2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 2231 - 1993
流動パラフィン
Liquid paraffin
1. 適用範囲 この規格は,工業用の流動パラフィンについて規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 2001 工業用潤滑油−ISO粘度分類
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2252 石油製品反応試験方法
JIS K 2265 原油及び石油製品引火点試験方法
JIS K 2269 原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法
JIS K 2283 原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法
JIS K 2513 石油製品−銅板腐食試験方法
JIS K 2580 石油製品色試験方法
JIS K 8102 エタノール (95) [エチルアルコール (95)](試薬)
JIS K 8129 塩化コバルト (II) 六水和物(試薬)
JIS K 8142 塩化第二鉄(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8983 硫酸銅 (II) 五水和物(試薬)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって規
格値である。
なお,これらの従来単位及び数値は,平成7年4月1日以降参考とする。
2. 種類 流動パラフィンの種類は,JIS K 2001に規定する粘度分類によって分け,表1に示す5種類と
する。
3. 品質 流動パラフィンは,無色透明で蛍光のない石油製品で,水及び沈殿物を含まず,4.によって試
験を行い,表1の規定に適合しなければならない。
2
K 2231 - 1993
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1
種類
試験項目
ISO VG 10 ISO VG 15 ISO VG 32 ISO VG 68 ISO VG 100
反応
中性
引火点℃
140以上
150以上
180以上
200以上
200以上
動粘度mm2/s {cSt}(1)(40℃)
9.00以上
13.5以上
28.8以上
61.2以上
90.0以上
11.0以下
16.5以下
35.2以下
74.8以下
110以下
流動点℃
−5以下
−10以下
腐食試験 (100℃,3h)
1以下
色(セーボルト)
+30以上
硫酸呈色試験
標準色溶液と同等又はこれより淡色
ニトロナフタリン試験
黄色の結晶(ニトロナフタリン)が残らないもの
注(1) 1mm2/s=1cSt
4. 試験方法
4.1
試料採取方法 流動パラフィンの試料は,JIS K 2251によって採取する。
4.2
反応 JIS K 2252による。
4.3
引火点 JIS K 2265に規定するクリーブランド開放式引火点試験方法による。
4.4
動粘度 JIS K 2283に規定する動粘度試験方法による。
4.5
流動点 JIS K 2269に規定する流動点試験方法による。
4.6
腐食試験 JIS K 2513による。
4.7
色 JIS K 2580に規定するセーボルト色試験方法による。
4.8
硫酸呈色試験 試料約25mlを試験管(2)にとり,これにJIS K 8951に規定する硫酸から調製した85
〜86質量%の硫酸約25mlを加え,この試験管内の液面が沸騰水浴中の水面以下になるように浸して10分
間保ち,その間2〜3回適当なガラス製かき混ぜ器で上下に激しくかき混ぜる。
試験管を浴からとり出し,1分間以内に硫酸層の色を,同形・同大の試験管にとった25mlの標準色溶液
(3)と比較する。
注(2) JIS R 3503に規定する試験管30mmを用いると便利である。
(3) 標準色溶液の作り方 塩化コバルト液 : JIS K 8129に規定する塩化コバルト59.59gをJIS K
8180に規定する塩酸から調製した(以下同様)1%塩酸1lに溶解する。
塩化第二鉄液:JIS K 8142に規定する塩化第二鉄45.05gを1%塩酸1lに溶解する。
硫酸銅液:JIS K 8983に規定する硫酸銅62.43gを1%塩酸1lに溶解する。
各液を容量で3 : 6 : 1の割合で混ぜ,これを4倍量の蒸留水で希釈して標準色溶液とする。
この標準色溶液は,2年経過したものは使用してはならない。
4.9
ニトロナフタリン試験 試料3mlを試験管にとり,JIS K 8102に規定するエタノール15mlを加え,
1分間振り混ぜ,ろ過して得たエタノール液を蒸発させる。
5. 製品の呼び方 規格名称及び種類による。
例 流動パラフィン ISO VG 10
6. 表示 包装及び容器の見やすいところに,容易に消えない方法で次の事項を表示する。
(1) 規格名称及び種類
3
K 2231 - 1993
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2) 正味容量又は質量
(3) 製造業者名又はその略号
(4) 製造年月又はその略号
資源エネルギー部会 パラフィン・ワックス専門委員会 構成表(昭和55年3月1日改正のとき)
氏名
所属
(委員会長)
竹 田 政 民
東京理科大学
加 藤 昭 六
資源エネルギー庁石油部
大 高 英 男
通商産業省基礎産業局
野 口 昌 吾
通商産業省産業政策局
田 村 忠 男
工業技術院標準部
阿 部 敏 次
工業技術院公害資源研究所
根 来 一 夫
社団法人石油学会
五十嵐 清 一
株式会社レンゴー中央研究所
大 山 松 二
精工化学株式会社
石 原 昌 具
東鑵興業株式会社
野 口 勝 一
日本専売公社中央技術研究所
青 木 哲 也
東洋曹達工業株式会社東京研究所
堤 恭 男
日本石油株式会社商品技術部
鎗 田 幸 雄
東洋ペトロライト株式会社千葉工場
高 松 義 房
日本ワックス工業会
露 木 重 彦
東亜燃料工業株式会社製品開発部
府瀬川 健 蔵
日本精蝋株式会社企画調査部
(関係者)
菊 地 習 作
日本流動パラフィン工業会(株式会社松村石油)
(事務局)
黒 河 亀千代
工業技術院標準部材料規格課
小 沢 祥 浩
工業技術院標準部材料規格課
(事務局)
時 山 聖 司
工業技術院標準部材料規格課(昭和58年3月1日改正のとき)
宮 崎 正 治
工業技術院標準部材料規格課(昭和58年3月1日改正のとき)
(事務局)
宮 本 幸 夫
工業技術院標準部材料規格課(平成5年6月1日改正のとき)
小 嶋 誠
工業技術院標準部材料規格課(平成5年6月1日改正のとき)
4
K 2231 - 1993
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
解説表1 石油規格体系調査委員会
氏名
所属
◎ 桜 井 俊 男
東海大学
田 村 忠 男
工業技術院標準部材料規格課
蕨 岡 達 慈
工業技術院標準部繊維化学規格課
清 滝 昌三郎
資源エネルギー庁石油部精製課
坂 部 孜
工業技術院公害資源研究所
岡 本 純 三
工業技術院機械技術研究所
高 木 茂 男
日本海事検定協会
根 来 一 夫
社団法人石油学会
○ 田 尻 勝 紀
社団法人日本防錆技術協会
富 永 博 夫
東京大学
岡 部 平八郎
東京工業大学
藤 堂 尚 之
工業技術院化学技術研究所
黒 岩 清
大蔵省関税局輸入課
藤 村 敏 之
防衛庁燃料研究室
芝 祐 邦
日本国有鉄道鉄道技術研究所
沢 田 誠 一
社団法人日本工作機械工業会
青 木 道 一
日本自動車工業会
竹 下 動 三
社団法人日本鉄鋼連盟
八 島 信 雄
日本舶用工業会
佐 治 信 雄
社団法人日本油圧工業会
川 村 敏 雄
社団法人日本建設機械化協会
中 野 誠一郎
電気事業連合会
深 井 千 吉
社団法人日本産業車両協会
高 橋 保 明
全国石油商業共同組合連合会
木 藤 将
日本LPガス連合会
○ 津田野 敏
日本LPガス協会
○ 真 柴 和 昌
社団法人日本アスファルト協会
○ 吉 田 留五郎
日本科学機器団体連合会
○ 影 山 八 郎
日本グリース協会
○ 府瀬川 健 蔵
日本ワックス工業会
野 上 周 二
全国石油工業組合
○ 清 水 信 一
石油連盟
藤 沼 茂
石油連盟
高 木 正
社団法人日本ガス協会
○ 中 村 益 也
全国工作油剤工業組合
◎委員長 ○分科会委員長
5
K 2231 - 1993
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解説表2 石油規格体系調査委員会ワックス分科会
氏名
区分
所属
(分科会長)
広瀬川 健 蔵
(生産者) 日本精蝋株式会社
竹 田 政 民
(中 立) 東京理科大学
黒 河 亀千代
(中 立) 工業技術院標準部材料規格課
寺 沢 徹
(中 立) 工業技術院標準部繊維化学規格課
根 来 一 夫
(中 立) 社団法人石油学会
仁 木 信 高
(生産者) 谷口石油精製株式会社
江 本 正 彦
(生産者) 東亜燃料工業株式会社
鎗 田 幸 雄
(生産者) 東洋ペトロライト株式会社
浅 野 直 正
(生産者) 日本石油株式会社
松 井 吾
(使用者) 亀山ローソク株式会社
相 原 長五郎
(使用者) 東京防湿加工株式会社
解説表3 流動パラフィンJIS改正原案作成委員会
氏名
区分
所属
(主査)
長 尾 哲 哉
生 産 者
出光興産株式会社潤滑油部
松 本 雅 義
生 産 者
エッソスタンダード石油株式会社製品研究技術部
谷 口 健 彦
生 産 者
シェル石油株式会社 潤滑油部
菊 間 蕉
生 産 者
島貿易株式会社営業第1部
小 島 芳 雄
生 産 者
中央化成株式会社開発部
峰 元 満 徳
生 産 者
日本石油株式会社商品技術部
菊 地 習 作
生 産 者
株式会社松村石油研究所東京支店
比留間 崇 夫
生 産 者
モービル石油株式会社化学品販売部
黒 河 亀千代
中 立
工業技術院標準部材料規格課