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K 1525:2005  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,オキソアルコール

工業会(JOIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 1525:1960は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,次の点を含め全面的に見直しを行った。 

1) 日本工業規格で標準化されている化学製品の共通試験方法を,工業用オクチルアルコールの試験方

法として引用した。 

2) 使用単位は,国際単位系とした。また,国際単位系への整合性をもたせるため,比重は密度に変更

した。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

K 1525:2005  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 1 

4. 品質 ······························································································································ 2 

5. 試料採取 ························································································································ 2 

6. 試験の種類 ····················································································································· 2 

7. 試験結果の記録 ··············································································································· 3 

8. 表示 ······························································································································ 4 

9. 安全衛生上の注意事項 ······································································································ 4 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 1525:2005 

オクチルアルコール(オクタノール) 

Octyl alcohol(Octanol)  

1. 適用範囲 この規格は,工業用のオクチルアルコール(1)について規定する。 

注(1) ここでいう工業用のオクチルアルコールとは,n-オクチルアルコール及び2-エチルヘキシルア

ルコールの2種類をいう。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0061 化学製品の密度及び比重測定方法 

JIS K 0070 化学製品の酸価,けん化価,エステル価,よう素価,水酸基価及び不けん化物の試験方

法 

JIS K 0071-1 化学製品の色試験方法−第1部:ハーゼン単位色数(白金-コバルトスケール) 

JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門) 

JIS K 8001 試薬試験方法通則  

JIS K 8102 エタノール(95)(試薬) 

JIS K 8201 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬) 

JIS K 8844 ブロモフェノールブルー(試薬) 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部:精確さに関する値の実用的

な使い方 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0211によるほか,次による。 

a) 色 工業用オクチルアルコール1L中に, ヘキサクロロ白金イオンの形態で1 mgの白金と, 塩化コバ

ルト(Ⅱ)六水和物2 mgを含む溶液の色。 

b) 密度 試料の単位体積当たりの質量。 

c) 酸価 試料1 g中に含有する遊離脂肪酸,樹脂酸などを中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg

数。 

d) エステル価 試料1 g中に含まれるエステルを完全にけん化するのに必要とする水酸化カリウムのmg

数。 

e) ヒドロキシル価 試料1 gをアセチル化させたとき水酸基と結合した酢酸を中和するのに必要とする

水酸化カリウムのmg数。 

f) 

よう素価 試料100 gにハロゲンを反応させたとき,結合するハロゲンの質量をよう素のg数に換算

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K 1525:2005  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

した値。 

g) アルデヒド分 試料中に含まれるアルデヒドを2-エチルヘキシルアルデヒドの濃度に換算した値。 

4. 品質 工業用オクチルアルコールの品質は,6.によって試験したとき,表1のとおりとする。 

表 1 工業用オクチルアルコールの品質 

品質項目 

品質 

n-オクチルアルコール 

2-エチルヘキシルアルコール 

色(ハーゼン色数) 

20以下 

20以下 

密度(20 ℃)            g/cm3 

0.816〜0.826 

0.828〜0.838 

酸価               KOH mg/g 

0.20以下 

0.50以下 

エステル価            KOH mg/g 

1.0以下 

 − 

ヒドロキシル価          KOH mg/g 

390〜430 

420以上 

よう素価             Ig/100 g 

0.10以下 

0.10以下 

アルデヒド分(2-エチルヘキシルアルデヒドとし
て) % 

 − 

0.20以下 

5. 試料採取 品質が同一とみなすことができる1ロットの製品から,代表とみなしうる試料を適切な方

法で採取する。ただし,試料採取の方法,時期及び場所については,これに代わる方法があれば,受渡当

事者間で取り決めてもよい。 

試料の採取は,清浄なガラス製又はポリエチレン製の瓶に,ほとんど一杯になるまで試料を入れてふた

をする(2)。瓶をシールする必要のある場合は,試料が汚染されないように注意する。 

注(2) この規格の試験を行う場合の試料採取量は,500 ml以上とする。 

6. 試験方法 試験方法は,次による。 

なお,試験の回数が2以上の場合は,JIS Z 8402-6によって平均値を求める。 

a) 色 JIS K 0071-1による。 

b) 密度 JIS K 0061の7.1(浮ひょう法),7.2(比重瓶法)又は7.3(振動式密度計法)による。浮ひょ

う及び温度計は,あらかじめ振動式密度計又は標準比重瓶,及び標準温度計によって,校正しておく。

結果は,JIS Z 8401によって小数点以下3けたまで求める。 

c) 酸価 JIS K 0070の3.(酸価)による。結果は,JIS Z 8401によって小数点以下2けたまで求める。 

d) エステル価 JIS K 0070の5.(エステル価)による。結果は,JIS Z 8401によって小数点以下1けた

まで求める。 

e) ヒドロキシル価 JIS K 0070の7.(水酸基価)による。結果は,JIS Z 8401によって整数で求める。 

f) 

よう素価 JIS K 0070の6.(よう素価)による。結果は,JIS Z 8401によって小数点以下2けたまで

求める。 

g) アルデヒド分 アルデヒド分の測定は,次による。 

1) 原理 試料に塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液を加え,振り混ぜて,静置した後,遊離した塩酸

を水酸化ナトリウム溶液で滴定してアルデヒド分を求める。 

2) 試薬 試薬は,次による。 

2.1) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液は,JIS K 8201に規定

する塩化ヒドロキシルアンモニウム50 g を水 150 mlに溶かし,JIS K 8102に規定するエタノー

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ル(95)の特級を加えて1 Lとし,JIS K 8844に規定するブロモフェノールブルー0.04 g を溶かし

たもの。 

2.2) エタノール(95) JIS K 8102に規定する特級 

2.3) 0.1 mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001 の4.5(滴定用溶液)による。 

3) 器具 器具は,次による。 

3.1) 三角フラスコ 100〜300 ml 

3.2) 全量ピペット 10 ml 

3.3) メスシリンダー 20〜100 ml 

4) 操作 操作は,次による。 

試料 20±0.1 g をはかり,三角フラスコ100〜300 ml に入れ,塩化ヒドロキシルアンモニウム溶

液 10 mlを全量ピペットで正確に加え,よく振りまぜてから1時間放置する。 

次に,エタノール(95)の特級 20 ml を加え,0.1 mol/l水酸化ナトリウム溶液で滴定し,液の色が

黄色からわずかに緑色がかった黄色になる点を終点とする。 

次に,別の三角フラスコ 100〜300 mlに,試料に加えたものと同じ塩化ヒドロキシルアンモニウ

ム溶液 10 mlを全量ピペットで正確にとり,前と同じ操作で空試験を行う。 

5) 計算 アルデヒド分の含有量(%)C は,次の式及びJIS Z 8401によって小数点以下2けたまで求

める。 

(

)

S

b

a

C

28

.1

(%)

×

=

ここに, 

a: この試験の滴定に要した0.1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液

の使用量(ml) 

b: 空試験の滴定に要した0.1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の

使用量(ml) 

S: 試料(g) 

1.28: 0.1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 ml当たり2-エチルヘキ

シルアルデヒド相当量×100 

7. 試験結果の記録 試験結果の記録には,次の事項を記載する。 

a) 試料(試料名,採取場所及び採取年月日) 

b) 試験に用いた規格(規格番号など) 

c) 試験の結果 

1) 色 

2) 密度 

3) 酸価 

4) エステル価(n-オクチルアルコールだけ) 

5) ヒドロキシル価 

6) よう素価 

7) アルデヒド分(2-エチルヘキシルアルコールだけ) 

d) 試験者(又は記録者)及び試験日 

e) 試験環境(温度,湿度など) 

K 1525:2005  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

f) 

試験中に気付いた特記事項 

g) その他の事項 

8. 表示 工業用オクチルアルコールの容器には,容易に消えない方法で,次の事項を表示するか又は添

付する。 

a) 種類(n-オクチルアルコール又は2-エチルヘキシルアルコール) 

b) 製造業者名又はその略号 

c) 製造番号又はロット番号 

9. 安全衛生上の注意事項 工業用オクチルアルコールは,可燃性液体であり,火気を近づけない。また,

オクチルアルコールが目に入ると強い刺激性があり,皮膚に触れると中程度の刺激性があるので取扱いに

は十分な注意が必要である。