K 0104:2011
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 一般事項 ························································································································· 3
5 分析方法の種類及び概要 ···································································································· 3
6 試料ガス採取方法 ············································································································· 4
6.1 真空フラスコ法 ············································································································· 4
6.2 注射筒法 ····················································································································· 15
6.3 吸収瓶法 ····················································································································· 18
7 化学分析法 ····················································································································· 20
7.1 亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(Zn-NEDA法) ············································ 20
7.2 ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(NEDA法) ···························································· 21
7.3 イオンクロマトグラフ法 ································································································ 23
7.4 フェノールジスルホン酸吸光光度法(PDS法) ·································································· 28
7.5 ザルツマン吸光光度法 ··································································································· 29
8 自動計測法 ····················································································································· 30
9 分析結果の記録 ··············································································································· 30
9.1 記録項目 ····················································································································· 30
9.2 分析値のまとめ方 ········································································································· 30
附属書JA(規定)イオンクロマトグラフ法による窒素酸化物,硫黄酸化物及び塩化水素の同時分析法 32
附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 35
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本環境
測定分析協会(JEMCA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で
ある。
これによって,JIS K 0104:2000は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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排ガス中の窒素酸化物分析方法
Methods for determination of nitrogen oxides in flue gas
序文
この規格は,1998年に第1版として発行されたISO 11564を基とし,対応国際規格には規定されていな
い項目を追加し,また,対応する部分の一部を不採用とするなど,技術的内容を変更して作成した日本工
業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。また,附属書JAは対応国際規格にはない事項であ
る。
1
適用範囲
この規格は,排ガス中の窒素酸化物を分析する方法について規定する。
この規格において,排ガスとは,燃料などの燃焼,金属表面処理工程,無機及び有機化学反応工程又は
脱硝工程などにおいて煙道,煙突,ダクトなどに排出されるガスをいう。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 11564:1998,Stationary source emissions−Determination of the mass concentration of nitrogen
oxides−Naphthylethylenediamine photometric method(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7982 排ガス中の窒素酸化物自動計測システム及び自動計測器
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則
JIS K 0095 排ガス試料採取方法
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 0127 イオンクロマトグラフ分析通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0212 分析化学用語(光学部門)
JIS K 0213 分析化学用語(電気化学部門)
JIS K 0214 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)
2
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JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)
JIS K 0216 分析化学用語(環境部門)
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水
JIS K 1101 酸素
JIS K 1107 窒素
JIS K 8013 亜鉛粉末(試薬)
JIS K 8019 亜硝酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8032 アセトニトリル(試薬)
JIS K 8085 アンモニア水(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8197 N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩(試薬)
JIS K 8230 過酸化水素(試薬)
JIS K 8267 ぎ酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8295 グリセリン(試薬)
JIS K 8355 酢酸(試薬)
JIS K 8371 酢酸ナトリウム三水和物(試薬)
JIS K 8548 硝酸カリウム(試薬)
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8586 スルファニル酸(試薬)
JIS K 8622 炭酸水素ナトリウム(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8741 発煙硫酸(試薬)
JIS K 8798 フェノール(試薬)
JIS K 8863 ほう酸(試薬)
JIS K 8866 四ほう酸ナトリウム十水和物(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬)
JIS K 9066 スルファニルアミド(試薬)
JIS K 9704 2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(試薬)
JIS K 9808 生化学試薬−2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパン
ジオール(ビス-トリス)
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
JIS T 3201 ガラス注射筒
JIS Z 8808 排ガス中のダクト濃度の測定方法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0211,JIS K 0212,JIS K 0213,JIS K 0214,JIS K 0215
及びJIS K 0216による。
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一般事項
一般事項は,次による。
a) 化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050による。
b) 排ガス試料採取に共通する一般事項は,JIS K 0095による。
c) イオンクロマトグラフ法に共通する一般事項は,JIS K 0127による。
d) 吸光光度法に共通する一般事項は,JIS K 0115による。
e) 分析用に用いる水は,JIS K 0557の4.(種別及び質)に規定するA2又はA3のもの,又はこれと同等
のものを用いる。
f)
試薬は,該当する日本工業規格がある場合には,その種類の最上級又は適切な品質のものを用いる。
ただし,該当する日本工業規格がない場合には,分析に支障のない品質のものを用いる。
g) 標準液は,各試験項目で調製方法を規定するもののほか,トレーサビリティーが確保されたもの又は
それを一定濃度に薄めたものを用いる。
h) 装置及び器具は,指定した機能を満足するものを用いる。
i)
窒素酸化物の分析に用いた排ガス,排ガスの吸収液などをみだりに廃棄しない。
注記 トレーサビリティーが確保された試薬としては,国家計量標準(計量法第134条)に規定する
JCSSマークを付したものがある。
5
分析方法の種類及び概要
分析方法の種類及び概要は,次による。
a) 化学分析法 分析方法の種類及び概要は,表1による。
表1−分析方法の種類及び概要
分析方法の種類
分析方法の概要
適用
条件
要旨
試料採取法
定量範囲a)
vol ppm(mg/m3)
対象
成分
ガス
亜鉛還元ナフチ
ルエチレンジア
ミン吸光光度法
(以下,Zn-NEDA
法という。)
試料ガス中の窒素酸化物をオゾ
ンで酸化し,吸収液に吸収させて
硝酸イオンとする。亜鉛粉末で亜
硝酸イオンに還元した後,スルフ
ァニルアミド及びナフチルエチ
レンジアミン二塩酸塩溶液を加
えて発色させ,吸光度(545 nm)
を測定する。
真空フラスコ法又は注
射筒法
吸収液:硫酸(0.005
mol/L)
液量:20 mL
真空フラスコ法
1〜50 (2〜100)
注射筒法:
5〜250 (10〜510)
NO
+
NO2
ナフチルエチレ
ンジアミン吸光
光度法
(以下,NEDA
法という。)
試料ガス中の窒素酸化物をアル
カリ性吸収液に吸収させて亜硝
酸イオンとし,スルファニルアミ
ド及びナフチルエチレンジアミ
ン二塩酸塩溶液を加え発色させ,
吸光度(545 nm)を測定する。
真空フラスコ法又は注
射筒法
吸収液:アルカリ性過
酸化水素水−ぎ酸ナト
リウム溶液
液量:50 mL
真空フラスコ法
3〜500 (5〜1 000)
注射筒法:
7〜1 200 (13〜2 500)
NO
+
NO2
4
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表1−分析方法の種類及び概要(続き)
分析方法の種類
分析方法の概要
適用
条件
要旨
試料採取法
定量範囲a)
vol ppm(mg/m3)
対象
成分
ガス
イオンクロマト
グラフ法
試料ガス中の窒素酸化物をオゾ
ン又は酸素で酸化し,吸収液に吸
収させて硝酸イオンとする。イオ
ンクロマトグラフに導入してク
ロマトグラムを記録する。
真空フラスコ法又は注
射筒法
吸収液:硫酸(0.005
mol/L)−過酸化水素水
(1+99)
液量:20 mL
真空フラスコ法
4〜1 400 (8〜2 800)
注射筒法:
19〜7 200
(39〜14 000)
NO
+
NO2
フェノールジス
ルホン酸吸光光
度法
(以下,PDS法
という。)
試料ガス中の窒素酸化物をオゾ
ン又は酸素で酸化し,吸収液に吸
収させて硝酸イオンとする。フェ
ノールジスルホン酸を加えて発
色させ吸光度(400 nm)を測定す
る。
真空フラスコ法又は注
射筒法
吸収液:硫酸(0.05
mol/L)−過酸化水素水
(1+99)
液量:20 mL
真空フラスコ法
10〜300 (20〜620)
注射筒法:
12〜4 200
(24〜8 400)
NO
+
NO2
7.4.1
参照
ザルツマン吸光
光度法
試料ガス中の二酸化窒素を吸収
発色液に通して発色させ,吸光度
(545 nm)を測定する。
吸収瓶法
吸収発色液:スルファ
ニル酸−ナフチルエチ
レンジアミン酢酸溶液
液量:25 mL
5〜200 (10〜400)
NO2
7.5.1
参照
注a) 真空フラスコ(1 L)の場合約1 000 mL,ただし,NEDA法の場合500 mL,注射筒(200 mL)の場合200 mL,
吸収瓶の場合100 mLの試料ガスを採取したときについて示す。NEDA法の場合,濃度が1 000 mg/m3を超え
る場合は分析用試料溶液を希釈又は分取によって5 000 mg/m3まで測定できる。
なお,表1の方法のほかに,附属書JAにイオンクロマトグラフ法による窒素酸化物,硫黄酸化物及び
塩化水素の同時分析法を規定する。
b) 自動計測法 排ガス中の窒素酸化物の自動計測法は,JIS B 7982に規定する方法による。
6
試料ガス採取方法
化学分析法で用いる試料ガスの採取方法は,真空フラスコ法,注射筒法及び吸収瓶法による。
分析に用いる試料ガスの採取位置は,代表的なガスが採取できる点を選び,同一採取位置において,で
きるだけ時間間隔をあけずに,通常2回以上試料ガスを採取し,それぞれ分析する。
6.1
真空フラスコ法
真空フラスコ法は,次による。
この方法は,Zn-NEDA法,NEDA法,イオンクロマトグラフ法及びPDS法に適用する。
6.1.1
試薬及び試薬溶液の調製
a) 試薬
1) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
2) 硫酸銅(II)五水和物 JIS K 8983に規定するもの。
3) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。
4) 炭酸ナトリウム JIS K 8625に規定するもの。
5) ぎ酸ナトリウム JIS K 8267に規定するもの。
6) 過酸化水素 JIS K 8230に規定するもの。
5
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7) 酸素 JIS K 1101に規定するもの。
b) 試薬溶液の調製
1) 硫酸(1+17)
2) 硫酸銅(II)溶液 硫酸銅(II)五水和物1 gを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに移し水を標
線まで加える。この溶液10 mLを全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加える。
3) 水酸化ナトリウム溶液(40 g/L) 洗浄瓶に入れるためのもので,水酸化ナトリウム4 gを水に溶か
して100 mLとする。
4) 吸収液 次のいずれかを用いる。
4.1) 亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(Zn-NEDA法)の場合
硫酸(0.005 mol/L) 全量フラスコ1 000 mLに水約800 mLを入れ,硫酸(1+17)5 mLを加え
た後,水を標線まで加える。
4.2) ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(NEDA法)の場合
アルカリ性過酸化水素−ぎ酸ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム48 g,炭酸ナトリウム40 g及び
ぎ酸ナトリウム5 mgを約800 mLの水に溶かし,過酸化水素水(30 %)20 mLを加えた後,1 000
mL全量フラスコに洗い移し,水を標線まで加える。
4.3) イオンクロマトグラフ法の場合
硫酸(0.005 mol/L)−過酸化水素水(1+99) 全量フラスコ1 000 mLに水約800 mLを入れ,硫
酸(1+17)5 mL及び過酸化水素10 mLを加えた後,水を標線まで加える。
4.4) フェノールジスルホン酸吸光光度法(PDS法)の場合
硫酸(0.05 mol/L)−過酸化水素水(1+99) 全量フラスコ1 000 mLに水約800 mLを入れ,硫
酸(1+17)50 mL及び過酸化水素10 mLを加えた後,水を標線まで加える。
6.1.2
器具及び装置
a) 試料ガス採取用器具
1) 試料ガス採取用真空フラスコ 図1に示す弁付フラスコ(容量約1 000 mL)[以下,真空フラスコ
(E)という。]1)で,水を満たしたときの質量からJIS K 0050の附属書H(体積計の校正方法)に
準じて内容積を求めておく。図1 c)に示すものはNEDA法の弁2個付真空フラスコを用いて採取す
る場合のものである。
2) 吸収液注入用注射筒 JIS T 3201に規定する容量20 mL又は100 mLのもの[以下,注射筒(L)と
いう。]。
3) オゾン又は酸素添加用注射筒 JIS T 3201に準拠する容量200 mLのもの[以下,注射筒(M)とい
う。]。
注1) 図1 b)に示したものは,使用するときグリースがフラスコ内に入らないように注意する。
b) 圧力計
1) マノメーター U字形で約27 kPaの差圧が測定できる開管水銀マノメーター若しくはそれと同等の
性能が得られるもの,又は閉管水銀マノメーター若しくはそれと同等の性能が得られるもの。
2) 圧力計 0.1〜100 kPaを測定できる水銀式のもの又はそれと同等の値の得られるもの。この圧力計
は,NEDA法の場合に使用する。
6
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図1−試料ガス採取用真空フラスコの例(容量約1 L)
c) 試料ガス採取装置 図2に例示する構成で,次の条件を備えていなければならない。
1) 採取管は,排ガス中の腐食性ガスによって侵されない材質,例えば,ガラス管,石英ガラス管,四
ふっ化エチレン樹脂管などを用いる。
2) 試料ガス中にダストなどが混入することを防ぐため,試料ガス採取管の先端又は適切な位置にろ過
材を詰める。
なお,NEDA法によって図2 b)に示す採取装置を用いて煙道の外側にろ過材を取り付ける場合の
ろ過材の例を図3に示す。
なお,ろ過材は,排ガスの成分と化学反応を起こさない材質のもの。例えば,シリカウール,無
アルカリガラスウールを用いる。
3) 試料ガス中の水分が凝縮することを防ぐために,採取管から流路切換弁(Q)までの間を加熱でき
る構造とする。
なお,この間の接続部分は,すり合わせ接手管,シリコーンゴム管,四ふっ化エチレン樹脂管な
どを用いる。また,配管はできるだけ短くし,水分が凝縮するおそれがある場合には,採取管から
流路切換弁(Q)の間を120 ℃程度に加熱する。
4) 装置各部に漏れがないように組み立てる。
7
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A :試料ガス採取管
B :保温材
C :ろ過材
D :ヒーター
E :試料ガス採取用フラスコ[真空フラスコ(E)]
F :閉管水銀マノメーター
G :空瓶(逆流防止用)
H :洗浄瓶[水酸化ナトリウム溶液(40 g/L)を入れる。]
I :乾燥管a)
J :吸引ポンプ
Q,R:流路切換弁
S1,S2,S3:シリコーンゴム管
注a) 乾燥剤には粒上のシリカゲル,塩化カルシウムなどを用いる。
a) Zn-NEDA法,イオンクロマトグラフ法,PDS法
A :採取管
B :ろ過材
C :接続管
D :T字管
E :キャピラリー管
F :試料ガス採取用フラスコ
G :空瓶(逆流防止用)
H :洗浄瓶[水酸化ナトリウム溶液(40 g/L)を入れる。]
I :乾燥管a)
J :吸引ポンプ
K :圧力計
L :温度計
M :真空ポンプ
b) NEDA法
図2−試料ガス採取装置の例
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単位 mm
A :石英ウール(約0.5〜0.8 g)
B :多孔板又は焼結フィルター
(石英ウールを保持できればよい。)
図3−ろ過材の例
d) オゾン発生装置 図4に例示する,オゾン濃度1 mL/100 mL程度が得られる装置で,窒素酸化物の生
成量が少なく,そのばらつきも小さいもの。
なお,オゾン発生のとき同時に窒素酸化物も生成するので,オゾンと十分に反応させ五酸化二窒素
(N2O5)にするために,長さ約10 mの四ふっ化エチレン樹脂管(g)に通し,更に水酸化ナトリウム
溶液(40 g/L)の入っている窒素酸化物除去用吸収瓶(i)に通してこれを除く必要がある。また,水
酸化ナトリウム溶液(40 g/L)は,空試験値が大きくなった場合には,新しい溶液と交換しなければ
ならない。
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a :高圧容器(酸素)
b :流量計
c :オゾン発生瓶
d :銅線(径1 mm)
e :ネオントランス
f :オゾン含有酸素取入口
g :窒素酸化物酸化用四ふっ化エチレン樹脂管
(例えば,内径6 mm,外径8 mm,長さ10 mを約10巻きにしたもの)
h :流路切換弁
i :窒素酸化物除去用吸収瓶
[水酸化ナトリウム溶液(40 g/L)を入れる。]
j :オゾン添加用注射筒(M)
k :水封瓶
図4−オゾン発生装置の例
6.1.3
採取操作
採取操作は,次のとおり行う。
NEDA法の場合は,a)及びg)の操作はここでは行わない。また,NEDA法で弁2個付真空フラスコで採
取する場合は図2 b)の構成の装置によって採取を行うが,採取操作は次に規定する方法に準じて行う。
なお,次に示す装置の記号は,図2 a)による。
a) 乾燥した真空フラスコ(E)の弁付蓋を外し,注射筒(L:図7参照)又はピペットによって分析法ご
とに規定された6.1.1 b) 4)の中のいずれかの吸収液20 mLを入れた後,弁付蓋をする。
真空フラスコ(E)の蓋及び弁には,過剰のグリースを塗らないようにする。グリースには窒素酸
化物に対し不活性なフロロカーボン系などを用いる。
b) 真空フラスコ(E)を図2 a)のように連結し,流路切換弁(Q)を真空ポンプ側に開き[
2)]吸収液
が沸騰するまで真空フラスコ(E)内を減圧にした後,流路切換弁(Q)を閉じる()。
なお,沸騰しないこともあるので,その場合はフラスコを軽く振るとよい。
注2) 以下全て,図2 a)の配列の場合の弁の向きについて示す。
c) 流路切換弁(R)を閉管水銀マノメーター(F)側に切換え()[弁(Q)の向きはそのまま],配
管内に水分の凝縮がなくなるまで吸引ポンプ(J)を作動させて試料ガスを吸引する。
d) 試料ガスを採取する直前に,流路切換弁(R)を真空フラスコ(E)側に回し(),次に流路切換弁
(Q)を閉管水銀マノメーター(F)側に回し(),真空フラスコ(E)内の圧力(P1)を測定し記録
する。この場合,圧力が10.1 kPa以上のときは漏れ込みのおそれがあるので,すり合わせ部にグリー
スを塗り直し,再度,b)以降の操作を行う。
e) 流路切換弁(Q),(R)をそれぞれ元の位置に戻す(,)。同時に真空フラスコ(E)の周囲の温度
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(t1)を測定し記録する。
f)
流路切換弁(Q)を真空フラスコ(E)側に回して(),試料ガスを真空フラスコ(E)に入れ,流路
切換弁(Q)を閉じ(),吸引ポンプ(J)を停止する。
なお,NEDA法の場合の操作は流路切換弁(R)を真空フラスコ側に回し(),次に流路切換弁(Q)
を真空フラスコ側及び圧力計側に回し(),試料ガスを採取し,試料ガス中のNOx濃度に応じて圧力
が10〜60 kPaのところで弁を閉じる()。
g) 試料ガス採取装置から真空フラスコ(E)をシリコーンゴム管(S1,S2)の部分で取り外し,これを1
分間振り混ぜる。
h) 真空フラスコ(E)を室温になるまで放置した後,流路切換弁(Q)に開管水銀マノメーターを接続し,
流路切換弁(Q)を接続側に開いてマノメーターの差圧を読み取り,真空フラスコ(E)内の圧力(Pf)
を求めた後,流路切換弁(Q)を閉じる。同時に大気圧(Pa)及び周囲の温度(tf)を測定し記録する。
NEDA法の場合は6.1.2 b) 2)の圧力計を用いる。
なお,f)及びh)において,フラスコ内の絶対圧力は,大気圧から水銀レベル差を差し引いたもので
ある。フラスコ内の水銀圧力差が正の場合は,大気圧に加算し,負の場合は減じる。
6.1.4
分析用試料溶液の調製
調製は,次のとおりに行う。
a) 亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(Zn-NEDA法)の場合
1) 図4のように,オゾン発生装置から発生したオゾンを含む酸素100 mLをオゾン添加用注射筒(M)
にとり,これを直ちに,6.1.3によって採取した試料ガスの入った真空フラスコ(E)に連結し,流
路切換弁(Q)を注射筒側に開き,静かに注射筒(M)の内筒を押して,オゾンを含む酸素を真空
フラスコ(E)内に入れる。流路切換弁(Q)を閉じ,注射筒(M)を外す。
2) 真空フラスコ(E)を1分間振り混ぜ,約5分間放置する。これを分析用試料溶液とする。
b) ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(NEDA法)の場合
1) あらかじめ混ぜておいた吸収液50 mLと硫酸銅溶液5 mLの入った注射筒(L)を真空フラスコ(E)
の流路切換弁(Q)のところにシリコーンゴム管でつなぎ,流路切換弁(Q)を注射筒側に開き真空
フラスコ(E)に混合液を入れる3)。
なお,弁2個付真空フラスコを用いた場合,図5に示すように真空フラスコ内の残圧によって吸
収液を吸引して入れてもよい。
2) 流路切換弁(Q)を閉じ,注射筒(L)を真空フラスコ(E)から外し,直ちに真空フラスコ(E)
を激しく3分間振り混ぜるか,又は1分間激しく振った後,振とう器で2分間振り混ぜる。
なお,NO,NO2とSO2との気相反応を最少限におさえるため,試料ガス採取から振とうを開始す
るまでの時間は5分以内に行う。
3) 真空フラスコの内容液を全量フラスコ100 mLに移し,更に真空フラスコ(E)を15 mLの水で2回
洗浄し,洗液も全量フラスコに移し入れる。
4) 全量フラスコの栓を開いて80 ℃の水浴中で30分間静置した後,全量フラスコを水浴から取り出し,
流水で室温まで冷やし,標線まで水を加え,栓をしてよく振る。これを分析用試料溶液とする。
注3) アルカリ溶液から手を保護するためにゴム手袋を用いるとよい。
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K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A :吸収液の入ったガラス製ビーカー
B :試料ガス採取用フラスコ
C :シリコーンゴム管(長さ約5 cm)
図5−吸収液の注入法の例
c) イオンクロマトグラフ法の場合
1) オゾンで酸化する場合
1.1) オゾン発生装置から発生したオゾンを含む酸素100 mLをオゾン添加用注射筒(M)にとり,これ
を直ちに,6.1.3によって採取した試料ガスの入った真空フラスコ(E)に連結し,流路切換弁(Q)
を注射筒側に開き,静かに注射筒(M)の内筒を押して,オゾンを含む酸素を真空フラスコ(E)
内に入れる。流路切換弁(Q)を閉じ,注射筒(M)を外す。
1.2) 真空フラスコ(E)を1分間振り混ぜ,約5分間放置する。
1.3) 真空フラスコ(E)の内容液を全量フラスコ100 mLに移し,水を標線まで加える。これを分析用
試料溶液とする。
2) 酸素で酸化する場合 1)と同様に操作する。ただし,1.1)ではオゾンを含む酸素の代わりに酸素を
150 mL用い,1.2)では放置時間を2時間以上とする。
3) 試料ガス中の残存酸素で酸化する場合 6.1.3で採取した試料ガスの入ったフラスコをそのまま16
時間以上放置した後,以下1.2)〜1.3)と同様に操作する。
d) フェノールジスルホン酸吸光光度法(PDS法)の場合
1) オゾンで酸化する場合 a)の1)〜2)と同様に操作する。
2) 酸素で酸化する場合 a)の1)〜2)と同様に操作する。ただし,オゾンを含む酸素の代わりに酸素150
mLを用い,放置時間を2時間以上とする。
3) 試料ガス中の残存酸素で酸化する場合 6.1.3で採取した試料ガスの入ったフラスコをそのまま16
時間以上放置した後,1分間振り混ぜ,約5分間放置する。これを分析用試料溶液とする。
6.1.5
試料ガス採取量
次の式によって,標準状態[273.15 K(0 ℃),101.32 kPa]の試料ガス採取量を,乾きガス量(VSD)又
12
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
は湿りガス量(VSW)として算出する。
a) 乾きガス量を求める場合
1) 亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(Zn-NEDA法),イオンクロマトグラフ法及びフェ
ノールジスルホン酸吸光光度法(PDS法)の場合
(
)b
a
t
P
P
t
P
P
V
V
+
+
+
−
−
+
−
×
×
=
41
.
22
15
.
273
15
.
273
32
.
10115
.
273
i
ni
i
f
nf
f
u
SD
2) ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(NEDA法)の場合
+
−
+
−
×
×
=
i
i
f
nf
f
a
SD
15
.
273
15
.
273
32
.
10115
.
273
t
P
t
P
P
V
V
b) 湿りガス量を求める場合
1) 亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(Zn-NEDA法),イオンクロマトグラフ法及びフェ
ノールジスルホン酸吸光光度法(PDS法)の場合
(
)c
b
a
t
P
P
t
P
P
V
V
+
+
+
+
−
−
+
−
×
×
=
41
.
22
15
.
273
15
.
273
32
.
101
15
.
273
i
ni
i
f
nf
f
u
SW
2) ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(NEDA法)の場合
c
t
P
t
P
P
V
V
41
.
22
15
.
273
15
.
273
32
.
101
15
.
273
i
i
f
nf
f
a
SW
+
+
−
+
−
×
×
=
ここに,
VSD: 乾きガス量(mL)
VSW: 湿りガス量(mL)
Vu: 真空フラスコの内容積(Va mL)から吸収液量(20 mL)を
差し引いた値(mL)
Va: 真空フラスコの内容積(mL)
Pf: 試料ガスを採取し,放置後の真空フラスコ内の圧力(kPa)
Pnf: t1 ℃における水の飽和水蒸気圧(kPa)
Pi: 試料ガスを採取する前の真空フラスコ内の圧力(kPa)
Pni: ti ℃における水の飽和水蒸気圧(kPa)
ti: Piを測定したときの温度(℃)
tf: Pfを測定したときの温度(℃)
a4): 吸収液に捕集された分析対象成分ガス(mol)
b4): 吸収液に捕集された分析対象成分以外のガス(mol)
c4): JIS Z 8808の6.(排ガス中の水分量の測定)によって求め
た水分の量(mol)
273.15: 0 ℃に対する絶対温度(K)
101.32: 1気圧に対応する圧力(kPa)
22.41: 標準状態における1ミリモルの気体の体積(mL)
注4) 無視しても差し支えない場合が多い。
Pnf及びPniについては,表2による。また,試料ガス採取の前後に測定した温度(ti及びtf)の差
が2 ℃以内のときには,Pni=Pnfとみなすことによって,次の式から試料採取量を求めてもよい。
(
)b
a
P
P
t
V
V
+
+
−
×
+
×
=
41
.
22
32
.
101
15
.
273
15
.
273
i
f
f
u
SD
(
)c
b
a
P
P
t
V
V
+
+
+
−
×
+
×
=
41
.
22
32
.
101
15
.
273
15
.
273
i
f
f
u
SW
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K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−水の飽和蒸気圧
単位 Pa
t/℃
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
0.
611.21
615.67
620.15
624.67
629.21
633.78
638.38
643.01
647.67
652.36
1.
657.08
661.83
666.61
671.42
676.26
681.14
686.04
690.98
695.94
700.94
2.
705.97
711.03
716.13
721.26
726.41
731.61
736.83
742.09
747.38
752.70
3.
758.06
763.45
768.88
774.34
779.83
785.36
790.92
796.52
802.15
807.82
4.
813.52
819.26
825.03
830.84
836.69
842.57
848.49
854.45
860.44
866.47
5.
872.54
878.64
884.79
890.97
897.19
903.44
909.74
916.07
922.45
928.86
6.
935.31
941.80
948.34
954.91
961.52
968.17
974.86
981.60
988.37
995.19
7.
1 002.0
1 008.9
1 015.9
1 022.9
1 029.9
1 037.0
1 044.1
1 051.2
1 058.4
1 065.7
8.
1 072.9
1 080.3
1 087.6
1 095.1
1 102.5
1 110.0
1 117.6
1 125.2
1 132.8
1 140.5
9.
1 148.2
1 156.0
1 163.8
1 171.7
1 179.6
1 187.6
1 195.6
1 203.7
1 211.8
1 219.9
10.
1 228.1
1 236.4
1 244.7
1 253.0
1 261.4
1 269.9
1 278.4
1 286.9
1 295.5
1 304.2
11.
1 312.9
1 321.7
1 330.5
1 339.3
1 348.2
1 357.2
1 366.2
1 375.3
1 384.4
1 393.5
12.
1 402.8
1 412.1
1 421.4
1 430.8
1 440.2
1 449.7
1 459.3
1 468.9
1 478.5
1 488.2
13.
1 498.0
1 507.8
1 517.7
1 527.7
1 537.7
1 547.7
1 557.9
1 568.0
1 578.3
1 588.6
14.
1 598.9
1 609.3
1 619.8
1 630.3
1 640.9
1 651.6
1 662.3
1 673.0
1 683.9
1 694.8
15.
1 705.7
1 716.7
1 727.8
1 739.0
1 750.2
1 761.4
1 772.8
1 784.2
1 795.6
1 807.1
16.
1 818.7
1 830.4
1 842.1
1 853.9
1 865.8
1 877.7
1 889.7
1 901.7
1 913.8
1 926.0
17.
1 938.3
1 950.6
1 963.0
1 975.5
1 988.0
2 000.6
2 013.3
2 026.0
2 038.8
2 051.7
18.
2 064.7
2 077.7
2 090.8
2 104.0
2 117.2
2 130.5
2 143.9
2 157.4
2 170.9
2 184.5
19.
2 198.2
2 212.0
2 225.8
2 239.7
2 253.7
2 267.8
2 281.9
2 296.1
2 310.4
2 324.8
20.
2 339.2
2 353.8
2 368.4
2 383.1
2 397.8
2 412.7
2 427.6
2 442.6
2 457.7
2 472.9
21.
2 488.2
2 503.5
2 518.9
2 534.4
2 550.0
2 565.7
2 581.4
2 597.3
2 613.2
2 629.2
22.
2 645.3
2 661.5
2 677.7
2 694.1
2 710.5
2 727.1
2 743.7
2 760.4
2 777.2
2 794.1
23.
2 811.0
2 828.1
2 845.2
2 862.5
2 879.8
2 897.2
2 914.8
2 932.4
2 950.1
2 967.9
24.
2 985.8
3 003.7
3 021.8
3 040.0
3 058.3
3 076.6
3 095.1
3 113.6
3 132.3
3 151.1
25.
3 169.9
3 188.9
3 207.9
3 227.0
3 246.3
3 265.6
3 285.1
3 304.6
3 324.3
3 344.0
26.
3 363.9
3 383.8
3 403.9
3 424.0
3 444.3
3 464.7
3 485.2
3 505.7
3 526.4
3 547.2
27.
3 568.1
3 589.1
3 610.2
3 631.5
3 652.8
3 674.2
3 695.8
3 717.4
3 739.2
3 761.1
28.
3 783.1
3 805.2
3 827.4
3 849.7
3 872.2
3 894.7
3 917.4
3 940.2
3 963.1
3 986.1
29.
4 009.2
4 032.5
4 055.8
4 079.3
4 102.9
4 126.6
4 150.5
4 174.4
4 198.5
4 222.7
30.
4 247.0
4 271.5
4 296.0
4 320.7
4 345.5
4 370.5
4 395.5
4 420.7
4 446.0
4 471.5
31.
4 497.0
4 522.7
4 548.5
4 574.5
4 600.5
4 626.7
4 653.1
4 679.5
4 706.1
4 732.8
32.
4 759.7
4 786.7
4 813.8
4 841.0
4 868.4
4 895.9
4 923.6
4 951.4
4 979.3
5 007.4
33.
5 035.6
5 063.9
5 092.4
5 121.0
5 149.7
5 178.6
5 207.7
5 236.8
5 266.2
5 295.6
34.
5 325.2
5 355.0
5 384.8
5 414.9
5 445.1
5 475.4
5 505.9
5 536.5
5 567.2
5 598.1
35.
5 629.2
5 660.4
5 691.8
5 723.3
5 754.9
5 786.8
5 818.7
5 850.8
5 883.1
5 915.5
36.
5 948.1
5 980.8
6 013.7
6 046.8
6 080.0
6 113.3
6 146.9
6 180.5
6 214.4
6 248.4
37.
6 282.5
6 316.9
6 351.3
6 386.0
6 420.8
6 455.8
6 490.9
6 526.2
6 561.7
6 597.3
38.
6 633.1
6 669.1
6 705.2
6 741.5
6 778.0
6 814.7
6 851.5
6 888.5
6 925.6
6 963.0
39.
7 000.5
7 038.2
7 076.0
7 114.1
7 152.3
7 190.7
7 229.2
7 268.0
7 306.9
7 346.0
40.
7 385.3
7 424.8
7 464.4
7 504.2
7 544.3
7 584.5
7 624.8
7 665.4
7 706.2
7 747.1
14
K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−水の飽和蒸気圧(続き)
単位 Pa
t/℃
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
41.
7 788.2
7 829.6
7 871.1
7 912.8
7 954.6
7 996.7
8 039.0
8 081.5
8 124.1
8 167.0
42.
8 210.0
8 253.2
8 296.7
8 340.3
8 384.1
8 428.2
8 472.4
8 516.8
8 561.5
8 606.3
43.
8 651.3
8 696.5
8 742.0
8 787.6
8 833.5
8 879.5
8 925.8
8 972.3
9 018.9
9 065.8
44.
9 112.9
9 160.2
9 207.7
9 255.5
9 303.4
9 351.6
9 399.9
9 448.5
9 497.3
9 546.3
45.
9 595.6
9 645.0
9 694.7
9 744.6
9 794.7
9 845.0
9 895.6
9 946.4
9 997.4
10 049.
46.
10 100.
10 152.
10 204.
10 256.
10 308.
10 361.
10 414.
10 467.
10 520.
10 573.
47.
10 627.
10 681.
10 735.
10 790.
10 845.
10 899.
10 955.
11 010.
11 066.
11 122.
48.
11 178.
11 234.
11 291.
11 348.
11 405.
11 462.
11 520.
11 578.
11 636.
11 694.
49.
11 753.
11 812.
11 871.
11 930.
11 990.
12 049.
12 110.
12 170.
12 231.
12 292.
50.
12 353.
12 414.
12 476.
12 538.
12 600.
12 663.
12 725.
12 788.
12 852.
12 915.
51.
12 979.
13 043.
13 107.
13 172.
13 237.
13 302.
13 368.
13 433.
13 499.
13 566.
52.
13 632.
13 699.
13 766.
13 833.
13 901.
13 969.
14 037.
14 106.
14 175.
14 244.
53.
14 313.
14 383.
14 453.
14 523.
14 594.
14 665.
14 736.
14 807.
14 879.
14 951.
54.
15 023.
15 096.
15 169.
15 242.
15 316.
15 389.
15 464.
15 538.
15 613.
15 688.
55.
15 763.
15 839.
15 915.
15 991.
16 068.
16 145.
16 222.
16 299.
16 377.
16 455.
56.
16 534.
16 613.
16 692.
16 771.
16 851.
16 931.
17 012.
17 093.
17 174.
17 255.
57.
17 337.
17 419.
17 501.
17 584.
17 667.
17 750.
17 834.
17 918.
18 003.
18 087.
58.
18 173.
18 258.
18 344.
18 430.
18 516.
18 603.
18 690.
18 778.
18 866.
18 954.
59.
19 043.
19 131.
19 221.
19 310.
19 400.
19 491.
19 581.
19 672.
19 764.
19 856.
60.
19 948.
20 040.
20 133.
20 226.
20 320.
20 414.
20 508.
20 603.
20 698.
20 793.
61.
20 889.
20 985.
21 082.
21 179.
21 276.
21 374.
21 472.
21 571.
21 669.
21 769.
62.
21 868.
21 968.
22 069.
22 170.
22 271.
22 372.
22 474.
22 577.
22 679.
22 783.
63.
22 886.
22 990.
23 094.
23 199.
23 304.
23 410.
23 516.
23 622.
23 729.
23 836.
64.
23 944.
24 052.
24 160.
24 269.
24 379.
24 488.
24 598.
24 709.
24 820.
24 931.
65.
25 043.
25 155.
25 268.
25 381.
25 494.
25 608.
25 723.
25 837.
25 953.
26 068.
66.
26 184.
26 301.
26 418.
26 535.
26 653.
26 772.
26 890.
27 010.
27 129.
27 249.
67.
27 370.
27 491.
27 612.
27 734.
27 857.
27 979.
28 103.
28 226.
28 351.
28 475.
68.
28 600.
28 726.
28 852.
28 979.
29 106.
29 233.
29 361.
29 489.
29 618.
29 748.
69.
29 877.
30 008.
30 138.
30 270.
30 402.
30 534.
30 667.
30 800.
30 933.
31 068.
70.
31 202.
31 338.
31 473.
31 609.
31 746.
31 883.
32 021.
32 159.
32 298.
32 437.
71.
32 577.
32 717.
32 858.
32 999.
33 140.
33 283.
33 425.
33 569.
33 713.
33 857.
72.
34 002.
34 147.
34 293.
34 439.
34 586.
34 734.
34 882.
35 030.
35 179.
35 329.
73.
35 479.
35 630.
35 781.
35 933.
36 085.
36 238.
36 391.
36 545.
36 700.
36 855.
74.
37 010.
37 166.
37 323.
37 480.
37 638.
37 796.
37 955.
38 115.
38 275.
38 436.
75.
38 597.
38 758.
38 921.
39 084.
39 247.
39 411.
39 576.
39 741.
39 907.
40 073.
76.
40 240.
40 408.
40 576.
40 744.
40 914.
41 084.
41 254.
41 425.
41 597.
41 769.
77.
41 942.
42 116.
42 290.
42 464.
42 640.
42 815.
42 992.
43 169.
43 347.
43 525.
78.
43 704.
43 884.
44 064.
44 245.
44 426.
44 608.
44 791.
44 974.
45 158.
45 343.
79.
45 528.
45 714.
45 900.
46 088.
46 275.
46 464.
46 653.
46 843.
47 033.
47 224.
80.
47 416.
47 608.
47 801.
47 994.
48 189.
48 384.
48 579.
48 776.
48 972.
49 170.
15
K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−水の飽和蒸気圧(続き)
単位 Pa
t/℃
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
81.
49 368.
49 567.
49 767.
49 967.
50 168.
50 370.
50 572.
50 775.
50 979.
51 183.
82.
51 388.
51 594.
51 800.
52 007.
52 215.
52 424.
52 633.
52 843.
53 053.
53 265.
83.
53 477.
53 689.
53 903.
54 117.
54 332.
54 547.
54 764.
54 981.
55 198.
55 417.
84.
55 636.
55 856.
56 076.
56 298.
56 520.
56 743.
56 966.
57 190.
57 415.
57 641.
85.
57 868.
58 095.
58 323.
58 552.
58 781.
59 011.
59 242.
59 474.
59 707.
59 940.
86.
60 174.
60 409.
60 644.
60 881.
61 118.
61 356.
61 594.
61 834.
62 074.
62 315.
87.
62 557.
62 799.
63 042.
63 286.
63 531.
63 777.
64 024.
64 271.
64 519.
64 768.
88.
65 017.
65 268.
65 519.
65 771.
66 024.
66 278.
66 532.
66 788.
67 044.
67 301.
89.
67 559.
67 817.
68 077.
68 337.
68 598.
68 860.
69 123.
69 386.
69 651.
69 916.
90.
70 182.
70 449.
70 717.
70 986.
71 255.
71 526.
71 797.
72 069.
72 342.
72 616.
91.
72 890.
73 166.
73 442.
73 719.
73 998.
74 277.
74 556.
74 837.
75 119.
75 401.
92.
75 685.
75 969.
76 254.
76 540.
76 827.
77 115.
77 404.
77 693.
77 984.
78 276.
93.
78 568.
78 861.
79 155.
79 450.
79 746.
80 043.
80 341.
80 640.
80 940.
81 240.
94.
81 542.
81 844.
82 148.
82 452.
82 757.
83 064.
83 371.
83 679.
83 988.
84 298.
95.
84 609.
84 921.
85 234.
85 547.
85 862.
86 178.
86 495.
86 812.
87 131.
87 451.
96.
87 771.
88 093.
88 415.
88 739.
89 063.
89 389.
89 715.
90 043.
90 371.
90 701.
97.
91 031.
91 362.
91 695.
92 028.
92 363.
92 698.
93 035.
93 372.
93 711.
94 050.
98.
94 391.
94 732.
95 075.
95 418.
95 763.
96 109.
96 455.
96 803.
97 152.
97 502.
99.
97 853.
98 204.
98 557.
98 911.
99 266.
99 623.
99 980.
100 338.
100 697.
101 058.
100. 101 419.
101 782.
102 145.
102 510.
102 875.
103 242.
103 610.
103 979.
104 349.
104 720.
注記 SONNTAG(1990)による。温度目盛は,ITS-90。
6.2
注射筒法
注射筒法は,次による。
この方法は,Zn-NEDA法,NEDA法,イオンクロマトグラフ法及びPDS法に適用する。
6.2.1
試薬及び試薬溶液の調製
6.1.1による。
6.2.2
器具及び装置
a) 試料ガス採取用器具
1) 試料ガス採取用注射筒 ガラス製弁を付けた容量500 mL又は200 mLのガラス注射筒でJIS K 0050
の附属書H(体積計の校正方法)に準じて器差付けしたもの[以下,注射筒(K)という。]。
2) 吸収液注入用注射筒 6.1.2 a) 2)による。
3) オゾン又は酸素添加用注射筒 6.1.2 a) 3)による。
b) 試料ガス採取装置 図2 a)に例示する構成のうちS1〜S3を図6に例示する構成としたもの。
c) オゾン発生装置 6.1.2 d)による(図4)。
6.2.3
採取操作
採取操作は,次のとおり行う。
なお,ここに示す記号は図2 a)及び図6による。
a) 注射筒(K)の弁(P)を開いて,吸収液を数mL吸入する。注射筒の筒先を上にし,弁を開いた状態
で内筒を最大目盛までゆっくり引いた後,再び内筒をゆっくり押し上げ,吸収液で内壁を十分に湿ら
16
K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
せておく5)。次に吸収液及び空気を排出した後,弁(P)を閉じる。
注5) 注射筒の内壁を吸収液で湿らしておくと,ガス漏れを防ぐことができる。
b) 注射筒(K)をシリコーンゴム管(S4)によって装置に連結する。流路切換弁(R)を上向きに開き(),
吸引ポンプ(J)を作動させ,配管内に水分が凝縮しなくなるまで試料ガスを吸引する。
c) 流路切換弁(R)を閉じ(),直ちに注射筒(K)の弁(P)を開け,内筒を引いて試料ガスを取り,
弁(P)を閉じる。流路切換弁(R)をもとに戻し(),吸引ポンプ(J)を停止する。試料ガス採取
量は注射筒(K)の容量が500 mLの場合は400 mL程度,容量200 mLの場合は150 mL程度とする。
なお,内筒の吸引操作は一動作で行う。
d) 注射筒(K)を装置からシリコーンゴム管(S4)の部分で取り外し,室温になるまで放置した後,試
料ガス採取目盛(Va)を読み,同時に大気圧(Pa)及び室温(ts)を測定し記録する。
e) 注射筒(L)に用いる分析法ごとに規定された6.1.1 b)の4.1)〜4.4)のいずれかの吸収液20 mLを入れ
た後,注射筒(K)と図7のように連結し,注射筒(K)の弁(P)を開き,注射筒(L)の内筒を押
して吸収液を注入する。弁(P)を閉じた後,注射筒(L)を取り外し,直ちに注射筒(K)を1分間
振り混ぜる。ただし,NEDA法の場合の吸収液の量は6.1.1 b)に同じとする。また,試料ガスの採取か
ら吸収液を注入して振り混ぜるまでの時間は10分以内とする。
K :試料ガス採取用注射筒(K)
P :注射筒(K)用弁
L :注射筒
N :T字管
R :流路切換弁
S1,S2,S3,S4 :シリコーンゴム管
図6−試料ガス採取装置の例
図7−吸収液の注入法の例
6.2.4
分析用試料溶液の調製
調製は,次のとおり行う。
a) 亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(Zn-NEDA法)の場合
1) オゾン発生装置から発生したオゾンを含む酸素30 mLをオゾン添加用注射筒(M)にとり,これを
直ちに,6.2.3によって採取した試料ガスの入った注射筒(K)に連結し,弁(P)を開き,静かに
17
K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注射筒(M)の内筒を押して,オゾンを含む酸素を注射筒(K)内に入れる。弁(P)を閉じ,注射
筒(M)を外す。
2) 注射筒(K)を1分間振り混ぜ,約5分間放置する。これを分析用試料溶液とする。
b) ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(NEDA法)の場合
1) 注射筒(K)の内容液を全量フラスコ100 mLに移し,更に注射筒内を水で洗浄し,洗液も全量フラ
スコに移し入れる。
2) 全量フラスコの栓を開いて80 ℃の水浴中で30分間静置した後,全量フラスコを水浴から取り出し,
流水で室温まで冷やし,標線まで水を加え,栓をしてよく振る。これを分析用試料溶液とする。
c) イオンクロマトグラフ法の場合
1) オゾンで酸化する場合
1.1) a) 1)の操作を行う。
1.2) 注射筒(K)を1分間振り混ぜ,約5分間放置する。
1.3) 注射筒(K)内の内筒液を全量フラスコ100 mLに移し,水を標線まで加える。これを分析用試料
溶液とする。
2) 酸素で酸化する場合 1.1)〜1.3)と同様に操作する。ただし,1.1)ではオゾンを含む酸素の代わりに
試料ガス採取量100 mLにつき酸素約20 mLを用い,1.2)では放置時間を2時間以上とする。
3) 試料ガス中の残存酸素で酸化する場合 6.2.3で採取した試料ガスの入った注射筒をそのまま16時
間以上放置した後,以下1.2)〜1.3)と同様に操作する。
d) フェノールジスルホン酸吸光光度法(PDS法)の場合
1) オゾンで酸化する場合 c) 1.1)〜c) 1.2)と同様に操作する。
2) 酸素で酸化する場合 c) 1.1)〜c) 1.2)と同様に操作する。ただし,c) 1.1)ではオゾンを含む酸素の代
わりに試料ガス採取量100 mLにつき酸素約20 mLを用い,c) 1.2)では放置時間を2時間以上とする。
3) 試料ガス中の残存酸素で酸化する場合 6.2.3で採取した試料ガスの入った注射筒をそのまま16時
間以上放置した後,1分間振り混ぜ,約5分間放置する。これを分析用試料溶液とする。
6.2.5
試料ガスの採取量
次の式によって,標準状態(273.15 K,101.32 kPa)の試料ガスの採取量を,乾きガス量(VSD)又は湿
りガス量(VSW)として算出する。
a) 乾きガス量を求める場合
32
.
101
15
.
27315
.
273
ns
a
s
a
SD
P
P
t
V
V
−
×
+
×
=
b) 湿りガス量を求める場合
c
P
P
t
V
V
41
.
22
32
.
101
15
.
27315
.
273
ns
a
s
a
SW
+
−
×
+
×
=
ここに,
VSD: 乾きガス量(mL)
VSW: 湿りガス量(mL)
Va: 注射筒(K)内に吸引した試料ガスの採取目盛(mL)
Pa: 大気圧(kPa)
Pns: ts ℃における飽和水蒸気圧(kPa)
ts: 試料ガスを採取し放置後の室温(℃)
c: JIS Z 8808の6.(排ガス中の水分量の測定)で求めた水
分の量(mol)
18
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6.3
吸収瓶法
この方法は,ザルツマン吸光光度法に適用する。
6.3.1
試薬及び試薬溶液の調製
a) 試薬
1) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
2) スルファニル酸 JIS K 8586に規定するもの。
3) N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩 JIS K 8197に規定するもの。
4) 窒素 JIS K 1107に規定する窒素の2級のもの。
b) 試薬溶液の調製
1) N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩溶液(1 g/L) N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩0.1
gを水100 mLに溶かす。
2) 吸収発色液 スルファニル酸5 gを,酢酸50 mLを含む温水約900 mLに溶かす。冷却後,N-1-ナフ
チルエチレンジアミン二塩酸塩溶液(1 g/L)50 mLを加え,水で全量を1 000 mLとし,褐色瓶にた
くわ(貯)える。
6.3.2
器具及び装置
a) 試料ガス採取用器具
1) 吸収瓶 毛管の先端にガラスボールフィルターの付いたもの。図8にその例を示す。
2) 試料ガス採取用注射筒 JIS T 3201に規定する容量200 mLのもの。あらかじめJIS K 0050の附属
書H(体積計の校正方法)に準じて体積の器差付けをしておく[以下,注射筒(F)という。]。
3) 窒素添加用注射筒 JIS T 3201に規定する容量200 mLのもの。
b) 試料ガス採取装置 図9に例示する構成で,6.1.2 c)の規定と同様な条件を備えていなければならない。
6.3.3
採取操作
採取操作は,次のとおり行う。
ここに示す記号は,図9による。
a) 6.3.1 b) 2)で調製した吸収発色液25 mLを吸収瓶1個に入れる。
b) 停止弁(J)を閉じ,吸引ポンプ(I)を作動させ,配管内部を試料ガスで十分に置換する。
c) 吸収瓶(E)及び注射筒(F)を試料ガス採取装置に接続する。
d) 停止弁(J)を開き,試料ガス約100 mLを注射筒(F)を用いて吸引する。
なお,二酸化窒素検量線用溶液5 mLを全量フラスコ25 mLにとり,吸収発色液を標線まで加えた
ものを手元におき,これより濃い場合は,次の試料ガス採取時に採取量を減らす。
e) 停止弁(J)を閉じ,試料ガス採取目盛(Va)を読む。同時に大気圧(Pa)及び周囲の温度(tf)を記
録する。
f)
吸収瓶(E)及び注射筒(F)を試料ガス採取装置から外す。
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単位 mm
図8−吸収瓶の例
A :試料ガス採取管
B :保温材
C :ろ過材
D :ヒーター
D' :ヒーター
E :吸収瓶
F :試料ガス採取用注射筒
G :洗浄瓶(水を入れる。)
H :乾燥管
I :吸引ポンプ
J :停止弁
K :シリコーンゴム管
図9−試料ガス採取装置の例
6.3.4
分析用試料溶液の調製
調製は,次のとおり行う。
a) 窒素添加用注射筒に窒素200 mLをとる。
b) 吸収瓶の入口側に窒素の入った注射筒を接続し,窒素を流量約100 mL/minで通し,吸収瓶の空間に残
存する一酸化窒素を追い出す。この溶液を分析用試料溶液とする。
なお,一酸化窒素の追い出し操作は,試料ガス採取後,速やかに行う。また,ここで調製した分析
用試料溶液は,既に発色しているので20分後には7.5.3によって吸光度の測定を行う。
6.3.5
試料ガス採取量
6.2.5による。
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7
化学分析法
7.1
亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(Zn-NEDA法)
7.1.1
試薬及び試薬溶液の調製
a) 試薬,材料
1) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
2) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
3) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。
4) 酢酸ナトリウム三水和物 JIS K 8371に規定するもの。
5) スルファニルアミド JIS K 9066に規定するもの。
6) N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩 JIS K 8197に規定するもの。
7) 硝酸カリウム JIS K 8548に規定するもの。
8) 硝酸イオン標準液(NO3−:1 000 mg/L)
9) 亜鉛粉末 JIS K 8013に規定する窒素酸化物分析用で,硝酸イオンの亜硝酸イオンへの還元率が
90 %以上のもの。窒素を封入してある亜鉛粉末は,開封しなければ長期間安定であるが,開封後は
還元率が次第に低下するので,窒素を封入するなど酸化防止に注意しなければならない。
10) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種B。
b) 試薬溶液の調製
1) 塩酸(1+1)
2) 水酸化ナトリウム(100 g/L)
3) スルファニルアミド溶液 スルファニルアミド3.33 gをビーカーにはかりとり,塩酸(1+1)10 mL
と水50 mLを加えて溶かし,別に酢酸ナトリウム三水和物250 gを約400 mLの水に溶かした溶液
を加える。更に酢酸又は水酸化ナトリウム(100 g/L)を加えて,pH7±0.1に調節した後,水を加え
て全量1 000 mLとしたもの。この溶液は淡黄色に着色するまで使用できる。
4) N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩溶液(1 g/L) 6.3.1 b) 1)による。
5) 窒素酸化物標準液(NO2:100 μL/mL) 硝酸カリウムを乾燥器中で105±2 ℃で2時間加熱乾燥し
た後,デシケーター中で放冷する。その0.451 gをとり,水に溶かして全量フラスコ1 000 mLに洗
い移し,水を標線まで加える。この値は,溶液1 mL中に273.15 K,101.32 kPaのNO2が100 μL含
まれることに相当する。
6) 窒素酸化物標準液(NO2:1 μL/mL) 5)の窒素酸化物標準液(NO2:100 μL/mL)10 mLを全量フ
ラスコ1 000 mLにとり,水を標線まで加える。この溶液の代わりにa) 8)の硝酸イオン標準液
(NO3−:1 000 mg/L)を希釈して用いてもよい。
なお,窒素酸化物標準液は使用時に調製する。
7.1.2
定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) 6.1.4 a)又は6.2.4 a)で調製した分析用試料溶液を全量フラスコ100 mLに移し,スルファニルアミド溶
液15 mLを加えて混合する。亜鉛粉末0.5 gを加え,直ちに水を標線まで加えて1分間振り混ぜる。
なお,亜鉛粉末の種類によっては振り混ぜ条件が定量値に影響することがあるので,振り混ぜ条件
は常に一定にしなければならない。あらかじめ最適の条件を求めておくとよい。
b) 乾いたろ紙を用いて,未反応の亜鉛粉末をこし分け,ろ液は,初めの約20 mLを捨てた後,乾いたビ
ーカー100 mLに受ける。
21
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c) ろ液20 mLを全量フラスコ25 mLにとり,塩酸(1+1)3 mL,N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸
塩溶液1 mLを加え,水を標線まで加えてよく振り混ぜた後,15〜30 ℃で約15分間放置する。ただ
し,ろ液は,定量範囲を超える場合は10 mL又は5 mLをとる。
d) この溶液の一部を吸収セルにとり,7.1.3で調製した空試験液を対照液として,波長545 nm付近の吸
光度を測定する。
e) 7.1.4によって作成した検量線から,この操作で用いた分析用試料溶液中の窒素酸化物の体積(μL)を
求める。
7.1.3
空試験液の調製
a) 真空フラスコ法の場合 試料ガスの代わりに空気を用いて6.1.3のa)〜h)及び6.1.4 a)の操作を行う。
続いて7.1.2のa)〜c)に準じて操作する。
b) 注射筒法の場合 試料ガスの代わりに試料ガス採取量とほぼ同量の空気をとり,6.2.3のa)〜e)及び
6.2.4 a)の1)〜2)の操作を行う。続いて7.1.2のa)〜c)に準じて操作する。
7.1.4
検量線の作成
a) 窒素酸化物標準液(NO2:1 μL/mL)1〜50 mLを数個の全量フラスコ100 mLに段階的にとり,それぞ
れに6.1.1 b) 4.1)で調製した吸収液20 mLを加える。
b) a)で調製した試料に7.1.2のa)〜c)に準じて操作を行った後,窒素酸化物標準液を加えないで操作した
空試験の溶液を対照液として,波長545 nm付近の吸光度を測定し,窒素酸化物の体積(μL)と吸光
度との関係線を作成する。
なお,7.1.2 c)の操作でろ液は20 mLを用いる。
7.1.5
計算
試料ガス中の窒素酸化物の濃度を,次の式によって算出する。
S
V
000
1
V
n
V
C
×
×
=
S
W
000
1
05
.2
V
n
V
C
×
×
×
=
05
.2
V
W
×
=C
C
ここに,
CV: 試料ガス中の窒素酸化物の体積分率(vol ppm)
CW: 試料ガス中の窒素酸化物を二酸化窒素として表したとき
の質量濃度(mg/m3)
V: 検量線から求めた窒素酸化物の体積(μL)
VS: 6.1.5又は6.2.5によって算出した試料ガス採取量(mL)
(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW)
n: 液量補正[7.1.2 c)でろ液量が20 mLのときは1,10 mLの
ときは2,5 mLのときは4とする。]
2.05: 窒素酸化物1 vol ppmに相当する二酸化窒素(NO2)として
の質量濃度(mg/m3),(46.01/22.41)
7.2
ナフチルエチレンジアミン吸光光度法(NEDA法)
7.2.1
試薬及び試薬溶液の調製方法
a) 試薬
1) スルファニルアミド JIS K 9066に規定するもの。
2) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
3) N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩 JIS K 8197に規定するもの。
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4) 亜硝酸ナトリウム JIS K 8019に規定するもの。
5) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000 mg/L)
6) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。
b) 試薬溶液の調製
1) 塩酸酸性スルファニルアミド塩酸溶液(5 g/L) 全量フラスコ200 mLに水50 mLを入れ,スルフ
ァニルアミド1.0 gを溶かす。更に塩酸112 mLを加えた後,水を標線まで加える。
2) N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩溶液(1 g/L) 6.3.1 b) 1)による。
3) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:250 mg/L)6) 亜硝酸ナトリウムを105±2 ℃で約4時間加熱し,デ
シケーター中で放冷する。JIS K 8019によって亜硝酸ナトリウムの純度を求め,NaNO2 100 %に対
して375 mgに相当する亜硝酸ナトリウムをとり,少量の水に溶かす。これに水酸化ナトリウム
0.2 gを加えて溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水とともに移し入れ,水を標線まで加える。
注6) この溶液は,密栓して冷暗所で保存しておけば,少なくとも3か月間は安定である。
4) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:20 mg/L) 3)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:250 mg/L)40 mLを,
全量フラスコ500 mLにとり,水を標線まで加える。又はa) 5)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000
mg/L)2 mLを全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加える。
なお,亜硝酸イオン標準液は使用時に調製する。
5) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:100 mg/L) 3)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:250 mg/L)40 mLを全
量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加える。又はa) 5)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000 mg/L)
10 mLを全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加える。
なお,亜硝酸イオン標準液は使用時に調製する。
7.2.2
定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) 6.1.4 b)又は6.2.4 b)で調製した分析用試料溶液から20 mLを全量フラスコ100 mLにとり,塩酸酸性ス
ルファニルアミド塩酸溶液(5 g/L)10 mLとN-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩溶液(1 g/L)5 mL
を加え,水で標線に合わせてよく振る。
なお,塩酸酸性スルファニルアミド塩酸溶液(5 g/L)を加えると中和され,二酸化炭素が突然出て
くるので中和点付近ではこの溶液を振りながら少しずつ加える。
b) この溶液を15〜30 ℃で約15分間放置した後,7.2.3で調製した空試験溶液を同様に操作したものを対
照液として波長545 nm付近の吸光度を測定する。
7.2.3
空試験液の調製
6.1.1 b) 4.2)の吸収液50 mLと6.1.1 b) 2)の硫酸銅(II)溶液5 mLとを全量フラスコ100 mLに入れる。
続いて6.1.4 b) 4)の操作を行う。この溶液を空試験液として用いる。
7.2.4
検量線の作成
検量線の作成は,次のとおり行う。
a) 予想される試料中の窒素酸化物の濃度に応じ,7.2.1 b) 4)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:20 mg/L)又
は7.2.1 b) 5)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:100 mg/L)1〜5 mLを段階的にとり,それぞれ100 mL全
量フラスコに入れる。
b) それぞれの真空フラスコ(E)にあらかじめ混合した6.1.1 b) 4.2)の吸収液50 mLと6.1.1 b) 2)の硫酸銅
(II)溶液5 mLずつとを,吸収液注入用注射筒を用いて入れ,3分間激しく振るか,又は1分間激し
く振った後,2分間振とう器で振とうする。注射筒法の場合は,真空フラスコ(E)に変えて注射筒(K)
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を用い,試料ガス採取量と同量の空気を入れる。
c) この溶液をそれぞれa)の全量フラスコに移し,更に真空フラスコ(E)をそれぞれ15 mLの水で2回
洗浄し,洗液も全量フラスコに移し入れる。
d) 全量フラスコの栓を開いて80 ℃の水浴中で30分間静置した後,全量フラスコを水浴から取り出し,
流水で室温まで冷やし,標線まで水を加え,栓をしてよく振る。この操作に用いた全量フラスコは,
他の用途に使わないことが望ましい。
e) 以下,7.2.2に準じて操作する。
注記 次の妨害物質については,十分留意する必要がある。
a) 二酸化硫黄は,気相で一酸化窒素及び二酸化窒素と反応して妨害するので,二酸化硫黄
を液相に移して硫酸イオンとして妨害を除く。
b) 塩化水素は,排ガス中の濃度が365 mg/m3以下なら分析に影響しない。
c) 銅(II)イオンは,高濃度で存在するとアゾ色素の生成を抑制する。
d) 一酸化炭素及び二酸化炭素は妨害しない。
e) 一酸化二窒素は100 mg/m3まで妨害しない(より高濃度での調査はしていない。)。
f)
アンモニアは20 mg/m3まで妨害しない(より高濃度での調査はしていない。)。
g) 三酸化硫黄は100 mg/m3まで,ふっ化水素は10 mg/m3まで妨害しない(より高濃度での
調査はしていない。)。
7.2.5
計算
試料ガス中の窒素酸化物の濃度を,次の式によって算出する。
6
S
V
10
100
487
.0
×
′
×
×
=
V
V
V
C
6
S
W
10
100×
′
×
=
V
V
V
C
ここに,
CV: 試料ガス中の窒素酸化物の体積分率(vol ppm)
CW: 試料ガス中の窒素酸化物の質量濃度(mg/m3)
V: 検量線から求めた二酸化窒素の質量(mg)
V': 分析用試料溶液の採取量(20 mL)
VS: 試料ガス採取量(mL)
(乾きガスの場合VSD,湿りガスの場合VSW)
0.487: 二酸化窒素1 mgに相当する二酸化窒素の体積(mL)
なお,この分析方法における下限値及び併行精度(繰返し標準偏差%)は,次のとおりとする。
− 定量下限値:光路長5 cmの吸収セルを使用した場合,2 mg/m3。
− 併行精度(繰返し標準偏差%):およそ50〜1 000 mg/m3のNOx濃度レベルで3 %以内。
7.3
イオンクロマトグラフ法
7.3.1
試薬及び試薬溶液の調製
a) 試薬
1) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
2) ほう酸 JIS K 8863に規定するもの。
3) 炭酸水素ナトリウム JIS K 8622に規定するもの。
4) 炭酸ナトリウム JIS K 8625に規定するもの。
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5) 四ほう酸ナトリウム十水和物 JIS K 8866に規定するもの。
6) 硝酸カリウム JIS K 8548に規定するもの。
7) 亜硝酸ナトリウム JIS K 8019に規定するもの。
8) フタル酸
9) グルコン酸カリウム
10) アセトニトリル JIS K 8032に規定するもの。
11) グリセリン JIS K 8295に規定するもの。
12) p-ヒドロキシ安息香酸
13) 2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(ビス-トリス)
JIS K 9808に規定するもの。
14) 2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール JIS K 9704に規定するもの。
15) 硝酸イオン標準液(NO3−:1 000 mg/L)
16) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000 mg/L)
b) 試薬溶液の調製
1) 溶離液 装置の種類及び使用する分離カラムの種類によって異なるので,測定対象イオンのそれぞ
れが分離度(R)1.3以上で分離できるものを用いる。分離度の確認は,JIS K 0127の10.[データ
の質の管理(精度管理)]による。
注記 溶離液の例を,次に示す。
なお,分離カラムの特性に応じて,硝酸イオン及び亜硝酸イオンが分離度1.3以上で定
量できることを確認すれば,ここに示した以外の溶離液を用いてもよい。
− 炭酸水素塩−炭酸塩溶液 (1) 炭酸水素ナトリウム0.025 g(0.3 mmol)と炭酸ナトリ
ウム0.286 g(2.7 mmol)とを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水
を標線まで加える。
− 炭酸水素塩−炭酸塩溶液 (2) 炭酸水素ナトリウム0.143 g(1.7 mmol)と炭酸ナトリ
ウム0.191 g(1.8 mmol)とを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水
を標線まで加える。
− グルコン酸塩−四ほう酸塩−ほう酸溶液 グルコン酸カリウム0.305 g(1.3 mmol),
四ほう酸ナトリウム十水和物0.496 g(1.3 mmol),ほう酸1.855 g(30 mmol),アセト
ニトリル100 mL及びグリセリン5 mLを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で
洗い移し,水を標線まで加える。
− p-ヒドロキシ安息香酸−2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチ
ル-1,3-プロパンジオール溶液 p-ヒドロキシ安息香酸1.105 g(8.0 mmol)と2-[ビス
(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(ビス-
トリス)0.669 g(3.2 mmol)とを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,
水を標線まで加える。
− フタル酸−アミノヒドロキシメチルプロパンジオール溶液 フタル酸0.415 g(2.5
mmol)と2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール0.290 g(2.4 mmol),又
はフタル酸0.382 g(2.3 mmol)と2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール
0.303 g(2.5 mmol)とを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水を標
線まで加える。
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2) 再生液(除去液) サプレッサーの機能を再生又は継続的に維持するために用いる液体で,電気的
又は化学的に再生を行う場合に使用し,装置及びサプレッサーに最適なものを用いる。
注記 再生液及び再生材の例を,次に示す。
a) 水 箇条4 e)の水を電気分解して,再生液を生成する方式のサプレッサーに用いる。
b) 溶離液 検出器を通過した溶離液を電気分解して,再生液を生成する方式のサプレッ
サーに用いる。
c) 硫酸(12.5 mmol/L) 硫酸(1 mol/L)12.5 mLを水で1 Lとする。これを再生液とす
る。
d) イオン交換樹脂 陽イオン交換体を溶出液に混合する。
3) 硝酸イオン標準液(NO3−:1 mg/mL) 7.3.1 a) 15)の硝酸イオン標準液(NO3−:1 000 mg/L)のも
の。又は,硝酸カリウムをあらかじめ105±2 ℃で約4時間加熱乾燥し,デシケーター中で放冷す
る。その1.631 gをとり,水に溶かして全量フラスコ1 000 mLに移し入れ,水を標線まで加える。
使用時に調製する。
4) 硝酸イオン標準液(NO3−:0.1 mg/mL) 3)で調製した硝酸イオン標準液(NO3−:1 mg/mL)10 mL
を全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加える。
なお,硝酸イオン標準液は,使用時に調製する。
5) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 mg/mL) 7.3.1 a) 16)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000 mg/L)
のもの。又は,亜硝酸ナトリウムをあらかじめ105±2 ℃で約4時間加熱乾燥し,デシケーター中
で放冷する。その亜硝酸ナトリウムの純度をJIS K 8019によって求め,NaNO2100 %に対して1.500
gに相当する亜硝酸ナトリウムをとり,水に溶かして全量フラスコ1 000 mLに移し入れ,水を標線
まで加える。
なお,亜硝酸イオン標準液は使用時に調製する。
6) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:0.1 mg/mL) 5)で調製した亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 mg/mL)
10 mLを全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加える。
なお,亜硝酸イオン標準液は使用時に調製する。分析用試料溶液中に亜硝酸イオンが共存しない
ことが確認された場合(7.3.3の操作で亜硝酸イオンのピークが生じない)には,亜硝酸イオンの測
定に関係する試薬の調製及び操作は,全て必要ない。
7.3.2
器具及び装置
a) 試料導入器 分析用試料溶液の一定量を再現性よく装置に導入できる自動式のもの,又は装置内に組
み込まれた試料計量管(10〜250 μLの一定量)に,シリンジ1〜10 mLを用いて注入する手動式のも
の。
b) イオンクロマトグラフ イオンクロマトグラフには,サプレッサー方式とノンサプレッサー方式とが
あり,いずれを用いてもよい。
1) 分離カラム 内径2〜8 mm,長さ30〜300 mmの不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,陰イオン
交換体を充塡する。分析対象のイオンと隣接するイオンが分離度(R)1.3以上で分離できるもの。
2) プレカラム 濃縮,予備分離,異物除去のためのカラムで,必要に応じて分離カラムの前に装着す
る。内径2〜6 mm,長さ5〜50 mmの不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,分離管と同種類の陰
イオン交換体を充塡したもの。
3) サプレッサー 溶離液中のイオン種を電気伝導度検出器で高感度測定するために,溶離液を電気的
又は化学的に変化させて電気伝導率を低減させるための器具。サプレッサーには,膜透析形,カラ
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K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ム除去形及びサスペンジョン樹脂吸着形がある。
4) 検出器 電気伝導度検出器。
5) 記録部 JIS K 0127の4.2 f)(記録部)による。
7.3.3
定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) イオンクロマトグラフを測定可能な状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量(例えば1〜2
mL/min)で流しておく。サプレッサー付きの装置の場合には,分離カラムとサプレッサーの内側に溶
離液を流し,更にサプレッサーの外側には再生液を一定の流量で流しておく。
b) 試料導入器を用いて6.2.4 c)で調製した分析用試料溶液の一定量(10〜250 μL)をイオンクロマトグラ
フに導入し,クロマトグラムを記録する。
なお,特に低濃度の試料を測定する場合には,装置内の試料計量管の代わりに,分離カラムと同種
類の陰イオン交換体を充塡した濃縮カラムを用いるとよい。
c) クロマトグラム上の硝酸イオン又は亜硝酸イオンに相当するピークについて,ピーク面積又はピーク
高さを求める。
d) 7.3.5によって作成した検量線から,硝酸イオンの濃度(mg/mL)及び亜硝酸イオンの濃度(mg/mL)
を求める。
e) 6.1.1 b) 4.3)で調製した吸収液20 mLを用い,7.3.4で調製した液を全量フラスコ100 mLにとり,水を
標線まで加えた後,b)の導入量と同じ量を用い,a)〜c)に準じて操作し,硝酸イオン又は亜硝酸イオン
の空試験値を求める。
なお,c),d)及びe)において分析用試料溶液中に亜硝酸イオンが共存しないことが確認された場合
(7.3.3の操作で亜硝酸イオンのピークが生じない)には,亜硝酸イオンの測定に関係する試薬の調製
及び操作は,全て必要ない。
7.3.4
空試験液の調製
a) 真空フラスコ法の場合 試料ガスの代わりに空気を用いて6.1.3及び6.1.4 c)の操作を行う。続いて
7.3.3のa)〜d)に準じて操作する。
b) 注射筒法の場合 試料ガスの代わりに試料ガス採取量とほぼ同量の空気を用いて6.2.3及び6.2.4 c)の
操作を行う。続いて7.3.3のa)〜d)に準じて操作する。
なお,a)及びb)において,フラスコ又は注射筒に入れる空気が,窒素酸化物,アンモニアなどで汚
染されている場合は,空気の代わりに窒素を用いる。
7.3.5
検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) 硝酸イオン
1) 硝酸イオン標準液(NO3−:0.1 mg/mL)0.1〜40 mLを数個の全量フラスコ100 mLに段階的にとり,
水を標線まで加え,その濃度をそれぞれ求めておく。段階的にとるに当たっては,予想される試料
中の硝酸イオンの濃度に応じ,0.1〜2.0 mL,2.0〜40 mLのいずれかの範囲の数点をとる。
2) 7.3.3のa)〜c)の操作を行い,それぞれ硝酸イオンに相当するピーク面積又はピーク高さを求める。
3) 別に空試験として水について7.3.3のb)及びc)の操作を行い,硝酸イオンに相当するピーク面積又
はピーク高さを求めて硝酸イオンの濃度(mg/mL)を求める。イオン濃度は,イオンクロマトグラ
フに導入したときの硝酸イオン濃度(mg/mL)をとる。
4) 空試験値を補正したピーク面積又はピーク高さと硝酸イオン濃度との関係線を作成する。
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検量線の作成は,試料測定時ごとに行う。
b) 亜硝酸イオン
1) 7.3.3 c)で亜硝酸イオンのピークを生じた場合には,亜硝酸イオン標準液(NO2−:0.1 mg/mL)0.05
〜20 mLを数個の全量フラスコ100 mLに段階的にとり,水を標線まで加え,その濃度をそれぞれ
求めておく。
なお,段階的にとるに当たっては,予想される試料中の亜硝酸イオンの濃度に応じ,0.05〜1.0 mL,
1.0〜20 mLのいずれかの範囲の数点をとる。
2) 7.3.3のa)〜c)の操作を行い,それぞれ亜硝酸イオンに相当するピーク面積又はピーク高さを求める。
3) 別に,空試験として水について7.3.3のb)〜c)の操作を行い,亜硝酸イオンに相当するピーク面積又
はピーク高さを求めて亜硝酸イオンの濃度(mg/mL)を求める。
なお,分析用試料溶液中に亜硝酸イオンが共存しないことが確認された場合(7.3.3の操作で亜硝
酸イオンのピークが生じない)には,亜硝酸イオンの測定に関係する試薬の調製及び操作は,全て
必要ない。
4) 空試験値を補正したピーク面積又はピーク高さと亜硝酸イオン濃度との関係線を作成する。
検量線の作成は,試料測定時ごとに行う。
7.3.6
計算
試料ガス中の窒素酸化物の濃度を,次の式によって算出する。
(
)
(
)
[
]
6
S
2
2
1
1
V
10
100
487
.0
361
.0
×
×
−
×
+
−
×
=
V
b
a
b
a
C
(
)
(
)
[
]
6
S
2
2
1
1
W
10
100
000
.1
742
.0
×
×
−
×
+
−
×
=
V
b
a
b
a
C
05
.2
V
W
×
=C
C
ここに,
CV: 試料ガス中の窒素酸化物の体積分率(vol ppm)
CW: 試料ガス中の窒素酸化物の二酸化窒素として表したと
きの質量濃度(mg/m3)
a1: 7.3.3 d)で求めた分析用試料溶液中の硝酸イオンの濃度
(mg/mL)
b1: 7.3.3 e)で求めた空試験液中の硝酸イオンの濃度
(mg/mL)
a2: 7.3.3 d)で求めた分析用試料溶液中の亜硝酸イオンの濃
度(mg/mL)
b2: 7.3.3 e)で求めた空試験液中の亜硝酸イオンの濃度
(mg/mL)
VS: 6.1.5又は6.2.5によって算出した試料ガス採取量(mL)
(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW)
0.361: 硝酸イオン(NO3−)1 mgに相当する窒素酸化物の体積
(mL)(標準状態)
0.487: 亜硝酸イオン(NO2−)1 mgに相当する窒素酸化物の体
積 (mL)(標準状態)
0.742: 硝酸イオン(NO3−)1 mgに相当する二酸化窒素(NO2)
としての質量(mg)
1.000: 亜硝酸イオン(NO2−)1 mgに相当する二酸化窒素とし
ての質量(mg)
2.05: 窒素酸化物1 vol ppmに相当する二酸化窒素(NO2)と
しての質量濃度(mg/m3),(46.01/22.41)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7.4
フェノールジスルホン酸吸光光度法(PDS法)
7.4.1
適用条件
この方法は,試料ガス中に多量のハロゲン化合物などが共存すると影響を受けるので,その影響を無視
又は除去できる場合に適用する。
7.4.2
試薬,材料及び試薬溶液の調製
a) 試薬,材料
1) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
2) 発煙硫酸 JIS K 8741に規定する遊離のSO3が15〜30 %のもの。
3) アンモニア水 JIS K 8085に規定するもの。
4) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。
5) 水酸化カリウム JIS K 8574に規定するもの。
6) フェノール JIS K 8798に規定するもの。
7) 硝酸イオン標準液(NO3−:1 000 mg/L)
8) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種B。
b) 試薬溶液の調製
1) 水酸化ナトリウム溶液(250 g/L)
2) 水酸化カリウム溶液(56 g/L)
3) フェノールジスルホン酸溶液 フェノール25 gを硫酸150 mLの入ったビーカーに加え,水浴中で
加熱して溶かし,冷却後,発煙硫酸75 mLを注意して加え,水浴中で2時間加熱し,冷却後に褐色
瓶にたくわ(貯)える。
4) 窒素酸化物標準液(NO2:10 μL/mL) 7.1.1 b) 5)の窒素酸化物標準液(NO2:100 μL/mL)10 mL
を全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加える。この溶液の代わりにa) 7)の硝酸イオン標準
液(NO3−:1 000 mg/L)を希釈して用いてもよい。
なお,窒素酸化物標準液は使用時に調製する。
7.4.3
定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) 6.1.4 d)又は6.2.4 d)で調製した分析用試料溶液を蒸発皿に洗い移す。
なお,定量範囲を超える場合は分析用試料溶液の1/2又は1/4量をとり,6.1.1 b) 4.4)で調製した吸
収液をそれぞれ10 mL又は15 mL加える。
b) 蒸発皿内の溶液にリトマス紙でアルカリ性になるまで水酸化カリウム溶液(56 g/L)を加える。水浴
上で蒸発乾固し,硫酸カリウムの結晶が析出してから更に水浴上で約10分間加熱する。
c) 冷却後,フェノールジスルホン酸溶液2 mLを注意しながら少量ずつ加え,残さの全体をガラス棒で
細かく砕いて残さと溶液とがよく接触するようにする。水1 mLと硫酸4滴とを加え,時々かき混ぜ
ながら3分間水浴上で加熱する。
d) 冷却後,水10 mLを加え,よくかき混ぜる。更に冷アンモニア水又は水酸化ナトリウム溶液(250 g/L)
15 mLを滴加する。
e) 直ちにろ紙を用いて溶液をろ過し,ろ液を褐色全量フラスコ100 mLに受ける。蒸発皿を少量の水で
洗い,この洗液でろ紙を洗いながらろ過する。この操作を数回繰り返し,水を標線まで加える。
f)
この溶液の一部を吸収セルに取り,7.4.4で調製した空試験液を対照液として波長400 nm付近の吸光
度を測定する。
29
K 0104:2011
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g) 7.4.5によって作成した検量線から,この操作で用いた分析試料溶液中の窒素酸化物の体積(μL)を求
める。
7.4.4
空試験液の調製
a) 真空フラスコ法の場合 試料ガスの代わりに空気を用いて6.1.3のa)〜h)及び6.1.4 d)の操作を行う。
続いて7.4.3のa)〜e)に準じて操作する。
b) 注射筒法の場合 試料ガスの代わりに試料ガス採取量とほぼ同量の空気を用いて,6.2.3のa)〜e)及び
6.2.4 d)の操作を行う。続いて7.4.3のa)〜e)に準じて操作する。
7.4.5
検量線の作成
a) 窒素酸化物標準液(NO2:10 μL/mL)0〜30 mLを数個の蒸発皿に段階的にとり,それぞれに6.1.1 b)
4.4)で調製した吸収液20 mLを加える。
b) a)で調製した試料に7.4.3のb)〜e)の操作を行った後,窒素酸化物標準液を加えないで操作した溶液を
対照液として,波長400 nm付近の吸光度を測定し,窒素酸化物の体積(μL)と吸光度との関係線を
作成する。
7.4.6
計算
試料ガス中の窒素酸化物の濃度を,次の式によって算出する。
S
V
000
1
V
n
V
C
×
×
=
S
W
000
1
05
.2
V
n
V
C
×
×
×
=
ここに,
CV: 試料ガス中の窒素酸化物の体積分率(vol ppm)
CW: 試料ガス中の窒素酸化物を二酸化窒素として表したと
きの質量濃度(mg/m3)
V: 検量線から求めた窒素酸化物の体積(μL)
VS: 6.1.5又は6.2.5によって算出した試料ガス採取量(mL)
(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSWの
値を用いる。)
n: 液量補正[7.4.3 a)で分析用試料溶液を全量用いたとき
は1,1/2量分取したときは2,1/4量分取したときは4
とする。]
2.05: 窒素酸化物1 vol ppmに相当する二酸化窒素(NO2)と
しての質量濃度(mg/m3),(46.01/22.41)
7.5
ザルツマン吸光光度法
7.5.1
適用条件
この方法は,試料ガス中に多量の一酸化窒素が共存すると影響を受けるので,その影響を無視又は除去
できる場合に適用する。
7.5.2
試薬及び試薬溶液の調製
a) 試薬
1) 亜硝酸ナトリウム JIS K 8019に規定するもの。
2) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000 mg/L)
b) 試薬溶液の調製
二酸化窒素標準液(NO2:4 μL/mL) 亜硝酸ナトリウムを105±2 ℃で約4時間加熱乾燥し,デシ
ケーター中で放冷する。その亜硝酸ナトリウムの純度をJIS K 8019によって求め,NaNO2100 %に対
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K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
し0.259 gに相当する亜硝酸ナトリウムをとり,水に溶かして全量フラスコ1 000 mLに移し入れ,水
を標線まで加える。この溶液20 mLを全量フラスコ500 mLにとり,水を標線まで加える。この溶液
の代わりにa) 2)の亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000 mg/L)を希釈して用いてもよい。
7.5.3
定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) 6.3.4の分析用試料溶液を試料採取時から20分間放置後,6.3.1 b) 2)の吸収発色液を対象として波長545
nm付近で吸光度を測定する。
b) 7.5.4で作成した検量線から,分析用試料溶液中の二酸化窒素の体積(μL)を求める。
7.5.4
検量線の作成
a) 二酸化窒素標準液(NO2:4 μL/mL)0〜5 mLを数個の全量フラスコ25 mLに段階的にとり,それぞれ
に吸収発色液を標線まで加え20分間放置する。
b) 吸収発色液を対照液として,波長545 nm付近で吸光度を測定し,二酸化窒素の体積(μL)と吸光度
の関係線を作成する。
7.5.5
計算
試料ガス中の二酸化窒素の濃度を,次の式によって算出する。
000
1
S
V
×
=VV
C
000
1
05
.2
S
W
×
×
=
V
V
C
ここに,
CV: 試料ガス中の二酸化窒素の体積分率(vol ppm)
CW: 試料ガス中の二酸化窒素の質量濃度(mg/m3)
V: 検量線から求めた分析用試料溶液中の二酸化窒素の体
積(μL)
VS: 6.3.5によって算出した試料ガス採取量(mL)
(乾きガス量の場合VSD,湿りガス量の場合はVSW)
2.05: 二酸化窒素1 vol ppmに相当する二酸化窒素(NO2)と
しての質量濃度(mg/m3),(46.01/22.41)
なお,この方法では,ザルツマン係数を0.84とする。
8
自動計測法
自動計測器による測定はJIS B 7982に規定する。校正についてはJIS K 0055によって行う。
9
分析結果の記録
9.1
記録項目
分析結果として記録する項目は,次のとおりとする。
a) 分析値
b) 分析方法の種類
c) 試料ガスの採取日時
d) その他必要と認められる事項
9.2
分析値のまとめ方
31
K 0104:2011
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9.2.1
化学分析法の場合
定量は,試料採取ごとに同一分析試料溶液について2回行い,それらの平均値を求め,有効数字2桁に
丸める。ただし,分析用の試料溶液全量を用いて定量する場合は,試料採取ごとに行った分析値を有効数
字2桁に丸める。
9.2.2
自動計測法の場合
1時間の平均値とし,測定段階(レンジ)の最大目盛値の1/100まで読み取り,有効数字2桁に丸める。
デジタル表示又は印字記録の場合は,これに相当する桁まで読み取る。
32
K 0104:2011
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附属書JA
(規定)
イオンクロマトグラフ法による窒素酸化物,硫黄酸化物及び
塩化水素の同時分析法
JA.1 一般
7.3のイオンクロマトグラフ法によって窒素酸化物,硫黄酸化物及び塩化水素を同時に分析する方法につ
いて規定する。
JA.2 分析方法の概要
分析方法の概要は,表JA.1による。
表JA.1−分析方法の概要
要旨
試料採取法
定量範囲 vol ppm(mg/m3)
窒素酸化物
硫黄酸化物
塩化水素
試料ガス中の窒素酸化物,硫黄酸化物,塩化
水素を吸収液に吸収させて,イオンクロマト
グラフに注入してクロマトグラムを得る。
真空フラスコ法
4〜1 400
(8〜2 800)
5〜1 100
(14〜3 100)
4〜630
(6〜1 000)
注射筒法
19〜7 200
(39〜14 000)
24〜5 800
(69〜16 000)
16〜3 100
(26〜5 000)
JA.3 試料ガス採取方法
JA.3.1 試薬及び試薬溶液の調製
a) 過酸化水素 6.1.1 a) 6)による。
b) 吸収液
過酸化水素水(1+99) 過酸化水素10 mLをとり,水990 mLを加える。冷暗所に保存する。
JA.3.2 器具及び装置
6.1.2又は6.2.2による。
JA.3.3 採取操作
6.1.3又は6.2.3による。
JA.3.4 分析用試料溶液の調製
排ガス中の窒素酸化物,硫黄酸化物及び塩化水素を同時にJA.3.1 b)の吸収液に捕集した後,6.1.4 c)又は
6.2.4 c)の方法で調製する。
JA.3.5 試料ガス採取量の算出
6.1.5又は6.2.5による。
JA.4 分析方法
JA.4.1 試薬及び試薬溶液の調製
a) 溶離液 7.3.1 b) 1)による。
b) 再生液 7.3.1 b) 2)による。
c) 硫酸イオン標準液(SO42−:1 000 mg/L) 国家計量標準に規定するトレーサビリティーが確保された
33
K 0104:2011
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種別SO42−1 000のもの。
d) 塩化物イオン標準液(C1−:1 000 mg/L) 国家計量標準に規定するトレーサビリティーが確保され
た種別Cl−1 000のもの。
e) 硫酸イオン標準液(SO42−:1 mg/mL) c)の硫酸イオン標準液(SO42−:1 000 mg/L)のもの,又は硫
酸ナトリウムをあらかじめ約110 ℃で約2時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その1.479 gを
はかりとり,水に溶かして,全量フラスコ1 000 mLに洗い移し,水を標線まで加える。硫酸ナトリウ
ムの代わりに,硫酸カリウムを用いてもよい。この場合には,あらかじめ約750 ℃で約15分間強熱
し,放冷後その1.814 gを取り,上と同様に操作して,全量を1 000 mLにする。
f)
硫酸イオン標準液(SO42−:0.2 mg/mL) e)で調製した硫酸イオン標準液(SO42−:1 mg/mL)50 mL
を全量フラスコ250 mLにとり,水で標線まで加える。使用時に調製する。
g) 塩化物イオン標準液(C1−:1 mg/mL) d)の塩化物イオン標準液(C1−:1 000 mg/L)のもの,又は
塩化ナトリウムをあらかじめ約600 ℃で約1時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その1.648 g
をはかりとり,少量の水に溶かして,全量フラスコ1 000 mLに洗い移し,水を標線まで加える。
h) 塩化物イオン標準液(C1−:0.1 mg/mL) 塩化物イオン標準液(C1−:1 mg/mL)10 mLを全量フラ
スコ100 mLにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。
i)
硝酸イオン−硫酸イオン−塩化物イオン混合標準液(NO3−:0.04 mg/mL,SO42−:0.05 mg/mL,C1−:
0.01 mg/mL) 7.3.1 b) 4)の硝酸イオン標準液(NO3−:0.1 mg /mL)40 mL,f)の硫酸イオン標準液
(SO42−:0.2 mg/mL)25 mL及びh)の塩化物イオン標準液(C1−:0.1 mg/mL)10 mLを全量フラスコ
100 mLにとり,水を標線まで加える。使用時に調製,適宜希釈して使用する。
JA.4.2 器具及び装置
7.3.2による。
JA.4.3 定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) 7.3.3のa)〜b)と同様の操作によって操作する。
b) クロマトグラム上の硝酸イオン,硫酸イオン及び塩化物イオンに相当するピークについて,ピーク面
積又はピーク高さを求める。
c) 7.3.3 e) と同様の操作によって,吸収液中の硝酸イオン,硫酸イオン及び塩化物イオンの空試験値を
求める。
d) 検量線から,硝酸イオン,硫酸イオン及び塩化物イオンの濃度を求め,分析用試料溶液中の硝酸イオ
ン,硫酸イオン及び塩化物イオンの濃度(mg/mL)を算出する。
JA.4.4 空試験液の調製
7.3.4による。
JA.4.5 検量線の作成
JA.4.1 i)の硝酸イオン−硫酸イオン−塩化物イオン混合標準液を用い,7.3.5によって検量線を作成する。
JA.4.6 計算
次によって試料ガス中の窒素酸化物,硫黄酸化物及び塩化水素の濃度をそれぞれ二酸化窒素(NO2),二
酸化硫黄(SO2)及び塩化水素(HCl)として算出する。
a) 試料ガス中の窒素酸化物濃度は,7.3.6の式を用いて算出する。
b) 試料ガス中の硫黄酸化物及び塩化水素の濃度を,次の式によって算出する。
34
K 0104:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1) 硫黄酸化物濃度
(
)
6
S
V
10
100
233
.0
×
×
−
×
=
V
b
a
C
(
)
6
S
W
10
100
667
.0
×
×
−
×
=
V
b
a
C
86
.2
V
W
×
=C
C
ここに,
CV: 試料ガス中の硫黄酸化物の体積分率(vol ppm)
CW: 試料ガス中の硫黄酸化物を二酸化硫黄として表したとき
の質量濃度(mg/m3)
a: JA.4.3の定量操作で求めた硫酸イオンの濃度(mg/mL)
b: JA.4.4の空試験で求めた硫酸イオンの濃度(mg/mL)
VS: JA.3.5によって算出した試料ガス採取量(mL)
(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW)
0.233: 硫酸イオン(SO42−)1 mgに相当する硫黄酸化物(SO2+
SO3)の体積(mL)(標準状態)
0.667: 硫酸イオン(SO42−)1 mgに相当する二酸化硫黄(SO2)
の質量(mg)
2.86: 硫黄酸化物1 vol ppmに相当する二酸化硫黄(SO2)の質
量濃度(mg/m3),(64.06/22.41)
2) 塩化水素濃度
(
)
6
S
V
10
100
632
.0
×
×
−
×
=
V
b
a
C
(
)
6
S
W
10
100
03
.1
×
×
−
×
=
V
b
a
C
63
.1
V
W
×
=C
C
ここに,
CV: 試料ガス中の塩化水素の体積分率(vol ppm)
CW: 試料ガス中の塩化水素の質量濃度(mg/m3)
a: JA.4.3の定量操作で求めた塩化物イオンの濃度(mg/mL)
b: JA.4.4空試験で求めた塩化物イオンの濃度(mg/mL)
VS: JA.3.5によって算出した試料ガス採取量(mL)(標準状態)
(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW)
0.632: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)の体
積 (mL)(標準状態)
1.03: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)の質
量(mg)
1.63: 塩化水素1 vol ppmに相当する塩化水素(HCl)の質量濃度
(mg/m3),(36.46/22.41)
附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS K 0104:2011 排ガス中の窒素酸化物分析方法
ISO 11564:1998 Stationary source emissions−Determination of the mass
concentration of nitrogen oxides−Naphthylethylenediamine photometric method
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範
囲
排ガス中の窒素酸
化物の分析方法に
ついて規定
1
化学分析法の一種NEDA
法による排ガス中の窒素
酸化物の分析方法につい
て規定
追加
我が国で実際に測定している
イオンクロマトグラフ法等JIS
独自の方法を追加した。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
4 一般事
項
化学分析方法,排ガ
ス試料採取方法,吸
光光度法及びイオ
ンクロマトグラフ
法などを規定。
−
−
追加
試薬及びJIS独自の方法の一
般事項を追加した。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
5 分析方
法の種類
及び概要
化学分析法:NEDA
法,イオンクロマト
グラフ法等
自動計測法:化学発
光方式,赤外線吸収
方式等
2
NEDA法の原理
追加
我が国で実際に測定している
イオンクロマトグラフ法等JIS
独自の方法を追加した。
我が国で実際に測定している方
法が国際規格にないため。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
6 試料ガ
ス採取方
法
6.1 真空フラスコ法
4
5
JISにほぼ同じ。
ただし,イオンクロマト
グラフ法,PDS法を追加
している。
変更
追加
試薬を規定している。また,我
が国で実際に測定しているJIS
独自の方法を追加した。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
6.2注射筒法
6.3吸収瓶法
−
−
追加
我が国で実際に測定している
JIS独自の方法を追加した。
我が国で実際に測定している方
法が国際規格にないため。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
2
K
0
1
0
4
:
2
0
11
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
7化学分
析法
7.1 Zn-NEDA法
6
7
JISにほぼ同じ。
ただし,イオンクロマト
グラフ法,PDS法は規定
していない。
追加
我が国で実際に測定している
JIS独自の方法を追加した。
我が国で実際に測定している方
法が国際規格にないため。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
7.2 NEDA法
JISに同じ
一致
7.3 イオンクロマト
グラフ法等
−
−
追加
我が国で実際に測定している
JIS独自の方法を追加した。
我が国で実際に測定している方
法が国際規格にないため。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
7.4 PDS法
7.5 ザルツマン吸光
光度法
8 自動計
測法
JIS B 7982 排ガス
中の窒素化合物自
動計測器による分
析法を規定
−
−
追加
我が国で実際に測定している
JIS独自の方法を追加した。
我が国で実際に測定している方
法が国際規格にないため。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
9 分析結
果の記録
記録項目を規定
10
JISとほぼ同じ
追加
自動計測法の場合の項目を追
加した。
我が国で実際に測定している方
法が国際規格にないため。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
附属書JA
(規定)
イオンクロマトグ
ラフ法による同時
分析法を規定
−
−
追加
我が国で実際に測定している
JIS独自の方法を追加した。
我が国で実際に測定している方
法が国際規格にないため。
JISで追加している方法を国際提
案を検討する予定である。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11564:1998,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致……………… 技術的差異がない。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
K
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。