2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
H 5401 : 1958
ホワイトメタル
1. 適用範囲 この規格は,各種軸受滑動部の裏付およびパッキングなどに用いるホワイトメタル鋳塊(以
下鋳塊という)について規定する。
2
種類 鋳塊は化学成分よって,表1のとおりに分ける。
表1
種類
記号
適用
ホワイトメタル1種
WJ 1
高速高荷重軸受用
ホワイトメタル2種
WJ 2
ホワイトメタル2種B
WJ2B
ホワイトメタル3種
WJ 3
高速中荷重軸受用
ホワイトメタル4種
WJ 4
中速中荷重軸受用
ホワイトメタル5種
WJ 5
ホワイトメタル6種
WJ 6
高速小荷重軸受用
ホワイトメタル7種
WJ 7
中速中荷重軸受用
ホワイトメタル8種
WJ 8
ホワイトメタル9種
WJ 9
中速小荷重軸受用
ホワイトメタル10種
WJ10
3. 製造方法 とくに指定がないときは,ルツボ炉またはナベ炉,そのほか適当な方法によって製造する。
4. 品質
4.1
鋳塊は品質均一で鋳ハダが清浄で,有害なキズまたはスなどがあってはならない。
4.2
化学成分 付表による。
5. 形状,寸法および重量 鋳塊は,取扱いに便利な形状寸法とし,とくに指定がないときは,重量10kg
以下とする。
6. 試験 化学分析試験は,JIS H 1501(ホワイトメタル分析方法)による。
7. 検査
7.1
分析試験に必要な試料を採取する場合の鋳塊の採取方法は,当事者間の協定による。
7.2
7.1により抜取った鋳塊の表面の付着物をアセトンなどの適当な溶剤により完全にふきとったのち,
清浄なノコギリにより油類その他の減摩剤を使用せず,付図に示す9箇所より100g以上の切リクズを採取
してよく混合し,つぎに強力な磁石によりノコビキの際に混入した微細な鉄粉を完全に除いたのち,これ
を化学分析試験に供する。
2
H 5401 : 1958
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7.3
鋳塊は外観を検査するとともに,6.によって試験を行い,4.の規定に合格しなければならない。
7.4
そのほか一般事項は,JIS H 0321(非鉄金属材料の検査通則)による。
7.5
分析試酸の成績表は,注文者の要求するときにかぎり提出する。
8. 表示 鋳塊には適当な方法により,つぎの事項を表示しなければならない。
(1) 種類またはその記号
(3)製造者名またはその略号
(2) 溶解番号
付図
3
H 5401 : 1958
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付表 化学成分
種類
記号
化学成分 %
Sn
Sb
Cu
Pb
Zn
As
不純物
Pb
Fe
Zn
Al
Bi
As
Cu
ホワイトメタル 1種
WJ 1
残部 5.0
〜7.0
3.0
〜5.0
−
−
−
0.50
以下
0.08
以下
0.01
以下
0.01
以下
0.08
以下
0.10
以下
−
ホワイトメタル 2種
WJ 2
残部 8.0
〜10.0
5.0
〜6.0
−
−
−
0.50
以下
0.08
以下
0.01
以下
0.01
以下
0.08
以下
0.10
以下
−
ホワイトメタル2種B WJ2B
残部 7.5
〜9.5
7.5
〜8.5
−
−
−
0.50
以下
0.08
以下
0.01
以下
0.01
以下
0.08
以下
0.10
以下
−
ホワイトメタル 3種
WJ 3
残部 11.0
〜12.0
4.0
〜5.0
3.0
以下
−
−
−
0.10
以下
0.01
以下
0.01
以下
0.08
以下
0.10
以下
−
ホワイトメタル 4種
WJ 4
残部 11.0
〜13.0
3.0
〜5.0
13.0
〜15.0
−
−
−
0.10
以下
0.01
以下
0.01
以下
0.08
以下
0.10
以下
−
ホワイトメタル 5種
WJ 5
残部
−
2.0
〜3.0
−
28.0
〜29.0
−
−
0.10
以下 −
0.05
以下
−
−
−
ホワイトメタル 6種
WJ 6
44.0
〜46.0
11.0
〜13.0
1.0
〜3.0
残部
−
−
−
0.10
以下
0.05
以下
0.01
以下
−
0.20
以下
−
ホワイトメタル 7種
WJ 7
11.0
〜13.0
13.0
〜15.0
1.0
以下
残部
−
−
−
0.10
以下
0.05
以下
0.01
以下
−
0.20
以下
−
ホワイトメタル 8種
WJ 8
6.0
〜8.0
16.0
〜18.0
1.0
以下
残部
−
−
−
0.10
以下
0.05
以下
0.01
以下
−
0.20
以下
−
ホワイトメタル 9種
WJ 9
5.0
〜7.0
9.0
〜11.0
−
残部
−
−
−
0.10
以下
0.05
以下
0.01
以下
−
0.20
以下
0.30
以下
ホワイトメタル10種
WJ10
0.8
〜1.2
14.0
〜15.5
0.1
〜0.5
残部
−
0.75
〜1.25
−
0.10
以下
0.05
以下
0.01
以下
−
−
−
4
H 5401 : 1958
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
金属部会 軸受材専門委員会 構成表
氏 名
所 属
(委員会長)
水 野 昂 一
日本バイメタル株式会社
矢 野 祐 幸
ヤマトメタル工業株式会杜
吉 岡 晋
株式会社イソダメタル工場
梶 金 治
フジメタル工業株式会社
亀 山 博 之
株式会社帝国メタル工場
田 中 良 吉
三国精錬株式会社
安 倍 信一郎
株式会社アサヒメタル工場
中 條 徳三郎
株式会社荏原製作所
村 上 国 輔
株式会社日立製作所
小 林 利 夫
新三菱重工業株式会社
中 村 義 雄
いすゞ自動車株式会社
知 久 健 夫
トヨタ自動車株式会杜
渡 辺 栄
富士精密工業株式会社
吉 沢 英 雄
株式会社新潟鉄工所
江 口 育 良
日本車両株式会社
真 鍋 威 敬
日本船舶工業標準協会
本 田 齊
日本車両工業協会
矢 内 敬之助
日本船用発動機会
斎 藤 稔 男
鉄道技術研究所
橋 本 正 一
国鉄臨時客貨車設計本部
仙 川 敏 夫
日本航空工業会
梅 沢 春 雄
運輸省船舶局
露 木 義 雄
石川島重工業株式会社技術部
雄 谷 重 雄
早稲田大学鋳物研究所
森 崎 延 一
大同メタル工業株式会社
相 沢 康 正
株式会社芝浦合金鋳造所
田 中 誠一郎
通商産業省鉱山局金属課
乙 竹 虔 三
通商産業省重工業局産業機械課
長 沢 武
工業技術院標準部
(事務局)
佐 藤 武 男
工業技術院標準部材料規格課