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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 7408-1994 

繊維強化金属の疲れ試験方法 

Test method for fatigue properties 

of fiber reinforced metals 

1. 適用範囲 この規格は,長繊維によって強化された金属基複合材料の室温大気中で行う部分片振り引

張荷重疲れ試験方法について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 7502 外側マイクロメータ 

JIS B 7507 ノギス 

JIS G 0202 鉄鋼用語(試験) 

JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 

JIS H 7006 金属基複合材料用語 

JIS R 6252 研摩紙 

JIS Z 2273 金属材料の疲れ試験方法通則 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS G 0202,JIS H 7006及びJIS Z 2273によるほ

か,次による。 

(1) 接着タイプ 試験片つかみ部分にタブを接着剤で接合したタイプ。 

(2) 拡散接合タイプ 試験片つかみ部分にタブを拡散接合で接合したタイプ 

3. 試験装置及び器具 

3.1 

疲れ試験機 疲れ試験機は,JIS Z 2273の4.(試験機)による。 

3.2 

つかみ装置 つかみ装置は,試験中に試験片とつかみ部との間に滑りが生じない構造であるととも

に,荷重負荷方向に対して面内及び面外アライメントを±2°の角度に確保できるものとする。 

3.3 

寸法測定器 寸法測定器は,次による。 

(1) マイクロメータ マイクロメータは,JIS B 7502に規定する測定範囲0〜25mm,最小読取値0.01mm

のもの又はこれと同等以上の測定精度のものを用いる。 

(2) ノギス ノギスは,JIS B 7507に規定する最大測定長300mm,最小読取値0.05mmのもの又はこれと

同等以上の測定精度のものを用いる。 

4. 試験片 

4.1 

標準試験片の形状及び寸法 標準試験片の形状及び寸法を,図1及び表1に示す。 

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H 7408-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 標準試験片の形状 

表1 標準試験片の寸法 

単位 mm 

標準試験片部位 

寸法 

A:全長 

  200±1 

B:全幅 

  10±0.1 

C:平行部厚さ 

  0.5〜1.0 

D:平行部長さ 

  100±1 

E:タブの長さ 

  50±1 

F:タブの厚さ 

   1〜2 

G:つかみ部の長さ 

  45±1 

なお,標準試験片の平行部厚さは,原則として金属基複合材の成形体の原厚とし,原厚が表1に定める

範囲を超えるときは,受渡当事者間の協定によって,板厚方向になめらかに減肉し,試験片平行部厚さを

表1に定める範囲で一様な薄肉としてもよい。 

また,標準試験片を用いることが困難な場合には,受渡当事者間の協定によって,全幅と平行部の厚さ

を表1に定める範囲とし,他の試験片部位の寸法を標準試験片の21又は41サブサイズとした相似試験片を用

いてもよい。 

4.2 

試験片の作製 試験片は,成形体から強化繊維に損傷をできるだけ与えない適当な方法で切り出し,

所定の形状・寸法に仕上げる。この場合,繊維配向方向と切り出し方向にずれが生じないように注意する。

加工後,試験片はJIS R 6252に規定する,材質による種類がエメリーで粒度による種類が600番の研磨紙

又はこれと同等以上の粒度のものを用い,研磨仕上げすること。 

また,試験片のタブの取付方式は,次に規定する接着タイプ又は拡散接合タイプとする。 

(1) 接着タイプ タブ接着部分をサンドブラストなどによって粗仕上げし,脱脂洗浄後,エポキシ樹脂系

接着剤でタブを接着する。 

備考 タブの材質としては,JIS G 3101に規定する鋼材が望ましい。 

(2) 拡散接合タイプ 熱膨張係数が,試験材料と比較的近い金属材料製タブを試験片つかみ部に拡散接合

する。タブの拡散接合は,試験材料を成形する際に同時に行うことが望ましい。 

4.3 

試験片の数 試験片の数は,S-N線図が求められる5応力レベルとし,1応力レベルで最低2本以上

とする。ただし,平行部長さ以外で破断した試験片のデータは無効とする。 

5. 試験条件 試験は,荷重制御の部分片振り引張応力を繰り返し負荷して行う。繰返し速度は30Hz以

下とし,最小応力と最大応力の比は,0.05以上とする。 

H 7408-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6. 試験方法 試験方法は,JIS Z 2273の5.(試験方法)による。 

7. 試験結果の取扱い 試験結果の取扱いは,JIS Z 2273の6.(試験結果の取扱い)による。 

8. 報告 試験結果報告書には,次の事項について記載する。 

(1) 試験材料 

(a) 材料の種類(強化繊維及びマトリックス金属) 

(b) 製造方法及び製造条件(プリフォーム形態を含む。) 

(c) 製造業者 

(d) 積層構成 

(e) 強化繊維の体積含有率 

(f) 熱処理条件 

(2) 試験片 

(a) 加工方法(例 ワイヤーカット,研削) 

(b) 採取方向 

(c) タブのタイプ及び形状・寸法 

(3) 基本力学特性 

(a) 引張強さ 

(b) 破断ひずみ 

(4) 試験機の形式 

(5) 試験条件 

(a) 試験温度 

(b) 試験湿度 

(c) 繰返し速度 

(d) 応力比 

(6) 試験結果 

(a) 試験結果の一覧表 

(b) S-N線図 

(c) 疲れ限度 

(7) 試験年月日 

(8) その他必要事項 

H 7408-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

財団法人 大阪科学技術センター付属ニューマテリアルセンター 

JIS原案作成委員会 金属基複合材料試験方法委員会 

氏名 

所属 

(委員長) 

○ 若 島 健 司 

東京工業大学精密工学研究所 

(委員長代行) 

○ 平 野 一 美 

工業技術院機械技術研究所 

塩 田 一 路 

科学技術庁金属材料研究所 

澤 田 吉 裕 

工業技術院大阪工業技術研究所 

○ 二 瓶 正 俊 

社団法人日本鉄鋼協会 

(グループリーダ) ○ 藤 原   力 

三菱重工業株式会社 

○ 木 内   晃 

株式会社神戸製鋼所 

伊牟田   守 

川崎重工業株式会社 

藤 倉 正 国 

株式会社超高温材料研究センター 

山 田 銑 一 

株式会社豊田中央研究所 

正 木 彰 樹 

石川島播磨重工業株式会社 

谷 川 栄 治 

富士重工業株式会社 

今 井 義 一 

日本カーボン株式会社 

小 屋 美 廣 

三菱化成株式会社 

山 村 武 民 

宇部興産株式会社 

○ 外 山 和 男 

住友金属工業株式会社 

北 村   厚 

東レ株式会社 

志 賀 千 晃 

川崎製鉄株式会社 

高 橋 昭 彦 

住友化学工業株式会社 

白 石 博 章 

大阪チタニウム株式会社 

○ 茨 木 正 智 

株式会社島津製作所 

前 園 明 一 

真空理工株式会社 

荒 木 那 善 

岩谷産業株式会社 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会 

服 部 幹 雄 

工業技術院標準部 

(事務局) 

守 安 禎四郎 

財団法人大阪科学技術センター付属 
ニューマテリアルセンター 

脇 坂 啓 司 

財団法人大阪科学技術センター付属 
ニューマテリアルセンター 

○印は,ワーキンググループ委員を兼ねる。