H 4670:2016
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類及び記号,並びに適用寸法 ··························································································· 2
5 品質······························································································································· 3
5.1 外観 ···························································································································· 3
5.2 化学成分 ······················································································································ 4
5.3 機械的性質 ··················································································································· 5
6 径の許容差 ······················································································································ 6
7 試験······························································································································· 7
7.1 化学分析試験 ················································································································ 7
7.2 引張試験 ······················································································································ 7
8 検査······························································································································· 7
9 表示······························································································································· 7
附属書A(参考)線及び線材の代表寸法 ··················································································· 8
H 4670:2016
(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
チタン協会(JTS)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ
る。
これによって,JIS H 4670:2012は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。
特許登録番号
特許権の名称
所有者
有効期限
3916088号
耐食材用チタン合金
新日鐵住金株式会社
平成37年12月28日
3967515号
マフラー用チタン合金材およびマフラー
株式会社神戸製鋼所
平成32年2月16日
4125560号
耐水素吸収性に優れたチタン合金材
株式会社神戸製鋼所
平成34年8月7日
上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施
の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対
しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。
この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ
る。
この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標
準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。
なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。
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日本工業規格 JIS
H 4670:2016
チタン及びチタン合金−線及び線材
Titanium and titanium alloys-Wires and wire rods
1
適用範囲
この規格は,断面の形状が円形のチタン及びチタン合金の線及び線材(以下,それぞれ線及び線材とい
う。)について規定する。ただし,線又は線材を矯正し,所定の長さに切断した棒は,JIS H 4650(チタン
及びチタン合金−棒)で規定し,この規格には含まない。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS H 1610 チタン及びチタン合金−サンプリング方法
JIS H 1612 チタン及びチタン合金中の窒素定量方法
JIS H 1614 チタン及びチタン合金中の鉄定量方法
JIS H 1617 チタン及びチタン合金中の炭素定量方法
JIS H 1619 チタン及びチタン合金−水素定量方法
JIS H 1620 チタン及びチタン合金中の酸素定量方法
JIS H 1621 チタン合金中のパラジウム定量方法
JIS H 1622 チタン合金−アルミニウム定量方法
JIS H 1624 チタン合金−バナジウム定量方法
JIS H 1625 チタン合金−ランタン,セリウム,プラセオジム及びネオジム定量方法
JIS H 1626 チタン合金−硫黄定量方法
JIS H 1630 チタンの発光分光分析方法
JIS H 1631 チタン合金−蛍光X線分析方法
JIS H 1632-2 チタン−ICP発光分光分析方法−第2部:パラジウム,マンガン,鉄,マグネシウム,
けい素,アルミニウム,バナジウム,ニッケル,クロム,すず,銅,モリブデン,ジルコニウム,
ニオブ,タンタル,コバルト及びイットリウム定量方法
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
線
2
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線材を伸線など冷間加工し,コイル状に巻いた製品。
3.2
線材
棒状に熱間圧延し,コイル状に巻いたもので,線又は棒をつくるための中間製品。一般に径が4 mm以
上で,後続の伸線加工を意図したものをいう。
4
種類及び記号,並びに適用寸法
線及び線材の種類及び記号は,それぞれ表1及び表2による。また,線及び線材の適用寸法(径)は,
表3による。
なお,線及び線材の代表寸法を,参考として附属書Aに示す。
表1−線の種類及び記号
種類
種類の記号
特色及び用途例
(参考)
1種
TW 270
工業用純チタン
耐食性に優れ,特に耐海水性が良い。
化学装置,石油精製装置,パルプ製紙工業装置などに用いる。
2種
TW 340
3種
TW 480
11種
TW 270 Pd
耐食チタン合金
耐食性に優れ,特に耐隙間腐食性に優れる。
化学装置,石油精製装置,パルプ製紙工業装置などに用いる。
12種
TW 340 Pd
13種
TW 480 Pd
14種
TW 345 NPRC
15種
TW 450 NPRC
16種
TW 343 Ta
17種
TW 240 Pd
18種
TW 345 Pd
19種
TW 345 PCo
20種
TW 450 PCo
21種
TW 275 RN
22種
TW 410 RN
23種
TW 483 RN
50種
TAW 1500
α合金(Ti-1.5Al)
耐食性に優れ,特に耐海水性が良い。耐水素吸収性及び耐熱性が良い。
二輪車マフラーなどに用いる。
61種
TAW 3250
α-β合金(Ti-3Al-2.5V)
中強度で耐食性及び熱間加工性に優れ,切削性が良い。
自動車部品,医療機器,レジャー用品,眼鏡フレームなどに用いる。
61F種
TAW 3250 F
α-β合金(切削性の良いTi-3Al-2.5V)
中強度で耐食性及び熱間加工性が良く,切削性に優れる。
自動車部品,レジャー用品(例えば,自動車用エンジンコンロッド,
シフトノブ,ナット)などに用いる。
80種a)
TAW 4220
β合金(Ti-4Al-22V)
高強度で耐食性に優れ,冷間加工性が良い。
自動車部品,レジャー用品(例えば,自動車用エンジンリテーナー,
ばね,ボルト,ナット,ゴルフクラブのヘッド)などに用いる。
注記 特色及び用途例の欄に記載している合金の表示(括弧内)で,元素記号の前の数字は,それぞれの合金元素
の成分比率(%)の公称値を示す。
注a) 80種は,溶体化処理を行った線だけに適用する。
なお,80種の溶体化処理とは,室温で安定なα相の一部又は全部がβ相に変態する温度以上に加熱して十
分な時間保持した後,空冷又はそれ以上の速度で急冷する熱処理をいう。
3
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表2−線材の種類及び記号
種類
種類の記号
特色及び用途例
(参考)
1種
TWR 270
工業用純チタン
耐食性に優れ,特に耐海水性が良い。
化学装置,石油精製装置,パルプ製紙工業装置などに用いる。
2種
TWR 340
3種
TWR 480
11種
TWR 270 Pd
耐食チタン合金
耐食性に優れ,特に耐隙間腐食性に優れる。
化学装置,石油精製装置,パルプ製紙工業装置などに用いる。
12種
TWR 340 Pd
13種
TWR 480 Pd
14種
TWR 345 NPRC
15種
TWR 450 NPRC
16種
TWR 343 Ta
17種
TWR 240 Pd
18種
TWR 345 Pd
19種
TWR 345 PCo
20種
TWR 450 PCo
21種
TWR 275 RN
22種
TWR 410 RN
23種
TWR 483 RN
50種
TAWR 1500
α合金(Ti-1.5Al)
耐食性に優れ,特に耐海水性が良い。耐水素吸収性及び耐熱性が良い。
二輪車マフラーなどに用いる。
61種
TAWR 3250
α-β合金(Ti-3Al-2.5V)
中強度で耐食性及び熱間加工性に優れ,切削性が良い。
自動車部品,医療機器,レジャー用品,眼鏡フレームなどに用いる。
61F種
TAWR 3250 F
α-β合金(切削性の良いTi-3Al-2.5V)
中強度で耐食性及び熱間加工性が良く,切削性に優れる。
自動車部品,レジャー用品(例えば,自動車用エンジンコンロッド,
シフトノブ,ナット)などに用いる。
80種
TAWR 4220
β合金(Ti-4Al-22V)
高強度で耐食性に優れ,冷間加工性が良い。
自動車部品,レジャー用品(例えば,自動車用エンジンリテーナー,
ばね,ボルト,ナット,ゴルフクラブのヘッド)などに用いる。
注記 特色及び用途例の欄に記載している合金の表示(括弧内)で,元素記号の前の数字は,それぞれの合金元素
の成分比率(%)の公称値を示す。
表3−線及び線材の適用寸法
単位 mm
区分
適用寸法(径)
線
1以上
8以下
線材
4以上 20以下
5
品質
5.1
外観
線及び線材の外観に,使用上の有害な欠点があってはならない。使用上の有害な欠点の判定基準及び欠
点の処置は,受渡当事者間の協定による。
4
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5.2
化学成分
線及び線材の化学成分は,7.1によって試験を行い,表4の値を満足しなければならない。
表4−化学成分
単位 %
種類
N
C
H
Fe
O
Al
V
Ru
Pd
Ta
Co
Cr
Ni
S
La+
Ce+
Pr+
Nd
その他a)
Ti b)
個々 合計
1種
0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.20
以下
0.15
以下
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
2種
0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.25
以下
0.20
以下
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
3種
0.05
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.30
以下
0.30
以下
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
11種
0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.20
以下
0.15
以下
−
−
−
0.12
〜
0.25
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
12種
0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.25
以下
0.20
以下
−
−
−
0.12
〜
0.25
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
13種
0.05
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.30
以下
0.30
以下
−
−
−
0.12
〜
0.25
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
14種
0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下
−
−
0.02
〜
0.04
0.01
〜
0.02
−
−
0.10
〜
0.20
0.35
〜
0.55
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
15種
0.05
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.35
以下
−
−
0.02
〜
0.04
0.01
〜
0.02
−
−
0.10
〜
0.20
0.35
〜
0.55
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
16種
0.03
以下
0.08
以下
0.010
以下
0.15
以下
0.15
以下
−
−
−
−
4.00
〜
6.00
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
17種
0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.20
以下
0.18
以下
−
−
−
0.04
〜
0.08
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
18種
0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下
−
−
−
0.04
〜
0.08
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
19種
0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下
−
−
−
0.04
〜
0.08
−
0.20
〜
0.80
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
20種
0.05
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.35
以下
−
−
−
0.04
〜
0.08
−
0.20
〜
0.80
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
21種
0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.20
以下
0.10
以下
−
−
0.04
〜
0.06
−
−
−
−
0.40
〜
0.60
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
22種
0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.15
以下
−
−
0.04
〜
0.06
−
−
−
−
0.40
〜
0.60
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
5
H 4670:2016
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表4−化学成分(続き)
単位 %
種類
N
C
H
Fe
O
Al
V
Ru
Pd
Ta
Co
Cr
Ni
S
La+
Ce+
Pr+
Nd
その他a)
Ti b)
個々 合計
23種
0.05
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下
−
−
0.04
〜
0.06
−
−
−
−
0.40
〜
0.60
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
50種
0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下
1.00
〜
2.00
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
61種
0.03
以下
0.08
以下
0.015 0
以下
0.25
以下
0.15
以下
2.50
〜
3.50
2.00
〜
3.00
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
61F種 0.05
以下
0.10
以下
0.015 0
以下
0.30
以下
0.25
以下
2.70
〜
3.50
1.60
〜
3.40
−
−
−
−
−
−
0.05
〜
0.20
0.05
〜
0.70
0.10
以下
0.40
以下
残部
80種
0.05
以下
0.10
以下
0.015 0
以下
1.00
以下
0.25
以下
3.50
〜
4.50
20.0
〜
23.0
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下
残部
注a) その他の成分とは,それぞれの種類において表中で成分値を規定していない化学成分及び表にない化学成分を
いう。受渡当事者間で協定する場合にだけ,分析する化学成分を決定し,適用する。
b) 残部は,この表に規定された元素の分析値の合計を,100から差し引いた値である。
5.3
機械的性質
線の機械的性質(引張強さ及び伸び)は,7.2によって試験を行い,表5の値を満足しなければならない。
なお,線材については線の中間製品のため,機械的性質は規定しない。
6
H 4670:2016
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表5−線の機械的性質
種類
径
mm
引張強さ
MPa
伸び
%
1種
1以上 8以下
270〜410
15以上
2種
340〜510
13以上
3種
480〜620
11以上
11種
270〜410
15以上
12種
340〜510
13以上
13種
480〜620
11以上
14種
345以上
12以上
15種
450以上
11以上
16種
343〜481
15以上
17種
240〜380
14以上
18種
345〜515
12以上
19種
345〜515
12以上
20種
450〜590
11以上
21種
275〜450
14以上
22種
410〜530
12以上
23種
483〜630
11以上
50種
345以上
20以上
61種
700〜900
9以上
61F種
650以上
6以上
80種
640〜900
6以上
注記 1 MPa=1 N/mm2
6
径の許容差
線及び線材の径の許容差は,それぞれ表6及び表7による。
また,注文者の要求のある場合は,径の許容差を(+)又は(−)だけに指定してもよい。この場合の
許容差は,それぞれ表6及び表7に規定する許容差と同一の範囲で,下側の許容差を0 mm,又は上側の
許容差を0 mmとしてもよい。
表6−線の径の許容差
単位 mm
径
許容差
1以上 2未満
±0.04
2以上 3未満
±0.06
3以上 5未満
±0.08
5以上 8以下
±0.10
表7−線材の径の許容差
単位 mm
径
許容差
4以上 15以下
±0.4
15超
20以下
±0.5
7
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7
試験
7.1
化学分析試験
化学分析試験は,次による。
a) 化学成分の分析試験は,JIS H 1612,JIS H 1614,JIS H 1617,JIS H 1619,JIS H 1620,JIS H 1621,
JIS H 1622,JIS H 1624,JIS H 1625,JIS H 1626,JIS H 1630,JIS H 1631又はJIS H 1632-2のいず
れかによる。
なお,これらの規格に規定されていない元素及び適用成分範囲を外れる元素の分析方法は,受渡当
事者間の協定による。
b) 化学分析試験の分析用試料のサンプリング方法は,次のいずれかによる。ただし,水素の分析試験の
分析用試料は,1) による。
1) 鋳塊,仕上方法,熱処理及び径が同じ線又は線材を一組とし,その一組から任意に1束を抜き取っ
た線又は線材から,JIS H 1610の箇条8(チタン及びチタン合金の加工材のサンプリング方法)に
従って採取する。
2) 鋳塊が同じ線又は線材を一組とし,鋳塊から,JIS H 1610の箇条7(チタン及びチタン合金鋳塊の
サンプリング方法)に従って採取する。
7.2
引張試験
線の引張試験は,次による。
a) 引張試験の方法は,JIS Z 2241による。ただし,引張強さの測定は,クロスヘッド変位速度から推定
されるひずみ速度を,50種,61種,61F種及び80種は0.001 7±0.000 7 s−1,その他の種類は,0.005 0
±0.002 0 s−1とする。
b) 引張試験の試験片は,鋳塊,仕上方法,熱処理及び径が同じ線の10束又はその端数ごとに1束を抜き
取り,その線の両端から1個ずつ採取する。
c) 試験には,JIS Z 2241の9A号試験片を用いる。
8
検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS H 0321による。ただし,JIS H 0321の5.(化学成分)は,適用しない。
b) 線及び線材は,外観及び寸法を検査するとともに,箇条7によって試験を行い,箇条5及び箇条6の
規定に適合しなければならない。
9
表示
検査に合格した線及び線材は,1製品ごと,1束ごと又は1こん(梱)包ごとにラベルなどの適切な方法
によって,次の事項を表示する。
a) 規格番号
b) 種類又はその記号
c) 寸法
d) 製造番号
e) 製造業者名又はその略号
8
H 4670:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
線及び線材の代表寸法
表A.1−線及び線材の代表寸法
単位 mm
区分
径
線
1,2,3,4,5,6,7,8
線材
5.5,6.5,9.0,10.5,15.5