H 8260:2007
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類及び化学成分 ············································································································· 1
5 化学成分の分析試験及び物理的性質の測定 ··········································································· 12
5.1 溶射材料の試験・測定項目······························································································ 12
5.2 試料の採取 ·················································································································· 12
5.3 化学成分の分析試験 ······································································································ 13
5.4 粒度の測定 ·················································································································· 13
5.5 粒子形状の測定 ············································································································ 13
5.6 見掛け密度の測定 ········································································································· 13
5.7 流動性の測定 ··············································································································· 13
5.8 微細構造の測定 ············································································································ 13
5.9 結晶構造の測定・分析 ··································································································· 13
5.10 溶融温度の測定 ··········································································································· 13
6 溶射材料の表示方法 ········································································································· 14
7 出荷状態 ························································································································ 14
8 試験報告書 ····················································································································· 14
附属書A(参考)溶射用粉末材料の粒子形状(SEM像)と製造方法との関係·································· 15
附属書JA(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ································································ 19
H 8260:2007
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本溶射協会(JTSS)及び財団法人日本規格協
会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審
議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
H 8260:2007
溶射用粉末材料
Powders for thermal spraying
序文
この規格は,2000年に第1版として発行されたISO 14232を基に作成した日本工業規格であるが,材料
の成分などの細かい数値が異なるため,部分的に技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,溶射用粉末材料(以下,溶射材料という。)の化学成分及び物理的性質について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 14232:2000,Thermal spraying−Powders−Composition and technical supply conditions (MOD)
なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを
示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 8200 溶射用語
JIS Z 2500 粉末や(冶)金用語
JIS Z 2502 金属粉−流動性試験方法
注記 対応国際規格:ISO 4490,Metallic powders−Determination of flow time by means of a calibrated
funnel (Hall flowmeter) (MOD)
JIS Z 2503 粉末や(冶)金用金属粉−試料採取方法
注記 対応国際規格:ISO 3954,Powders for powder metallurgical purposes−Sampling (IDT)
JIS Z 2504 金属粉−見掛密度試験方法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2503,JIS Z 2500及びJIS H 8200による。
4
種類及び化学成分
溶射材料の種類及び化学成分は,次による。
a) 金属粉末 金属粉末の種類は,コード番号及び記号によって,表1のように区分する。
2
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,これらの金属の化学成分は,5.3によって分析し,表1の値を満足しなければならない。
表1−金属粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
主成分
O
C
N
H
Al
Co
1.1
Ti 99
Ti: 99以上
0.3以下
0.3以下
0.3以下
0.1以下
−
−
1.2
Nb 99
Nb: 99以上
0.3以下
0.3以下
0.3以下
0.1以下
−
−
1.3
Ta 99
Ta: 99以上
0.3以下
0.3以下
0.3以下
0.1以下
−
−
1.4
Cr 98.5
Cr: 98.5以上
0.8以下
0.1以下
0.1以下
−
0.5以下
−
1.5
Mo 99
Mo: 99以上
0.3以下
0.15以下
0.1以下
−
−
−
1.6
W 99
W: 99以上
0.3以下
0.15以下
0.1以下
−
−
0.3以下
1.7
Ni 99.3
Ni: 99.3以上
0.5以下
0.1以下
0.1以下
−
−
−
1.8
Cu 99
Cu: 99以上
−
−
−
−
−
−
1.9
Al 99
Al: 99以上
0.5以下
−
−
−
−
−
1.10
Si 99
Si: 99以上
−
−
−
−
−
−
b) 各種の合金粉末 各種の合金粉末及びそれを混合した粉末の種類は,コード番号及び記号によって,
表2〜表10のように区分する。
なお,これらの粉末の化学成分は,5.3によって分析し,表2〜表10の値を満足しなければならな
い。
3
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−自溶合金粉末及びそれを混合した粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
C
Ni
Co
Cr
Cu
W
Mo
Fe
B
Si
その他
2.1
NiCuBSi 76 20
0.05
以下
残部
−
−
19〜
20
−
−
0.5
以下
0.9〜
1.3
1.8〜
2.0
0.5以下
2.1A
NiCuBSi 76 20A
0.25
以下
残部
1以下
10以下
18〜
21
−
−
4以下
0.8〜
2.5
1.5〜
4.0
−
2.2
NiBSi 96
0.05
以下
残部
−
−
−
−
−
0.5
以下
1.0〜
1.5
2.0〜
2.5
0.5以下
2.3
NiBSi 94
0.1
以下
残部
−
−
−
−
−
0.5
以下
1.5〜
2.0
2.8〜
3.7
0.5以下
2.4
NiBSi 95
0.1〜
0.2
残部
−
−
−
−
−
2.0
以下
1.2〜
1.7
2.2〜
2.8
0.5以下
2.5
NiCrBSi 90 4
0.1〜
0.2
残部
−
3〜5
−
−
−
1.0
以下
1.4〜
1.8
2.8〜
3.5
0.5以下
2.6
NiCrBSi 86 5
0.15〜
0.25
残部
−
4〜6
−
−
−
3.0〜
3.5
0.8〜
1.2
2.8〜
3.2
0.5以下
2.7
NiCrBSi 88 5
0.15〜
0.25
残部
−
4〜6
−
−
−
1.0〜
2.0
1.0〜
1.5
3.5〜
4.0
0.5以下
2.7A
NiCrBSi 86 5A
0.25
以下
残部
1以下
10以下
4以下
−
−
4以下
0.8〜
2.5
1.5〜
4.0
−
2.8
NiCrBSi 83 10
0.15〜
0.25
残部
−
8〜12
−
−
−
1.5〜
3.5
2.0〜
2.5
2.3〜
2.8
0.5以下
2.9
NiCrBSi 85 8
0.15〜
0.25
残部
−
6〜10
−
−
−
1.5〜
2.0
1.5〜
2.0
2.6〜
3.4
0.5以下
2.10
NiCrBSi 84 8
0.25〜
0.4
残部
−
7〜10
−
−
−
1.7〜
2.5
1.5〜
2.2
3.2〜
4.0
0.5以下
2.11
NiCrBSi 88 4
0.3〜
0.4
残部
−
3.5〜
4.5
−
−
−
2.0
以下
1.6〜
2.0
3.0〜
3.5
0.5以下
2.11A
NiCrBSi 84 8A
0.5
以下
残部
1以下
3.5〜
12
−
−
−
4以下
1.5〜
2.5
2.0〜
4.0
−
2.12
NiCrBSi 80 11
0.35〜
0.6
残部
−
10〜
12
−
−
−
2.5〜
3.5
2.0〜
2.5
3.5〜
4.0
0.6以下
2.12A
NiCrBSi 79 12A
0.35〜
0.7
残部
1以下
10〜
15
−
−
−
5以下
2.0〜
3.0
3.0〜
4.5
−
2.13
NiCrWBSi 64 11
16
0.5〜
0.6
残部
−
10〜
12
−
15.5〜
16.5
−
3.5〜
4.0
2.3〜
2.7
3.0〜
3.5
0.5以下
2.13A
NiCrWBSi 63 12
16A
0.4〜
0.7
残部
1以下
10〜
15
−
15.0〜
17.0
−
5以下
2.0〜
3.0
3.0〜
4.5
−
2.14
NiCrCuMoBSi
67 17 3 3
0.5〜
0.7
残部
−
16〜
17
2.0〜
3.5
−
2.0〜
3.0
2.5〜
3.5
3.4〜
4.0
4.0〜
4.5
0.5以下
2.14A
NiCrCuMoBSi
69 15 3 3A
0.4〜
0.9
残部
1以下
12〜
17
4以下
−
4以下
5以下
2.5〜
4.0
3.5〜
5.0
−
2.15 a)
NiCrCuMoWBSi
64 17 3 3 3
0.4〜
0.6
残部
−
16〜
17
2.0〜
3.5
2.0〜
3.0
2.0〜
3.0
3.0〜
5.0
3.5〜
4.0
4.0〜
4.5
0.5以下
2.15A
NiCrCuMoWBSi
66 15 3 3 3A
0.4〜
0.9
残部
1以下
12〜
17
4以下
2.0〜
3.0
4以下
5以下
2.5〜
4.0
3.5〜
5.0
−
2.16
NiCrBSi 74 17
0.75〜
1.0
残部
−
16〜
17
−
−
−
3.5〜
5.0
2.8〜
3.5
3.6〜
4.5
0.5以下
2.17
NiCrBSi 65 25
0.8〜
1.0
残部
−
24〜
26
−
−
−
0.2〜
1.0
3.2〜
3.6
4.0〜
4.5
0.5以下
2.17A
NiCrBSi 70 20A
0.5〜
1.1
残部
1以下
15〜
26
−
−
−
5以下
3.0〜
4.5
2.0〜
5.0
−
2.18
NiCrBSi 74 14
0.05
以下
残部
−
13〜
15
−
−
−
4.0〜
5.0
2.75〜
3.5
4.0〜
5.0
0.5以下
2.18A
NiCrBSi 74 14A
0.06
以下
残部
−
13〜
15
−
−
−
4.0〜
5.0
2.7〜
3.5
4.0〜
5.0
−
4
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−自溶合金粉末及びそれを混合した粉末(続き)
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
C
Ni
Co
Cr
Cu
W
Mo
Fe
B
Si
その他
2.19
NiCrBSi 82 7
0.06
以下
残部
−
6.5〜
8.5
−
−
−
2.5〜
3.5
2.5〜
3.5
4.1〜
4.6
0.5以下
2.19A
NiCrBSi 82 7A
0.06
以下
残部
−
6.0〜
8.0
−
−
−
2.5〜
3.5
2.7〜
3.5
4.0〜
5.0
−
2.20
NiBSi 92
0.06
以下
残部
−
−
−
−
−
0.5
以下
2.75〜
3.5
4.3〜
4.7
0.5以下
2.20A
NiBSi 92A
0.06
以下
残部
−
−
−
−
−
0.50
以下
2.7〜
3.5
4.0〜
5.0
−
2.21
NiCoBSi 71 20
0.05
以下
残部
19〜21
−
−
−
−
0.5
以下
2.7〜
3.2
4.0〜
5.0
0.5以下
2.21A
NiCoBSi 71 20A
0.06
以下
残部
19〜21
−
−
−
−
0.50
以下
2.7〜
3.2
4.0〜
5.0
−
2.22
CoCrNiMoBSi
40 18 27 5
0.1
以下
26〜28
残部
18〜19
−
−
4.0〜
6.0
2.0
以下
3.0〜
3.4
3.0〜
3.5
0.5以下
2.22A
CoCrNiMoBSi
47 18 20 5A
1.5
以下
10〜30
残部
16〜21
−
10以下 7以下
5以下
1.5〜
4.0
2.0〜
4.5
−
2.23
CoCrNiMoBSi
50 18 17 6
0.1〜
0.3
17〜19
残部
18〜20
−
−
6.0〜
8.0
2.5
以下
3.0〜
3.4
3.0〜
3.5
0.5以下
2.23A
CoCrNiMoBSi
47 18 20 6A
1.5
以下
10〜30
残部
16〜21
−
−
8以下
5以下
1.5〜
4.0
2.0〜
4.5
−
2.24
CoCrNiWBSi 53
20 13 7
0.75〜
1.0
13〜16
残部
19〜20
−
6〜8
−
3.0
以下
1.5〜
1.8
2.4〜
2.5
0.5以下
2.25
CoCrNiWBSi 52
19 15 9
0.8〜
1.1
13〜16
残部
19〜20
−
8〜10
−
3.0
以下
1.5〜
1.8
2.4〜
2.5
0.5以下
2.26
CoCrNiWBSi 47
19 15 13
1.0〜
1.3
13〜16
残部
19〜20
−
12.5〜
13.5
−
3.0
以下
1.5〜
2.0
2.0〜
2.5
0.5以下
2.27
CoCrNiWBSi 45
19 15 15
1.3〜
1.6
13〜16
残部
19〜20
−
14.5〜
15.5
−
3.0
以下
2.8〜
3.0
2.7〜
3.5
0.5以下
2.27A
CoCrNiWBSi 52
22 10 10A
1.6
以下
16以下
残部
19〜24
−
4〜
15.5
−
5以下
1.5〜
3.0
1.5〜
3.5
−
2.28A b)
CoCrNiMoBSi
/WC 50 50A
WC:
20〜80
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2.22A:
残部
2.29A b)
NiCrCuMoBSi
/WC 70 30A
WC:
20〜40
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2.14A:
残部
2.29B b)
NiCrBSi/WC 70
30B
WC:
20〜40
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2.17A:
残部
2.30A b)
NiCrCuMoBSi
/WC 50 50A
WC:
40〜60
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2.14A:
残部
2.30B b)
NiCrBSi/WC 50
50B
WC:
40〜60
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2.17A:
残部
2.31A b)
NiCrCuMoBSi
/WC 30 70A
WC:
60〜80
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2.14A:
残部
2.31B b)
NiCrBSi/WC 30
70B
WC:
60〜80
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2.17A:
残部
注a) 2.15には,混合粉末材料もある。
b) 自溶合金とWCとの混合粉末である。
5
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3−ニッケル−クロム合金粉末及び鉄−クロム合金粉末
区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Ni
Cr
Al
W
Co
Mo
Fe
Si
Mn
Ti
C
その他
3.1
NiCr 80 20
残部 18〜21
−
−
−
−
1以下
1.5
以下
2.5
以下
−
0.25
以下
−
3.2
NiCrFe 75 15 8
残部 14〜17
−
−
−
−
6〜10
−
−
−
0.3
以下
−
3.3 a)
NiCrAl 74 19 5
残部 17〜20
3〜6
−
−
−
1以下
1.5
以下
2.5
以下
−
0.25
以下
−
3.4
NiCrNb 70 21 4
残部 20〜22
0.3〜
0.5
−
−
−
2〜3
0.4〜
0.6
0.4〜
0.6
0.3〜
0.5
0.1
以下 Nb:3〜4
3.5
NiCrMoW
54 16 17 5
残部 14〜18
−
4〜6
−
16〜18 6以下
1.0
以下
0.5
以下
−
0.5
以下
−
3.6 a)
NiCrAlMoFe
73 9 7 6 5
残部
8〜10 6〜8.8
−
−
4〜6
4〜6
−
−
−
−
−
3.7
NiCrTiAl
75 20 3 2
残部 18〜22
1.5〜
2.5
−
−
−
−
−
−
2〜3
−
−
3.8
NiCrCoAlTi
67 16 9 4 4
残部 15〜17
3〜4
2〜3
8〜9
1〜3
0.4〜
0.6
0.3
以下
0.2
以下
3〜4
0.2
以下
−
3.9
NiCoCrAlMoTi
63 15 10 5 3 4
残部
8〜12
4〜6
−
14〜16 2〜4
−
−
−
4〜5
0.2
以下
−
3.10
NiCoCrAlMoTi
57 17 11 5 6 4
残部
10〜12 4〜5
−
15〜18 5〜7
0.5
以下
0.2
以下
−
3〜5
0.03
以下
−
3.11
NiCr 50 50
残部
50〜53
−
−
−
−
−
2以下 1以下
−
0.5
以下
−
3.12
NiCrMoNb
64 22 9 3.5
残部
20〜23
−
−
−
8〜10 1以下
0.25
以下
−
−
0.01
以下
Nb:3〜4
3.13
NiCrCoMoTiAlW
57 18 12 6 3 2 1
残部
17〜19 1.5〜
2.5
0.5〜
1.5
11〜13
5〜7
−
−
−
2.5〜
3.5
−
−
3.14 a)
NiCrNbFeAl
66 14 7 8 4.5
残部
11.5〜
16
2.5〜
4.5
−
−
−
6〜9.5
−
0.4〜
0.6
0.3〜
0.5
0.1
以下
Nb:
6.5〜7.5
3.15 a)
NiCrFeAlMo
68 14 7 5 5
残部
12〜16 4〜6
−
−
4〜6
5〜9
−
−
−
−
−
3.16
NiCrAlMoTiO2
68 8 7 5 2.5
残部
7〜10
5〜9
−
−
3〜7
1〜3
−
−
−
−
TiO2:2.5
B:2
3.17 a)
FeCrMoAl
65 23 5 5
0.5
以下
20〜25 4〜6
−
−
3〜7
残部
−
−
−
0.1〜
0.5
−
注a) メカニカルアロイ法で作製したものである。
6
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4−MCrAlY合金粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Ni
Cr
Al
Co
Fe
Si
Y
C
その他
4.1
NiCrAlY
66 22 10 1
残部
21〜23
9〜11
−
−
−
0.8〜1.2
−
−
4.2
NiCrAlY 70 23 6
残部
22〜24
5〜7
−
−
−
0.3〜0.5
−
−
4.3
NiCoCrAlY
46 23 17 13
残部
15〜19 11.5〜13.5 20〜26
−
−
0.2〜0.7
−
−
4.4
NiCoCrAlY
47 22 17 13
残部
15〜19 11.5〜13.5 20〜24
−
−
0.4〜0.8
−
−
4.5
NiCoCrAlYSiHf
47 22 17 13
残部
15〜19 11.8〜13.2 20〜24
−
0.2〜0.6 0.4〜0.8
−
Hf:0.1〜0.4
4.6
CoCrAlY 63 23 13
−
22〜24
12〜14
残部
−
−
0.5〜0.75
−
−
4.7
CoNiCrAlY
38 32 21 8
31〜33 20〜22
7〜9
残部
−
−
0.3〜0.65
−
−
4.8
CoCrNiAlYTa
52 25 10 7.5
8〜12 23〜27
5〜9
残部
−
−
0.4〜0.8
−
Ta:4〜6
4.9
FeCrAlY 74 20 5
−
18〜22
4〜6
−
残部
−
0.3〜0.7 0.02以下
−
注記 MCrAlYのMは,Ni,Co,NiCo又はFeを表す。
表5−ニッケル−アルミニウム−鉄合金粉末及びそれを混合した粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Ni
Al
Mo
Fe
Si
Mn
C
5.1
NiAl 95 5
残部
3〜6
−
1以下
0.5以下
−
−
5.2
NiAl 70 30
残部
28〜32
−
1以下
0.5以下
1以下
0.25以下
5.3
NiAl 80 20
残部
18〜22
−
1以下
0.5以下
1以下
0.25以下
5.4
NiAlMo 90 5 5
残部
3〜6
4〜6
1以下
0.5以下
−
−
5.5
NiAlMo 89 10 1
残部
8〜12
0.5〜1.5
1以下
0.5以下
−
−
5.6
FeNiAl 51 38 10
36〜40
8〜12
−
残部
−
−
−
5.7
FeNiAlMo 54 35 5 5
33〜37
3〜6
3〜7
残部
−
−
−
注記 上記材料は,混合法だけでなく合金法,クラッド法,メカニカルアロイ法などで作製され
る。
7
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表6−高合金鋼粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Ni
Cr
Mo
Fe
Si
Mn
P
S
C
その他
6.1
X42Cr 13
−
11.5〜
13.5
−
残部
0.3〜
0.5
0.2〜
0.4
0.03
以下
0.03
以下
0.38〜
0.45
−
6.2
X105CrMo 17
−
16〜18
0.4〜
0.8
残部
1以下
1以下
0.045
以下
0.03
以下
0.95〜
1.20
−
6.3
X2CrNi 18 9
10〜
12.5
17〜20
−
残部
1以下
2以下
0.045
以下
0.03
以下
0.03
以下
−
6.4
X5CrNi 18 9
8.5〜
10
17〜20
−
残部
1以下
2以下
0.045
以下
0.03
以下
0.07
以下
−
6.5
X2CrNiMo 18 10
11〜14
16.5〜
18.5
2〜2.5
残部
1以下
2以下
0.045
以下
0.03
以下
0.03
以下
−
6.6
X2CrNiMo 18 12
12.5〜
15
16.5〜
18.5
2.5〜3
残部
1以下
2以下
0.045
以下
0.03
以下
0.03
以下
−
6.7
X5CrNiMo 18 10
9.5〜
13.5
16.5〜
20.0
2〜2.5
残部
1以下
2以下
0.045
以下
0.03
以下
0.07
以下
−
6.8
X5CrNiMo 18 12
11.5〜
16.5〜
18.5
2.5〜
3.0
残部
1以下
2以下
0.045
以下
0.03
以下
0.07
以下
−
6.9
X10CrNiMo 17 13
12〜14
16〜18
2〜2.5
残部
0.75
以下
2以下
0.045
以下
0.03
以下
0.08〜
0.11
−
6.10
X2NiCrMoCu
25 20 5
24〜26
19〜21
4〜5
残部
1以下
2以下
0.030
以下
0.02
以下
0.02
以下
−
6.11
X130CrMoWV
5 5 5 4
−
4〜5
4〜5
残部
−
−
−
−
1.0 〜
1.5
V:3.5〜4.5
W:5〜6
8
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表7−コバルト−クロム合金粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Ni
Cr
W
Co
Mo
Cu
Fe
Si
Mn
C
その他
7.1
CoCrW 50 30 12
3.0
以下
29〜31 11.5〜
13.5
残部
−
−
3.0
以下
0.8〜
1.1
−
2.3〜
2.5
−
7.2
CoCrW 60 28 4
3.0
以下
27〜30 3.5〜5
残部
−
−
3.0
以下
0.8〜
1.1
−
0.9〜
1.2
−
7.3
CoCrW 53 30 8
3.0
以下
29〜31 7.5〜9
残部
−
−
3.0
以下
1.0〜
1.6
−
1.3〜
1.6
−
7.4
CoCrNiW
50 26 10 7
9.5〜
11.5
24〜27
6.5〜
8.5
残部
−
−
2.0
以下
0.6
以下
0.6
以下
0.5
以下
−
7.5
CoCrMo 60 27 5
3.0
以下
25〜29
−
残部
4.5〜
6.5
−
3.0
以下
2.5
以下
1以下
0.3
以下
−
7.6
CoCrNiW
40 25 22 10
20〜
24
23〜27 10〜14
残部
−
−
−
−
1以下
1.5〜
2.0
−
7.7
CoMoCrSi
51 28 17 3
1.5
以下
16〜19
−
残部
27〜30
−
1.5
以下
3〜4
−
−
−
7.8
CoCrNiNb
50 28 7 6
5.5〜
7.5
26〜30
−
残部
2.5〜
4.5
1.4〜
1.8
2.0
以下
0.6
以下
0.6
以下
1.8〜
2.2
Mb:
4.5〜6.5
表8−銅−アルミニウム合金粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Ni
Al
Cu
Fe
Sn
P
その他
8.1
CuAl10
−
9〜11
残部
−
−
−
−
8.2
CuAl10Fe
−
9〜11
残部
1以下
−
−
−
8.3
CuAl10Ni
2〜5
9〜11
残部
−
−
−
−
8.4
CuSn8
−
−
残部
−
7.5〜9
0.4以下
−
8.5
CuNi38
35〜40
−
残部
−
−
−
−
8.6
CuNi36In
35〜38
−
残部
1以下
−
−
In:4〜6
表9−アルミニウム合金粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード番号
記号
Al
Si
9.1
AlSi 88 12
残部
11〜13
9
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表10−ニッケル・グラファイト混合粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Ni
Co
グラファイト
10.4
Ni・graphite 60/40
59〜62
0.5以下
残部
10.5
Ni・graphite 75/25
74〜76
0.5以下
残部
10.6
Ni・graphite 80/20
79〜81
0.5以下
残部
10.7
Ni・graphite 85/15
84〜86
0.5以下
残部
c) 炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末 炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末の種類は,コード番号
及び記号によって,表11のように区分する。
なお,これらの炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末の化学成分は,5.3によって分析し,表11の
値を満足しなければならない。
10
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表11−炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
W
Cr
Ti
Co
Ni
C
Fe
Si
11.1
TiC a)
−
−
79.5以上
−
−
19〜20
−
−
11.2
WC a)
残部
−
−
−
−
6.0〜6.2
−
−
11.3
W2C/WC a)
残部
−
−
−
−
3.8〜4.3
−
−
11.4
W2C a)
残部
−
−
−
−
3.1〜3.3
−
−
11.5
Cr3C2 a)
−
86以上
−
−
−
12.5以上
0.7以下
0.1以下
11.10 WC/Co 94 6
残部
−
−
5〜7
−
5.2以上
−
−
11.10A WC/Co 92 8A
残部
−
−
6〜10
−
5.2〜6.0
−
−
11.11 WC/Co 88 12
残部
−
−
11〜13
−
3.6〜4.2
−
−
11.12 WC/Co 88 12
残部
−
−
11〜13
−
4.8〜5.5
−
−
11.12A WC/Co 88 12A
残部
−
−
10〜14
−
5.0〜5.8
−
−
11.13 WC/Co 83 17
残部
−
−
16〜18
−
4.8以上
−
−
11.13A WC/Co 83 17A
残部
−
−
15〜19
−
4.6〜5.6
−
−
11.14
WC/Co 80 20
残部
−
−
18〜20
−
4.5〜5.0
−
−
11.14A WC/Co 80 20A
残部
−
−
18〜22
−
4.5〜5.5
−
−
11.15
W2C/Co
残部
−
−
18〜21
−
2.4〜2.6
−
−
11.16
WC/Ni 92 8
残部
−
−
−
6〜8
3.5〜4.0
−
−
11.16A WC/Ni 92 8A
残部
−
−
−
6〜10
5.2〜6.0
−
−
11.17
WC/Ni 88 12
残部
−
−
−
11〜13
5.0〜5.5
−
−
11,17A WC/Ni 88 12A
残部
−
−
−
10〜14
5.0〜5.8
−
−
11.18
WC/Ni 85 15
残部
−
−
−
14〜16
3〜4
−
−
11.18A WC/Ni 85 15A
残部
−
−
−
13〜17
4.8〜5.6
−
−
11.19
WC/Ni 83 17
残部
−
−
−
16〜19
4.5〜5.5
−
−
11.19A WC/Ni 83 17A
残部
−
−
−
15〜20
4.6〜5.6
−
−
11.20
WC/Co/Cr 86 10 4
残部
3.5〜4.5
−
9〜11
−
3.5〜4.5
−
−
11.20A WC/Co/Cr 86 10 4A
残部
3.5〜4.5
−
8〜12
−
4.9〜5.7
−
−
11.21
WCrC/Ni 93 7
残部
22〜28
−
−
6〜8
5〜7
−
−
11.21A WC/CrC/Ni 73 20 7A
残部
15〜20
−
−
5〜9
6.4〜7.9
−
−
11.22A WC/NiCr 85 15A
残部
2.5〜3.5
−
−
10〜14
4.7〜5.7
−
−
11.23A WC/NiCr 75 25A
残部
4.5〜5.5
−
−
18〜22
4.1〜5.1
−
−
11.30
Cr3C2/NiCr 75 25
−
残部
−
−
16〜19
10〜11
−
−
11.31
Cr3C2/NiCr 75 25
−
残部
−
−
19〜21
9〜11
−
−
11.31A Cr3C2/NiCr 75 25A
−
残部
−
−
18〜22
9〜11
−
−
11.32
Cr3C2/NiCr 80 20
−
残部
−
−
14〜18
9〜11
−
−
11.32A Cr3C2/NiCr 80 20A
−
残部
−
−
14〜18
9〜12
−
−
11.33A Cr3C2/NiCr 93 7A
−
残部
−
−
4〜7
11〜14
−
−
11.34A Cr3C2/NiCr 70 30A
−
残部
−
−
22〜26
8〜11
−
−
11.35A Cr3C2/NiCr 50 50A
−
残部
−
−
38〜42
5〜8
−
−
11.36A Cr3C2/Ni 85 15A
−
残部
−
−
13〜17
9〜13
−
−
注a) この粉末材料は,他の粉末と混合して使用する。
d) 酸化物粉末及びりん酸塩粉末 酸化物粉末及びりん酸塩粉末の種類は,コード番号及び記号によって,
表12のように区分する。
11
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,これら酸化物粉末及びりん酸塩粉末の化学成分は,5.3によって分析し,表12の値を満足し
なければならない。
表12−酸化物粉末及びりん酸塩粉末
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Al2O3
TiO2
Cr2O3
ZrO2
MgO/CeO2/
H-A
Y2O3
CaO
FeO
SiO2
12.1
Al2O3
99.5
以上
−
−
−
−
−
−
0.1以下
0.1以下
12.1A
Al2O398A
98.0
以上
−
−
−
−
−
−
0.1以下
0.1以下
12.2
Al2O3-TiO2 97 3
96以上
2.5〜
3.5
−
−
−
−
−
1.0以下
1.0以下
12.2A
Al2O3-TiO2 97 3A
94以上
1.5〜
4.0
−
−
−
−
−
1.0以下
1.0以下
12.2B
Al2O3-TiO2 97 3B
94以上
1.5以上
−
−
−
−
−
1.0以下
1.0以下
12.3
Al2O3-TiO2 87 13
残部
12〜14
−
−
−
−
−
0.5以下
1.0以下
12.4
Al2O3-TiO2 60 40
残部
37〜42
−
−
−
−
−
−
−
12.5
Al2O3-MgO 70 30
残部
−
−
−
MgO:
28〜31
−
−
0.5以下
1.5以下
12.5A
Al2O3-MgO 75 25A
残部
−
−
−
MgO:
22〜28
−
−
0.5以下
1.5以下
12.5B
Al2O3-MgO 70 30B
残部
−
−
−
MgO:
18〜24
−
−
−
−
12.6
Al2O3-SiO2 70 30
残部
−
−
−
−
−
−
0.2以下
22 〜28
12.7
Al2O3-Cr2O3 98 2
97.5
以上
−
1.5〜
2.1
−
−
−
−
0.1以下
0.3以下
12.8
Al2O3-Cr2O3 90 10
残部
−
8.0〜12
−
−
−
−
0.1以下
0.2以下
12.9
Al2O3-Cr2O3 50 50
残部
−
48〜52
−
−
−
−
0.1以下
0.2以下
12.20
Cr2O3
−
−
99.5
以上
−
−
−
−
0.1以下
0.25
以下
12.20A
Cr2O3A
−
−
98.0
以上
−
−
−
−
−
−
12.21
Cr2O3
1.0以下
−
96以上
−
−
−
−
1.0以下
1.0以下
12.22
Cr2O3-TiO2 97 3
−
3.0以下
96.5
以上
−
−
−
−
0.5以下
−
12.23
Cr2O3-TiO2 45 55
−
53〜56
残部
−
−
−
−
0.5以下
0.5以下
12.24
Cr2O3-TiO2 60 40
−
38〜42
残部
−
−
−
−
0.5以下
0.5以下
12.25
Cr2O3-SiO2-TiO2 92
5 3
−
2.0〜
4.0
残部
−
−
−
−
0.5以下
4.0〜6.0
12.30
TiO2
−
99以上
−
−
−
−
−
0.5以下
0.5以下
12.30A
TiO2 98A
−
98以上
−
−
−
−
−
0.5以下
0.5以下
12.40
ZrO2-CaO 95 5
0.5以下
−
−
残部
−
−
5.0〜
7.0
−
0.4以下
12.40A
ZrO2-CaO 93 7A
0.5以下
−
−
90以上
−
−
6.0〜
8.0
0.4以下
−
12.41
ZrO2-CaO 90 10
0.5以下
−
−
残部
−
−
8.0〜10
−
0.4以下
12.42
ZrO2-CaO 70 30
0.5以下
−
−
残部
−
−
28〜31
−
−
12.43
ZrO2-MgO 80 20
−
−
−
残部
MgO:
18〜24
−
1.5以下
−
1.5以下
12.43A
ZrO2-MgO 76 24A
−
−
−
73以上
MgO:
23〜25
−
−
−
−
12
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表12−酸化物粉末及びりん酸塩粉末(続き)
種類の区分
化学成分
%(質量分率)
コード
番号
記号
Al2O3
TiO2
Cr2O3
ZrO2
MgO/CeO2/
H-A
Y2O3
CaO
FeO
SiO2
12.44
ZrO2-Y2O3 93 7
0.2以下
0.3以下
−
残部
−
6.0〜
8.0
−
0.2以下
0.5以下
12.44A
ZrO2-Y2O3 92 8A
0.2以下
0.3以下
−
残部
−
7.0〜
9.0
−
0.2以下
0.5以下
12.44B
ZrO2-Y2O3 88 12B
−
−
−
85以上
−
11〜13
−
−
−
12.45
ZrO2-Y2O3 80 20
−
−
−
残部
−
18〜21
−
0.2以下
0.5以下
12.46
ZrO2-SiO2 65 35
−
0.3以下
−
残部
−
−
−
0.3以下
31〜35
12.47
ZrO2-CeO2 -Y2O3
68 25 3
−
−
−
残部
CeO2:
24〜26
2.0〜
4.0
−
0.2〜0.5
0.5〜1.5
12.48A
ZrO2A
−
−
−
98以上
−
−
−
−
−
12.6
Hydroxylapatite
−
−
−
−
H-A:
95以上 a),b)
−
−
−
−
注a) H-Aは,Hydroxylapatiteの略語である。
b) その他の不純物は,As:0.000 3 以下,Cd:0.000 5 以下,Hg:0.000 5 以下及びPb:0.003 以下とし,As,
Cd,Hg及びPb以外のその他不純物の合計:0.1以下とする。
5
化学成分の分析試験及び物理的性質の測定
5.1
溶射材料の試験・測定項目
溶射材料の試験・測定項目は,表13による。
なお,表中の○印は最重要特性であり,必ず試験又は測定を行わなければならない項目,△印は,重要
特性で,測定することが望ましい。□印の項目は補足特性で,受渡当事者間の協定によって測定を行う項
目,−印は,参考特性で,測定を行わなくてもよい項目を示す。
表13−溶射材料の試験・測定項目
粉末の分類
化学成分
粒度
粒子形状
見掛け
密度
流動性
微細構造
結晶構造
溶融温度
金属
○
○
△a)
□
□b)
−
−
−
合金
○
○
△a)
□
□b)
−
□
△d)
炭化物
炭化物サーメット
○
○
△a)
□
□b)
△
□c)
−
酸化物
りん酸塩
○
○
△a)
□
□b)
□
□c)
−
注a) 高速フレーム溶射の場合は,○印とする。
b) フレーム溶射(高速フレーム溶射を除く。)の場合は,○印とする。
c) プラズマ溶射及び高速フレーム溶射の場合は,△印とする。
d) 自溶合金粉末及びそれを混合した粉末にだけ適用する。ただし,フレーム溶射(高速フレーム溶射を除く。)
の場合は,○印とする。
5.2
試料の採取
試料の採取は,JIS Z 2503によるものとし,溶射材料を均一に混合して,粒径にむらのない箇所から採
取する。各特性項目ごとの試料採取手順,試料抜取器などの装置は,受渡当事者間の協定による。
13
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.3
化学成分の分析試験
化学成分の分析試験は,次による。
a) 化学成分の分析方法は,受渡当事者間の協定による。
b) a)の分析結果は,箇条4の規定に適合しなければならない。
5.4
粒度の測定
粒度の測定は,次による。
a) 試験試料の粒度分布を測定し,上限粒度及び下限粒度を求め,溶射材料の粒度範囲とする。
b) 上限粒度は,試験試料を分級し,ある大きさを超える分級物の質量と全試験試料の質量との割合は,
受渡当事者間の協定による。
c) 下限粒度は,試験試料を分級し,ある大きさに満たない分級物の質量と全試験試料の質量との割合は,
受渡当事者間の協定による。
d) 粒度分布の測定方法は,測定する溶射材料に適した方法とし,受渡当事者間の協定による。
注記1 粒度分布の測定方法には,ふるい法,X線吸収法,レーザビーム散乱法などがあるが,ふ
るい法は30 μm以下の粉末の測定には適さない。30 μm以下の粉末の測定には,X線吸収
法及びレーザビーム散乱法が高分解能,高い再現性及び短時間の測定が可能である。
注記2 粒度分布の測定結果は,測定法に依存する。例えば,造粒粉を液体に分散して測定する場
合には,結合材の溶解度が結果に影響を与える。したがって,粉末の性状に適した測定法
の選択が重要である。
5.5
粒子形状の測定
粒子形状及び表面性状は,走査電子顕微鏡又は実体顕微鏡で測定し,画像化する。この画像から粒子形
状及び表面性状を分析する。走査電子顕微鏡又は実体顕微鏡の画像は,製造業者から提供された参照用画
像と比較してもよい。溶射材料の粒子形状と製造方法との関係の例を参考として,附属書Aに示す。
5.6
見掛け密度の測定
試料の見掛け密度の測定は,JIS Z 2504による。
5.7
流動性の測定
試料の流動性の測定は,JIS Z 2502による。
5.8
微細構造の測定
粉末粒子の微細構造の測定は,粉末を樹脂に埋め,金属顕微鏡観察用に作成した観察用試料の断面を金
属顕微鏡で観察することによって行う。観察用試料の作製方法は,受渡当事者間の協定による。
5.9
結晶構造の測定・分析
結晶構造の測定・分析は,試料の化学成分が異なる複数の相から構成される複合粉末である場合又は試
料のそれぞれの粉末粒子が結晶構造の異なる複数の相から構成されている場合は,各相の種類,量,形状,
配置,化学成分及び大きさ(粒状組織の場合は粒径,層状組織の場合は層の幅など。)をX線構造解析,
電子線マイクロプローブ分析及び/又は金属顕微鏡写真の定量的画像解析によって行う。
5.10 溶融温度の測定
自溶合金粉末及びそれを混合した溶射材料は,自溶合金溶射のフュージング温度を設定するための溶融
温度の情報を,使用者に提供することが望ましい。
注記 自溶合金溶射のフュージングは,通常,固相液相共存状態で行うため,自溶合金粉末材料の固
相線温度(擬三元共晶晶出温度),液相線温度(初晶晶出開始温度)及び中間相晶出温度が有用
な情報である。これらの晶出温度は,JIS K 0129に示す示差熱分析(DTA)又は示差走査熱量
14
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
測定(DSC)で測定することができる。その測定値を参考にして適切なフュージング温度を求
めることができる。
6
溶射材料の表示方法
溶射材料には,適切な方法によって,種類のコード番号,種類の記号及び粒度範囲をこの順に“-”で区
切って表示する。粒度範囲は,粒径の上限値と下限値との間を“/”で区切って書き表す。
なお,溶射材料の製造方法にかかわる重要な情報(溶融粉砕粉末,焼結粉砕粉末,結合粉末,凝固粉末
及び噴霧粉末)を,粒度範囲の後に表示してもよい。
例 11.12-WC/Co 88 12-45/5-焼結粉砕粉末
この例は,タングステンカーバイド・コバルトの焼結粉砕粉末で,コード番号11.12(約12 %
のコバルト,約5 %のカーボンを含む。),粒度範囲の上限が45 μm,下限が5 μmの溶射材料の
場合の表示である。
7
出荷状態
溶射材料は乾燥した状態とし,“異物”を含んでいてはならない。また,壊れにくい防湿容器に密封し,
出荷しなければならない。ただし,例えば,フランジの付いた真空容器など,特別な容器を利用する場合
は,受渡当事者間の協定による。
なお,容器には,“使用前に十分混合すること”及び“粉末の取扱いは定められた安全規程に従うこと”
を明記したラベルをはり付けなければならない。
8
試験報告書
溶射材料の製造業者及び供給業者は,製造ロットごとに試験報告書を,溶射材料に添付しなければなら
ない。
なお,試験報告書には,化学成分及び物理的性質の試験結果に加え,粒度分布の測定方法,製造業者の
略号,製造ロット番号などを記載する。
15
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
溶射用粉末材料の粒子形状(SEM像)と製造方法との関係
序文
この附属書は,溶射用粉末材料の粒子形状(SEM像写真)と製造方法との関係について記載するもので,
規定の一部ではない。
A.1 塊状粒子形状
図A.1−Cr2O3溶融粉砕粉末
図A.2−Cr2O3焼結粉砕粉末
16
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A.2 不定形粒子形状
図A.3−NiAl水アトマイズ粉末
A.3 球状粒子形状
図A.4−NiAlガスアトマイズ粉末
17
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図A.5−WC/Co造粒焼結粉末
A.4 コーティング粉末
注記 粒子形状は,しん(芯)の材料形状による。この写真は球状。
図A.6−NiAl多孔質コーティング粉末
18
H 8260:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 粒子形状は,しん(芯)の材料の形状による。この写真は塊状。
図A.7−Niグラファイト高密度コーティング粉末
参考文献 JIS K 0129 熱分析通則
附属書JA
(参考)
JISと対応する国際規格との対比表
JIS H 8260:2007 溶射用粉末材料
ISO 14232:2000 Thermal spraying−Powders−Composition and technical supply
conditions
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3用語及
び定義
この規格で用いる
主な用語の定義を
規定。
−
−
追加
分かりやすくするためにJISの
用語規格を追加した。
−
4種類及
び化学成
分
表1〜表12に溶射材
料の種類をコード
番号及び記号によ
って区分し,化学成
分を規定。
4.1
4.2
4.3
4.4
4.5
表2〜12
追加
変更
ISO規格にない材料を追加。材
料のコード番号にAを付加し,
記号は,末尾にAを付加。
3.12,3.13,3.14,4.9は一部の成
分範囲を変更。
ISOへ追加提案する。
ISO規格の誤植を修正した。ISO
へ修正提案する。
4.6
有機材料
削除
−
JISは有機材料について検討中で
あり,規定から削除した。
5化学成
分の分析
試験及び
物理的性
質の測定
5.1溶射材料の試
験・測定項目
溶射材料の分類ご
とに,化学成分及び
物理的性質の試験
項目の重要度を規
定。
3.10
JISとほぼ同じ
ISO規格は,溶射材料
及び溶射方法に対する
試験項目の重要度を記
述している。
変更
ISO規格は,組合せでの適用が
不明確であるため,JISは,溶
射材料に対する試験項目の重
要度だけの表とし,注によって
溶射方法に対する試験項目の
重要度を補足した。
実質的な差異はない。
−
1
9
H
8
2
6
0
:
2
0
0
7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5化学成
分の分析
試験及び
物理的性
質の測定
(続き)
5.4粒度の測定
粒度範囲の測定方
法は,測定する溶射
材料に適した方法
(受渡当事者間の
協定)と規定。
3.3
3.4
ISO 3310-1によって測
定し,上下限割合を規
定。
変更
ISO規格の測定方法は具体的で
なく,測定値に誤差を生じやす
い。
−
5.6見掛け密度の測
定
見掛け密度の測定
は,JIS Z 2504(ISO
3923-1に対応)によ
る。
3.6
ISO 3923-2による。
変更
JISは,測定精度のよいJIS法
(JIS Z 2504)を引用した。
ISOへJIS法を提案する。
5.10 溶融温度の測
定
自溶合金粉末及び
それを混合した溶
射材料の溶融温度
の提供を推奨。
−
−
追加
−
−
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 14232:2000:MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 ·················· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ·················· 国際規格にない規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD·················· 国際規格を修正している。
2
0
H
8
2
6
0
:
2
0
0
7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。