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K 1468-1 : 1999  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるためにISO 8875 : 1992を基礎として用いた。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 1468-1 : 1999 

ふっ化水素酸用ほたる石分析方法− 

第1部 ロットの水分含有量の定量 

Acid-grade fluorspar−Method for chemical analysis− 

Part 1 : Determination of moisture content of a lot 

序文 この規格は,1992年に発行されたISO 8875, All grades of fluorspar−Determination of moisture content 

of a lotを基礎として作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 

この規格は,ほたる石のロットの水分含有量の平均値を定量する方法を規定する。 

この方法は,ふっ化水素酸用ほたる石に適用する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 8875 : 1992 All grades of fluorspar−Determination of moisture content of a lot 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。この引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけが規格の規

定を構成するものであって,その後の改正・追補は適用しない。発効年(又は発行年)を付記していない

引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。 

JIS M 8100 粉塊混合物−サンプリング方法通則の5.(サンプリング方法) 

備考 ISO 8868 : 1989,  Fluorspar−Sampling and sample preparationが,この規格と同等である。 

3. 原理 分析試料を空気中において105℃±5℃で恒量になるまで乾燥する。減量を水分含有量とする。 

4. 装置及び器具 

4.1 

乾燥皿 表面が平滑,かつ,清浄で,1kg又はそれ以上の質量の試料が10mm以下の厚さになるよう

な大きさのものとする。 

4.2 

乾燥器 乾燥器内のいかなる場所も105℃±5℃に温度調節できる温度調節器及び温度表示器が装備

され,この温度が保持できるように設計されたもの,かつ,乾燥器内の空気を1時間当たり3回は入れ替

えることにより乾燥効果を高めることができ,試料の飛散をおこさないような排風機の付いたものを用い

る。 

4.3 

計量器 1g以下の感度をもち,かつ,要求される正確さで繰返し精度が保証できるものを用いる。

計量器は,高温の乾燥皿の影響を受けないように,適切な耐熱材料で保護する。 

K 1468-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5. 試験試料 試験試料は,JIS M 8100の5.に準じた受渡当事者間で規定した方法に従い採取,調製する。 

ロット当たり2個以上のインクリメントを採取し,各インクリメントより試験試料を調製する。それぞ

れの試験試料の全量を水分測定用分析試料として用いる。分析試料の質量は,1kg以上とし,見掛けの最

大粒径を10mm以下の大きさとする。 

6. 操作 

6.1 

測定の回数 それぞれの分析試料について,水分測定は1回行う。 

6.2 

測定 乾燥皿(4.1)を1gまでひょう量する。乾燥皿に分析試料を10mm以下の厚さに広げ,直ちに1g

までひょう量する。乾燥皿の質量及び乾燥皿と分析試料との合計質量を記録する。 

分析試料の乾燥前の質量を計算し,記録する。 

あらかじめ105℃±5℃に調節された乾燥器(4.2)内に分析試料を入れた乾燥皿を入れ,少なくとも2時間

保持する。ろ過ケーキの場合には,この温度で5時間保持する。乾燥器から乾燥皿を取り出し,空気中の

水分の吸収が最小となるように,それが熱いうちに素早くひょう量する。又は,よく合った気密なふたを

もつデシケーター中で放冷した後ひょう量してもよい。それぞれの場合について,ひょう量方法を明記す

る。 

分析試料を入れた乾燥皿を再度乾燥器内に置き,さらに1時間加熱後,上記の操作に従って再度ひょう

量する。この質量と,1回目の乾燥後の質量との差が分析試料の乾燥前の質量の0.1%以下になるまで,1

時間ずつの乾燥を繰り返す。 

備考 同種のほたる石について一連の水分測定を行う場合,あらかじめ確認試験を行い,分析試料に

ついて必要とする加熱時間を定めてもよい。 

7. 計算及び結果の表示 

7.1 

各分析試料の水分含有量 水分含有量Miは,質量百分率として次の式(1)によって算出し,小数点以

下2けたまで求め報告する。 

100

1

2

1

×

=

m

m

m

Mi

 ····································································· (1) 

ここに, Mi: i番目の分析試料の質量百分率で表した水分含有量 (%) 
 

m1: 分析試料の乾燥前の質量 (g) 

m2: 分析試料を乾燥して恒量となったときの質量 (g) 

7.2 

ロットの水分含有量 ロットの水分含有量は,次の式を用いて小数点以下1けたまで求め報告する。 

各分析試料について個々の水分含有量を測定し,ロットの水分含有量の重みつき平均値を次の式(2)を用

い個々の結果から算出する。 

=

=

=

k

i

i

k

i

i

i

m

M

m

M

1

1

 ··········································································· (2) 

ここに, 

M: ロットの質量百分率で表した水分含有量 (%) 

k: インクリメントの数 

mi:  i番目のインクリメントの質量 (g) 

Mi:  i番目のインクリメントの水分測定結果 (%) 

K 1468-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8. 試験結果の報告 試験結果の報告は,次の事項を記載しなければならない。 

a) 試料の識別に必要なすべての情報 

b) 用いた分析方法の明示(この規格の引用) 

c) 結果及び用いた表示方法 

d) 結果の照会番号 

e) 測定時に気づいた特記事項 

f) 

この規格又は引用した規格に含まれていない操作及び随意とみなされるすべての操作 

JIS K 1468-1(ふっ化水素酸用ほたる石分析方法 第1部 

ロットの水分含有量の定量)原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

川 瀬   晃 

セイコーインスツルメンツ株式会社 

(委員) 

大 嶋 清 治 

通産省工業技術院標準部材料規格課 

高 橋 和 夫 

通産省製品評価技術センター検査部 

西 出 徹 雄 

通産省基礎産業局化学課 

佐々木 謙 治 

社団法人日本海事検定協会 

新 井 一 正 

日本軽金属株式会社 

成 塚 定 司 

旭硝子株式会社 

後 藤 正二郎 

セイミケミカル株式会社 

(主査) 

百 田 邦 堯 

森田化学工業株式会社 

中須賀 正 直 

森田化学工業株式会社 

新 井 博 通 

セントラル硝子株式会社 

山 本 浩 司 

株式会社トーケムプロダクツ 

上 山 恵 一 

ダイキン工業株式会社 

米 沢   勗 

ステラ ケミファ株式会社 

(事務局) 

中 島 俊 隆 

日本無機薬品協会 

金 古 博 文 

日本無機薬品協会 

解説文責者 山本浩司(株式会社トーケムプロダクツ)