2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 2213-1983
タービン油
Turbine Oils
1. 適用範囲 この規格は,蒸気タービン,水力タービン,ターボ形送風機,ターボ形圧縮機などに用い
るタービン油について規定する。
備考 この規格の中で { } を付けて示してある単位は,国際単位系 (SI) によるものであって,参考
として併記したものである。
2. 種 類 タービン油の種類は,添加剤の有無及びJIS K 2001(工業用潤滑油粘度分類)に規定する粘
度分類によって,1種3種類,2種3種類に分け,表1のとおりとする。
表1
種類
1種(無添加)
ISO VG 32
ISO VG 46
ISO VG 68
2種(添加)
ISO VG 32
ISO VG 46
ISO VG 68
3. 品 質 タービン油は,水及び沈殿物を含まない精製鉱油又はそれに添加剤を加えたもので,4.試験
方法で試験を行ったとき,1種は表2,2種は表3の規定に適合しなければならない。
4. 試験方法
4.1
試料採取方法 JIS K 2251(原油及び石油製品試料採取方法)による。
引用規格:
JIS K 2001 工業用潤滑油粘度分類
JIS K 2251 原油及び石油製品試料採取方法
JIS K 2265 原油及び石油製品引火点試験方法
JIS K 2269 原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法
JIS K 2283 原油及び石油製品の動粘度試験方法並びに石油製品粘度指数算出方法
JIS K 2501 石油製品中和価試験方法
JIS K 2510 潤滑油さび止め性能試験方法
JIS K 2513 石油製品銅板腐食試験方法
JIS K 2514 潤滑油酸化安定度試験方法
JIS K 2520 潤滑油抗乳化性試験方法
2
K 2213-1983
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS K 2540 潤滑油熱安定度試験方法
表2 1種(無添加)
項目
種類
動粘度cSt {mm2/s} (1)
引火点
℃
流動点
℃
全酸価
mgKOH/g
熱安定度
(170℃,12h)
銅板腐食
100℃,
3h
(2)
抗乳化性
(54℃)
(40℃)
(100℃)
ISO VG 32
28.8以上 35.2以下
4.2以上
180以上
−7.5以下
0.1以下
析出物がないこと
1以下
30分以下
ISO VG 46
41.4以上 50.6以下
5.0以上
185以上
−5 以下
ISO VG 68
61.2以上 74.8以下
7.0以上
190以上
注(1) 1cSt=1mm2/s
(2) 抗乳化性は,乳化層が3mlになったときの時間。
表3 2種(添加)
項目
種類
動粘度cSt {mm2/s} (1)
(40℃)
粘度指数
引火点
℃
流動点
℃
全酸価
mgKOH/g
(3)
さび止め性能
(24h)
酸化安定度(4)
mgKOH/g
1000h後
の全酸価
銅板腐食
100℃,
3h
(2)
抗乳化性
(54℃)
ISO VG 32
28.8以上 35.2以下
95以上
190以上
−10 以下
0.3以下
さびのない
こと
1.0以下
1以下
30分以下
ISO VG 46
41.4以上 50.6以下
200以上
−7.5以下
ISO VG 68
61.2以上 74.8以下
注(3) さび止め性能は,ISO VG 32,ISO VG 46は蒸留水,ISO VG 68は人工海水を用いて試験する。
(4) 酸化安定度試験の実施は,受渡し当事者間の協定による。
4.2
動粘度 JIS K 2283(原油及び石油製品の動粘度試験方法並びに石油製品粘度指数算出方法)に規定
する動粘度試験方法による。
4.3
引火点 JIS K 2265(原油及び石油製品引火点試験方法)に規定するクリーブランド開放式引火点試
験方法による。
4.4
流動点 JIS K 2269(原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法)に規定する流動点
試験方法による。
4.5
全酸価 JIS K 2501(石油製品中和価試験方法)に規定する全酸価及び強酸価試験方法による。
4.6
熱安定度 JIS K 2540(潤滑油熱安定度試験方法)による。
4.7
銅板腐食 JIS K 2513(石油製品銅板腐食試験方法)による。
4.8
抗乳化性 JIS K 2520(潤滑油抗乳化性試験方法)に規定する抗乳化性試験方法による。
4.9
粘度指数 JIS K 2283に規定する粘度指数算出方法による。
4.10 さび止め性能 JIS K 2510(潤滑油さび止め性能試験方法)による。
4.11 酸化安定度 JIS K 2514(潤滑油酸化安定度試験方法)に規定するタービン油酸化安定度試験方法に
よる。
5. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称及び種類による。
例: タービン油 1種 ISO VG 32
ただし,タービン油1種32と略してもよい。
6. 表示 容器の見やすいところに,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。ただ
し,タンク車,タンク船,タンクローリーその他,表示困難な場合には送り状に表示してもよい。
(1)
名称及び種類
3
K 2213-1983
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2)
ロット番号
(3)
正味容量
(4)
製造業者名(又はその略号)
(5)
製造年月日(又はその略号)
資源エネルギー部会 潤滑油専門委員会 構成表(昭和55年3月1日改正のとき)
氏 名
所 属
(委員会長)
岡 部 平八郎
東京工業大学工学部
根 来 一 夫
社団法人石油学会
加 藤 昭 六
資源エネルギー庁石油部
田 村 忠 男
工業技術院標準部
曽 田 長一郎
工業技術院機械技術研究所
坂 部 孜
工業技術院公害資源研究所
田 中 穂 積
新日本製鐵株式会社設備技術センター
蜂須賀 照 憲
株式会社東京計器
磯 田 正 路
日産自動車株式会社中央研究所
山 近 純一郎
日本鋼管株式会社重工エンジニアリング事業部
月 岡 淑 郎
株式会社日立製作所日立研究所
黒 沢 博
財団法人電力中央研究所環境化学部
鈴 木 八十吉
日本国有鉄道鉄道技術研究所
青 木 英 雄
防衛庁潤滑油研究室
山 下 定 利
出光興産株式会社潤滑油部
岩 田 治
日本石油株式会社商品技術部
清 水 信 一
大協石油株式会社環境安全管理室
九 鬼 利 郎
丸善石油株式会社潤滑油一部
野 上 周 二
全国石油工業協同組合
藤 沼 茂
石油連盟
矢 野 恒 夫
丸善石油株式会社潤滑油一部
(関 係 者)
奥 村 和 光
石油連盟
(事 務 局)
黒 河 亀千代
工業技術院標準部材料規格課
小 沢 祥 浩
工業技術院標準部材料規格課
(事 務 局)
時 山 聖 司
工業技術院標準部材料規格課(昭和58年3月1日改正のとき)
宮 崎 正 治
工業技術院標準部材料規格課(昭和58年3月1日改正のとき)