K 2202:2012
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類······························································································································· 2
4 試料採取方法 ··················································································································· 2
5 要求事項························································································································· 2
5.1 一般事項 ······················································································································ 2
5.2 要求品質 ······················································································································ 2
6 試験方法························································································································· 4
6.1 オクタン価 ··················································································································· 4
6.2 密度 ···························································································································· 4
6.3 蒸留性状 ······················································································································ 4
6.4 銅板腐食 ······················································································································ 4
6.5 硫黄分 ························································································································· 4
6.6 蒸気圧 ························································································································· 4
6.7 実在ガム ······················································································································ 4
6.8 酸化安定度 ··················································································································· 4
6.9 ベンゼン ······················································································································ 4
6.10 MTBE(メチルターシャリーブチルエーテル) ·································································· 4
6.11 エタノール ·················································································································· 4
6.12 酸素分 ························································································································ 4
7 表示······························································································································· 4
K 2202:2012
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。これによって,JIS K 2202:2007は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 2202:2012
自動車ガソリン
Motor gasoline
1
適用範囲
この規格は,自動車又はこれに類似の内燃機関に使用する自動車ガソリンについて規定する。
警告 この規格に規定されている自動車ガソリンの取扱い・使用においては,適切な予防措置を講じ
ない場合には危険を伴うおそれがある。この規格では,自動車ガソリンの使用に伴う安全性の
全てについて説明することは意図していない。使用する前に,関連法規に適合した運用を規定
し,安全及び健康についての適切な予防措置を講じることは使用者の責任である。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 2249-1 原油及び石油製品−密度の求め方−第1部:振動法
JIS K 2249-2 原油及び石油製品−密度の求め方−第2部:浮ひょう法
JIS K 2249-3 原油及び石油製品−密度の求め方−第3部:ピクノメータ法
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2254 石油製品−蒸留試験方法
JIS K 2255 石油製品−ガソリン−鉛分試験方法
JIS K 2258-1 原油及び石油製品−蒸気圧の求め方−第1部:リード法
JIS K 2258-2 原油及び石油製品−蒸気圧の求め方−第2部:3回膨張法
JIS K 2261 石油製品−自動車ガソリン及び航空燃料油−実在ガム試験方法−噴射蒸発法
JIS K 2280 石油製品−燃料油−オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法
JIS K 2287 ガソリン−酸化安定度試験方法−誘導期間法
JIS K 2513 石油製品−銅板腐食試験方法
JIS K 2536-2 石油製品−成分試験方法 第2部:ガスクロマトグラフによる全成分の求め方
JIS K 2536-3 石油製品−成分試験方法 第3部:ガスクロマトグラフによる芳香族の求め方
JIS K 2536-4 石油製品−成分試験方法−第4部:タンデム式ガスクロマトグラフによる成分の求め
方
JIS K 2536-5 石油製品−成分試験方法 第5部:ガスクロマトグラフによる酸素化合物の求め方
JIS K 2536-6 石油製品−成分試験方法 第6部:酸素検出式ガスクロマトグラフによる酸素分・酸
素化合物の求め方
JIS K 2541-1 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第1部:酸水素炎燃焼式ジメチルスルホナゾIII
滴定法
2
K 2202:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS K 2541-2 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法
JIS K 2541-6 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第6部:紫外蛍光法
JIS K 2541-7 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第7部:波長分散蛍光X線法(検量線法)
3
種類
自動車ガソリンは,オクタン価(リサーチ法)によって1号系統及び2号系統の2つの系統に区分し,
その系統ごとに酸素分で区分することで,1号及び1号(E),並びに2号及び2号(E)の計4種類に分類
する。なお,1号(E)及び2号(E)はこの規格の燃料に対応した車両1) でのみ使用できるガソリンであ
る。
注1) エタノールなどの混合によって酸素分を最大3.7 %(質量分率)までとしたガソリン[エタノー
ルでは最大10 %(体積分率)まで]の使用を前提として,車両安全性等について対策を行った
車両。具体的には燃料系の装置での,燃料中のエタノールなどによる腐食・劣化への耐性をも
つことが検証されるなどした車両。
4
試料採取方法
この規格に基づいて自動車ガソリンの分析を行う場合の試料採取は,JIS K 2251によって行わなければ
ならない。
5
要求事項
5.1
一般事項
自動車ガソリンは,自動車又はこれに類似の内燃機関の燃料として,主として適切な品質の精製鉱油か
らなり,無加鉛とし,水,沈殿物,メタノール及び灯油を含まないものとする。
a) 無加鉛とは,アルキル鉛を添加しないことをいい,JIS K 2255の原子吸光A法又は原子吸光B法の規
定によって試験したとき,適用区分下限値(0.001 g/l)以下であることをいう。
b) メタノールを含まないとは,JIS K 2536-2,JIS K 2536-4,JIS K 2536-5又はJIS K 2536-6の規定によ
って試験したとき0.5 %(体積分率)以下であることをいう。
c) 灯油を含まないとは,炭素数13及び14のノルマルパラフィン炭化水素の含有量で判定し,JIS K
2536-2又はJIS K 2536-4の規定によって得られる灯油分が4 %(体積分率)以下であることをいう。
5.2
要求品質
自動車ガソリンの品質は,箇条6によって試験を行い,表1に規定する範囲内になければならない。
3
K 2202:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−自動車ガソリンの要求品質
試験項目
試験方法
種類
1号
1号(E)
2号
2号(E)
オクタン価(リサーチ法)
JIS K 2280
96.0以上
89.0以上
密度(15 ℃) g/cm3
JIS K 2249-1,
JIS K 2249-2
又は
JIS K 2249-3
0.783以下
蒸留性状(減失量加算)
JIS K 2254
10 %留出温度 ℃
70以下
50 %留出温度 ℃
75以上
110以下
70以上
105以下a)
75以上
110以下
70以上
105以下a)
90 %留出温度 ℃
180以下
終点 ℃
220以下
残油量 体積分率%
2.0以下
銅板腐食(50 ℃,3 h)
JIS K 2513
1以下
硫黄分 質量分率%
JIS K 2541-1,
JIS K 2541-2,
JIS K 2541-6
又は
JIS K 2541-7
0.001 0以下
蒸気圧(37.8 ℃)kPa
JIS K 2258-1
又は
JIS K 2258-2
44以上
78以下b)
44以上
78以下b) c)
44以上
78以下b)
44以上
78以下b) c)
実在ガム mg/100 ml
JIS K 2261
5以下d)
酸化安定度 min
JIS K 2287
240以上
ベンゼン 体積分率%
JIS K 2536-2,
JIS K 2536-3
又は
JIS K 2536-4
1以下
MTBE 体積分率%
JIS K 2536-2,
JIS K 2536-4,
JIS K 2536-5
又は
JIS K 2536-6
7以下
エタノール
体積分率%
JIS K 2536-2,
JIS K 2536-4
又は
JIS K 2536-6
3以下
10以下
3以下
10以下
酸素分 質量分率%
JIS K 2536-2,
JIS K 2536-4
又は
JIS K 2536-6
1.3以下
1.3超3.7以下
1.3以下
1.3超3.7以下
色
−
オレンジ系色
注a) エタノールが3 %(体積分率)超えで,かつ,冬季用のものの50 %留出温度の下限値は65 ℃とする。エタ
ノールが3 %(体積分率)以下のものの50 %留出温度は75 ℃以上110 ℃以下とする。
b) 寒候用のものの蒸気圧の上限値は93 kPaとし,夏季用のものの蒸気圧の上限値は65 kPaとする。
c) エタノールが3 %(体積分率)超えで,かつ,冬季用のものの蒸気圧の下限値は55 kPa,さらにエタノール
が3 %(体積分率)超えで,かつ,外気温が−10 ℃以下となる地域に適用するものの蒸気圧の下限値は60 kPa
とする。
d) ただし,未洗実在ガムは,20 mg/100 ml以下とする。
4
K 2202:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6
試験方法
6.1
オクタン価
オクタン価は,JIS K 2280に規定するリサーチ法オクタン価試験方法によって行う。
6.2
密度
密度は,JIS K 2249-1,JIS K 2249-2又はJIS K 2249-3によって行う。
6.3
蒸留性状
蒸留性状は,JIS K 2254に規定する常圧法蒸留試験方法によって行う。
6.4
銅板腐食
銅板腐食は,JIS K 2513によって行う。
6.5
硫黄分
硫黄分は,JIS K 2541-1,JIS K 2541-2,JIS K 2541-6又はJIS K 2541-7によって行う。
6.6
蒸気圧
蒸気圧は,JIS K 2258-1又はJIS K 2258-2によって行う。
6.7
実在ガム
実在ガムは,JIS K 2261によって行う。
6.8
酸化安定度
酸化安定度は,JIS K 2287によって行う。
6.9
ベンゼン
ベンゼンは,JIS K 2536-2,JIS K 2536-3又はJIS K 2536-4によって行う。
6.10 MTBE(メチルターシャリーブチルエーテル)
MTBEは,JIS K 2536-2,JIS K 2536-4,JIS K 2536-5又はJIS K 2536-6によって行う。
6.11 エタノール
エタノールは,JIS K 2536-2,JIS K 2536-4又はJIS K 2536-6によって行う。
6.12 酸素分
酸素分は,JIS K 2536-2,JIS K 2536-4又はJIS K 2536-6によって行う。
7
表示
容器の見やすいところに容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。ただし,タンク
車,タンク船,タンクローリー,その他表示が困難な場合には送り状に表示してもよい。
a) 規格名称及び種類
b) 正味容量
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造年月日又はその略号