分1 700〜1 800回転の速さで回転させ,新しいP280番研磨布で試験片の上半分

をぴったり覆うように当てがい,その両端を軽く引っ張った状態で試験片の縦方向に移動(3)させな

がら1〜2分間研磨し,試験片表面の縦目のきずを消し,一様の細かいきずをつける。 

注(3) このとき,試験片に当てがった研磨布の面が変わらないように注意する。 

(c) 仕上げ研磨を終えた試験片は,直接手を触れないよう研磨装置から取り外し,きれいな乾燥したガ

ーゼで軽くふき,試験片保持器に取り付け,直ちに試験温度に保った試料中に浸す。すぐに試験を

行わない場合には,試験管に採った試料中に試験片を浸しておき,試験を行うときにその試験片を

試験管から取り出し,油滴を切り,試験温度に保たれた試料中に浸す。 

7. 試料採取方法及び調製方法 試料は,JIS K 2251に規定する一次試料の採取方法及び二次試料の調製

方法,又はそれに準じた方法によって採取及び調製する。 

8. 試験の手順 

8.1 

蒸留水を用いるさび止め性能試験 蒸留水を用いるさび止め性能試験は,次による。 

(1) 洗浄・乾燥した試験容器2個にそれぞれ300mLの試料を採り,これらを60±1℃に保った恒温槽の試

験容器挿入孔に差し込む(4)。試料かき混ぜ棒を試験容器ふたの規定位置の穴に差し込み,このふたで

試験容器を覆う。 

この際,かき混ぜ棒軸が試験容器の中心部から6mmの位置になるように,また,その羽根下部が

試験容器の底から2mm以内に来るように取り付ける。 

次いで,試料用温度計を規定位置の穴に差し込み,その浸没線が恒温槽の浴液面に一致するように

(5)保持する。 

注(4) 試験容器を恒温槽に設定したとき,恒温槽の浴液面は,試験容器の試料液面より高くなければ

ならない。 

(5) これによって,温度計の下端は,恒温槽の浴液面から57mmの深さになる。 

(2) 次に,毎分1 000±50回転の速さでかき混ぜを開始し,試料の温度が60±1℃に達したなら,仕上げ研

磨を終えた試験片を試料中に差し込む。この際,試験片の先端が,試験容器の内底から13〜15mmに

なるように差し込む。 

(3) 試料を30分間かき混ぜた後,かき混ぜながら温度計を抜き取り,その穴から試験容器の試料下に全量

ピペットで水30mLを加え,温度計を元の位置に差し込む。 

この時刻から規定時間(6)試料と水との混合液の温度を60±1℃に保ちながらかき混ぜを続ける。 

注(6) 原則として24時間とする。 

(4) 規定時間(6)経過後かき混ぜをやめ,試験片を取り出して油滴を切り,イソオクタンで洗浄して,さび

の有無を,9.によって調べる。 

備考 試験後の試験片を保存する場合には,試験片に無色透明のJIS K 5531に規定する仕上用クリヤ

ラッカーを塗って乾かしておく。 

11 

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.2 

人工海水を用いるさび止め性能試験 8.1(3)の試験容器中の試料に加える水の代わりに,6.2で調製

した人工海水を用いる。それ以外の操作は,8.1によって行う。 

8.3 

密度が水より大きい潤滑油のさび止め性能試験 試験容器のふた及び試料かき混ぜ棒を,3.(3)(b)の

注(1)及び3.(4)の図4(b)に規定するものにそれぞれ代えた試験器を用い,8.1又は8.2に準じて操作する。 

9. 試験片のさびの観察 試験終了後の試験片を約650Lxの明るさの下で,肉眼で観察し,試験片表面の

はん点状又はすじ状のさびを調べる。ただし,試験片全面にわたる曇り又は変色は,さびとしない。 

10. 結果 結果は,次による。 

(1) 2個の試験片のいずれにも表面にさびが認められない場合は,“さびなし”とする。 

(2) 2個の試験片のいずれにも表面にさびが認められた場合は,“さびあり”とする。 

(3) 2個の試験片のいずれか一方の表面にさびを認めた場合は,再試験を行い,2個の試験片のいずれにも

表面にさびを認めない場合は,“さびなし”とし,いずれか一方又はいずれにも表面にさびを認めたと

きは,“さびあり”とする。 

(4) 試験結果には,試験時間及び蒸留水と人工海水の区別を付記する。 

備考 試験結果が“さびあり”の場合,必要に応じてさびの程度を次のように表す。 

(a) 軽微 試験片の表面に直径1mm以下のさびのはん点が6個以下の場合。 

(b) 中度 (a)を超え,試験片表面の5%以下にさびが認められる場合。 

(c) 高度 試験片表面の5%を超えるさびが認められる場合。 

11. 試験結果の報告 試験結果には,次の事項を記載する。 

(1) 試料名,採取場所及び採取年月日 

(2) このJISの規格番号:JIS K 2510 

(3) 8.に示す試験の名称・項番号及び10.によって得られた結果 

(4) 特記事項 

12 

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付表1 引用規格 

JIS B 7410 石油類試験用ガラス製温度計 

JIS G 3108 みがき棒鋼用一般鋼材 

JIS K 0557 化学分析用の水 

JIS K 2001 工業用潤滑油−ISO粘度分類 

JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法 

JIS K 2280 石油製品−燃料油−オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法 

JIS K 2839 石油類試験用ガラス器具 

JIS K 5531 ニトロセルロースラッカー 

JIS K 8121 塩化カリウム(試薬) 

JIS K 8123 塩化カルシウム(試薬) 

JIS K 8132 塩化ストロンチウム六水和物(試薬) 

JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8159 塩化マグネシウム六水和物(試薬) 

JIS K 8506 臭化カリウム(試薬) 

JIS K 8622 炭酸水素ナトリウム(試薬) 

JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8821 ふっ化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8863 ほう酸(試薬) 

JIS K 8987 硫酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 9703 2, 2, 4-トリメチルペンタン(試薬) 

JIS R 6251 研磨布 

JIS Z 8802 pH測定方法 

13 

K 2510 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

工業標準原案作成委員会 構成表 

(敬称略,順不同) 

氏名 

所属 

(委員長) 

小 西 誠 一 

元防衛大学校 

天 野   徹 

工業技術院標準部 

広 田 博 士 

資源エネルギー庁石油部 

高 橋 千 晴 

工業技術院計量研究所熱物性部 

近 藤 輝 男 

工業技術院環境技術総合研究所エネルギー資源部 

有 賀 正 夫 

社団法人石油学会 

中 村 麒久男 

社団法人日本海事検定協会理化学研究所 

高 野 俊 夫 

社団法人自動車技術会事務局 

中 西 忠 雄 

防衛庁装備局 

福 嶋 信一郎 

日本鋼管株式会社本社鉄鋼技術センター 

中 村   準 

菱日エンジニアリング株式会社本牧事業所 

長 岡 哲 夫 

いすゞ自動車株式会社材料開発部 

武 藤 俊 夫 

東京電力株式会社火力部火力技術センター 

君 島 孝 尚 

石川島播磨重工株式会社技術研究所 

加 藤 良 三 

東燃株式会社技術部 

松 崎   昭 

日本石油株式会社中央技術研究所 

津 村   修 

出光興産株式会社中央研究所物性構造センター 

橘   宗 昭 

昭和シェル石油株式会社 

矢 野 恭 治 

株式会社ジャパンエナジー精製部 

下 平   武 

日本科学機器団体連合会(田中科学機器製作株式会社) 

西 川 輝 彦 

石油連盟技術環境部 

(オブザーバー) 

財団法人日本規格協会 技術部調査研究課 

工業標準原案作成分科会 構成表 

(敬称略,順不同) 

氏名 

所属 

中 村 賢 司 

工業技術院標準部材料規格課 

村 谷 茂 典 

財団法人新日本検定協会中央研究所 

近   義 彦 

社団法人日本海事検定協会理化学研究所 

津 村   修 

出光興産株式会社中央研究所物性構造センター 

伊 藤   玄 

出光興産株式会社製造部 

神 園 公 哉 

出光興産株式会社中央研究所物性構造センター 

近 藤   修 

日本石油株式会社中央技術研究所 

鈴 木   繁 

東燃株式会社総合研究所 

神 保 知 世 

東燃株式会社総合研究所分析センター 

谷 口   宏 

三菱石油株式会社開発研究所 

大 森 道 昭 

日本科学機器団体連合(株式会社離合社) 

当 麻   勇 

富士石油株式会社袖ヶ浦製油所生産技術部 

広 田 義 則 

株式会社コスモ総合研究所分析研究室 

高 橋 

 己 

株式会社ジャパンエナジー分析センター 

(分科会長) 

銅 屋 公 一 

昭和シェル石油株式会社中央研究所 

原   慎 一 

社団法人潤滑油協会中央研究所技術部 

林     明 

ゼネラル石油株式会社中央研究所 

下 平   武 

日本科学機器団体連合(田中科学機器製作株式会社) 

橘 田 英 男 

日本科学機器団体連合会(吉田科学株式会社) 

伊 藤 正 保 

社団法人全国石油協会品質管理事業部 

久保田   亘 

石油連盟技術環境部 

(オブザーバー) 

上 野 陽 一 

財団法人日本規格協会技術部