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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 8625-1993 

電気亜鉛めっき及び電気カドミウム 

めっき上のクロメート皮膜 

Chromate conversion coatings on electroplated 

zinc and cadmium coatings 

1. 適用範囲 この規格は,電気亜鉛めっき (JIS H 8610) 及び電気カドミウムめっき (JIS H 8611) に防

食の目的で施した有効面(1)のクロメート皮膜について規定する。 

注(1) 用途上重要な表面をいう。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS H 0400 電気めっき用語 

JIS H 0404 電気めっきの記号による表示方法 

JIS H 8502 めっきの耐食性試験方法 

JIS H 8610 電気亜鉛めっき 

JIS H 8611 電気カドミウムめっき 

JIS K 1404 二クロム酸カリウム(重クロム酸カリウム) 

JIS K 1432 硝酸銀 

JIS K 1449 りん酸 

JIS K 8034 アセトン(試薬) 

JIS K 8101 エタノール (99.5) [エチルアルコール (99.5)](試薬) 

JIS K 8252 ペルオキソ二硫酸アンモニウム(試薬) 

JIS K 8355 酢酸(試薬) 

JIS K 8374 酢酸鉛 (II) (三水和物)(試薬) 

JIS K 8447 シアン化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8488 1, 5−ジフェニルカルボノヒドラジド(試薬) 

JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS Z 9031 ランダム抜取方法 

2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 3613 : 1980 Chromate conversion coatings on zinc and cadmium−Test methods 

ISO 3768 : 1976 Metallic coatings−Neutral salt spray test (NSS test)  

ISO 3892 : 1980 Conversion coatings on metallic materials−Determination of coating mass per unit 

area−Gravimetric methods

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H 8625-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 4520 : 1981 Chromate conversion-coatings on electroplated zinc and cadmium coatings 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS H 0400によるほか,次による。 

(1) クロメート皮膜 クロメート処理によって電気亜鉛めっき及び電気カドミウムめっきに対して防食皮

膜を生成すると同時に,光沢,淡黄色,黄色,緑色などを与える皮膜。 

参考1. その色調は,皮膜の主成分であるクロム酸クロム (xCr2O3・yCrO3・zH2O) の組成割合と厚さ

によっていろいろと変化する。 

参考2. 比較的薄いクロメート皮膜の場合,めっき上に残留した薄い透明皮膜の表面に光が当たった

とき,皮膜の表面及びめっき表面での反射光が互いに干渉してにじ(虹)色のしま模様を生

じる。 

参考3. クロメート皮膜は同一部品のロット,個々の部品においても色調に差を生じ,また,同一表

面においても均一な色調は得難く,色むらを生じる。 

(2) 白色腐食生成物 クロメート皮膜が破壊され,電気亜鉛めっき及び電気カドミウムめっきが腐食環境

にさらされるときに生じる塩基性炭酸亜鉛,塩基性炭酸カドミウムなどの白色化合物。 

3. 等級・種類及び記号 クロメート皮膜の等級・種類及び記号は,表1のとおりとする。 

なお,記号の付け方は,JIS H 0404による。 

表1 クロメート皮膜の等級・種類及び記号 

等級 

種類 

等級・種類の記号 単位面積当たり皮膜質量 

g/m2 

代表的色合(参考) 

1級 光沢 

CM1 A 

0.5以下 

透明,時として青味 

淡黄色 

CM1 B 

1.0以下 

わずかに干渉模様 

2級 黄色 

CM2 C 

0.5を超え 

黄色干渉模様 

1.5以下 

緑色 

CM2 D 

1.5を超えるもの 

オリーブ,グリーン,ブ
ロンズ,褐色 

備考 処理液の違いによって黒色クロメート皮膜が得られる。この皮膜の単位面積

当たりの皮膜質量は,受渡当事者間の協定による。 

4. 品質 

4.1 

クロメート皮膜の質量 クロメート皮膜の質量は,5.1によって試験を行い,表1に適合しなければ

ならない。 

4.2 

クロメート皮膜の耐食性 クロメート皮膜の耐食性は,5.2によって試験を行い,表2に適合しなけ

ればならない。 

表2 クロメート皮膜の耐食性 

等級・種類の記号 白色腐食生成物が発生し

てはならない最低時間 h 

CM1 A 

 6 

CM1 B 

24 

CM2 C 

72 

CM2 D 

96 

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H 8625-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.3 

クロメート皮膜の定性・定量 クロメート皮膜の定性・定量は,5.3によって試験を行い,その判定

は受渡当事者間の協定による。 

5. 試験 

5.1 

クロメート皮膜の質量試験 クロメート皮膜の質量試験は,附属書1による。 

5.2 

クロメート皮膜の耐食性試験 クロメート皮膜の耐食性試験は,JIS H 8502に規定する中性塩水噴

霧試験法によって行い,その試験時間は表2に示す時間を連続して行う。 

なお,試験はクロメート処理後,24時間以上経過後に行う。 

5.3 

クロメート皮膜の定性・定量試験方法 クロメート皮膜の定性・定量試験方法は,附属書2による。 

6. 検査 検査は,次によって行う。 

(1) 試験片は,同一部品のロットからJIS Z 9031によって抜き取る。 

(2) クロメート皮膜は,5.によって試験を行い,4.の規定に適合したものを合格とする。 

備考1. 検査項目及び試験方法の選択に関しては,受渡当事者間の協定による。 

2. 試験片の数,検査順序及び検査対象箇所並びに試験片の代替使用は,受渡当事者間の協定に

よる。 

7. クロメート皮膜の呼び方 クロメート皮膜の呼び方は,JIS H 0404による。 

例1. 

例2. 

8. 表示 送り状などに,次の事項を表示する。 

(1) めっきの記号及びクロメート皮膜の等級・種類の記号 

(2) 加工年月日 

(3) 加工業者名 

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附属書1 クロメート皮膜の質量測定方法 

1. 適用範囲 この附属書は,電気亜鉛めっき及び電気カドミウムめっき上のクロメート皮膜の単位面積

当たりの皮膜質量を測定する方法について規定する。 

2. 装置 

2.1 

容器 この試験に用いる容器は,ガラス製,又はクロメート皮膜を溶解するのに適した材質のもの

とする。 

2.2 

分析用天びん(秤) クロメート皮膜の溶解前後の質量を正確に0.1 mgまで計量できる天びんとす

る。 

2.3 

整流器 電解溶解ができる直流電源とする。 

3. 試験片 この試験に使用する試験片は,附属書1表1を満足するもので200 g以下のものを使用する。 

なお,この試験片はクロメート処理後少なくとも24時間以上経過したもので,14日以内のものである

こと。 

附属書1表1 試験片の全表面積 

単位面積当たり
予想皮膜質量 

g/m2 

試験片の最小 
全表面積 

cm2 

 1未満 

400 

 1以上10未満 

200 

10以上25未満 

100 

25以上50未満 

 50 

50以上 

 25 

4. 試験溶液 皮膜の溶解に使用する試験溶液は,水にシアン化ナトリウム (JIS K 8447) 50 gと水酸化ナ

トリウム (JIS K 8576) 5 gとを溶解して1 lの水溶液とする。 

5. 操作 試験片を乾燥する。試験片の質量を化学天びんで秤量する(精度0.1 mg)。次に試験片を,常

温の試験溶液中で約1分間,15 A/dm2で陰極電解を行い,クロメート皮膜を除去する。陽極には黒鉛など

の不溶性の電極を用いる。皮膜はく離後1分間後に試験溶液から試験片を取り出し,すぐに流水で洗浄し,

その後純水で洗う。迅速に乾燥して再秤量する。質量(精度0.1 mg)が一定になるまでこの操作を繰り返

す。 

試験片ごとに,試験溶液は取り替えること。 

6. 計算 単位面積当たりの皮膜質量は,次の式によって算出する。 

10

2

1

×

=

A

m

m

mA

ここに, 

mA: 単位面積当たりクロメート皮膜質量 (g/m2)  

H 8625-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

m1: クロメート処理された試験片の質量 (mg)  

m2: 皮膜を除去した後の試験片の質量 (mg)  

A: クロメート処理された試験片の表面積 (cm2)  

同一試験を2〜3回行った場合には,その平均値も併記すること。 

H 8625-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2 クロメート皮膜の定性・定量試験方法 

1. 適用範囲 この附属書は,電気亜鉛めっき及び電気カドミウムめっき上のクロメート皮膜の定性・定

量試験方法について規定する。 

2. 試験片 

2.1 

定性試験の試験片 定性試験の試験片は,クロメート処理後,最低24時間以上経過したもので3日

以内のものについて行う。 

2.2 

定量試験の試験片 定量試験の試験片は,クロメート処理後,最低24時間以上経過したもので30

日以内のものについて行う。 

3. 定性試験 

3.1 

光沢クロメート皮膜定性試験 

3.1.1 

試験溶液 試験溶液は純水1 lに,酢酸鉛 [(CH3COO)2Pb・3H2O] (JIS K 8374) 50 gを溶解し,pH5.5

〜6.8の間に酢酸によって調整する。 

備考 純水に酢酸鉛を添加した際に白色沈殿が生じるが,液に少量の酢酸 (JIS K 8355) を添加して溶

解する。このとき,pHが5.5以下になってはならない。保存中に白色沈澱が生成したら使用し

てはならない。 

3.1.2 

操作 操作は,次のとおりとする。 

(1) 試験片の表面に3.1.1で準備した試験溶液を一滴,滴下する。 

(2) 試験片が電気亜鉛めっきの場合,滴下点を3分間観察する。試験溶液を滴下してから1分間以内に黒

色化が起こらない場合は,光沢クロメート皮膜が存在することを示す。もし3分間以上経過しても黒

色化が起こらない場合は,ワックス又はオイルのような皮膜が存在することを示し,光沢クロメート

皮膜の存在は確認することができない。 

(3) 試験片が電気カドミウムめっきの場合,滴下点を1分間観察する。最初の約6秒間に黒色化が起こら

ない場合は,無色クロメート皮膜が存在することを示している。もし1分間以上経過しても黒色化が

起こらない場合は,ワックス又はオイルのような皮膜が存在することを示し,光沢クロメート皮膜の

存在は確認することができない。 

備考1. クロメート処理されていない電気亜鉛めっき又は電気カドミウムめっきの表面は,試験溶液

と反応して2〜5秒以内に黒色化が起こる。 

2. 60 ℃以上の高温にさらされ,脱水のために耐食性が低下したクロメート皮膜は,亜鉛の場合,

60秒以内に,カドミウムの場合,5秒以内に黒色点を形成する。 

3.2 

6価クロムの定性試験 

3.2.1 

試験溶液 試験溶液は,ジフェニルカルバジッド (JIS K 8488) 0.4 gをアセトン (JIS K 8034) 20 ml

とエタノール (JIS K 8101) 20 mlの混合液に溶解しその後,75%オルソりん酸 (JIS K 1449) 20 mlと純水20 

mlを加えて作製する。この溶液は作製後8時間以内に使用する。 

3.2.2 

操作 3.2.1の試験溶液を1〜5滴試験片の上に滴下する。6価クロムが存在すれば,数秒以内に赤

又は紫色が現れる。 

H 8625-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

比較のために,クロメート処理されていない表面も同様の試験を行う。 

4. 定量試験 

4.1 

クロメート皮膜の6価クロム定量試験−ジフェニルカルバジッド比色法 

4.1.1 

試薬 分析に使用する試薬は,特級とする。使用する水は純水とする。 

(1) 重クロム酸カリウム標準溶液 0.05モル重クロム酸カリウム (JIS K 1404) 標準溶液2 mlを1 lに純水

で希釈する。 

備考 この溶液1 mlは,クロム3.47 μgを含む。 

(2) 4.5モル硫酸溶液 3容量の純水に1容量の硫酸 (JIS K 8951) を加えて作製する。 

(3) ジフェニルカルバジッド溶液 ジフェニルカルバジッド溶液は,アセトン50 mlに0.50 gのジフェニ

ルカルバジッドを溶解し,次に50 mlの純水をかくはん(攪拌)しながらゆっくりと加えて作製する。 

備考1. 急速な混合は,ジフェニルカルバジッドの沈殿を起こす。 

2. 溶液の安定のために,茶色のガラスビンに入れ冷所に保存する。 

(4) 緩衝溶液 緩衝溶液はオルソりん酸二水素ナトリウム (NaH2PO4・2H2O) 62.18 gを100 mlの純水に溶

解して作製する。 

4.1.2 

装置 吸光光度計又は分光光度計を用い,測定は540 nmの波長で行い,その際1 cm幅の吸収セル

を用いる。吸光光度計の場合は,520 nmのメインフィルターを用いる。 

4.1.3 

操作 操作は,次のとおりとする。 

(1) 検量線の作製 250 mlの容量メスフラスコ5個に,それぞれ0 ml, 10 ml, 20 ml, 30 ml, 40 mlの重クロ

ム酸カリウム標準溶液 [4.1.1(1)] を加え,更に各メスフラスコに純水100 mlと4.5モル硫酸 [4.1.1(2)] 

3mlを添加する。一つずつのメスフラスコに対して次の操作を行う。各メスフラスコにジフェニルカ

ルバジッド溶液 [4.1.1(3)] 3 mlを加えて,よく混合して2分後に緩衝溶液 [4.1.1(4)] を25 ml添加する。

純水で基準線まで希釈して,混合する。 

各液を吸収セルに移し,吸光光度計又は分光光度計 (4.1.2) で吸光度を測定する。各吸光度の読み

から空試験(3)の吸光度値を引き,それらの値を250 ml中のクロムのμg換算量に対してグラフ上に記

入する。 

備考 発色が不安定になるので,ジフェニルカルバジッド溶液を添加後25分間以内に吸光度の測定を

行う。 

(2) 空試験 各試薬について,(3)と同様にして空試験を行う。 

(3) 試験方法 50×100 mmの試験片を50 mlの純水の入った容器に入れて5分間沸とう(騰)させて皮膜

を脱色した後,試験片を取り出し純水で洗い,水洗水は容器に戻す。試験片を取り出した後のこの沸

とう水を室温まで冷却する。次にこの液に4.5モル硫酸 [4.1.1(2)] を3 ml添加して混合する。この溶

液を250 mlメスフラスコに移し,沸とうさせるのに使用した容器を10〜15 mlの純水で2度洗浄して

250 mlメスフラスコに移す。さらに,ジフェニルカルバジッド溶液 [4.1.1(3)] 3 mlを加えて混合し,2

分後に緩衝溶液 [4.1.1(4)] を25 ml添加する。基準線まで純水で希釈して,よく混合する。 

この液を吸収セルに移し,吸光光度計 (4.1.2) で吸光度を測定する。各吸光度の読みから空試験の

吸光度値(2)を引き,検量線上に記入する。 

得られた吸光光度計の読みが検量線グラフの10 μg以下の場合には,さらに大きな試験片で再度試

験を行う。 

4.1.4 

計算 単位面積当たりの6価クロム量は,次の式によって算出する。 

H 8625-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A

m

m

C

B=

ここに 

mB: 単位面積当たりの6価クロム量 (mg/cm2) 

mc: 4.1.3(3)で得られた6価クロム量 (mg) 

A: 試験片の全表面積 (cm2) 

4.2 

有色クロメート皮膜の全クロム定量試験−ジフェニルカルバジッド比色法 

4.2.1 

試薬 分析に使用する試薬は,特級とする。使用する水は,純水とする。 

(1) 重クロム酸カリウム標準溶液 4.1.1(1)による。 

(2) 4.5モル硫酸溶液 4.1.1(2)による。 

(3) ジフェニルカルバジッド溶液 4.1.1(3)による。 

(4) 緩衝溶液 4.1.1(4)による。 

(5) 過硫酸アンモニウム [(NH4) 2S2O8] (JIS K 8252)  

(6) 0.1モル硝酸銀 (JIS K 1432) 溶液 (17 g/l) 

(7) 6モル水酸化ナトリウム (JIS K 8576) 溶液 (240 g/l) 

4.2.2 

装置 装置は,4.1.2による。 

4.2.3 

操作 操作は,次のとおりとする。 

(1) 検量線の作製 4.1.3(1)による。 

(2) 空試験 各試薬について,(3)と同様の空試験を行う。 

(3) 試験方法 25 mlの4.5モル硫酸溶液 [4.2.1(2)] の入った容器を40〜50 ℃に加温し,それに50×100 

mmの試験片を入れ,この容器を10〜15秒間連続的に動かして試験片の表面を溶解する。試験片を取

り出し,純水で洗い,水洗水は容器に戻し,純水で175 mlに希釈する。次にこの液に過硫酸アンモニ

ウム [4.2.1(5)] 0.1 gと0.1モル硝酸銀溶液 [4.2.1(6)] 3 mlを添加し,さらに沸騰石を加え,30分間煮沸

する。冷却後,6モル水酸化ナトリウム溶液 [4.2.1(7)] でpHを1.5〜1.8に調整する。この溶液を250 

mlメスフラスコに移し,煮沸に使用した容器を10〜15 mlの純水で2度洗浄してメスフラスコに移す。 

ジフェニルカルバジッド溶液 [4.2.1(3)] 3 mlを加えて混合した後,2分後に緩衝溶液 [4.2.1(4)] を25 

ml添加し,純水で基準線まで希釈して,よく混合する。 

この液を吸収セルに移し,吸光光度計 (4.1.2) で吸光度を測定し,各吸光度の読みから空試験の吸

光度値(2)を引き,検量線上に記入する。 

得られた吸光光度計の読みが検量線グラフの10 μg以下の場合には,さらに大きな試験片で再度試

験を行う。 

4.2.4 

計算 単位面積当たりのクロム量は,次の式によって算出する。 

A

m

m

E

D=

ここに, 

mD: 単位面積当たりのクロム量 (mg/cm2) 

mE: 4.2.3(3)で得られたクロム量 (mg) 

A: クロメート処理された面積 (cm2) 

H 8625-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS H 8625原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

神 戸 徳 蔵 

工業技術院製品科学研究所 

(委員) 

青 江 徹 博 

青江技術事務所 

斉 藤 いほえ 

東京都立工業技術センター 

須 賀   蓊 

スガ試験機株式会社 

鈴 木 六 郎 

社団法人表面技術協会 

服 部 幹 雄 

工業技術院標準部 

藤 田   実 

武蔵工業大学 

古 賀 孝 昭 

荏原ユージライト株式会社 

輿 水   勲 

日本M&Tハーショウ株式会社 

仲 村 太 一 

上村工業株式会社 

柳 田 和 夫 

ディップソール株式会社 

伊 藤 貞 則 

オムロン株式会社 

佐 藤 貞 夫 

吉野電化工業株式会社 

高 木 誠 治 

豊橋鍍金工業株式会社 

矢 部   賢 

株式会社大崎金属