K 2190:2011
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 品質······························································································································· 2
5 試料採取時の留意事項 ······································································································· 3
6 試験方法························································································································· 3
6.1 外観 ···························································································································· 3
6.2 アルコール分 ················································································································ 3
6.3 メタノール ··················································································································· 3
6.4 水分 ···························································································································· 3
6.5 有機不純物(メタノールを除く)······················································································ 3
6.6 電気伝導率(25 ℃) ······································································································ 3
6.7 蒸発残分 ······················································································································ 4
6.8 銅 ······························································································································· 4
6.9 酸度(酢酸として) ······································································································· 4
6.10 pH ····························································································································· 4
6.11 硫黄分 ························································································································ 4
7 表示······························································································································· 4
附属書A(規定)試験方法−アルコール分(酒精計による方法)··················································· 5
附属書B(規定)試験方法−アルコール分(振動法密度試験器による方法) ···································· 6
附属書C(規定)試験方法−メタノール及び有機不純物 ······························································ 8
附属書D(規定)試験方法−蒸発残分 ····················································································· 13
附属書E(規定)試験方法−酸度 ··························································································· 14
附属書F(規定)試験方法−pH ······························································································ 15
附属書G(規定)試験方法−pHe ···························································································· 17
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,石油連盟(PAJ)から,工業標準原案を具し
て日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定し
た日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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燃料用エタノール
Fuel Ethanol
1
適用範囲
この規格は,JIS K 2202に規定する自動車ガソリン用の基材として用いる燃料用エタノール(以下,直
接混合用という。),及び基材として用いるエチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)の原料とする燃料
用エタノール(以下,ETBE原料用という。)について規定する。
警告 この規格に規定する燃料用エタノールの取扱い及び使用においては,適切な予防措置を講じな
ければ危険を伴うおそれがある。この規格では,燃料用エタノールの取扱い及び使用に伴う安
全性の全てについて説明することは,意図していない。関連法規に適合した運用を行い,安全
及び健康についての適切な予防措置を講じることは,この規格の使用者の責任である。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 6202 化学分析用白金皿
JIS K 0068 化学製品の水分測定方法
JIS K 0101 工業用水試験方法
JIS K 0114 ガスクロマトグラフ分析通則
JIS K 0130 電気伝導率測定方法通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0212 分析化学用語(光学部門)
JIS K 0213 分析化学用語(電気化学部門)
JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)
JIS K 0400-12-10 水質−pHの測定
JIS K 0512 水素
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水
JIS K 1107 窒素
JIS K 2202 自動車ガソリン
JIS K 2249-1 原油及び石油製品−密度の求め方−第1部:振動法
JIS K 2536-2 石油製品−成分試験方法 第2部:ガスクロマトグラフによる全成分の求め方
JIS K 2541-2 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法
JIS K 2541-6 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第6部:紫外蛍光法
JIS K 2541-7 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第7部:波長分散蛍光X線法(検量線法)
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JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8034 アセトン(試薬)
JIS K 8101 エタノール(99.5)(試薬)
JIS K 8121 塩化カリウム(試薬)
JIS K 8464 シクロヘキサン(試薬)
JIS K 8810 1-ブタノール(試薬)
JIS K 8811 2-メチル-1-プロパノール(試薬)
JIS K 8812 2-ブタノール(試薬)
JIS K 8838 1-プロパノール(試薬)
JIS K 8839 2-プロパノール(試薬)
JIS K 8891 メタノール(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS R 1302 化学分析用磁器蒸発ざら
JIS Z 8401 数値の丸め方
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0211,JIS K 0212,JIS K 0213及びJIS K 0215によるほ
か,次による。
3.1
pH
附属書Fに従い,水にエタノールを等量加えたものにガラス電極を浸せき(漬)し,ガラス電極pH計
によって測定された起電力から求められる値。
3.2
pHe
附属書Gに従い,エタノール中にガラス電極を浸せき(漬)し,ガラス電極pH計によって測定された
起電力から求められる値。
4
品質
燃料用エタノールは,箇条6によって試験を行ったとき,表1に規定する品質を満足しなければならな
い。
注記 ETBE原料用については,ETBEの製造方法等によっては,表1の品質項目以外の品質管理が必
要となる。
3
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表1−品質
項目
単位
品質
試験方法
外観
−
無色又は淡黄色透明で懸濁物
や浮遊物のないこと
6.1
アルコール分
体積分率%
99.5以上
6.2
メタノール
g/L
4.0以下
6.3
水分
質量分率%
0.70以下
6.4
有機不純物
(メタノールを除く)a)
g/L
10以下
6.5
電気伝導率(25 ℃)
μS/m
500以下
6.6
蒸発残分
mg/100 mL
5.0以下
6.7
銅
mg/kg
0.10以下
6.8
酸度(酢酸として)
質量分率%
0.007 0以下
6.9
pH b)
−
受渡当事者間の合意による。
6.10
硫黄分
mg/kg
10以下
6.11
注a) 試験方法の6.5で測定可能な有機不純物の構成成分を表C.2に示す。また,6.5の試験方法で定
量できない有機不純物を多量に含むことは許容されない。
b) pHは,直接混合用だけに適用し,pHeに代替してもよい。
5
試料採取時の留意事項
燃料用エタノールの分析を行う場合の試料採取に当たっては,次の点に留意しなければならない。
a) 採取時に,採取試料及び採取対象(タンク,タンクローリなど)内の製品を汚染しない。
b) 採取対象の品質を代表する適正な試料を採取する。
c) 試料の品質に影響を与えない試料瓶を使用する。
d) 採取後の試料は,品質変化が起きないように保管する。
e) 採取対象の燃料用エタノールが引火,爆発しないように安全に採取する。
6
試験方法
6.1
外観
外観は,目視観察による。
6.2
アルコール分
アルコール分は,附属書A又は附属書Bによる。
6.3
メタノール
メタノールは,附属書Cによる。
6.4
水分
水分は,JIS K 8101又はJIS K 0068の6.4(電量滴定法)による。
6.5
有機不純物(メタノールを除く)
有機不純物(メタノールを除く)は,附属書Cによる。
6.6
電気伝導率(25 ℃)
一般的な事項はJIS K 0130によるほか,次による。
a) 電気伝導率計 セル定数が10 m−1の測定用セル付き電気伝導率計を用いる。
b) 測定試料の状態 静止状態において行う。
c) 測定温度 25.0±0.1 ℃において行う。
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6.7
蒸発残分
蒸発残分は,附属書Dによる。
6.8
銅
銅は,JIS K 0101の51.2(フレーム原子吸光法)又は,JIS K 0101の51.3(電気加熱原子吸光法)によ
る。ただし,空試験はJIS K 8101に規定するエタノールにおいて行う。
6.9
酸度(酢酸として)
酸度は,附属書Eによる。
6.10 pH
pHは,附属書Fによる。pHeに代替する場合の試験方法は附属書Gによる。
6.11 硫黄分
硫黄分は,JIS K 2541-2,JIS K 2541-6又はJIS K 2541-7による。
7
表示
容器の見やすいところに容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。ただし,タンク
車,タンク船,タンクローリ,その他の輸送で表示が困難な場合は,送り状に次の事項を記載することで
もよい。
a) 規格名称
b) 正味容量
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造工場名又はその略号
e) 製造年月日又はその略号
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附属書A
(規定)
試験方法−アルコール分(酒精計による方法)
A.1 適用範囲
この附属書は,アルコール分の試験方法(酒精計による方法)を規定する。
A.2 試料
250〜300 mL。
A.3 試験器
a) 酒精計 目盛範囲90〜100度,1/10度目盛,器差が既知のものを使用する。
b) 温度計 目盛範囲0〜50 ℃,0.1 ℃目盛,器差が既知のものを使用する。
c) シリンダ 酒精計胴部の太い部分よりも10〜20 mm太い内径のものを使用する。容量は250〜300 mL
のものを用いる。
d) 恒温槽 浴温を試験温度15.0 ℃に調節することができる空気浴又は水浴で,浴内で容易にアルコール
分測定操作が行える大きさのもの。
A.4 操作
a) シリンダを傾けて,試料をその内壁に沿って静かに注ぎ込む。
b) 試料の入ったシリンダを,恒温槽に垂直に置く。
c) 酒精計を静かに試料中に浮かべる。その後,温度計を用いて試料を連続的にかき混ぜる。その際,温
度計は水銀柱部を試料に十分浸した状態で用い, また,試料表面から上側の酒精計のけい部をぬらさ
ないように注意する。
d) 試料の温度が15.0 ℃に安定したことを確認する。酒精計がシリンダの内壁に触れずに静止したならば
酒精計の目盛の上縁を読む。
なお,目盛の読取りは0.01の桁までとする。
A.5 結果の表し方
試料のアルコール分(体積分率%)は,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
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附属書B
(規定)
試験方法−アルコール分(振動法密度試験器による方法)
B.1 適用範囲
この附属書は,アルコール分の試験方法(振動法密度試験器による方法)を規定する。
B.2 アルコール分の求め方
a) 試料の密度(15 ℃)をJIS K 2249-1によって求める。ただし,試験器はJIS K 2249-1の5.1の振動法
密度試験器を用い,試験温度は15 ℃とする。
b) a) で求めた試料の密度(15 ℃)から表B.1を用いてアルコール分に換算する。試料の密度(15 ℃)
が表B.1に示した密度(15 ℃)の間の値である場合は,次の式によって算出する。
1
2
1
s
1
s
A
D
D
D
D
A
+
−
−
=
ここに,
As: 試料のアルコール分
D1: Dsに対して直上の表B.1中の密度(15 ℃)
D2: Dsに対して直下の表B.1中の密度(15 ℃)
Ds: 試料の密度(15 ℃)
A1: D1に対応する表B.1中のアルコール分
B.3 結果の表し方
試料のアルコール分(体積分率%)は,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
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表B.1−アルコール分と密度の対照表(標準温度15 ℃におけるアルコール表)
アルコール分
(体積分率%)
密度(15 ℃)
(g/cm3)
アルコール分
(体積分率%)
密度(15 ℃)
(g/cm3)
アルコール分
(体積分率%)
密度(15 ℃)
(g/cm3)
アルコール分
(体積分率%)
密度(15 ℃)
(g/cm3)
0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0
11.0
12.0
13.0
14.0
15.0
16.0
17.0
18.0
19.0
20.0
21.0
22.0
23.0
24.0
25.0
0.999 1
0.997 6
0.996 1
0.994 7
0.993 3
0.991 9
0.990 6
0.989 4
0.988 2
0.987 0
0.985 8
0.984 6
0.983 5
0.982 4
0.981 3
0.980 2
0.979 2
0.978 2
0.977 2
0.976 2
0.975 2
0.974 2
0.973 2
0.972 2
0.971 2
0.970 2
26.0
27.0
28.0
29.0
30.0
31.0
32.0
33.0
34.0
35.0
36.0
37.0
38.0
39.0
40.0
41.0
42.0
43.0
44.0
45.0
46.0
47.0
48.0
49.0
50.0
0.969 1
0.968 0
0.966 9
0.965 8
0.964 7
0.963 5
0.962 3
0.961 1
0.959 9
0.958 6
0.957 3
0.955 9
0.954 5
0.953 0
0.951 4
0.949 8
0.948 2
0.946 5
0.944 9
0.943 2
0.941 4
0.939 6
0.937 8
0.935 9
0.934 0
51.0
52.0
53.0
54.0
55.0
56.0
57.0
58.0
59.0
60.0
61.0
62.0
63.0
64.0
65.0
66.0
67.0
68.0
69.0
70.0
71.0
72.0
73.0
74.0
75.0
0.932 1
0.930 1
0.928 1
0.926 1
0.924 0
0.921 9
0.919 8
0.917 7
0.915 5
0.913 3
0.911 1
0.908 8
0.906 5
0.904 2
0.901 9
0.899 5
0.897 1
0.894 8
0.892 4
0.889 9
0.887 4
0.884 8
0.882 3
0.879 7
0.877 1
76.0
77.0
78.0
79.0
80.0
81.0
82.0
83.0
84.0
85.0
86.0
87.0
88.0
89.0
90.0
91.0
92.0
93.0
94.0
95.0
96.0
97.0
98.0
99.0
100.0
0.874 5
0.871 8
0.869 1
0.866 4
0.863 6
0.860 9
0.858 1
0.855 3
0.852 4
0.849 4
0.846 4
0.843 4
0.840 3
0.837 1
0.833 9
0.830 5
0.827 0
0.823 5
0.819 8
0.816 1
0.812 2
0.808 0
0.803 6
0.798 9
0.794 0
注記 この表は,独立行政法人産業技術総合研究所が,計量法特定計量器検定検査規則第972条及び計量法基準器検査
規則第398条においてエタノールの水溶液の密度を濃度に換算するために作成した“エタノール水溶液の濃度と
密度の対照表”を基に作成した。
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附属書C
(規定)
試験方法−メタノール及び有機不純物
C.1 適用範囲
この附属書は,メタノール及び有機不純物の試験方法を規定する。
試料の有機不純物含有量が,十分に規格値の範囲内にあることが想定される場合であって,規格値を満
足するか否かの確認だけを目的とする場合には,C.8以降で規定する簡便法を用いることができるが,結
果に疑義が生じた場合には,C.2からC.7に規定する方法で改めて測定する。
C.2 一般事項
JIS K 0114による。
C.3 試料
試料注入量は1 μLとする。ただし,JIS K 2536-2の5.(試験器及び器具)の試験器を用いる場合は,0.1
〜0.2 μLとする。
C.4 試験器及び器具
試験器及び器具は次に規定するものか,又はJIS K 2536-2の5.(試験器及び器具)に規定するものとす
る。
a) ガスクロマトグラフ カラムは,昇温可能なカラム槽に装着したキャピラリカラムが接続されている
もの。注入気化された試料はカラムに導入する際に,全量を導入する方法(直接注入法)又は試料の
ほぼ全量がカラムに移送された段階で,スプリット出口を開き,気化室に残存する溶媒などを系外に
排出する方法(スプリットレス注入法)が行えること。また,水素炎イオン検出器が付いている。
1) 試料導入部 試料導入部は,カラムに試料の全量を導入,又はほぼ全量を導入する機能をもつもの
で,200 ℃を保つことができるもの。
2) カラム槽 カラム槽は,30〜200 ℃の範囲をプログラム昇温制御ができる構造のもの。
3) カラム カラムは,表C.1のA及びBの2種類又はそれらと同等品とする。
表C.1−カラムの例
カラムの仕様
カラムの種類
A
B
固定相液体
エチルビニルベンゼン−ジ
ビニルベンゼン共重合体
ポリエチレングリコール
材質
溶融シリカ
溶融シリカ
内径mm
0.53
0.53
長さm
25
30
液相の膜厚μm
20
1
注記 Aカラムにはクロムパック社製Pora PLOT Q HT(内径0.53 mm,長さ25
m,膜厚20 μm),バリアン社製CP-PoraBOND Q(内径0.53 mm,長さ25
m,膜厚10 μm)などがある。また,BカラムにはJ&W社製DB-WAX(内
径0.53 mm,長さ30 m,膜厚1 μm)などがある。
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4) 検出部及び検出器 検出部は,カラム温度又はそれ以上の温度に保つことができるもの。検出器は,
水素炎イオン化検出器を用いる。
5) データ処理装置 クロマトグラムを記録するとともに,個々のピークの保持時間,ピーク面積積分
値などが記録できるもので,絶対検量線法による定量値の算出ができるものを使用する。
6) マイクロシリンジ 容量10 μLのものを用いる。
注記 自動試料導入装置を用いてもよい。
C.5 試薬
a) メタノール(メチルアルコール) JIS K 8891に規定するものを使用する。
b) 2-プロパノール(イソプロピルアルコール) JIS K 8839に規定するものを使用する。
c) アセトアルデヒド 純度99 %以上のものを使用する。
d) シクロヘキサン JIS K 8464に規定するものを使用する。
e) n-ペンタン 純度98 %以上のものを使用する。
f)
1-プロパノール(n-プロピルアルコール) JIS K 8838に規定するものを使用する。
g) 1-ブタノール(n-ブチルアルコール) JIS K 8810に規定するものを使用する。
h) 2-ブタノール(2-ブチルアルコール) JIS K 8812に規定するものを使用する。
i)
2-メチル-1-プロパノール(イソブチルアルコール) JIS K 8811に規定するものを使用する。
j)
2-メチル-1-ブタノール(活性アミルアルコール) 純度98 %以上のものを使用する。
k) アセトン JIS K 8034に規定するものを使用する。
l)
エタノール JIS K 8101に規定するものを使用する。
m) 窒素 JIS K 1107に規定するものを使用する。
n) ヘリウム 純度99.99容量%以上のものを使用する。
o) 水素 JIS K 0512に規定するものを使用する。
p) 空気 乾燥空気を用いる。
C.6 操作
C.6.1 標準液の調製
a) 表C.2に示すそれぞれの試験器に応じた標準液調製用物質1.0 gをはかりとり,エタノールを加えて
100 mLにする。この場合,各標準物質の濃度は,表C.3に示す10 g/Lとなる。
b) a) で調製した標準液10 mLにエタノールを加えて100 mLにする。この場合,各標準物質の濃度は,
表C.3に示す1.0 g/Lとなる。
c) b) で調製した標準液10 mLにエタノールを加えて100 mLにする。この場合,各標準物質の濃度は,
表C.3に示す0.10 g/Lとなる。
d) さらにc) で調製した標準液10 mLにエタノールを加えて100 mLにする。この場合,各標準物質の濃
度は,表C.3に示す0.010 g/Lとなる。
なお,Aカラムでのアセトアルデヒドの標準液については,同様に単品で,標準液を調製すること。
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表C.2−標準液調製用物質
物質名
C.4 a) の試験器
JIS K 2536-2の5.
の試験器
Aカラム
Bカラム
メタノール(メチルアルコール)
○
○
2-プロパノール(イソプロピルアルコール)
○
○
アセトアルデヒド
○
○
シクロヘキサン
○
○
○
n-ペンタン
○
○
1-プロパノール(n-プロピルアルコール)
○
○
1-ブタノール(n-ブチルアルコール)
○
○
2-ブタノール(2-ブチルアルコール)
○
○
2-メチル-1-プロパノール(イソブチルアルコール)
○
○
2-メチル-1-ブタノール(活性アミルアルコール)
○
○
アセトン
○
○
表C.3−標準液
単位 g/L
標準液
0.010
0.10
1.0
10
C.6.2 分析条件の設定
表C.4を参考にして条件を設定する。装置の各箇所が所定の設定値に達した後,カラム槽の昇温機構及
びデータ処理装置を作動させてデータ処理装置の基線が安定していることを確認する。
表C.4−分析条件の例
分析条件
C.4 a) の試験器
JIS K 2536-2の5.
の試験器
Aカラム
Bカラム
キャリアガス
種類
窒素又は
ヘリウム
窒素又は
ヘリウム
ヘリウム
流量
mL/min
15
15
−
線速度
cm/s(35 ℃)
−
−
24
カラム槽昇温プ
ログラム
初期温度
℃
30〜50
30〜50
5
初期温度保持時間
min
0
5
10
昇温速度
℃/min
5
5
第1段5.0
第2段1.6
最終温度
℃
200
200
200
検出器槽温度
℃
200
200
250
試料気化室温度
℃
200
200
250
試料注入量
μL
1
1
0.1〜0.2(スプリッ
ト比100〜200:1)
C.6.3 検出器の感度調節
検出器の感度は,装置能力の上限付近で分析が安定して行える値に設定する。
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C.6.4 測定
試料,各標準液それぞれ1 μL,JIS K 2536-2の5. の試験器を用いた場合は0.1〜0.2 μLをマイクロシリ
ンジ又は自動試料導入装置によってガスクロマトグラフに全量導入し,カラム槽昇温プログラムで設定し
た時間のクロマトグラムを記録する。
標準液は,予想される各有機不純物含有量の範囲をカバーできるように表C.3から濃度を選ぶ。
C.6.5 定量
検出ピークの定量は,JIS K 0114の11.4の絶対検量線法によって行う。その際のピーク面積の測定は,
JIS K 0114のデータ処理装置を用いるピーク面積測定方法によって行う。
C.7 結果の表し方
a) メタノール C.6.5の定量法によって含有率を求め,g/Lの単位としてJIS Z 8401の規定によって丸め
の幅0.1に丸める。
b) 有機不純物(メタノールを除く) C.6.5の定量法によってメタノールを除く各有機不純物の含有率を
求め,その合計量を,g/Lの単位としてJIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
C.8 簡便法
以下の規定以外は,JIS K 2536-2に従う。
注記 この簡便法では,JIS K 2536-2を基本として,各成分の相対補正係数を大きめに仮定すること
によって,各成分を実際より多めに定量する方法である。この簡便法による算出値が規格値の
範囲にある場合は規格値を満たしていると判定することができる。
C.8.1 試薬 C.5による。
C.8.2 保持時間の測定
JIS K 2536-2に規定されていないアセトアルデヒド及び2-メチル-1-ブタノールについては,JIS K 2536-2
の7.1 f) のメタノールのピーク確認方法に準じて,それぞれ確認用試料を調製し,JIS K 2536-2の7.1によ
って調整した試験条件で,それぞれの保持時間を確認する。
C.8.3 相対補正係数 表C.5のとおりとする。
表C.5−簡便法における相対補正係数
物質名
相対補正係数
メタノール(メチルアルコール)
2
エタノール
1
その他の成分
1
注記 ヘプタンを基準とした相対補正係数は,通常,メタノールが3,エ
タノールが2程度であり,その他の含酸素化合物及び炭化水素の相
対補正係数は,エタノールよりも小さい。したがって,エタノール
の相対補正係数を1とした場合,メタノールが1.5程度,その他の
含酸素化合物及び炭化水素は1未満であるから,上記の値を用いれ
ば,メタノール,その他の成分とも,実際よりも多めに定量される。
C.8.4 計算方法
JIS K 2536-2に従い,各成分について,0.01質量分率%の桁まで算出する。次の式によってg/L単位に
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換算し,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
d
C
C
×
×
=
iw
i
10
ここに,
Ci: 成分iの含有率(g/L)
Ciw: 成分iの含有率(質量分率%)
d: 試料の15 ℃の密度(g/cm3)
相対補正係数は,表C.5のとおりとする。
C.8.5 結果の表し方
a) メタノール C.8.4で得たメタノールの含有率が4.0 g/L以下の場合は,“4.0 g/L以下”とする。
b) 有機不純物(メタノールを除く) C.8.4でメタノールを除く各有機不純物の含有率を求め,その合計
量が10 g/L以下の場合は,“10 g/L以下”とする。
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附属書D
(規定)
試験方法−蒸発残分
D.1 適用範囲
この附属書は,蒸発残分の試験方法を規定する。
D.2 試料
100 mL。
D.3 試験器
a) 蒸発皿 蒸発皿は,次のいずれかによる。
1) JIS R 1302に規定する磁器蒸発皿。
2) 1) と類似の形状の石英蒸発皿。
3) JIS H 6202に規定する白金皿100番の容量100 mL又は150番の容量150 mLのもの。
b) 湯浴
c) 乾燥器 105 ℃±5 ℃に保てるもの。
d) デシケータ
注記 デシケータには乾燥剤を用いてはならない。
e) はかり 0.1 mgの桁まで質量をはかることができるもの。
f)
メスシリンダ 容量100 mLのもの。
D.4 操作
a) あらかじめ恒量にした蒸発皿の質量を0.1 mgの桁まではかる。
b) メスシリンダを用い,蒸発皿に室温の試料100 mLを入れる。
c) 蒸発皿を湯浴上で加熱し,試料を蒸発乾固させる。
d) 蒸発皿を乾燥器に入れ,2時間加熱乾燥する。
e) 乾燥器から取り出した蒸発皿を速やかにデシケータに移し,放冷後,デシケータから取り出し,その
質量を0.1 mgの桁まではかる。
注記1 放冷時間は,通常,20〜60分間であるが,試験に用いる容器の大きさ及び個数,デシケー
タの大きさなどを考慮して,試験者が時間を設定する。
f)
恒量になるまでd) 及びe) を繰り返す。この場合の加熱時間は1時間とする。
注記2 試料を蒸発し,放冷後,質量を測定する操作を2回繰り返したとき,その質量の差が0.3 mg
以下になったとき,恒量とする。
D.5 結果の表し方
蒸発残分としてmg/100 mLの単位で表し,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
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附属書E
(規定)
試験方法−酸度
E.1 適用範囲
この附属書は,酸度の試験方法を規定する。
E.2 試薬
a) 水 JIS K 0557に規定するA2以上のもの。
b) フェノールフタレイン溶液 JIS K 8001に規定するもの。
c) 0.05 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001に規定するもの。
E.3 試験器
a) 三角フラスコ 容量250 mLのもの。
b) ビュレット 0.05 mL目盛付きの容量10 mLのもの。
c) ピペット 容量50 mLのもの。
E.4 手順
a) 50 mLの水を250 mLの三角フラスコに入れ,フェノールフタレイン溶液0.5 mLを加える。
b) 10 mLのビュレットを用い,ピンクに色づくのを最初に確認できるところまで,0.05 mol/L水酸化ナ
トリウム溶液で滴定する。
c) 50 mLのピペットで試料50 mLをはかりとり,三角フラスコに加える。
d) b) 同様に滴定する。
e) 試料の密度(15 ℃)をB.2 a) によって測定する。
E.5 計算
試料の酸度を次の式によって算出する。
D
f
V
A
)
(
0.12
0.05×
×
×
=
ここに,
A: 酸度(酢酸として)(質量分率%)
V: E.4 d) で試料の滴定に必要とした0.05 mol/L水酸化ナト
リウム溶液の量(mL)
f: 0.05 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクタ(−)
D: 試料の密度(15 ℃)(g/cm3)
E.6 結果の表し方
E.5で算出した値を,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.000 1に丸める。
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附属書F
(規定)
試験方法−pH
F.1 適用範囲
この附属書は,pHの試験方法を規定する。
F.2 試験装置
a) pH計 入力抵抗は100 GΩ以上で,温度補償機能をもち,さらに,pH 0.01又はそれ以下まで読み取
ることができるもの。
b) ガラス電極 複合電極で,液絡部はスリーブ形のもの。
c) ビーカ 容量100 mL。
d) マグネチックスターラ 長さ19〜25 mmでポリテトラフルオロエチレンで被覆されたかくはん子を
もつもの。
e) タイマ 秒単位で計測可能なもの。
F.3 試薬
a) 標準緩衝液 JIS K 0400-12-10の附属書Bに規定する溶液C(フタル酸水素カリウム)若しくは溶液
D(りん酸塩)又は,市販の標準緩衝液で,25 ℃でpH 4.01及びpH 6.86のもの。
b) 1.0 mol/L塩酸 JIS K 8001に規定するもの。
c) 塩化カリウム溶液 JIS K 8121に規定する塩化カリウム224 gを蒸留水1 Lに溶かしたもの(3.0 mol/L
溶液)又は,電極メーカ指定の濃度のもの。
d) 1.0 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001に規定するもの。
e) 1.0 mol/L硫酸 蒸留水1 LにJIS K 8951に規定する硫酸60 mLを,冷却し,かき混ぜながら加えた
もの。
f)
水 JIS K 0557に規定するA2以上のもの。
F.4 手順
a) ガラス電極に塩化カリウム溶液を補充し,1.0 mol/L水酸化ナトリウム溶液に30秒浸し,次に1.0 mol/L
硫酸(又は1.0 mol/L塩酸)に30秒浸した後,10分間水に浸し,ガラス電極の洗浄・再水和を行う。
この後,標準緩衝液(溶液D又はpH 6.86の市販緩衝液)で校正を行い,次に標準緩衝液(溶液C又
はpH 4.01の市販緩衝液)で校正を行う。校正は溶液を渦巻かせ,静置して行う。校正終了後,ガラ
ス電極はpH 6.86標準液に戻す。ガラス電極を校正又は標準液に戻すときは,その都度,必ず蒸留水
で洗浄し,ろ紙で拭き取る。
注記1 標準緩衝液は,検液と同じく22±2 ℃の温度で使用されるのが望ましい。
b) 洗浄乾燥済みのマグネチックスターラのかくはん子入りのビーカに試料50 mL及び水50 mLを入れ,
検液の温度を22±2 ℃にする。
注記2 エタノールと水を混合するときに発熱するため,氷水等で冷やして検液を規定温度に調整
するとよい。
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c) ガラス電極を標準液から出し,蒸留水で洗浄し,ろ紙で拭き取る。
d) マグネチックスターラで検液をかくはんする。回転数は300〜400回/分を目安とする。回転数を確認
できない場合は,液面の中央部が6〜8 mm低くなる回転数を目安とする。かくはん中の検液にガラス
電極を入れ,1分間隔でpH計の値を小数点以下2桁まで読み取り,1分間の値の変化が0.1以内にな
ったところを測定値とする。pH計の温度補償機能を使用して測定を行う。pH計に自動読取り機能が
ついている場合は,その機能を用いてもよい。
e) 測定終了後,取り出したガラス電極を蒸留水で洗浄し,ろ紙で拭き取り,pH 6.86標準液に入れ,読取
り値が6.91以下になるまで待つ。ただし,少なくとも20秒以上はpH 6.86標準液中に入れておく。20
秒過ぎても6.91を超える場合は,改めてpH 6.86及びpH 4.01のpH標準液でガラス電極を校正する。
f)
10回測定するごとに,1.0 mol/L水酸化ナトリウム溶液に30秒浸し,次に1.0 mol/L硫酸(又は1.0 mol/L
塩酸)に30秒浸した後,10分間水に浸し,ガラス電極の洗浄・再水和を行う。その後,b) 以降の手
順で,次の試料の測定を行う。
F.5 結果の表し方
F.4 d) で読み取った値を,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
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附属書G
(規定)
試験方法−pHe
G.1 適用範囲
この附属書は,pHeの試験方法を規定する。
G.2 試験装置
a) pH計 入力抵抗は1 TΩ以上で,入力抵抗が高く,温度補償機能をもち,さらに,pH 0.01又はそれ
以下まで読み取ることができるもの。
b) ガラス電極 pHe対応の複合電極で,液絡部はスリーブ形のもの。
注記 pHe対応のガラス電極にはThermo Fisher Scientific社製Orion 8172BNWPなどがある。
c) ビーカ 容量100 mL。
d) マグネチックスターラ 長さ19〜25 mmでポリテトラフルオロエチレンで被覆されたかくはん子を
もつもの。
e) タイマ 秒単位で計測可能なもの。
G.3 試薬
a) 標準緩衝液 市販の標準緩衝液で,25 ℃でpH 4.00(又は4.01)及びpH 7.00のもの。
b) 1.0 mol/L塩酸 JIS K 8001に規定するもの。
c) 塩化カリウム溶液 電極メーカ指定の濃度のもの又は,JIS K 8121に規定する塩化カリウム224 gを
蒸留水1 Lに溶かしたもの(3.0 mol/L溶液)。
d) 1.0 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001に規定するもの。
e) 1.0 mol/L硫酸 蒸留水1 LにJIS K 8951に規定する硫酸60 mLを,冷却し,かき混ぜながら加えた
もの。
G.4 手順
a) ガラス電極に3.0 mol/L塩化カリウム溶液を補充し,pH 7.00緩衝液で校正を行い,次にpH 4.00(又は
4.01)緩衝液で校正を行う。校正は溶液を渦巻かせ,静置して行う。校正終了後,ガラス電極はpH 7.00
緩衝液に戻す。ガラス電極を校正又は標準液に戻すときは,その都度,必ず蒸留水で洗浄し,ろ紙で
拭き取る。
注記 標準緩衝液は,試料と同じく22±2 ℃の温度で使用されるのが望ましい。
b) 洗浄乾燥済みのマグネチックスターラのかくはん子入りのビーカに試料を50 mL入れ,試料の温度を
22±2 ℃にする。
c) ガラス電極を緩衝液から出し,蒸留水で洗浄し,ろ紙で拭き取る。
d) かくはんを始めた試料にガラス電極を入れ,時間の計測を開始し,30±1秒後にpH計の測定値を読み
取る。
e) 測定終了後,取り出したガラス電極を蒸留水で洗浄し,ろ紙で拭き取り,pH 7.00緩衝液に入れ,読取
り値がpH 7.05以下になるまで待つ。ただし,少なくとも20秒以上はpH 7.00緩衝液中に入れておく。
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20秒過ぎてもpH 7.05を超える場合は,改めてpH 7.00緩衝液及びpH 4.00緩衝液でガラス電極を校正
する。
f)
少なくとも10回測定するごとに,1.0 mol/L水酸化ナトリウム溶液に30秒浸し,次に1.0 mol/L硫酸
(又は1.0 mol/L塩酸)に30秒浸す。これを何度か繰り返し,ガラス電極の洗浄・再水和を行う。そ
の後,b) 以降の手順で,次の試料の測定を行う。
G.5 結果の表し方
G.4 d) で読み取った値を,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
参考文献 ASTM D 4806 Standard Specification for Denatured Fuel Ethanol for Blending with Gasolines for
Use as Automotive Spark-Ignition Engine Fuel
Portaria ANP no 2(ブラジル国家石油庁省令No.2) Estabelece as especificaçóes para
comercialização do Álcool Etílico Anidro Combustível (AEAC) e do Álcool Etílico Hidratado
Combustível (AEHC) em todo o território nacional e define obrigações dos agentes econômicos
sobre o controle de qualidade do produto
JAAS 001 エタノール(社団法人アルコール協会規格)
ASTM D 1613 Standard Test Method for Acidity in Volatile Solvents and Chemical Intermediates
Used in Paint, Varnish, Lacquer, and Related Products
ASTM D 6423 Standard Test Method for Determination of pHe of Ethanol, Denatured Fuel Ethanol,
and Fuel Ethanol (Ed75-Ed85)