サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 0556-1995 

超純水中の陰イオン試験方法 

Testing methods for determination of anions in highly purified water 

1. 適用範囲 この規格は,超純水中の陰イオン(ふっ化物イオン,塩化物イオン,亜硝酸イオン,臭化

物イオン,りん酸イオン,硝酸イオン及び硫酸イオン)の試験方法について規定する。 

備考1. この方法は,超純水以外の高度に精製した水の中の陰イオンの試験方法にも適用する。 

2. この規格の引用規格を,付表1に示す。 

2. 共通事項 共通事項は,次のとおりとする。 

(1) 通則 化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050による。 

(2) イオンクロマトグラフ法 イオンクロマトグラフ法に共通する一般事項は,JIS K 0127による。 

(3) 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0101,JIS K 0102,JIS K 0127,JIS K 0211

及びJIS K 0215による。 

(4) 繰返し分析精度 繰返し分析精度は,それぞれの試験方法の定量範囲内において繰返し試験で求めた

変動係数 (%) で示す(1)。 

注(1) 

()

100

%

×

=xσ

変動係数

ここに, 

σ: 標準偏差 

x: 平均値 

(5) 水 JIS K 0557に規定するA1〜A3の水とするが,項目で規定されている場合には,それに従う。 

(6) 試薬 試薬についての共通事項は,次のとおりとする。 

(a) 試薬は,該当する日本工業規格がある場合には,その種類の最上級又は適切な用途のものを用い,

該当する日本工業規格がない場合には,試験に支障のないものを用いる。 

(b) 試薬類の溶液の濃度は,一般に,g/l(化合物の場合は,無水物としての質量を用いる。)又はmol/l

(又はmmol/l)で示す。ただし,標準液の濃度は,mg/ml,μg/ml又はng/mlで表す。 

(c) 試薬類の名称は,原則として国際純正及び応用化学連合 (IUPAC) の無機化学命名法及び有機化学

命名法によって社団法人日本化学会が定めた化合物命名法及びJIS試薬の名称に整合させた。 

(d) 試薬類及び廃液などの取扱いについては,関係法令規則などに従い,十分に注意すること。 

(7) ガラス器具類 ガラス器具類は,原則としてJIS R 3503及びJIS R 3505に規定するものを用いる。 

また,デシケーターに用いる乾燥剤は,原則としてシリカゲル(2)とする。 

注(2) JIS Z 0701に規定する包装用シリカゲル乾燥剤A形1種を用いる。 

(8) 検量線(イオンクロマトグラフ法) 検量線の作成に当たっては,試験方法に示される定量範囲内を

4〜6段階に分け,これに一致するように標準液をとる。検量線は,定量範囲内について作成する。 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

イオンクロマトグラフ法においては,試験に際して新たに作成した検量線を用い,多数の試料につ

いて連続して試験する場合には,試験の途中において,適宜,標準液を用いて指示値の確認を行う。 

(9) 試験環境 この試験は,JIS B 9920に規定する清浄度クラス3以上の環境(例えば,クリーンルーム

内)で行うことが望ましい。 

(10) 注及び備考 注及び備考は,各項日ごとに一連番号を付けてある。 

備考 試料の採取及び試験のいずれの操作でも試料が汚染されないように最大限の注意を払うことが

重要である。使用する器具の材質や形状,洗浄方法に留意する。 

また,分析者からの汚染がないように特に注意する。クリーンルーム用の手袋などを用いる

とよい。 

3. 試料採取 試料採取は,次による。 

(1) 試料容器 試料容器は,硬質ガラス製,ポリエチレン製,ポリプロピレン製,ポリスチレン製などの

気密容器を用いる。 

(2) 試料容器の洗浄 

(a) 試料容器をA1の水で十分に洗う。 
(b) 試料容器の容量の約41量のA1の水を試料容器に入れ,栓をして約30秒間激しく振り混ぜて洗浄す

る。この操作を5回繰り返す。 

(c) A3の水(又は試験しようとする水と同等の水)を満たし,密栓して16時間以上放置した後,水を

捨てる。 

(d) (c)と同じ水を満たし,密栓して試料採取まで放置する。 

(3) 採取操作 

(a) 水精製装置の出口又は主管路の試料採取弁(1)の先端を試験しようとする水でよく洗った後,あらか

じめA1の水で十分に洗浄した試料導管(軟質の合成樹脂製のもの)を取り付ける(2)。 

(b) 試料容器の水を捨て,試験しようとする水で(2)(b)の操作を行う。 

(c) 試料容器の底部に試料導管の先端が接するようにし,試料を試料容器の容量の約5倍量を流出させ

た後,試料導管を取り出し,栓を試料で十分に洗浄した後,密栓する。 

注(1) 試料採取弁は,ステンレス鋼製,その他の耐食性の材料のものを用いる。 

(2) 試料導管の距離が長い場合には,試料採取弁から試料導管の先端までの滞留水が完全に置換さ

れるまで放流してから引き続き約5分間放流する。主管路の場合は,試料採取弁から常時約

1l/minで流出しておくことが望ましい。 

4. ふっ化物イオン (F−)  試料中のふっ化物イオン (F−) をイオンクロマトグラフ法によって定量する。 

定量範囲:0.5〜10μgF−/l(1),繰返し分析精度:変動係数で5〜20%(1) 

注(1) 装置,測定条件によって異なる。 

(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。 

(a) 水 JIS K 0557に規定するA2又はA3の水,若しくはこれと同等の品質に精製した水。空試験を行

って使用の適否を確認する。試薬の調製及び操作には,この水を用いる。 

(b) 溶離液 溶離液(2)は,装置の種類及び分離カラムに充てんした陰イオン交換体の種類によって異な

るので,あらかじめ注(5)の操作で分離の状態を確認する。 

(c) 再生液 再生液(3)は,サプレッサーを用いる場合に使用するが,装置の種類及びサプレッサーの種

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

類によって異なる。あらかじめ分離カラムと組み合わせて注(5)の操作を行って再生液の性能を確認

する。 

(d) ふっ化物イオン標準液 (0.1mgF−/ml) JIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のふっ化ナトリ

ウムを500℃で約1時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その0.221gをとり,少量の水に溶か

し,全量フラスコ1 000mlに移し入れ,水を標線まで加える。ポリエチレン瓶に保存する。 

(e) ふっ化物イオン標準液 (0.5μgF−/ml) ふっ化物イオン標準液 (0.1mgF−/ml) 5mlを全量フラスコ 

1 000 mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(f) ふっ化物イオン標準液 (50ngF−/ml) ふっ化物イオン標準液 (0.5μgF−/ml) 10mlを全量フラスコ

100mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

注(2) 溶離液の調製方法の例を次に示す。 

サプレッサーを用いる場合の例 次の3種類のうちから一つを選択する。 

炭酸水素ナトリウム溶液 (1.2mmol/l) +炭酸ナトリウム溶液 (4.4mmol/l) JIS K 8622に規定す

る炭酸水素ナトリウム0.101gとJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム0.466gとをとり,少量の

水に溶かし,水で1lとする。 

炭酸水素ナトリウム溶液 (1mmol/l) JIS K 8622に規定する炭酸水素ナトリウム0.084gをとり,

少量の水に溶かし,水で1lとする。 

ほう酸ナトリウム溶液 (5 mmol/l) JIS K 8866に規定する四ほう酸ナトリウム十水和物(ほう

砂)1.907gをとり,少量の水に溶かし,水で1lとする。 

サプレッサーを用いない場合の例 次のいずれかを選択する。 

1−オクタンスルホン酸ナトリウム溶液 (1mmol/l)+ほう酸溶液 (20mmol/l) 1−オクタンスル

ホン酸ナトリウム0.216gとJIS K 8863に規定するほう酸1.237gとをとり,少量の水に溶かし,

水で1lとする。 

4−ヒドロキシ安息香酸溶液 (8mmol/l)+2−[ビス(ヒドロキシエチル)イミノ]−2−(ヒド

ロキシメチル)−1, 3−プロパンジオール溶液 (3.2mmol/l) (pH4.0) 4−ヒドロキシ安息香酸

1.105gと2−[ビス(ヒドロキシエチル)イミノ]−2−(ヒドロキシメチル)−1, 3−プロパン

ジオール[ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン]0.670gと

をとり,少量の水に溶かし,水で1lとする。 

(3) 再生液の調製方法の例を示す。次のいずれかを選択する。 

硫酸 (15 mmol/l) 硫酸 (0.5mol/l) (JIS K 8951に規定する硫酸30mlを少量ずつ水約500ml中

に加え冷却した後,水で1lとする。)30mlを水で1lとする。 

硫酸 (25 mmol/l) 硫酸 (0.5mol/l) 50mlを水で1lとする。 

(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。 

(2.1) マイクロシリンジ 0.1〜2ml 

(2.2) イオンクロマトグラフ 分離カラムとサプレッサーとを組み合わせた方式のもの,分離カラム単独

の方式のものいずれでもよいが,次に掲げる条件を満たすもので,ふっ化物イオンと塩化物イオン

の分離ができるもの。 

(a) 分離カラム ステンレス鋼製又は合成樹脂製(4)のカラム用管に,強塩基性陰イオン交換樹脂(I形)

(表層被覆形又は全多孔性シリカ形など)を充てんしたもの(5)。 

(b) サプレッサー 溶離液中の陽イオンを水素イオンに交換するためのもので,陽イオン交換膜又は同

様な性能をもつ陽イオン交換体によるものなど。除去カラムともいう。 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(c) 検出器 電気伝導度検出器 

(2.3) 記録部 JIS K 0127の4.2(6)(記録部)による。 

注(4) 例えば,四ふっ化エチレン樹脂製,ポリエーテルエーテルケトン製などがある。 

(5) 分離カラムに溶離液を一定の流量(例えば,1〜2ml/min)で流しておき,これに陰イオン混合

標準液 [(1μgF−, 1μgCl−) /ml] の一定量(例えば,100μl)を注入し,クロマトグラムを求め,そ

れぞれの陰イオンが分離(分離度1.3程度)できるものを用いる。 

また,この方法で定期的に分離カラムの性能を確認するとよい。 

陰イオン混合標準液 [(1μgF−, 1μgCl−) /ml] は,次のように調製する。 

(1)(d)のふっ化物イオン標準液 (0.1mgF−/ml) 5mlと5.(1)(d)の塩化物イオン標準液 (0.1mgCl−

/ml) 5mlとを全量フラスコ500mlにとり,水を標線まで加える。 

(3) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液(2)を一定の流量(例えば,1〜

2ml/min)で流す。サプレッサーを使用する方式の場合には,サプレッサーに再生液(3)を一定の流量

で流しておく。 

(b) 試料の一定量(例えば,0.5〜2mlの一定量)を分離カラムに注入し,クロマトグラムを記録する。 

(c) クロマトグラム上のふっ化物イオンに相当するピークについて,指示値(6)を読み取る。 

(d) 検量線から,試料中のふっ化物イオンの濃度 (μgF−/λ) を求める。 

検量線 ふっ化物イオン標準液 (50 ngF−/ml) (7)1〜20mlを段階的に全量フラスコ100mlにとり,

水を標線まで加える。この溶液について(a)〜(c)の操作を行い,それぞれのふっ化物イオンの量に相

当する指示値(6)を読み取る。別に,空試験として,ふっ化物イオンの標準液の調製に用いた水につ

いて(a)〜(c)の操作を行ってそれぞれのふっ化物イオンの濃度に相当する指示値(5)を補正した後,ふ

っ化物イオンの濃度 (μgF−/l) と指示値との関係線を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行

う。 

注(6) ピーク高さ又はピーク面積 

(7) 試料中の塩化物イオンなどの陰イオンが濃縮カラムを用いずに定量できる場合には,陰イオン

混合標準液を用いて検量線を作成すれば同時定量が可能になる。 

備考 分離カラムは,使用を続けると性能が低下するので,定期的に注(5)の操作を行って確認する。 

性能が低下した場合は,溶離液の約10倍の濃度の溶液を調製し,カラムを洗浄した後,注(5)

の操作で確認し,性能が回復しない場合には,新品と取り替える。 

5. 塩化物イオン (Cl−) 試料中の塩化物イオンを濃縮カラムで濃縮した後,イオンクロマトグラフ法に

よって定量する。 

定量範囲:0.05〜1μgCl−/l(1),繰返し分析精度:変動係数で5〜20%(1) 

注(1) 装置,測定条件によって異なる。 

(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。 

(a) 水 4.(1)(a)による。 

(b) 溶離液 溶離液(2)は,装置の種類及び分離カラムに充てんした陰イオン交換体の種類によって異な

るので,あらかじめ塩化物イオン,亜硝酸イオン,臭化物イオン,りん酸イオン,硝酸イオン及び

硫酸イオンの分離を注(5)の操作で確認する。 

(c) 再生液 4.(1)(c)による(3)。 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(d) 塩化物イオン標準液 (0.1mgCl−/ml) JIS K 8005に規定する容量分析用標準物質の塩化ナトリウム

を,600℃で約1時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その0.165gをとり,少量の水に溶かし,

全量フラスコ1 000mlに移し入れ,水を標線まで加える。 

(e) 塩化物イオン標準液 (0.5μgCl−/ml) 塩化物イオン標準液 (0.1mgCl−/ml) 5mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(f) 塩化物イオン標準液 (5ngCl−/ml) 塩化物イオン標準液 (0.5 μgCl−/ml) 10mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(g) 陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] 

塩化物イオン標準液 (0.5μgCl−/ml) 10ml,6.(1)(e)の亜硝酸イオン標準液 (0.5μgNO2−/ml) 10ml,

7.(1)(e)のりん酸イオン (5μgPO43−/ml) 10ml,8.(1)(e)の臭化物イオン標準液 (1μgBr−/ml) 10ml,9.(1)(e)

の硝酸イオン標準液 (1 μgNO3−/ml) 10ml及び10.(1)(e)の硫酸イオン標準液 (1μgSO42−/ml) 10mlをそ

れぞれ全量フラスコ1 000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

注(2) 溶離液の調製方法の例を次に示す。 

サプレッサーを用いる場合の例 次の3種類のうちから一つを選択する。 

炭酸水素ナトリウム溶液 (4mmol/l) +炭酸ナトリウム溶液 (4mmol/l) JIS K 8622に規定する

炭酸水素ナトリウム0.336gと,JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム0.424gとをとり,少量の

水に溶かし,水で1lとする。 

炭酸水素ナトリウム溶液 (1.7mmol/l) +炭酸ナトリウム溶液 (1.8mmol/l) JIS K 8622に規定す

る炭酸水素ナトリウム0.143gと,JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム0.191gとをとり,少量

の水に溶かし,水で1lとする。 

炭酸水素ナトリウム溶液 (0.3mmol/l) +炭酸ナトリウム溶液 (2.7mmol/l) JIS K 8622に規定す

る炭酸水素ナトリウム0.025gと,JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム0.286gとをとり,少量

の水に溶かし,水で1lとする。 

サプレッサーを用いない場合の例 次の3種類のうちから一つを選択する。 

1−オクタンスルホン酸ナトリウム溶液 (1mmol/l) +ほう酸溶液 (20mmol/l) 4.の注(2)の1−オ

クタンスルホン酸ナトリウム溶液 (1mmol/l) +ほう酸溶液 (20mmol/l) による。 

4−ヒドロキシ安息香酸溶液 (8mmol/l) +2−[ビス(ヒドロキシエチル)イミノ]−2−(ヒド

ロキシメチル)−1, 3−プロパンジオール溶液 (3.2mmol/l) (pH4.0)  4.の注(2)の4−ヒドロキシ

安息香酸溶液 (8mmol/l) +2−[ビス(ヒドロキシエチル)イミノ]−2−(ヒドロキシメチル)

−1, 3−プロパンジオール溶液 (3.2mmol/l) (pH4.0) による。 

4−ヒドロキシ安息香酸溶液 (2mmol/l) +2−(ジエチルアミノ)エタノール溶液 (2.2mmol/l) 

(pH7.9) 4−ヒドロキシ安息香酸0.276gと2−(ジエチルアミノ)エタノール0.258gとをとり,

少量の水に溶かし,水で1lとする。 

(3) 4.の注(3)による。 

(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。 

(2.1) 濃縮装置 次に掲げる条件を満たすもので,イオンクロマトグラフに接続できるもの。 

(a) 試料注入ポンプ 流量1〜5ml/minが得られるもの。 

(b) 濃縮カラム ステンレス鋼製又は合成樹脂製(4)のカラム用管に,陰イオン交換体を充てんしたもの。 

(2.2) イオンクロマトグラフ 4.の(2.2)による。ただし,次に掲げる条件を満たすもので,塩化物イオン,

亜硝酸イオン,臭化物イオン,りん酸イオン,硝酸イオン,硫酸イオンが分離できるもの。 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(a) 分離カラム ステンレス鋼製又は合成樹脂製(4)のカラム用管に,陰イオン交換体(表層被覆形又は

全多孔性シリカ形など)を充てんしたもの(5)。 

(b) サプレッサー 溶離液中の陽イオンを水素イオンに変換するためのもので,陽イオン交換膜又は同

様な性能をもった陽イオン交換体によるものなどがある。除去カラムともいう。 

(c) 検出器 電気伝導度検出器 

(2.3) 記録部 JIS K 0127の4.2(6)による。 

注(4) 4.の注(4)による。 

(5) イオンクロマトグラフの分離カラムに溶離液を一定の流量(例えば,1〜2ml/min)で流してお

き,これに陰イオン混合標準液 [(1μgF−, 1μgCl−, 1μgNO2−, 1μgPO43−, 1μgBr−, 1μgNO3−, 

1μgSO42−) /ml] の一定量(例えば,100μl)を注入し,クロマトグラムを求め,それぞれの陰イ

オンが分離(分離度1.3程度)できるものを用いる。 

また,この方法で定期的に分離カラムの性能を確認するとよい。 

陰イオン混合標準液 [(1μgF−, 1μgCl−, 1μgNO2−, 1μgPO43−, 1μgBr−, 1μgNO3−, 1μgSO42−) /ml] 

は,次のように調製する。 

4.(1)(d)のふっ化物イオン標準液 (0.1mgF−/ml) 5ml,5.(1)(d)の塩化物イオン標準液 (0.1mgCl−

/ml) 5ml,6.(1)(d)の亜硝酸イオン標準液 (0.1mgNO2−/ml) 5ml,7.(1)(d)のりん酸イオン標準液 

(0.1mgPO43−/ml) 5ml,8.(1)(d)の臭化物イオン標準液 (0.1mgBr−/ml) 5ml,9.(1)(d)の硝酸イオン標

準液 (0.1mgNO3−/ml) 5ml及び10.(1)(d)の硫酸イオン標準液 (0.1mgSO42−/ml) 5mlを全量フラス

コ500mlにとり,水を標線まで加える。 

(3) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,濃縮カラム及び分離カラムに溶離液(2)を一定の流量

(例えば,1〜2ml/min)で流しておく。サプレッサーを使用する方式の場合は,サプレッサーに再

生液(3)を一定の流量で流しておく。 

(b) 流路を切り換えて濃縮カラムへの溶離液の流入をやめ,試料注入ポンプを用いて試料の一定量(例

えば,40〜50mlの一定量)(6)を濃縮カラムに注入して濃縮した後,再び流路を切り換えて(a)の状態

に戻し,濃縮した成分を溶離して分離カラムに送り,クロマトグラムを記録する。 

(c) クロマトグラム上の塩化物イオンに相当するピークについて,指示値(7)を読み取る。 

(d) 検量線から,塩化物イオンの量 (ngCl−) を求め,試料中の塩化物イオンの濃度 (μgCl−/l) を算出す

る。 

検量線 塩化物イオン標準液 (5ngCl−/ml) (8)1〜20mlを段階的に全量フラスコ100mlにとり,水

を標線まで加える。これらの溶液について(a)〜(c)の操作を行い,それぞれの塩化物イオンの量に相

当する指示値を読み取る。別に,空試験として,この操作に用いた水について(a)〜(c)の操作を行い,

それぞれの塩化物イオンの量に相当する指示値を補正した後,塩化物イオンの量 (ngCl−) と指示値

との関係線を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。 

注(6) 塩化物イオンの濃度が1μgCl−/

上の試料を試験する場合には,操作で濃縮カラムに注入する

試料の量を40ml以下の一定量とする。 

(7) 4.の注(6)による。 

(8) 塩化物イオン以外の陰イオンを同時に試験する場合には,陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 

5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] を用いる。 

備考 4.の備考による。 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6. 亜硝酸イオン (NO2−) 試料中の亜硝酸イオンを濃縮カラムで濃縮した後,イオンクロマトグラフ法

で定量する。 

定量範囲:0.05〜1μgNO2−/l(1),繰返し分析精度:変動係数で5〜20%(1) 

注(1) 装置,測定条件によって異なる。 

(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。 

(a) 水 4.(1)(a)による。 

(b) 溶離液 5.(1)(b)による(2)。 

(c) 再生液 4.(1)(c)による。 

(d) 亜硝酸イオン標準液 (0.1mgNO2−/ml) JIS K 8019に規定する亜硝酸ナトリウムを105〜110℃で約

4時間加熱し,デシケーター中で放冷した後,亜硝酸ナトリウムの純度を求め(3),NaNO2100%に対

して0.150gに相当する亜硝酸ナトリウムをとり,少量の水に溶かし,全量フラスコ1 000mlに移し

入れ,水を標線まで加える。0〜10℃の暗所に保存する。使用時にクロマトグラムを求め,変質のな

いことを確かめる。 

(e) 亜硝酸イオン標準液 (0.5 μgNO2−/ml) 亜硝酸イオン標準液 (0.1mgNO2−/ml) 5mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(f) 亜硝酸イオン標準液 (5 μgNO2−/ml) 亜硝酸イオン標準液 (0.5 μgNO2−/ml) 10mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(g) 陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] 5.(1)(g)

による。 

注(2) 5.の注(2)による。紫外吸光検出器を用いる場合には,紫外部に吸収のないものを用いる。ただ

し,サプレッサーを用いる方式では,炭酸塩系の溶離液が使用できる。 

(3) JIS K 8019の6.(試験方法)(1)(純度)による。 

(2) 器具及び装置 器具及び装置は,5.(2)による。検出器には,紫外吸光検出器を用いてもよい。 

(3) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 5.(3)の(a)及び(b)(4)の操作を行う。 

(b) クロマトグラム上の亜硝酸イオンに相当するピークについて,指示値(5)を読み取る。 

(c) 検量線から,亜硝酸イオンの量 (ngNO2−) を求め,試料中の亜硝酸イオンの濃度 (μgNO2−/l) を算

出する。 

検量線 亜硝酸イオン標準液 (5ngNO2−/ml) (6)1〜20mlを段階的に全量フラスコ100mlにとり,水

を標線まで加える。この溶液について(a)及び(b)の操作を行い,それぞれの亜硝酸イオンの量に相当

する指示値を読み取る。別に,空試験として,この操作に用いた水について(a)及び(b)の操作を行い,

それぞれの亜硝酸イオンの量に相当する指示値を補正した後,亜硝酸イオンの量 (ngNO2−) と指示

値との関係線を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。 

注(4) 亜硝酸イオンの濃度が1μgNO2−/l以上の試料を試験する場合には,濃縮カラムに注入する試料

の量を40ml以下の一定量とする。 

(5) 4.の注(6)による。 

(6) 亜硝酸イオン以外の陰イオンを同時に試験する場合には,陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 

5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] を用いる。 

備考 4.の備考による。 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7. りん酸イオン (PO43−) 試料中のりん酸イオンを濃縮カラムで濃縮した後,イオンクロマトグラフ法

によって定量する。 

定量範囲:0.5〜10μgPO43−/l(1),繰返し分析精度:変動係数で5〜20%(1) 

注(1) 装置,測定条件によって異なる。 

(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。 

(a) 水 4.(1)(a)による。 

(b) 溶離液 5.(1)(b)による(2)。 

(c) 再生液 4.(1)(c)による。 

(d) りん酸イオン標準液 (0.1mgPO43−/ml) JIS K 9007に規定するりん酸二水素カリウムを110℃で約5

時間乾燥し,デシケーター中で放冷する。その0.143gをとり,少量の水に溶かし,全量フラスコ1 

000mlに移し入れ,水を標線まで加える。0〜10℃の暗所に保存する。 

(e) りん酸イオン標準液 (5μgPO43−/ml) りん酸イオン標準液 (0.1mgPO43−/ml) 50mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(f) りん酸イオン標準液 (50ngPO43−/ml) りん酸イオン標準液 (5μgPO43−/ml) 10mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(g) 陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] 5.(1)(g)

による。 

注(2) サプレッサーを用いない場合の溶離液は,5.の注(2)のサプレッサーを用いない場合の例の4−ヒ

ドロキシ安息香酸溶液 (2mmol/l) +2−(ジエチルアミノ)エタノール溶液 (2.2mmol/l) (pH7.9) 

などの弱アルカリ性のものを用いる。 

(2) 器具及び装置 器具及び装置は,5.(2)による。 

(3) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 5.(3)の(a)及び(b)(3)の操作を行う。 

(b) クロマトグラム上のりん酸イオンに相当するピークについて,指示値(4)を読み取る。 

(c) 検量線から,りん酸イオンの量 (ngPO43−) を求め,試料中のりん酸イオンの濃度 (μgPO3−/l) を算

出する。 

検量線 りん酸イオン標準液 (50ngPO43−/ml) (5)1〜20mlを段階的に全量フラスコ100mlにとり,

水を標線まで加える。この溶液について(a)及び(b)の操作を行い,それぞれのりん酸イオンの量に相

当する指示値を読み取る。別に,空試験として,この操作に用いた水について(a)及び(b)の操作を行

い,それぞれのりん酸イオンの量に相当する指示値を補正した後,りん酸イオンの量 (ngPO43−) と

指示値との関係線を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。 

注(3) りん酸イオンの濃度が10μgPO43−/l以上の試料を試験する場合には,濃縮カラムに注入する試料

の量を40ml以下の一定量とする。 

(4) 4.の注(6)による。 

(5) りん酸イオン以外の陰イオンを同時に試験する場合には,陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 

5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] を用いる。 

備考 4.の備考による。 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8. 臭化物イオン (Br−) 試料中の臭化物イオンを濃縮カラムで濃縮した後,イオンクロマトグラフ法に

よって定量する。 

定量範囲:0.1〜2μgBr−/l(1),繰返し分析精度:変動係数で5〜20%(1) 

注(1) 装置,測定条件によって異なる。 

(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。 

(a) 水 4.(1)(a)による。 

(b) 溶離液 5.(1)(b)による(2)。 

(c) 再生液 4.(1)(c)による。 

(d) 臭化物イオン標準液 (0.1mgBr−/ml) JIS K 8506に規定する臭化カリウムを110℃で約4時間加熱

し,デシケーター中で放冷する。その0.149gをとり,少量の水に溶かし,全量フラスコ1 000mlに

移し入れ,水を標線まで加える。 

(e) 臭化物イオン標準液 (1μgBr−/ml) 臭化物イオン標準液 (0.1mgBr−/ml) 10mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(f) 臭化物イオン標準液 (10ngBr−/ml) 臭化物イオン標準液 (1μgBr−/ml) 10mlを全量フラスコ1 000ml

にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(g) 陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] 5.(1)(g)

による。 

注(2) 6.の注(2)による。 

(2) 器具及び装置 器具及び装置は,5.(2)による。検出器は,紫外吸光検出器を用いてもよい。 

(3) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 5.(3)の(a)及び(b)(3)の操作を行う。 

(b) クロマトグラム上の臭化物イオンに相当するピークについて,指示値(4)を読み取る。 

(c) 検量線から,臭化物イオンの量 (ngBr−) を求め,試料中の臭化物イオンの濃度 (μgBr−/l) を算出す

る。 

検量線 臭化物イオン標準液 (10ngBr−/ml) (5)1〜20mlを段階的に全量フラスコ100mlにとり,水

を標線まで加える。この溶液について(a)及び(b)の操作を行い,それぞれの臭化物イオンの量に相当

する指示値を読み取る。別に,空試験として,この操作に用いた水について(a)及び(b)の操作を行い,

それぞれの臭化物イオンの量に相当する指示値を補正した後,臭化物イオンの量 (ngBr−) と指示値

との関係線を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。 

注(3) 臭化物イオンの濃度が2μgBr−/l以上の試料を試験する場合には,濃縮カラムに注入する試料の

量を40ml以下の一定量とする。 

(4) 4.の注(6)による。 

(5) 臭化物イオン以外の陰イオンを同時に試験する場合には,陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 

5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] を用いる。 

備考 4.の備考による。 

9. 硝酸イオン (NO3−) 試料中の硝酸イオンを濃縮カラムで濃縮した後,イオンクロマトグラフ法によ

って定量する。 

定量範囲:0.1〜2μgNO3−/l(1),繰返し分析精度:変動係数で5〜20%(1) 

注(1) 装置,測定条件によって異なる。 

10 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。 

(a) 水 4.(1)(a)による。 

(b) 溶離液 5.(1)(b)による(2)。 

(c) 再生液 4.(1)(c)による。 

(d) 硝酸イオン標準液 (0.1mgNO3−/ml) JIS K 8548に規定する硝酸カリウムを105〜110℃で約3時間

加熱し,デシケーター中で放冷する。その0.163gをとり,少量の水に溶かし,全量フラスコ1 000ml

に移し入れ,水を標線まで加える。0〜10℃の暗所に保存する。 

(e) 硝酸イオン標準液 (1 μgNO3−/ml) 硝酸イオン標準液 (0.1mgNO3−/ml) 10mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(f) 硝酸イオン標準液 (10 ngNO3−/ml) 硝酸イオン標準液 (1μgNO3−/ml) 10mlを全量フラスコ1 000ml

にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(g) 陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] 5.(1)(g)

による。 

注(2) 6.の注(2)による。 

(2) 器具及び装置 器具及び装置は,5.(2)による。検出器には,紫外吸光検出器を用いてもよい。 

(3) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 5.(3)の(a)及び(b)(3)の操作を行う。 

(b) クロマトグラム上の硝酸イオンに相当するピークについて,指示値(4)を読み取る。 

(c) 検量線から,硝酸イオンの量 (ngNO3−) を求め,試料中の硝酸イオンの濃度 (μgNO3−/l) を算出す

る。 

検量線 硝酸イオン標準液 (10ngNO3−/ml) (5)1〜20mlを段階的に全量フラスコ100mlにとり,水

を標線まで加える。この溶液について(a)及び(b)の操作を行い,それぞれの硝酸イオンの量に相当す

る指示値を読み取る。別に,空試験として,この操作に用いた水について(a)及び(b)の操作を行い,

それぞれの硝酸イオンの量に相当する指示値を補正した後,硝酸イオンの量 (ngNO3−) と指示値と

の関係線を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。 

注(3) 硝酸イオンの濃度が2μgNO3−/l以上の試料を試験する場合には,濃縮カラムに注入する試料の

量を40ml以下の一定量とする。 

(4) 4.の注(6)による。 

(5) 硝酸イオン以外の陰イオンを同時に試験する場合には,陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2

−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] を用いる。 

備考 4.の備考による。 

10. 硫酸イオン (SO42−) 試料中の硫酸イオンを濃縮カラムで濃縮した後,イオンクロマトグラフ法で定

量する。 

定量範囲:0.1〜2μgSO42−/l(1),繰返し分析精度:変動係数で5〜20%(1) 

注(1) 装置及び定量条件によって異なる。 

(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。 

(a) 水 4.(1)(a)による。 

(b) 溶離液 5.(1)(b)による。 

(c) 再生液 4.(1)(c)による。 

11 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(d) 硫酸イオン標準液 (0.1mgSO42−/ml) JIS K 8962に規定する硫酸カリウムを約700℃で約30分間強

熱し,デシケーター中で放冷する。その0.182gをとり,少量の水に溶かし,全量フラスコ1 000ml

に移し入れ,水を標線まで加える。 

(e) 硫酸イオン標準液 (1μgSO42−/ml) 硫酸イオン標準液 (0.1mgSO42−/ml) 10mlを全量フラスコ1 

000mlにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(f) 硫酸イオン標準液 (10ngSO42−/ml) 硫酸イオン標準液 (1μgSO42−/ml) 10mlを全量フラスコ1 000ml

にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

(g) 陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] 5.(1)(g)

による。 

(2) 器具及び装置 器具及び装置は,5.(2)による。 

(3) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 5.(3)の(a)及び(b)(2)の操作を行う。 

(b) クロマトグラム上の硫酸イオンに相当するピークについて,指示値(3)を読み取る。 

(c) 検量線から,硫酸イオンの量 (ngSO42−) を求め,試料中の硫酸イオンの濃度 (μgSO42−/l) を算出す

る。 

検量線 硫酸イオン標準液 (10ngSO42−/ml) (4)1〜20mlを段階的に全量フラスコ100mlにとり,水

を標線まで加える。この溶液について(a)及び(b)の操作を行い,それぞれの硫酸イオンの量に相当す

る指示値を読み取る。別に,空試験として,この操作に用いた水について(a)及び(b)の操作を行い,

それぞれの硫酸イオンの量に相当する指示値を補正した後,硫酸イオンの量 (ngSO42−) と指示値と

の関係線を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。 

注(2) 硫酸イオンの濃度が2μgSO42−/l以上の試料を試験する場合には,濃縮カラムに注入する試料の

量を40ml以下の一定量とする。 

(3) 4.の注(6)による。 

(4) 硫酸イオン以外の陰イオンを同時に試験する場合には,陰イオン混合標準液 [(5ngCl−, 5ngNO2

−, 50ngPO43−, 10ngBr−, 10ngNO3−, 10ngSO42−) /ml] を用いる。 

備考 4.の備考による。 

12 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付表1 引用規格 

JIS B 9920 クリーンルーム中における浮遊微粒子の濃度測定方法及びクリーンルームの空気清浄度

の評価方法 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0101 工業用水試験方法 

JIS K 0102 工場排水試験方法 

JIS K 0127 イオンクロマトグラフ分析通則 

JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門) 

JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門) 

JIS K 0557 化学分析用の水 

JIS K 8005 容量分析用標準物質 

JIS K 8019 亜硝酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8506 臭化カリウム(試薬) 

JIS K 8548 硝酸カリウム(試薬) 

JIS K 8622 炭酸水素ナトリウム(試薬) 

JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8863 ほう酸(試薬) 

JIS K 8866 四ほう酸ナトリウム十水和物(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS K 8962 硫酸カリウム(試薬) 

JIS K 9007 りん酸二水素カリウム(試薬) 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

JIS R 3505 ガラス製体積計 

JIS Z 0701 包装用シリカゲル乾燥剤 

13 

K 0556-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS K 0556・超純水中の陰イオン試験方法ほか2件の改正原案作成調査委員会 構成表 

(小委員会) 

氏名 

所属 

B  

(委員長) 

○ 

◎ 並 木   博 

横浜国立大学教育学部 

○ 

○ 倉   剛 進 

工業技術院標準部繊維化学規格課 

加 藤 裕 之 

通商産業省立地公害局産業施設課 

○ 

○ 久保田 正 明 

工業技術院物質工学工業技術研究所計測化学部 

○ 

○ 田 尾 博 明 

工業技術院資源環境技術総合研究所 

森 田 昌 敏 

国立環境研究所環境部 

米 倉 茂 男 

東京都鍍金工業組合 

○ 

○ 坂 本   勉 

財団法人日本規格協会技術部 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会技術部・検査部標準課 

◎ 

○ 梅 崎 芳 美 

社団法人産業環境管理協会 

○ 

○ 池 田 久 幸 

社団法人日本分析機器工業会(横河アナリティカルシステ

ムズ株式会社技術部) 

○ 

松 原 道 夫 

社団法人日本分析機器工業会(セイコー電子工業株式会社

科学機器部応用技術課) 

○ 

○ 伊 藤 尚 美 

社団法人日本分析機器工業会(株式会社島津製作所分析事

業本部) 

○ 

原 田 勝 仁 

社団法人日本分析機器工業会(株式会社日立製作所計測器

事業部) 

○ 小 林 信 弥 

社団法人日本分析機器工業会(株式会社島津製作所応用技

術部) 

○ 

○ 西 山 昌 慶 

日本ミリポア・リミテッドアナリティカル事業部研究開発

部 

○ 

○ 中 村   穣 

野村マイクロ・サイエンス株式会社品質管理部評価技術グ

ループ 

○ 

○ 久 島 俊 和 

オルガノ株式会社研究開発本部分析センター 

○ 

○ 狩 野 久 直 

日本錬水株式会社研究所半導体グループ 

岩 崎 岩 次 

社団法人日本工業用水協会 

(事務局) 

佐 宗 正 雄 

社団法人日本工業用水協会 

飛 渡 祥 弘 

社団法人日本工業用水協会 

本 郷 秀 昭 

備考 ◎印は,小委員会委員長,○印は,小委員会委員を兼任 
 

A:JIS K 0553(超純水中の金属元素試験方法)小委員会 

B:JIS K 0555(超純水中のシリカ試験方法)小委員会及びJIS K 0556
(超純水中の陰イオン試験方法)小委員会 

文責 坂本 勉