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H 8680-3:2013  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 概要······························································································································· 2 

5 装置······························································································································· 2 

6 試験片···························································································································· 2 

6.1 試験片の採取方法 ·········································································································· 2 

6.2 試験片の寸法 ················································································································ 3 

6.3 試験片の清浄 ················································································································ 3 

7 手順······························································································································· 3 

8 試験結果の表し方 ············································································································· 3 

9 試験報告書 ······················································································································ 3 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 4 

H 8680-3:2013  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人軽金

属製品協会(JAPA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。 

これによって,JIS H 8680-3:1998は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS H 8680の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS H 8680-1 第1部:顕微鏡断面測定法 

JIS H 8680-2 第2部:渦電流式測定法 

JIS H 8680-3 第3部:スプリットビーム顕微鏡測定方法 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 8680-3:2013 

アルミニウム及びアルミニウム合金の 

陽極酸化皮膜厚さ試験方法− 

第3部:スプリットビーム顕微鏡測定方法 

Anodizing of aluminium and its alloys- 

Determination of thickness of anodic oxidation coatings- 

Part 3 : Non-destructive measurement by split-beam microscope 

序文 

この規格は,2010年に第2版として発行されたISO 2128を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金の製品(以下,製品という。)に施した陽極酸化皮膜(以

下,皮膜という。)のスプリットビーム顕微鏡測定方法による非破壊での皮膜厚さ測定方法について規定す

る。 

この方法は,主に工業製品に対して用い,厚さ10 µm以上の皮膜に適用できる。平滑な表面の場合は,

厚さ5 µm以上の皮膜にも適用できる。 

この方法は,皮膜からの二つの反射光線を目視で明確に識別できる程度の透明又は透明に近い皮膜だけ

に使用できる。光の透過性の低い濃色に着色された皮膜は,測定することができない。 

注記1 表面があれている場合は,測定結果に問題を生じることがある。 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 2128:2010,Anodizing of aluminium and its alloys−Determination of thickness of anodic 

oxidation coatings−Non-destructive measurement by split-beam microscope(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS H 0201 アルミニウム表面処理用語 

JIS H 8680-1 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法−第1部:顕微鏡断

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H 8680-3:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

面測定法 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS H 0201による。  

3.1 

有効面(significant surface) 

製品の表面に施した皮膜が用途に適合する品質を満たすことが不可欠な面。試験片の端部は,有効面に

は含めない。 

3.2 

検査面(inspection area) 

皮膜厚さを測定する試験片の測定箇所。 

概要 

この試験は,試験片に斜め方向から光を当て,皮膜面からの反射光と素地のアルミニウム面からの反射

光との距離を測定し,皮膜の屈折率と測定された反射光の距離との関係から皮膜の厚さを求める。 

装置 

装置は,図1に示すように,直線のスリットを通過した光源からの光線(I)を入射角度45°で検査面

に当て,皮膜面からの反射光(R1)と素地面からの反射光(R2)との距離を,顕微鏡の光学レンズで拡大

して読み取れるものでなければならない。 

図1−光路図 

試験片 

6.1 

試験片の採取方法 

試験片は,製品の有効面から採取する。採取した試験片の検査面にひび割れがあってはならない。 

なお,製品から試験片を採取することができない場合は,製品と同一の材料及び同一の処理条件で作製

した試験片を用いる。製品と同一の材料とは,材料の種類・質別及び処理前の表面状態が,製品と同じで

あること,また,同一の処理条件とは,前処理,皮膜の処理が,製品と同一の浴組成及び同一の処理条件

で,製品と同一の性能を得るように処理することをいう。 

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H 8680-3:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.2 

試験片の寸法 

試験片の寸法は,約50 mm×約50 mmとする。 

6.3 

試験片の清浄 

試験片は,水又はエタノールなどの適切な有機溶剤を浸した柔らかい布などで軽くぬぐい,試験片表面

の汚れを除去する。 

手順 

手順は,次によるか,又は装置に備えられた使用説明書に従い操作する。 

a) 検査面が水平になるように,試験片を試料台に取り付ける。 

b) 素地のアルミニウム面からの反射光(R2)を,測微計のダイヤルを動かして基準線に重ね,測微計の

目盛(d2)を読み取る。 

c) 測微計のダイヤルを動かして,皮膜面からの反射光(R1)を基準線に重ね,測微計の目盛(d1)を読

み取る。 

d) d2とd1との差を求め,見掛けの皮膜厚さ(en)とする。 

e) 測定箇所を替えて,b)及びc)の操作を10回以上繰り返し,その平均値(e')を求める。 

なお,スプリットビーム顕微鏡の校正は,JIS H 8680-1の光学顕微鏡による断面測定方法で正確に測定

された皮膜の校正板を使用しなければならない。 

試験結果の表し方 

試験の結果は,10回以上測定した見掛けの皮膜の厚さの平均値(e')を,式(1)によって皮膜の屈折率(r)

で補正し,JIS Z 8401の規則Aによって小数点以下1桁に丸め,実際の皮膜厚さを求める。 

1

22−

=

r

e'

e

,又は 

e'

e

04

.2

=

 ··················································· (1) 

ここに, 

e: 実際の皮膜厚さ(µm) 

e': 見掛けの皮膜厚さの平均値(µm) 

r: 皮膜の屈折率 

(通常r=1.59〜1.62) 

算術平均の値から10 %以上外れる異常値が出た場合は,平均値(e')の表示に,式(2)で求める平均偏差

(Mdev)を併記する。 

n

e'

e

M

n

n

=

1

dev

 ······································································· (2) 

ここに, 

n: 測定回数 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を含めなければならない。 

a) この規格の番号:JIS H 8680-3 

b) 試験年月日 

c) 試験片の厚さ及び皮膜の種類 

d) 試験結果(皮膜厚さ) 

e) 平均偏差(異常値が出た場合) 

f) 

試験中に認められた特記事項 

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H 8680-3:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS H 8680-3:2013 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方
法−第3部:スピリットビーム顕微鏡測定方法 

ISO 2128:2010 Anodizing of aluminium and its alloys−Determination of thickness of 
anodic oxidation coatings−Non-destructive measurement by split-beam microscope 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号及
び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 

変更 

JISでは,ISO規格の一部を,
この箇条に移動した。 
実質的な差異はない。 

− 

2 引用規格 

3 用語及び
定義 

追加 

JISでは,JIS H 0201を追加し
た。 
実質的な差異はない。 

− 

2.1 

陽極酸化皮膜の厚さ 

削除 

JISでは,“適用範囲”に記載
されているので,削除した。 

− 

2.2 

一致 

− 

4 概要 

変更 

JISでは,ISO規格の概要の一
部を,平易に日本語に変更して
作成した。 
実質的な差異はない。 

− 

5 装置 

4  

変更 

JISでは,ISO規格を平易に日
本語に変更して作成した。 
実質的な差異はない。 

− 

6 試験片 

− 

− 

追加 

JISでは,試験片を追加した。 
実質的な差異はない。 

ISO規格の見直しの際,“試験片”
の追加を提案する。 

7 手順 

変更 

JISでは,補足説明を追加する
とともに,細別に記載した。 
実質的な差異はない。 

− 

2

H

 8

6

8

0

-3

2

0

1

3

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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H 8680-3:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号及
び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

8 試験結果
の表し方 

6  

追加 

JISでは,JIS Z 8401による丸
め方を追加した。 
実質的な差異はない。 

− 

9 試験報告
書 

7  

一致 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2128:2010,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 一致……………… 技術的差異がない。 
  − 削除……………… 国際規格の規定内容を削除している。 
  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD………………… 国際規格を修正している。 

2

H

 8

6

8

0

-3

2

0

1

3

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。