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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 0518-1995 

高純度炭化水素の凝固点試験方法 

Testing method for freezing points of high-purity hydrocarbons 

1. 適用範囲 この規格は,高純度炭化水素の凝固点を0.001℃まで測定する方法について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS K 1508 トリクロロエチレン(トリクロルエチレン) 

JIS Z 8704 温度測定方法−電気的方法 

JIS Z 8710 温度測定方法通則 

2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。 

2. 一般事項 温度の測定に共通する一般事項は,JIS Z 8704及びJIS Z 8710による。 

3. 試験方法の概要 試料を規定の条件で凝固又は融解させ,その経過時間に対応する白金測温抵抗体の

抵抗値を精密に読み取り,凝固曲線又は融解曲線を作図する。 

得られた凝固曲線又は融解曲線から凝固点に相当する抵抗値を求め,これを温度に換算する。 

4. 装置 

4.1 

凝固点試験装置 図1に示すように,凝固管,凝固管用金属外管,冷却(又は加温)用ジュワーび

ん,かき混ぜ装置,乾燥管などからなる。 

(1) 凝固管 図2に示すような形状・寸法のジャケット付きガラス製容器で,ジャケット内部を排気でき

る構造とする。 

また,ジャケットの内壁面には銀めっきを施す。 

(2) 凝固管用金属外管 内径約54mm,長さ約318mmのベークライト環付き黄銅製平底シリンダーで,そ

の側面及び底部に適当な穴をあけたもの。 

備考 側面及び底部の穴は,試験中,凝固管との空間に空気中の水分が凝縮し,アスベスト環上部が

氷結して,空間が密封状態になるのを防ぐためのものである。 

(3) 冷却(又は加温)用ジュワーびん 内径約101mm,深さ約330nmの二重壁ガラス製びんとし,その

外壁は破損時の危険防止のため,粘着テープで被覆するとよい。 

(4) かき混ぜ装置 減速ギヤー付き電動機により,かご形かき混ぜ棒又は二重らせん巻きかき混ぜ棒を1

分間に120回の割合で上下に動かすことのできる構造のもの。 

(a) かご形かき混ぜ棒 図3(a)に示すような形状・寸法のもので,軸部は直径約3.2mmのアルミニウム

線とし,かご部は外輪径約22.2mm,内輪径約11.9mm,厚さ約3.2mmのアルミニウム円板及び直径

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約3.2mmのアルミニウム線で作る。 

また,軸部とステンレス鋼製棒との接続には洋銀管を用いる。 

(b) 二重らせん巻きかき混ぜ棒 図3(b)に示すような形状・寸法のもので,内側らせん部は,直径約

1.6mmのニクロム線を外径約14.3mmの円筒に下向きに巻いて作り,外側らせん部は,同じニクロ

ム線を外径約20.7mmの円筒に上向に巻き上げて作り,両端を銀はんだ付けする。 

(c) 鋼製駆動軸 図3(c)に示すような形状・寸法のもので,電動機の回転運動を上下運動に変換させる

ための黄銅製円板,黄銅製スリーブ軸受及びステンレス鋼製棒を接続・固定するための黄銅製カッ

プリングを備える。 

黄銅製円板には,その中心から約12.7mm,約19.0mm及び約25.4mmの位置にねじ穴を設け,こ

れらのいずれか一つに駆動軸をボルト締めして取り付ける(通常,中心から約19.0mmの位置のね

じ穴に取り付ける。)。 

(5) 乾燥管 図1に示すように,無水硫酸カルシウム(指示薬入り),無水過塩素酸マグネシウム(粒状),

ソーダアスベスト及び無水硫酸カルシウムをそれぞれガラスウールを分離帯として詰めたガラス管で,

凝固管内に供給する空気及び凝固管ジャケット内に吸引させる空気をそれぞれ清浄・乾燥するのに用

いる。 

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図1 凝固点試験装置(一例) 

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図2 凝固管(一例) 

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図3 かき混ぜ装置(一例) 

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4.2 

電気式温度測定装置 

(1) 白金測温抵抗体 精密級で,公称抵抗値25.5Ω程度,抵抗比

0

100

R

R

が1.392 50以上,温度測定範囲−190

〜500℃を有し,国際実用温度目盛 (IPTS-68) による定義定点又は二次基準点における抵抗値が確認

されているものを用いる(1)。 

注(1) 使用する温度範囲により,次に示す温度定点を実測して目盛定めされていなければならない。 

酸素の沸点 (−182.962℃)[又は,窒素の沸点 (−195.802℃)] 

水の三重点 (0.01℃)[又は,氷点 (0℃)] 

水の沸点 (100℃)[又はすずの凝固点 (231.9681℃)] 

亜鉛の凝固点 (419.58℃)[又は硫黄の沸点 (444.674℃)] 

(2) ブリッジ 測定範囲0〜50Ω,最小1目盛0.0001Ωを有するブリッジで,白金測温抵抗体との接続回路

を反転して導線抵抗及び浮遊起電力を消去できる機構を備えたもの。例えば,ミューラー形ブリッジ

が適当である。 

備考 ブリッジは最初の校正後,定期的(例えば,2〜3年ごと)に再校正を行わなければならない。 

(3) 検流計 電圧感度0.1μV/mm若しくは0.5μV/mmの反照形検流計,又はこれと同等以上の電圧感度を

有する指針形検流計を用いる。 

備考 検流計の代わりにマイクロ電圧電流計を用いてもよい。 

4.3 

秒時計 分目盛及び秒(又は0.01分)目盛の両目盛を備えたものが望ましい。 

4.4 

高真空油ポンプ 凝固管ジャケット内を10分以内に0.13Pa {0.001mmHg} の圧力まで排気できるも

の。 

4.5 

結晶化誘導装置 図4に示すように,結晶化誘導棒,ジュワーびん,金属外管,試験管,かき混ぜ

棒,結晶化誘導棒保持管などからなり,試料が過度の過冷却状態になるのを防ぐのに用いる。 

(1) 結晶化誘導 棒内径約3.2mm,長さ約35mmの洋銀管の一端に外径約3.2mm,長さ約300mmのベー

クライト棒を,他端には直径約1.2mmのニクロム線をそれぞれ接続したもので,ニクロム線部の先端

はらせん巻きにする。 

(2) ジュワーびん 内径約70mm,深さ約185mmの二重壁ガラス製びんを用いる。 

(3) 金属外管 側面及び底部に適当な穴をあけた黄銅製平底シリンダーで,試験管用は内径約22mm,長

さ約135mmの寸法のものとし,結晶化誘導棒用は内径約14mm,長さ約135mmの寸法のものとする。

両金属外管内の底部にはアスベスト円板を備える。 

(4) 試験管 外径約18mm,長さ約150mmの耐熱ガラス製試験管を用いる。 

(5) かき混ぜ棒 直径約1.6〜3.2mmのニクロム線で,その先端を内径約10mmのらせん状にして3〜5巻

きしたもの。 

(6) 結晶化誘導棒保持管 外径約10mm,長さ約150mmの耐熱ガラス管で,その下端を封じたもの。 

4.6 

シリカゲル漏斗 図5に示すような形状・寸法の,内部にシリカゲルを詰めた耐熱ガラス製漏斗で,

試料中の水分を除去する必要が生じた場合に用いる。 

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図4 結晶化誘導装置(一例) 

図5 シリカゲル漏斗 

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5. 冷媒及びシリカゲル 

5.1 

冷媒 

(1) 二酸化炭素冷媒 JIS K 1508に固体の二酸化炭素(ドライアイス)を加えたもの。 

備考 トリクロロエチレン以外の液体を用いる場合は,その液体の危険性及び毒性を十分に認識した

上で,取り扱う必要がある。 

(2) 液体窒素 

5.2 

シリカゲル 粒度74〜590μmのものを用いる。 

使用に先立ち,シリカゲルを底の浅い容器に入れて150〜200℃で3時間乾燥し,シリカゲルがまだ熱い

うちにデシケーター中に移し,大気中の湿気に触れさせないようにしておく。 

6. 白金測温抵抗体の点検 試験に用いる白金測温抵抗体の氷点における抵抗値を使用直前に測定し,得

られた値が白金測温抵抗体に付けられた確認値R0±0.001Ωにあることを確かめる。この際,抵抗値の測定

操作は8.1(9)に準じて行い,氷点の実現法についてはJIS Z 8710の規定に従う。 

氷点における抵抗値が確認値R0±0.001Ωを超えている場合は,白金測温抵抗体に変化が生じたと考えら

れるので,その校正(定義定点又は二次基準点における抵抗値の確認試験)を再び行わなければならない。 

7. 試験の準備 

(1) 凝固点試験装置を図1に示すように組み立て,乾燥空気供給管を通して,凝固管内に清浄・乾燥した

空気を毎分10〜20cm3の割合で流しておく。 

(2) 凝固管ジャケット内に清浄・乾燥した空気を満たすため,ジャケット内の排気及び乾燥管を通した空

気の吸引を2〜3回繰り返した後,凝固管ジャケットの停止コックを閉じる。 

(3) 結晶化誘導装置を図4に示すように組み立て,ジュワーびんに適当な冷媒(2)を満たす。凝固管に試料

約5mlを入れ,かき混ぜ棒でときどきかき混ぜながら,試料の泥状結晶物を作り,これをコルクせん

を通して挿入した結晶化誘導棒の先端(らせん部)に付ける。次いで,結晶化の操作が必要となるま

で,結晶化誘導棒の先端が凝固管内容物(泥状結晶物)の表面に触れないようにコルクせんを用いて

保持する(3)。 

注(2) 冷媒は,試料をその凝固点以下の温度に冷却できるものとする。 

(3) 試料の結晶化操作に泥状結晶物を用いない場合は,結晶化誘導棒を結晶化誘導棒保持管内で冷

却・保持しておく。 

8. 操作 

8.1 

凝固操作 

(1) 冷却用ジュワーびんに適当な冷媒(2)を満たす。 

(2) 凝固管のコルクせんを取り外し,ピペット又はメスシリンダーを用いて所定量の試料(通常50ml)を

これに入れる(4)。直ちにコルクせんをする。 

注(4) 試料中の水分を除去する必要がある場合は,シリカゲル漏斗を用いて試料を凝固管に直接ろ過

する。 

また,試料が常温で気体の場合(例えば,ブタン,1, 3−ブタジエン,イソプレンなど)は,

図6に示すような試料凝縮装置を用いて液状にし,これを凝縮温度以下の適当な温度にあらか

じめ冷却した凝固管に静かに流し入れる。 

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備考 室温で揮発性の高い試料(例えば,ペンタン,イソペンタンなど)の場合は,試料の蒸発損失

を最少にするため,凝固管及びピペット又はメスシリンダーを適当な温度にあらかじめ冷却し

ておく必要がある。 

図6 試料凝縮装置(一例) 

(3) 次いで,試験中,試料に湿気が入らないようにするため乾燥空気供給管を通して,凝固管内に清浄・

乾燥した空気を毎分10〜20cm3の割合で試験が終了するまで流す。 

(4) かき混ぜ装置を始動し,試料を毎分120回の割合で上下にかき混ぜる。試料の温度が予期凝固点より

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約15℃高い温度まで下がったならば,凝固管ジャケットの排気を始める。次いで,秒時計を始動する。 

(5) 試料の温度が予期凝固点より約5〜10℃高い温度に達するまでの間に,凝固管ジャケットの内圧を適

宜加減して,試料の冷却速度を調節する(5)。 

注(5) 最適冷却速度は試料によって異なるが,通常,試料の温度が約1〜3分間に1℃の速度で下がるよ

うに調節する。 

冷却速度を増したい場合は,凝固管ジャケット内に清浄・乾燥した空気を吸引させてジャケ

ットの内圧を増し,冷却速度を遅くしたい場合は,逆にジャケット内を排気して,その内圧を

減じる。このようにして試料の最適冷却速度が得られたならば,凝固管ジャケットの停止コッ

クを注意深く閉じる。 

(6) 試料の温度が予期凝固点より約5℃高い温度に達したならば,白金測温抵抗体の抵抗値が0.1Ω又は

0.05Ω変化するごとに,その経過時間を1秒(又は0.01分)単位まで測定し,記録する。 

(7) 試料の温度が予期凝固点以下になったならば(6),過度の過冷却になるのを防ぐため,7.(3)で準備した

結晶化誘導棒(その先端に試料の泥状結晶物の付着の有無に関係なく)を凝固管のコルクせんに設け

た穴を通して,試料中に約2秒間浸没し,結晶化を行う。この操作は試料の温度降下が止まるまで,2

〜3分ごとに繰り返す。 

注(6) 試料の凝固は,通常,その凝固点よりいくらか低い温度まで過冷した後に始まることが多い。 

(8) 試料の温度降下が止まり,過冷却状態の回復(7)が始まったならば,約1分ごとに試料の抵抗値を

0.00001Ωまで測定し(8),経過時間と共に記録する。 

注(7) 過冷却状態の回復は,試料の温度が上昇し始めることで確認できる。 

(8) 0.000 1Ω未満の抵抗値は,検流計(又はマイクロ電圧電流計)によって測定する。 

(9) 試料の結晶化が進み,かき混ぜ棒の動きが鈍くなったならば,かき混ぜ装置を止める。 

試料の抵抗値がほとんど変化しない状態(平衡状態)になったならば,約1分ごとに試料の抵抗値

を次のようにして求め,経過時間と共に記録する。この操作は30〜40分間続ける。 

ブリッジと白金測温抵抗体との接続回路を反転させて,それぞれの位置における試料の抵抗値を

0.00001Ωまで測定し(8),それらを平均する。 

8.2 

融解操作 

(1) 7.及び8.1(1)〜(8)に従って,試料を凝固させる。かき混ぜ棒の動きが鈍くなったならば,かき混ぜ装

置を動かしたまま,8.1(9)と同様の方法で試料の抵抗値の測定を行い,経過時間と共に記録する。 

(2) かき混ぜ棒の動きが著しく鈍くなったとき,次のいずれかの方法で試料に融解エネルギーを供給する。 

(a) 冷却用ジュワーびんを加温用ジュワーびんに換え,これに温水を満たす。凝固管ジャケット内を3

〜10分間排気した後,凝固管ジャケットの停止コックを注意深く閉じる。 

(b) 冷却用ジュワーびんを取り外したままか,又は加温用ジュワーびんに換えた後,試料の融解が完了

するまで凝固管ジャケット内を排気し続ける。この場合,凝固管ジャケット部の熱伝導度は非常に

小さくなるが,試料のかき混ぜによって導入されるエネルギーが融解エネルギーとなる。 

(3) 試料の抵抗値を8.1(9)と同様の方法で測定し,経過時間と共に記録する。試料の融解がほとんど完了(9)

したならば,試料の抵抗値が0.05Ω変化するごとに,その経過時間を測定し,記録する。 

試料の温度が,凝固点より約5〜10℃高い温度になったならば,試験を終了する。 

注(9) 融解の完了は,試料の抵抗値が著しく変化し始めることで確認できる。 

9. 凝固曲線及び融解曲線の作成と凝固点の求め方 

9.1 

凝固曲線の作成と凝固点の求め方 

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11 

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(1) 過冷却なく試料の結晶化が始まった時間(ゼロ時間)を求めるため,8.1(6)〜(9)で得られた試料の各

抵抗値とこれに対応する経過時間を方眼紙に求め,図7に示すような凝固曲線を作図する。この際,

時間目盛は1cmが1分に等しく,また抵抗値目盛は1cmが0.02Ωに等しいようにする。 

(2) 次に,図7に示すように凝固曲線の平衡部分を延長し,この延長線と凝固曲線の冷却曲線との交点に

相当する時間を求め,これをゼロ時間とする。 

図7 ゼロ時間決定のための凝固曲線作図例 

(3) 凝固点に相当する抵抗値を正確に求めるため,図8に示すような凝固曲線の平衡部分における時間と

抵抗値との関係図を作成する。この際,時間目盛は(1)と同様に1cmが1分に等しくなるようにするが,

抵抗値目盛は1cmが0.000 1〜0.002Ωに相当するようにとる。 

図8 凝固点決定のための時間−抵抗値関係曲線の作図例 

(4) 凝固曲線の平衡部分の両端近く及び中間から適当な3点(図8のG,H及びI)を選び,次いで図9

に示すような幾何学的作図を行い,凝固点に相当する点Fを決め(10),点Fにおける抵抗値を読み取る。 

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図9 凝固点を決めるための作図方法 

(a) (2)で求めたゼロ時間Zfを通り,抵抗値軸に平行な直線ACを引く。 

(b) 点Iを通り,時間軸に平行な直線ABを引く。 

(c) 点Gと点Hを結び,これを延長してAC線と交わる点D及びAB線との交点Eを求める。 

(d) 点Hと点Iを結び,これを延長してAC線との交点Jを求める。次いで,点Jを通り,直線DEと

平行する直線を引き,AB線との交点Kを求める。 

(e) 点Gと点Kを結ぶ直線を引き,AC線と交わる点Fを求める。 

注(10) 凝固点に相当する抵抗値の決定は,次式によって算出してもよい。 

)1

(

)

(

uvw

R

R

R

R

i

g

g

)

(

)

(

h

g

i

h

R

R

R

R

u

)

(

)

(

f

g

g

h

Z

Z

Z

Z

v

)

(

)

(

f

g

f

i

Z

Z

Z

Z

w

ここに, 

Rf: 凝固点に相当する抵抗値 (Ω)  

Rg: 点Gにおける抵抗値 (Ω)  

Ri: 点Iにおける抵抗値 (Ω)  

Rh: 点Hにおける抵抗値 (Ω)  

Zh: 点Hにおける時間 (min)  

Zg: 点Gにおける時間 (min)  

Zi: 点Iにおける時間 (min)  

Zf: ゼロ時間 (min)  

(5) (4)で求めた点Fにおける抵抗値について,ブリッジのゼロ点補正及び必要に応じて氷点補正を行う。 

9.2 

融解曲線の作成と凝固点の求め方 

(1) 試料が凝固してから融解し終わるまでの経過時間に対応する試料の各抵抗値を方眼紙上に求め,図10

に示すような融解曲線を作図する。この際,時間目盛及び抵抗値目盛は,9.1の凝固曲線の場合と同様

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に,1cmが1分及び0.02Ωにそれぞれ等しくなるようにする。 

(2) 次いで,図10に示すように融解曲線の平衡部分及び加温曲線を延長し,その交点に相当する時間を求

め,これをゼロ時間とする。 

図10 ゼロ時間決定のための融解曲線作図例 

(試料:エチルベンゼン) 

(3) 凝固点に相当する抵抗値を正確に求めるため,図11に示すような融解曲線の平衡部分における時間と

抵抗値との関係曲線を作成する。この際,時間目盛は(1)と同様に1cmが1分に等しくなるようにする

が,抵抗値目盛は1cmが0.000 1〜0.002Ωに相当するようにとる。 

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図11 凝固点決定のための時間−抵抗値関係曲線の作図例 

(試料:エチルベンゼン) 

(4) 融解曲線の平衡部分の両端近く及び中間から適当な3点(図11のI',H'及びG')を選び,幾何学的作

図によって凝固点に相当する点F'を決め(11),点F'における抵抗値を読み取る。 

注(11) 点F'の決定は,幾何学的外そうを右へ行うこと以外は9.1(4)の凝固曲線の場合と同様の作図方法

で行う。 

(5) (4)で求めた点F'における抵抗値について,ブリッジのゼロ点補正及び必要に応じて氷点補正を行う。 

10. 計算及び報告 

(1) 9.1(5)又は9.2(5)で得られた凝固点に相当する抵抗値Rtを白金測温抵抗体の0℃(氷点)における抵抗

値R0で除して,試料の抵抗比

0

R

Rtを求める。 

(2) (1)で求めた試料の抵抗比を白金測温抵抗体に附属している抵抗比−温度換算表によって温度 (℃) に

換算し,凝固点として0.001℃まで報告する。 

この際,凝固曲線による結果か,融解曲線による結果かを併記する。 

11. 精度 精度は,次の基準によって判定する。 

(1) 繰返し精度 同一人,同一装置による2回の試験結果とその平均値との差は,0.005℃を超えてはなら

ない。 

(2) 再現精度 別人,別装置による二つの試験結果とその平均値との差は,0.015℃を超えてはならない。 

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参考1 白金測温抵抗体の抵抗比−温度換算表作成手順 

この参考は,白金測温抵抗体の各温度定点における抵抗値を用いて,使用温度範囲における1℃ごとの

温度に対する抵抗比(任意の温度での抵抗値を0℃での抵抗値で除した値)−温度換算表を作る手順につ

いて述べたものである。 

1. 0℃から630.74℃までの場合 

1.1 

白金測温抵抗体の定数の決定 この温度範囲における抵抗と温度との関係は, 

)0(

)'(

)'(

R

t

R

t

W

 ············································································· (1)  

1

74

.

630

'

1

58

.

419

'

1

100

'

100

'

045

.0

'

t

t

t

t

t

t

 ····························· (2)  

[

]

1

100

'

100

'

1

)'(

1

'

t

t

t

W

t

δ

α

 ·················································· (3)  

で与えられる。 

ここに, 

W (t'): 白金測温抵抗体のt℃と0℃における抵抗比 

R(0): 白金測温抵抗体の0℃における抵抗値 

α及びδ: 定数 

t: 国際実用温度目盛による任意のセルシウス温度 

R(0),α及びδは,水の三重点,水の沸点(又はすずの凝固点)及び亜鉛の凝固点(又は硫黄の沸点)の

抵抗値と,それぞれの温度に対するt'(1)を式(4)に代入して,R(0),α及びδを未知数とする3元連立方程式

を解いて求める。 

1

100

'

100

'

1

)0(

)'(

1

'

t

t

R

t

R

t

δ

α

 ················································· (4)  

式(4)は,式(3)と式(1)とを組み合わせたものである。 

なお,R(0)が既知の場合は,式(1)によりW (t') を算出し,式(3)に代入して,α及びδを未知数とする2元

連立方程式を解いて求める。 

注(1) 温度定点t'の値は,式(2)から計算される。それぞれ参考1表1のような数値が得られている。 

参考1表1 温度定点におけるtとt'との関係 

温度定点 

t ℃ 

t' ℃ 

水の三重点 

  0.01 

  0.01 

水の沸点 

100 

100 

すずの凝固点 

231.968 1 

231.929 2 

亜鉛の凝固点 

419.58 

419.58 

硫黄の沸点 

444.674 

444.686 2 

1.2 

抵抗比−温度換算表の作成 必要とする温度範囲内の1℃ごとの温度に対するt'の値を式(2)から求

め,式(3)に代入してW (t') を算出し,抵抗比−温度換算表を作成する。 

background image

16 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2. 0℃から−182.962℃までの場合 

2.1 

白金測温抵抗体の定数の決定 この温度範囲について,抵抗と温度との関係は, 

)0(

)

(

)

(

68

68

R

T

R

T

W

 ········································································· (5)  

()

()

68

68

68

-

CCT

68)

(

T

ΔW

T

W

T

W

 ····················································· (6)  

()

(

)3

68

100t

t

C

At

T

ΔW

 ···························································· (7)  

で与えられる。 

ここに, 

T68: 国際実用温度目盛による任意のケルビン温度 

W (T68): 白金測温抵抗体のT68と0℃における抵抗比 

WCCT-68 (T68): 基準関数(参考1付表1の値を用いる) 

A及びC: 定数 

t: T68−273.15K 

備考 基準関数は,次式で与えられる。 

()

[

]i

i

i

T

W

A

T∑

20

0

68

68

-

CCT

68

ln

ただし,係数Aiはi=0, 1, 2, …, 20に対し次のような値とする。 

Aの値 

Ai 

 0 

0.273 15       ×103 

 1 

0.250 846 209 678 803 3×103 

 2 

0.135 099 869 964 999 7×103 

 3 

0.527 856 759 008 517 2×102 

 4 

0.276 768 548 354 105 2×102 

 5 

0.391 053 205 376 683 7×102 

 6 

0.655 613 230 578 069 3×102 

 7 

0.808 035 868 559 866 7×102 

 8 

0.705 242 118 234 052 0×102 

 9 

0.447 847 589 638 965 7×102 

10 

0.212 525 653 556 057 8×102 

11 

0.767 976 358 170 845 8×10 

12 

0.213 689 459 382 850 0×10 

13 

0.459 843 348 928 069 3 

14 

0.763 614 629 231 648 0×10−1 

15 

0.969 328 620 373 121 3×10−2 

16 

0.923 069 154 007 007 5×10−3 

17 

0.638 116 590 952 653 8×10−4 

18 

0.302 293 237 874 619 2×10−5 

19 

0.877 551 391 303 760 2×10−7 

20 

0.117 702 613 125 477 4×10−8 

A及びCは,次のようにして求める。 

酸素の沸点における抵抗値R (T68) とR(0)とを用いて,式(5)から酸素の沸点でのW (T68) を求める。この

W (T68) と水の沸点でのW (t)(1.2で求めたものでよい。)から式(6)を用いて,∆W (90.188K) 及び∆W (100℃) 

を求める。ただし,WCCT-68 (T68) は参考1表2の数値を用いる。 

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17 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考1表2 温度定点におけるT68とWCCT−68 (T68) との関係 

温度定点 

t ℃ 

T68 K 

WCCT-68 (T68)  

水の沸点 

 100 

373.15 

1.392 596 68 

酸素の沸点 

−182.962 

 90.188 

0.243 799 09 

窒素の沸点 

−195.802 

 77.348 

0.188 100 81 

求めたそれぞれの∆Wと温度値を式(7)に代入し,A及びCを未知数とする2元連立方程式を解いて,A

及びCを求める。 

2.2 

0℃以下の抵抗比−温度換算表の作成 必要とする温度範囲内の1℃ごとの温度に対する∆W (T68) を

式(7)から求める。 

また,その温度に対する基準関数WCCT-68 (T68) を参考1付表1から求めて式(6)に代入し,W (T68) を算出

して,抵抗比−温度換算表を作成する。 

備考 ASTM D 1015 (Freezing Points of High-Purity Hydrocarbons) では,次の換算式を用いることにな

っている。 

0℃以上の場合, 

R=R0〔1+Ct[(1+0.01δ)−10−4δt−10−3β (t−100) t2]〕 

0℃以下の場合, 

R=R0〔1+Ct[(1+0.01δ)−10−4δt]〕 

ここに, 

t: 求める温度 (℃)  

R: t℃における抵抗値 (Ω)  

R0: 0℃における抵抗値 (Ω)  

C,δ及びβ: 定数 

ASTM D 1015においても1968年国際実用温度目盛を採用しているが,換算式の相違のため,

−190℃から500℃までの温度範囲において,本参考法との間に最大で約0.04℃の差のあること

が明らかにされている。したがって,国際的な取引においては注意が必要である。 

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18 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考1付表1 

T68に対して求めたWCCT-68の値 

補問の 

最大誤差 

(10−4K) 

T68(K) 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5 

0.6 

0.7 

0.8 

0.9 

 60 

0.11455314 0.11496245 0.11537203 0.11578186 0.11619196 0.11660231 0.11701292 0.11742379 0.11783490 0.11824627 

0.08 

 61 

0.11865788 0.11906974 0.11948184 0.11989419 0.12030677 0.12071959 0.12113265 0.12154594 0.12195946 0.12237321 

0.08 

 62 

0.12278719 0.12320140 0.12361583 0.12403049 0.12444536 0.12486045 0.12527576 0.12569129 0.12610702 0.12652297 

0.07 

 63 

0.12693913 0.12735550 0.12777207 0.12818884 0.12860582 0.12902300 0.12944038 0.12985796 0.13027573 0.13069369 

0.07 

 64 

0.13111185 0.13153020 0.13194874 0.13236746 0.13278637 0.13320546 0.13362474 0.13404420 0.13446383 0.13488365 

0.06 

 65 

0.13530364 0.13572380 0.13614414 0.13656464 0.13698532 0.13740617 0.13782718 0.13824836 0.13866970 0.13909120 

0.06 

 66 

0.13951287 0.13993469 0.14035667 0.14077881 0.14120110 0.14162355 0.14204615 0.14246889 0.14289179 0.14331484 

0.05 

 67 

0.14373803 0.14416137 0.14458485 0.14500847 0.14543224 0.14585614 0.14628019 0.14670436 0.14712868 0.14755313 

0.04 

 68 

0.14797771 0.14840243 0.14882727 0.14925225 0.14967735 0.15010258 0.15052794 0.15095342 0.15137902 0.15180475 

0.04 

 69 

0.15223059 0.15265656 0.15308264 0.15350884 0.15393516 0.15436159 0.15478813 0.15521479 0.15564156 0.15606844 

0.04 

 70 

0.15649543 0.15692252 0.15734973 0.15777703 0.15820445 0.15863197 0.15905958 0.15948731 0.15991513 0.16034305 

0.04 

 71 

0.16077107 0.16119918 0.16162739 0.16205570 0.16248410 0.16291260 0.16334118 0.16376986 0.16419863 0.16462749 

0.03 

 72 

0.16505643 0.16548546 0.16591458 0.16634378 0.16677307 0.16720244 0.16763190 0.16806143 0.16849105 0.16892074 

0.03 

 73 

0.16935052 0.16978037 0.17021030 0.17064030 0.17107038 0.17150053 0.17193076 0.17236106 0.17279143 0.17322187 

0.03 

 74 

0.17365238 0.17408296 0.17451361 0.17494433 0.17537511 0.17580596 0.17623687 0.17666785 0.17709889 0.17753000 

0.02 

 75 

0.17796116 0.17839239 0.17882367 0.17925502 0.17968642 0.18011789 0.18054940 0.18098098 0.18141261 0.18184430 

0.02 

 76 

0.18227604 0.18270783 0.18313968 0.18357157 0.18400352 0.18443552 0.18486757 0.18529967 0.18573181 0.18616401 

0.02 

 77 

0.18659625 0.18702854 0.18746087 0.18789325 0.18832567 0.18875814 0.18919065 0.18962320 0.19005579 0.19048842 

0.02 

 78 

0.19092110 0.19135381 0.19178657 0.19221936 0.19265219 0.19308505 0.19351796 0.19395090 0.19438387 0.19481688 

0.02 

 79 

0.19524993 0.19568300 0.19611611 0.19654926 0.19698243 0.19741564 0.19784888 0.19828214 0.19871544 0.19914877 

0.01 

 80 

0.19958212 0.20001551 0.20044892 0.20088235 0.20131582 0.20174931 0.20218282 0.20261636 0.20304993 0.20348351 

0.02 

 81 

0.20391713 0.20435076 0.20478442 0.20521809 0.20565179 0.20608551 0.20651925 0.20695301 0.20738679 0.20782059 

0.01 

 82 

0.20825441 0.20868824 0.20912209 0.20955596 0.20998985 0.21042375 0.21085766 0.21129160 0.21172554 0.21215950 

0.01 

 83 

0.21259348 0.21302747 0.21346147 0.21389548 0.21432951 0.21476354 0.21519759 0.21563165 0.21606572 0.21649980 

0.01 

 84 

0.21693389 0.21736799 0.21780210 0.21823621 0.21867034 0.21910447 0.21953861 0.21997275 0.22040690 0.22084106 

0.01 

 85 

0.22127523 0.22170939 0.22214357 0.22257775 0.22301193 0.22344612 0.22388031 0.22431450 0.22474870 0.22518289 

0.01 

 86 

0.22561709 0.22605130 0.22648550 0.22691971 0.22735391 0.22778812 0.22822232 0.22865653 0.22909073 0.22952494 

0.00 

 87 

0.22995914 0.23039334 0.23082754 0.23126174 0.23169593 0.23213013 0.23256431 0.23299850 0.23343268 0.23386686 

0.01 

 88 

0.23430103 0.23473520 0.23516937 0.23560352 0.23603768 0.23647182 0.23690597 0.23734010 0.23777423 0.23820835 

0.01 

 89 

0.23864247 0.23907657 0.23951067 0.23994476 0.24037885 0.24081292 0.24124699 0.24168105 0.24211509 0.24254913 

0.01 

 90 

0.24298316 0.24341718 0.24385119 0.24428519 0.24471917 0.24515315 0.24558711 0.24602107 0.24645501 0.24688894 

0.01 

 91 

0.24732286 0.24775676 0.24819065 0.24862454 0.24905840 0.24949226 0.24992610 0.25035992 0.25079374 0.25122753 

0.01 

 92 

0.25166132 0.25209509 0.25252884 0.25296258 0.25339631 0.25383002 0.25426371 0.25469739 0.25513105 0.25556470 

0.01 

 93 

0.25599833 0.25643194 0.25686554 0.25729912 0.25773268 0.25816622 0.25859975 0.25903326 0.25946675 0.25990023 

0.01 

 94 

0.26033368 0.26076712 0.26120054 0.26163394 0.26206732 0.26250069 0.26293403 0.26336735 0.26380066 0.26423394 

0.01 

background image

19 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

T68に対して求めたWCCT-68の値 

補問の 

最大誤差 

(10−4K) 

T68(K) 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5 

0.6 

0.7 

0.8 

0.9 

 95 

0.26466721 0.26510045 0.26553368 0.26596688 0.26640007 0.26683323 0.26726637 0.26769950 0.26813260 0.26856568 

0.01 

 96 

0.26899873 0.26943177 0.26986479 0.27029778 0.27073075 0.27116370 0.27159663 0.27202953 0.27246241 0.27289527 

0.01 

 97 

0.27332811 0.27376092 0.27419371 0.27462648 0.27505922 0.27549195 0.27592464 0.27635732 0.27678997 0.27722259 

0.01 

 98 

0.27765520 0.27808777 0.27852033 0.27895286 0.27938536 0.27981784 0.28025030 0.28068273 0.28111514 0.28154752 

0.01 

 99 

0.28197987 0.28241220 0.28284451 0.28327679 0.28370904 0.28414127 0.28457348 0.28500565 0.28543780 0.28586993 

0.02 

100 

0.28630203 0.28673410 0.28716615 0.28759817 0.28803016 0.28846213 0.28889407 0.28932598 0.28975787 0.29018973 

0.01 

補問の 

最大誤差 

(10−4K) 

T68(K) 

100 

0.28630203 0.29062156 0.29493839 0.29925242 0.30356359 0.30787184 0.31217712 0.31647937 0.32077857 0.32507467 

0.91 

110 

0.32936765 0.33365749 0.33794417 0.34222768 0.34650801 0.35078516 0.35505913 0.35932992 0.36359754 0.36786200 

0.93 

120 

0.37212331 0.37638148 0.38063653 0.38488848 0.38913735 0.39338316 0.39762593 0.40186568 0.40610244 0.41033624 

0.92 

130 

0.41456710 0.41879505 0.42302012 0.42724233 0.43146172 0.43567831 0.43989213 0.44410321 0.44831158 0.45251728 

0.86 

140 

0.45672032 0.46092074 0.46511857 0.46931384 0.47350657 0.47769680 0.48188455 0.48606985 0.49025273 0.49443322 

0.78 

150 

0.49861134 0.50278711 0.50696058 0.51113175 0.51530066 0.51946733 0.52363178 0.52779405 0.53195415 0.53611210 

0.70 

160 

0.54026793 0.54442167 0.54857332 0.55272292 0.55687048 0.56101603 0.56515958 0.56930115 0.57344077 0.57757844 

0.63 

170 

0.58171420 0.58584805 0.58998001 0.59411011 0.59823835 0.60236475 0.60648933 0.61061210 0.61473308 0.61885229 

0.57 

180 

0.62296973 0.62708542 0.63119937 0.63531160 0.63942211 0.64353093 0.64763807 0.65174352 0.65584732 0.65994946 

0.53 

190 

0.66404996 0.66814884 0.67224609 0.67634173 0.68043577 0.68452823 0.68861910 0.69270840 0.69679614 0.70088233 

0.49 

200 

0.70496697 0.70905008 0.71313166 0.71721172 0.72129027 0.72536731 0.72944286 0.73351693 0.73758951 0.74166062 

0.46 

210 

0.74573026 0.74979844 0.75386518 0.75793046 0.76199431 0.76605673 0.77011772 0.77417729 0.77823545 0.78229220 

0.45 

220 

0.78634755 0.79040151 0.79445408 0.79850526 0.80255507 0.80660350 0.81065057 0.81469628 0.81874063 0.82278363 

0.43 

230 

0.82682528 0.83086560 0.83490458 0.83894223 0.84297856 0.84701356 0.85104725 0.85507963 0.85911070 0.86314047 

0.42 

240 

0.86716894 0.87119611 0.87522200 0.87924660 0.88326992 0.88729196 0.89131273 0.89533222 0.89935045 0.90336742 

0.40 

250 

0.90738312 0.91139757 0.91541076 0.91942270 0.92343340 0.92744285 0.93145105 0.93545801 0.93946374 0.94346823 

0.40 

260 

0.94747148 0.95147350 0.95547429 0.95947385 0.96347218 0.96746929 0.97146517 0.97545982 0.97945325 0.98344545 

0.39 

270 

0.98743643 0.99142618 0.99541471 0.99940201 1.00338809 1.00737294 1.01135656 1.01533895 1.01932011 1.02330004 

0.39 

20 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考2 凝固点法による高純度炭化水素の純度決定方法 

この参考は,JIS K 0518(高純度炭化水素凝固点試験方法)によって求めた凝固点から高純度炭化水素

の純度を決定する方法についての一般的事項及び決定法の具体的な例について述べたものである(1)。 

注(1) 詳細については,ASTM D 1016-1974 (Purity of Hydrocarbons from the Freezing Points) を参照する

とよい。 

1. 純度決定法の概要 

1.1 

純度は,不純物を含まない試料の凝固点,凝固点降下定数及び試験試料の実測凝固点から計算で求

める。 

1.2 

主成分,その他の成分を含む液相及び主成分の極微量の結晶が平衡状態にあるとき,平衡温度と液

相組成との間には,次式で示される熱力学的平衡関係がある。 

−lnN1=−ln (1−N2)  

   =A (tf0−tf) [1+B (tf0−tf) +……] ·········································· (1)  

ここに, 

N1: 主成分のモル分率 

N2: 他成分のモル分率の総和 (=1−N1)  

tf: 試験試料の凝固点 (℃) で,主成分の極微量の結晶相と液相

とが平衡状態にある温度 (℃)  

tf0: 不純物を含まない純粋な試料 (N1=1, N2=0) の凝固点 (℃)  

A: 第1(主)凝固点降下定数(mol分率/℃) 

B: 第2凝固点降下定数(mol分率/℃) 

式(1)は,点線で示した高次項を無視すれば,式(2)に書き換えられる。 

(

)

(

)

[

]

f

f

f

f

t

t

B

t

t

A

P

0

0

10

1

6

302

.2

00

000

,2

log

 ······························ (2)  

ここに, 

P: 試験試料の主成分の純度 (mol%)  

2. 装置 

2.1 

試料採取装置 液化ガス試料(例えば,ブタン)を高圧容器から採取する場合に用いる(規格本体

図6参照)。 

2.2 

蒸留装置A 低沸点試料(例えば,1,3-ブタジエン)から少量の重合物を除去するのに用いる常圧蒸

留装置(参考2図1参照)。 

2.3 

蒸留装置B 室温に近い沸点の試料(例えば,イソプレン)から少量の重合物を除去するのに用い

る常圧蒸留装置(参考2図2参照)。 

2.4 

真空蒸留装置 溶存空気や多量の重合物を,例えば,1,3-ブタジエンやスチレンなどから蒸留−凝固

−除去操作を繰り返すのに用いる真空蒸留装置(参考2図3参照)。 

3. 冷媒 規格本体の5.1(冷媒)の規定による。 

4. 測定及び計算の具体例 測定及び計算の具体例は,参考2表1のとおりである。 

background image

 
 

2

1

K

 0

5

1

8

-1

9

9

5

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考2表1 測定及び計算の具体例 

試料 

項目 

ペンタン 

ヘキサン 

ヘプタン 

オクタン 

イソオクタン 

融解曲線又は凝固曲
線使用の区分 

凝固曲線 

凝固曲線 

凝固曲線 

凝固曲線 

融解曲線 

凝固点測定 

 液体窒素冷媒を用いて冷
却し,予期凝固点近くに達
したならば,0.3〜0.8℃/min
の速度で冷却し,過冷却の
状態になったとき,結晶化
誘導棒を用いて結晶化を行
い,凝固点を測定する。 

 液体窒素冷媒を用いて冷
却し,予期凝固点近くに達
したならば,0.3〜0.8℃/min
の速度で冷却し,過冷却の
状態になったとき,結晶化
誘導棒を用いて結晶化を行
い,凝固点を測定する。 

 液体窒素冷媒を用いて冷
却し,予期凝固点近くに達
したならば,0.3〜0.8℃/min
の速度で冷却し,過冷却の
状態になったとき,結晶化
誘導棒を用いて結晶化を行
い,凝固点を測定する。 

 液体窒素冷媒を用いて冷
却し,予期凝固点近くに達
したならば,0.3〜0.8℃/min
の速度で冷却し,過冷却の
状態になったとき,結晶化
誘導棒を用いて結晶化を行
い,凝固点を測定する。 

 純度99.5mol%以上の場
合は,液体窒素の冷却浴又
はドライアイス浴を用い
る。予期凝固点近くに達し
たならば,0.3〜0.8℃/minの
速度で冷却し,凝固点以下
になったならば,結晶化誘
導棒を用いて結晶化を行
い,凝固点を測定する。 

試料採取 

 試験試料を容器と共に
0℃近くまで冷却し,その約
50cm3を0℃よりわずかに
低い温度に冷却した日盛シ
リンダーに採取する。この
試料を−80℃に予冷した凝
固管に注入する。 

 室温で試験試料50cm3を
原容器から目盛シリンダー
へ注入するか,又はピペッ
トで採取する。 

 室温で試験試料50cm3を
原容器から目盛シリンダー
へ注入するか,又はピペッ
トで採取する。 

 室温で試験試料50cm3を
原容器から目盛シリンダー
へ注入するか,又はピペッ
トで採取する。 

 室温で試験試料50cm3を
原容器から目盛シリンダー
へ注入するか,又はピペッ
トで採取する。 

純粋な物質(不純物
ゼロ)の凝固点 (tf0) 

−129.730±0.015℃ 

−95.322±0.010℃ 

−90.581±0.010℃ 

−56.764±0.010℃ 

−107.373±0.010℃ 

凝固点降下定数 

 A=0.0mol分率/℃ 
 B=0.1mol分率/℃ 
 この定数は,ペンタンの
純度95mol%以上で,主成分
との共融組成を超えない通
常の不純物を含む試料に適
用される。 

 A=0.049 56mol分率/℃ 
 B=0.003 9mol分率/℃ 
 この定数の適用は,ペン
タンの場合に準じる。 

 A=0.050 65mol分率/℃ 
 B=0.003 3mol分率/℃ 
 この定数の適用は,ペン
タンの場合に準じる。 

 A=0.053 29mol分率/℃ 
 B=0.003 1mol分率/℃ 
 この定数の適用は,ペン
タンの場合に準じる。 

 A=0.040 32mol分率/℃ 
 B=0.004 3mol分率/℃ 
 この定数の適用は,ペン
タンの場合に準じる。 

background image

 
 

2

2

K

 0

5

1

8

-1

9

9

5

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

試料 

項目 

ペンタン 

ヘキサン 

ヘプタン 

オクタン 

イソオクタン 

精度 

  計算純度    誤差 
   (mol%)    (mol%) 
99.5以上      ±0.07 
99.0以上99.5未満 ±0.08 
98.0以上99.0未満 ±0.09 
97.0以上98.0未満 ±0.10 
96.0以上97.0未満 ±0.12 
95.0以上96.0未満 ±0.14 

  計算純度    誤差 
   (mol%)    (mol%) 
99.5以上      ±0.05 
99.0以上99.5未満 ±0.06 
98.0以上99.0未満 ±0.07 
97.0以上98.0未満 ±0.08 
96.0以上97.0未満 ±0.10 
95.0以上96.0未満 ±0.12 

  計算純度    誤差 
   (mol%)    (mol%) 
99.5以上      ±0.05 
99.0以上99.5未満 ±0.06 
98.0以上99.0未満 ±0.07 
97.0以上98.0未満 ±0.08 
96.0以上97.0未満 ±0.10 
95.0以上96.0未満 ±0.12 

  計算純度    誤差 
   (mol%)    (mol%) 
99.5以上      ±0.05 
99.0以上99.5未満 ±0.06 
98.0以上99.0未満 ±0.07 
97.0以上98.0未満 ±0.08 
96.0以上97.0未満 ±0.10 
95.0以上96.0未満 ±0.12 

  計算純度    誤差 
   (mol%)    (mol%) 
99.5以上      ±0.05 
99.0以上99.5未満 ±0.06 
98.0以上99.0未満 ±0.07 
97.0以上98.0未満 ±0.08 
96.0以上97.0未満 ±0.10 
95.0以上96.0未満 ±0.12 

background image

23 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考2図1 蒸留装置A 

参考2図2 蒸留装置B 

background image

24 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考2図3 真空蒸留装置 

25 

K 0518-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

原案作成委員会 構成表 

小委員会委員 

重 田 為 良 

公害資源研究所 

大 津   毅 

日揮株式会社 

梶 川 正 雄 

東亜燃料工業株式会社 

高 田 勝太郎 

標準物質協議会 東京化成工業株式会社 

二 宮 詔 治 

日本石油株式会社 

化学分析部会 標準炭化水素専門委員会 構成表(昭和53年3月1日制定のとき) 

氏名 

所属 

(委員会長) 

重 田 為 良 

工業技術院公害資源研究所 

原   伸 宣 

並 木   昭 

通商産業省工業品検査所 

冨 田   弘 

工業技術院東京工業試験所 

平 河 美喜男 

通商産業省基礎産業局 

森 川   武 

工業技術院標準部 

大 津   毅 

日揮株式会社 

梶 川 正 雄 

東亜燃料工業株式会社 

酒 井 和 男 

日本石油株式会社 

根 來 一 夫 

日本鉱業株式会社 

浅 川 皓 司 

東京化成工業株式会社 

江 上   正 

高千穂化学工業株式会社 

亀 山   清 

和光純薬工業株式会社 

加 藤   亮 

関東高圧化学株式会社 

根 本 美 明 

関東化学株式会社 

(関係者) 

二 宮 詔 治 

日本石油株式会社 

高 田 勝太郎 

東京化成工業株式会社 

(事務局) 

山 田 耕 平 

工業技術院標準部繊維化学規格課 

(事務局) 

阪 本 公 昭 

工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年7月1日改正のとき) 

小 川 和 雄 

工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年7月1日改正のとき)