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H 8685-2:2013  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 概要······························································································································· 2 

5 装置······························································································································· 2 

6 試験片···························································································································· 4 

7 操作······························································································································· 4 

7.1 試験片の準備 ················································································································ 4 

7.2 手順 ···························································································································· 4 

8 試験結果の表し方 ············································································································· 5 

9 試験報告書 ······················································································································ 5 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6 

H 8685-2:2013  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人軽金

属製品協会(JAPA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。 

これによって,JIS H 8685-2:1999は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS H 8685の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS H 8685-1 第1部:光堅ろう度試験 

JIS H 8685-2 第2部:紫外光堅ろう度試験 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 8685-2:2013 

アルミニウム及びアルミニウム合金の 

着色陽極酸化皮膜の促進耐光性試験方法− 

第2部:紫外光堅ろう度試験 

Anodizing of aluminium and its alloys-Determination of the comparative 

fastness to ultraviolet light of coloured anodic oxidation coatings 

序文 

この規格は,2010年に第2版として発行されたISO 6581を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金の製品(以下,製品という。)に施した着色陽極酸化皮

膜(以下,着色皮膜という。)の紫外光堅ろう度試験による促進耐光性試験方法について規定する。 

なお,この試験方法は,熱に対して耐久性のない製品には適さない。 

注記1 着色皮膜の光堅ろう度を調べる促進試験方法として,可視光を主とした光堅ろう度試験及び

紫外光を主とした紫外光堅ろう度試験の2種類あるが,この規格では紫外光堅ろう度試験に

ついて規定する。 

注記2 この試験方法では,通常,着色の濃い試験片は,高温となる。 

注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 6581:2010,Anodizing of aluminium and its alloys−Determination of the comparative fastness 

to ultraviolet light and heat of coloured anodic oxidation coatings(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

警告 この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているものとする。この規格は,その使

用に関連して起こる全ての安全性の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者

は,各自の責任において,安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS H 0201 アルミニウム表面処理用語 

H 8685-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS Z 8730 色の表示方法−物体色の色差 

JIS Z 8741 鏡面光沢度−測定方法 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS H 0201による。 

3.1 

有効面(significant surface) 

製品の表面に施した着色皮膜が,用途に適合する品質を満たすことが不可欠な面。 

3.2 

照合試験片(reference specimen) 

受渡当事者間で取り決めた,紫外光に対する光堅ろう度が既知の着色皮膜処理された試料で,試験片と

照合するための試料。 

概要 

この試験は,紫外線促進耐光性試験装置の試験片保持具に,試験片及び受渡当事者間で取り決めた照合

試験片を取り付け,想定した色調変化が起こるまで紫外光を照射することによって,着色皮膜の紫外光に

対する光堅ろう度を調べる。 

装置 

5.1 

一般 装置は,耐熱材でできた試験槽,紫外線ランプ(以下,ランプという。),ランプから等しい

距離に設置した試験片保持具などによって構成する。図1に紫外線促進耐光性試験装置の一例を示す。 

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H 8685-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1−紫外線促進耐光性試験装置の一例 

5.2 

試験槽 試験槽は,全ての試験片がランプから等しい距離で紫外光に暴露される構造とする。 

なお,試験槽は,ランプを中央に垂直に設置した形のもの,又は試験片の設置位置の上部に水平に設置

した形のものとする。 

試験温度が高くなると試験片の退色速度が大きくなるので,試験槽内の試験片の表面温度の管理は,ブ

ラックパネル温度が100 ℃を超えないようにする。このため,場合によっては,適切なファンなどで試験

槽内を空冷する必要がある。しかし,過度の冷却はランプの放電に影響を与えるので注意する。 

警告 ある波長の紫外線は,目,人体などに障害を与えるので,紫外線が槽外に漏れ出ないようにす

る。試験槽の扉が開けられたとき,光源の電源が遮断できるようにすることが望ましい。 

多くの紫外光光源は,試験条件下で健康に影響を与えるおそれのあるオゾンを発生する。こ

のため,ランプを点灯することによってオゾンが発生する場合は,試験槽内の空気を強制排気

し,その空気を建物の外に排出することが望ましい。 

5.3 

ランプ ランプは,石英管を用いた中圧水銀放電灯で,適切な変圧器及びスイッチで制御されたも

のとする。石英以外のガラスは,紫外光の大部分が透過しないため,石英以外のガラスで保護されたラン

プを用いてはならない。 

なお,ランプの石英管の失透を防ぐため,素手でランプに触れてはならない。 

ランプの出力及びアーク長は,ランプの中心部から190 mm離れたところで,表1に示す強度をもつも

のであることが望ましい。 

ほとんどのランプの推奨交換時間は,1 000時間である。使用中に出力の低下,特に313 nm以下の波長

で低下があるので,適切な出力調整器を用いることが望ましい。 

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H 8685-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−波長及び強度 

波長 

nm 

強度 

μW/cm2 

254 
265 
297 
303 
313 
365 
405 
436 

150〜  500 
400〜  800 
400〜  600 
800〜1 000 

1 200〜1 350 
1 500〜1 700 

800〜1 000 

1 300〜1 600 

注記 有効アーク長120 mmをもつ500 Wのランプ1)が,試験片から約190 mmの距離2)に設置された

とき,適切な配置となる。 

注1) ランプは,400 W,750 Wなど他の定格を用いてもよい。 

2) 試験片からの距離は,表1に示す強度が確認されれば,他の距離でもよい。 

5.4 

試験片の配列 試験片は,光源から等距離となるような試験片保持具に取り付ける。試験片がラン

プの支柱で遮られないようにしなければならない。 

試験片 

試験片は,次による。 

a) 試験片は,有効面から採取する。ただし,試験片の端部は,有効面には含めない。 

なお,製品から試験片を採取することができない場合は,製品と同一の材料及び同一の処理条件で

作製した試験片を用いる。製品と同一の材料とは,材料の種類・質別及び処理前の表面状態が,製品

と同じであること,また,同一の処理条件とは,前処理及び皮膜の処理が,製品と同一の浴組成及び

同一の処理条件で,製品と同一の性能を得るように処理することをいう。 

b) 試験片の寸法は,約150 mm×約70 mmとする。ただし,受渡当事者間の協定によっては,他の寸法

を用いてもよい。 

c) 試験片は,汚れに応じて,水又はエタノールなどの適切な有機溶剤を浸した柔らかい布などで軽くぬ

ぐい,あらかじめ清浄にする。 

なお,試験片を腐食したり,保護皮膜を作るような有機溶剤を用いてはならない。 

操作 

7.1 

試験片の準備 

試験片の準備は,次による。 

a) 試験片の一部を,紫外光を透過しないアルミニウムなどの材料で覆う。 

b) 紫外光に対する光堅ろう度が既知の着色皮膜処理された照合試験片の一部を,紫外光を透過しないア

ルミニウムなどの材料で覆う。 

7.2 

手順 

手順は,次による。 

なお,照合試験片を試験片保持具に取り付けないで,試験片だけによる試験を実施し,JIS Z 8730に規

定する色差計を用いて色調の変化の測定及びJIS Z 8741に規定する光沢計によって鏡面光沢度の変化を測

H 8685-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

定し,紫外光に対する光堅ろう度を調べてもよい。 

a) 試験片及び照合試験片を試験片保持具に取り付ける。 

b) 試験片及び照合試験片の色調変化が,想定した色調変化が起こるまで照射を実施する。 

なお,受渡当事者間の協定によって,あらかじめ決めた時間の照射を実施してもよい。 

c) 使用したランプがオゾンを発生するかしないかは,試験片の性能にほとんど影響を与えない。しかし,

オゾンを含む雰囲気で試験した試験片の表面には,ときどき軽微な劣化層が生じる。この場合には,

試験片の評価前に,研磨性の弱い洗剤で除去する。 

注記 この試験は,他の光堅ろう度試験より過酷であることから,装置及び着色方法にもよるが,

ほとんどの着色皮膜は,100時間以内の照射によってかなりの色調変化を起こすので,試験

時間に注意する。 

試験結果の表し方 

試験の結果は,試験片及び照合試験片があらかじめ決めた色調変化レベルに達した試験時間で表す。 

なお,試験片の試験前後の色差及び/又は鏡面光沢度の変化を,色差計及び/又は光沢計を用いて測定

して,色差及び/又は光沢残存率で表してもよい。 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を含めなくてはならない。 

a) この規格の番号:JIS H 8685-2 

b) 試験年月日 

c) 試験片の着色皮膜の種類 

d) 着色皮膜の着色方法及び色 

e) 使用した試験片及び照合試験片 

f) 

使用した試験装置 

g) あらかじめ決めた色調変化レベルに達した試験時間,又は試験片及び照合試験片の照射・未照射部の

色調変化 

h) 照射終了から判定までの時間 

i) 

試験後,評価前の試験面の調整の有無(試験中のオゾンによる軽微な劣化層の清浄化など) 

j) 

色差及び/又は鏡面光沢度を測定した場合は,その光学条件 

k) 試験中に中断時間があった場合には,その時間及び理由 

l) 

試験中に認められた特記事項 

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附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS H 8685-2:2013 アルミニウム及びアルミニウム合金の着色陽極酸化皮膜の
促進耐光性試験方法−第2部:紫外光堅ろう度試験 

ISO 6581:2010 Anodizing of aluminium and its alloys−Determination of the 
comparative fastness to ultraviolet light and heat of coloured anodic oxidation coatings 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号及
び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 

一致 

2 引用規格 

3 用語及び
定義 

− 

− 

追加 

JISでは,“用語及び定義”の箇条
を追加して,“有効面”,“照合試
験片”及びJIS H 0201を規定した。 
技術的差異はない。 

− 

4 概要 

追加 

JISでは,ISO規格の規定に補足事
項を追加した。 
技術的差異はない。 

− 

5 装置 

5.1 一般 


3.1 

追加 

JISでは,試験装置の図を記載し
た。 
技術的差異はない。 

ISO規格の見直しの際,装置の図
の挿入を提案する。 

5.2 試験槽 

3.2 

追加 

JISでは,ISO規格の規定に補足事
項を追加した。 
技術的差異はない。 

− 

5.3 ランプ 

3.3 

追加 

JISでは,ISO規格の規定に補足事
項を追加した。 
技術的差異はない。 

ISO規格の見直しの際,表1の中
の強度の数字を小〜大と統一す
ることを提案する。 

5.4 試験片の配列 

3.4 

一致 

   

2

H

 8

6

8

5

-2

2

0

1

3

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(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号及
び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

6 試験片 

− 

− 

追加 

JISでは,“試験片”の箇条を設け,
試験片の採取方法を細別として記
載した。 
実質的な差異はない。 

ISO規格の見直しの際,“試験片”
の追加を提案する。 

7 操作 

7.1 試験片の準備 
7.2 手順 


4.1 
4.2 
4.3 

追加 

JISでは,ISO規格の規定に補足事
項を追加するとともに,“試験片
の準備”及び“手順”の箇条を設
け,各箇条に細別として記載した。 
実質的な差異はない。 

− 

8 試験結果
の表し方 

追加 

JISでは,機器による測定を追加し
た。 
技術的差異はない。 

− 

9 試験報告
書 

追加 

JISでは,ISO規格の規定に補足事
項を追加した。 
技術的差異はない。 

− 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6581:2010,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 一致……………… 技術的差異がない。 
  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

2

H

 8

6

8

5

-2

2

0

1

3

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