H 4600:2012
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類,寸法,仕上方法及び記号 ··························································································· 2
5 品質······························································································································· 4
5.1 外観 ···························································································································· 4
5.2 化学成分 ······················································································································ 4
5.3 機械的性質 ··················································································································· 5
5.4 内部性状 ······················································································································ 6
6 寸法の許容差 ··················································································································· 6
6.1 厚さの許容差 ················································································································ 6
6.2 幅の許容差 ··················································································································· 7
6.3 長さの許容差 ················································································································ 8
6.4 板の平たん度 ················································································································ 8
6.5 曲がり ························································································································· 9
7 試験······························································································································· 9
7.1 化学分析試験 ················································································································ 9
7.2 引張試験 ······················································································································ 9
7.3 曲げ試験 ····················································································································· 10
7.4 内部性状試験 ··············································································································· 10
7.5 板の平たん度測定方法 ··································································································· 10
7.6 条の曲がり測定方法 ······································································································ 10
8 検査······························································································································ 10
9 表示······························································································································ 10
附属書A(参考)板及び条の代表寸法 ····················································································· 11
H 4600:2012
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本チタ
ン協会(JTS)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS H 4600:2007は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。
− 氏名:株式会社神戸製鋼所
− 住所:兵庫県神戸市中央区脇浜町2丁目10番26号
− 氏名:住友金属工業株式会社
− 住所:東京都中央区晴海1丁目8番11号
上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施
の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対
しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。
この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ
る。
この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標
準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。
なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
H 4600:2012
チタン及びチタン合金−板及び条
Titanium and titanium alloys-Sheets, plates and strips
1
適用範囲
この規格は,チタン及びチタン合金の板(以下,板という。)及び条(以下,条という。)について規定
する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS H 1610 チタン及びチタン合金−サンプリング方法
JIS H 1612 チタン及びチタン合金中の窒素定量方法
JIS H 1614 チタン及びチタン合金中の鉄定量方法
JIS H 1617 チタン及びチタン合金中の炭素定量方法
JIS H 1619 チタン及びチタン合金−水素定量方法
JIS H 1620 チタン及びチタン合金中の酸素定量方法
JIS H 1621 チタン合金中のパラジウム定量方法
JIS H 1622 チタン合金−アルミニウム定量方法
JIS H 1624 チタン合金−バナジウム定量方法
JIS H 1625 チタン合金−ランタン,セリウム,プラセオジム及びネオジム定量方法
JIS H 1626 チタン合金−硫黄定量方法
JIS H 1630 チタンの発光分光分析方法
JIS H 1631 チタン合金−蛍光X線分析方法
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
板
断面が長方形の圧延材。通常は,スリット切断,シャー切断又はソー切断などをした直線形状のものを
いう。
2
H 4600:2012
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3.2
条
断面が長方形の圧延材。通常は,スリット切断などをしたコイル形状のものをいう。
3.3
板の平たん度
板を水平面に自重だけで置き,板の下面と水平な面との距離の最大値を板の平たん度という。
3.4
曲がり
条の切断縁の両端を結ぶ単位長さ2 000 mmの基準線に対する切断線の最大のくるいの大きさを表す量。
4
種類,寸法,仕上方法及び記号
板及び条の種類,寸法,仕上方法及び記号は,表1による。板及び条の代表寸法を,参考として附属書
Aに示す。
表1−種類,寸法,仕上方法及び記号
種類
厚さ
mm
仕上方法
記号
特色及び用途例
(参考)
板
条
1種
0.2以上 50以下
熱間圧延
TP 270 H
TR 270 H
工業用純チタン
耐食性に優れ,特に耐海水性がよ
い。
化学装置,石油精製装置,パルプ
製紙工業装置などに用いる。
冷間圧延
TP 270 C
TR 270 C
2種
熱間圧延
TP 340 H
TR 340 H
冷間圧延
TP 340 C
TR 340 C
3種
熱間圧延
TP 480 H
TR 480 H
冷間圧延
TP 480 C
TR 480 C
4種
熱間圧延
TP 550 H
TR 550 H
冷間圧延
TP 550 C
TR 550 C
11種
熱間圧延
TP 270 Pd H
TR 270 Pd H
耐食チタン合金
耐食性に優れ,特に耐隙間腐食性
に優れる。
化学装置,石油精製装置,パルプ
製紙工業装置などに用いる。
冷間圧延
TP 270 Pd C
TR 270 Pd C
12種
熱間圧延
TP 340 Pd H
TR 340 Pd H
冷間圧延
TP 340 Pd C
TR 340 Pd C
13種
熱間圧延
TP 480 Pd H
TR 480 Pd H
冷間圧延
TP 480 Pd C
TR 480 Pd C
14種
熱間圧延
TP 345 NPRC H
TR 345 NPRC H
冷間圧延
TP 345 NPRC C
TR 345 NPRC C
15種
熱間圧延
TP 450 NPRC H
TR 450 NPRC H
冷間圧延
TP 450 NPRC C
TR 450 NPRC C
16種
熱間圧延
TP 343 Ta H
TR 343 Ta H
冷間圧延
TP 343 Ta C
TR 343 Ta C
17種
熱間圧延
TP 240 Pd H
TR 240 Pd H
冷間圧延
TP 240 Pd C
TR 240 Pd C
18種
熱間圧延
TP 345 Pd H
TR 345 Pd H
冷間圧延
TP 345 Pd C
TR 345 Pd C
19種
熱間圧延
TP 345 PCo H
TR 345 P Co H
冷間圧延
TP 345 PCo C
TR 345 P Co C
20種
熱間圧延
TP 450 PCo H
TR 450P Co H
冷間圧延
TP 450 PCo C
TR 450P Co C
3
H 4600:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−種類,寸法,仕上方法及び記号(続き)
種類
厚さ
mm
仕上方法
記号
特色及び用途例
(参考)
板
条
21種
0.2以上 50以下
熱間圧延
TP 275 RN H
TR 275 RN H
耐食チタン合金
耐食性に優れ,特に耐隙間腐食性に
優れる。
化学装置,石油精製装置,パルプ製
紙工業装置などに用いる。
冷間圧延
TP 275 RN C
TR 275 RN C
22種
熱間圧延
TP 410 RN H
TR 410 RN H
耐食チタン合金
耐食性に優れ,特に耐隙間腐食性が
よい。
化学装置,石油精製装置,パルプ製
紙工業装置などに用いる。
冷間圧延
TP 410 RN C
TR 410 RN C
23種
熱間圧延
TP 483 RN H
TR 483 RN H
冷間圧延
TP 483 RN C
TR 483 RN C
50種
熱間圧延
TAP 1500 H
TAR 1500 H
α合金(Ti-1.5Al)
耐食性に優れ,特に耐海水性に優れ
る。耐水素吸収性及び耐熱性がよ
い。
二輪車マフラーなどに用いる。
冷間圧延
TAP 1500 C
TAR 1500 C
60種
0.5以上 100以下
熱間圧延
TAP 6400 H
−
α-β合金(Ti-6Al-4V)
高強度で耐食性がよい。
化学工業,機械工業,輸送機器など
の構造材(例えば,高圧反応槽材,
高圧輸送パイプ材,レジャー用品,
医療材料)に用いる。
60E種
0.5以上 75以下
熱間圧延
TAP 6400 E H
−
α-β合金[Ti-6Al-4V ELI a)]
高強度で耐食性に優れ,極低温まで
じん(靱)性を保つ。
低温及び極低温用にも使える構造
材。例えば,有人深海調査船の耐圧
容器,医療材料に用いる。
61種
0.5以上 100以下
熱間圧延
TAP 3250 H
TAR 3250 H
α-β合金(Ti-3Al-2.5V)
中強度で,耐食性,溶接性及び成形
性がよく,冷間加工性に優れる。は
く(箔),医療材料,レジャー用品
などに用いる。
冷間圧延
TAP 3250 C
TAR 3250 C
61F種
0.6以上 5未満
熱間圧延
TAP 3250 F H
−
α-β合金(切削性のよいTi-3Al-2.5V)
中強度で,耐食性及び熱間加工性が
よく,切削性に優れる。
自動車用エンジンコンロッド,シフ
トノブ,ナットなどに用いる。
80種b)
0.6以上 5未満
熱間圧延
TAP 4220 H
TAR 4220 H
β合金(Ti-4Al-22V)
高強度で耐食性に優れ,冷間加工性
がよい。
自動車用エンジンリテーナー,ゴル
フクラブのヘッドなどに用いる。
冷間圧延
TAP 4220 C
TAR 4220 C
注記1 特色及び用途例の欄に記載している合金の種類で,元素記号の前の数字は,それぞれの合金元素の成分比率
(%)の公称値を示す。
注記2 溶体化処理とは,室温で安定なα相の一部又は全部がβ相に変態する温度以上に加熱して十分な時間保持し
た後,急冷する熱処理をいう。
注a) ELIは,酸素,窒素,水素及び鉄の含有率を特別に低く抑えていることを意味する。
b) 80種については,溶体化処理を行った板及び条について規定する。
4
H 4600:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5
品質
5.1
外観
板及び条の外観に,使用上の有害な欠点があってはならない。使用上の有害な欠点の判定基準及び欠点
の処置は,受渡当事者間の協定による。
5.2
化学成分
板及び条の化学成分は,7.1によって試験を行い,表2の値を満足しなければならない。
表2−化学成分
単位 %
種類
N
C
H
Fe
O
Al
V
Ru
Pd
Ta
Co
Cr
Ni
S
La+
Ce+
Pr+
Nd
その他a)
Ti
個々 合計
1種 0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.20
以下
0.15
以下 −
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
2種 0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.25
以下
0.20
以下 −
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
3種 0.05
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.30
以下
0.30
以下 −
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
4種 0.05
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.50
以下
0.40
以下 −
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
11種 0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.20
以下
0.15
以下 −
−
−
0.12
〜
0.25
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
12種 0.03
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.25
以下
0.20
以下 −
−
−
0.12
〜
0.25
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
13種 0.05
以下
0.08
以下
0.013
以下
0.30
以下
0.30
以下 −
−
−
0.12
〜
0.25
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
14種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下 −
−
0.02
〜
0.04
0.01
〜
0.02
−
−
0.10
〜
0.20
0.35
〜
0.55
−
−
−
− 残部
15種 0.05
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.35
以下 −
−
0.02
〜
0.04
0.01
〜
0.02
−
−
0.10
〜
0.20
0.35
〜
0.55
−
−
−
− 残部
16種 0.03
以下
0.08
以下
0.010
以下
0.15
以下
0.15
以下 −
−
−
−
4.00
〜
6.00
−
−
−
−
−
−
− 残部
17種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.20
以下
0.18
以下 −
−
−
0.04
〜
0.08
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
18種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下 −
−
−
0.04
〜
0.08
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
19種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下 −
−
−
0.04
〜
0.08
−
0.20
〜
0.80
−
−
−
−
−
− 残部
5
H 4600:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−化学成分(続き)
単位 %
種類
N
C
H
Fe
O
Al
V
Ru
Pd
Ta
Co
Cr
Ni
S
La+
Ce+
Pr+
Nd
その他a)
Ti
個々 合計
20種 0.05
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.35
以下 −
−
−
0.04
〜
0.08
−
0.20
〜
0.80
−
−
−
−
−
− 残部
21種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.20
以下
0.10
以下 −
−
0.04
〜
0.06
−
−
−
−
0.40
〜
0.60
−
−
−
− 残部
22種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.15
以下 −
−
0.04
〜
0.06
−
−
−
−
0.40
〜
0.60
−
−
−
− 残部
23種 0.05
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下 −
−
0.04
〜
0.06
−
−
−
−
0.40
〜
0.60
−
−
−
− 残部
50種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下
1.00
〜
2.00
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
60種 0.05
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.40
以下
0.20
以下
5.50
〜
6.75
3.50
〜
4.50
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下 残部
60E種 0.03
以下
0.08
以下
0.012 5
以下
0.25
以下
0.13
以下
5.50
〜
6.50
3.50
〜
4.50
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下 残部
61種 0.03
以下
0.08
以下
0.015
以下
0.25
以下
0.15
以下
2.50
〜
3.50
2.00
〜
3.00
−
−
−
−
−
−
−
−
0.10
以下
0.40
以下 残部
61F種 0.05
以下
0.10
以下
0.015
以下
0.30
以下
0.25
以下
2.70
〜
3.50
1.60
〜
3.40
−
−
−
−
−
−
0.05
〜
0.20
0.05
〜
0.70
−
0.40
以下 残部
80種 0.05
以下
0.10
以下
0.015
以下
1.00
以下
0.25
以下
3.50
〜
4.50
20.0
〜
23.0
−
−
−
−
−
−
−
−
−
− 残部
注a) その他の成分とは,表中で成分値を規定していない化学成分及び表に規定していない化学成分をいい,その取
捨選択は受渡当事者間の協定による。
5.3
機械的性質
板及び条の機械的性質(引張強さ,耐力及び伸び)は,7.2によって試験を行い,表3の値を満足しなけ
ればならない。また,曲げは,厚さ0.5 mm以上,5 mm未満に適用し,表3に規定する曲げ試験の条件で
7.3によって試験を行い,曲げた部分の外側に割れを生じてはならない。
6
H 4600:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3−機械的性質
種類
厚さ
mm
引張試験
曲げ試験
引張強さ
MPa
耐力
MPa
伸び
%
厚さ
mm
曲げ
角度
内側半径
mm
1種
0.2以上 50以下
270〜410
165以上
27以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
2種
340〜510
215以上
23以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
3種
480〜620
345以上
18以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
4種
550〜750
485以上
15以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
11種
0.2以上 50以下
270〜410
165以上
27以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
12種
340〜510
215以上
23以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
13種
480〜620
345以上
18以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
14種
345以上
275〜450
20以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
15種
450以上
380〜550
18以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
16種
343〜481
216〜441
25以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
17種
240〜380
170以上
24以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
18種
345〜515
275以上
20以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
19種
345〜515
275以上
20以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの2倍
20種
450〜590
380以上
18以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
21種
275〜450
170以上
24以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
22種
410〜530
275以上
20以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
23種
483〜630
380以上
18以上
0.5以上 5 未満
180°
厚さの3倍
50種
345以上
215以上
20以上
0.5以上 2 未満
105°
厚さの2倍
2以上
5 未満
105°
厚さの2.5倍
60種
0.5以上 100以下
895以上
825以上
10以上
0.5以上 1.5未満
105°
厚さの5.5倍
1.5以上 5 未満
105°
厚さの6倍
60E種
0.5以上 75以下
825以上
755以上
10以上
0.5以上 1.5未満
105°
厚さの5.5倍
1.5以上 5 未満
105°
厚さの6倍
61種
0.5以上 100以下
620以上
485以上
15以上
0.5以上 1.5未満
105°
厚さの2.5倍
1.5以上 5 未満
105°
厚さの3倍
61F種
0.6以上 5未満
650以上
600以上
10以上
0.6以上 1.5未満
105°
厚さの5.5倍
650以上
600以上
10以上
1.5以上 5 未満
105°
厚さの6倍
80種
640〜900
850以下
10以上
0.6以上 1.5未満
180°
厚さの5.5倍
640〜900
850以下
10以上
1.5以上 5 未満
180°
厚さの6倍
注記 1 MPa=1 N/mm2
5.4
内部性状
板及び条の内部性状は,1種,2種,3種,4種,11種,12種及び13種について,7.4によって試験を行
い,有害な欠点があってはならない。ただし,注文者の要求のある場合に限って適用し,有害な欠点の判
定基準は,受渡当事者間の協定による。
6
寸法の許容差
6.1
厚さの許容差
板及び条の厚さの許容差は,表4による。ただし,長さが3 000 mmを超えるか,又は幅1 000 mmを超
える板及び条の厚さの許容差並びに厚さが表4の規定範囲以外の板及び条の厚さの許容差は,受渡当事者
間の協定による。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,注文者の要求がある場合は,厚さの許容差を(+)又は(−)だけに指定してもよい。この場合
の許容差は,表4に規定する数値の2倍とする。
表4−厚さの許容差
単位 mm
種類
仕上方法
厚さ
許容差
1種〜23種,50種,61種
及び80種
熱間圧延
3以上
5未満
±0.36
5以上
7未満
±0.54
7以上
10未満
±0.77
10以上
15以下
±1.0
冷間圧延
0.2以上
0.4未満
±0.05
0.4以上
0.6未満
±0.06
0.6以上
1未満
±0.09
1以上
1.5未満
±0.13
1.5以上
2未満
±0.16
2以上
3未満
±0.20
3以上
5以下
±0.32
60種,60E種,61F種
熱間圧延
0.5以上
1未満
±0.10
1以上
1.5未満
±0.15
1.5以上
2未満
±0.18
2以上
2.5未満
±0.20
2.5以上
3未満
±0.25
3以上
5未満
±0.36
5以上
7未満
±0.48
7以上
10未満
±0.68
10以上
15以下
±0.80
6.2
幅の許容差
6.2.1
板の幅の許容差
板の幅の許容差は,表5による。ただし,幅が1 000 mmを超えるか,長さが3 000 mmを超えるか,又
は厚さが15 mmを超える板の許容差は,受渡当事者間の協定による。
表5−板の幅の許容差
単位 mm
厚さa)
幅の許容差
長さ
2 000以下
2 000を超え 3 000以下
0.2以上 5未満
+5
0
+10
0
5以上
15以下
+10
0
+15
0
注a) 60種,60E種及び61種に対する適用厚さは,0.5 mm以上と
し,61F種及び80種に対する適用厚さは,0.6 mm以上とする。
6.2.2
条の幅の許容差
条の幅の許容差は,表6による。ただし,厚さが5 mmを超えるか,又は幅が1 000 mmを超える条の許
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
容差は,受渡当事者間の協定による。
なお,注文者の要求がある場合は,厚さ0.2 mm以上3 mm未満の条の幅の許容差を(+)又は(−)だ
けに指定してもよい。この場合の許容差は,表6に規定する数値の2倍とする。
表6−条の幅の許容差
単位 mm
厚さa)
幅
50以上 150未満
150以上 300未満
300以上 600未満
600以上 1 000以下
0.2以上 0.6未満
±0.20
±0.30
±0.40
±0.6
0.6以上 1未満
1以上
1.5未満
±0.25
±0.35
±0.45
±0.7
1.5以上 2未満
±0.30
±0.40
±0.55
±0.8
2以上
3未満
±0.35
±0.45
±1
3以上
5以下
+5
0
+5
0
+10
0
+10
0
注a) 60種,60E種及び61種に対する適用厚さは,0.5 mm以上とし,61F種及び80種に対する適用厚さは,0.6 mm
以上とする。
6.3
長さの許容差
板及び条の長さの許容差は,表7による。ただし,幅が1 000 mmを超えるか,長さが3 000 mmを超え
るか,又は厚さが15 mmを超える板及び条の許容差は,受渡当事者間の協定による。
表7−長さの許容差
単位 mm
厚さa)
長さ
2 000以下
2 000を超え 3 000以下
0.2以上 5未満
+10
0
+15
0
5以上
15以下
+15
0
+15
0
注a) 60種,60E種及び61種に対する適用厚さは,0.5 mm以上とし,61F
種及び80種に対する適用厚さは,0.6 mm以上とする。
6.4
板の平たん度
板の平たん度は,表8による。ただし,幅が1 000 mmを超えるか,表8に示されていない板の平たん
度は,受渡当事者間の協定による。
表8−板の平たん度
単位 mm
種類
厚さ
長さ
1 000以下
1 000を超え2 000以下
2 000を超え3 000以下
1種〜23種
50種,80種
0.2以上
15以下
8以下
15以下
20以下
60種,60E種,
61種,61F種
0.5以上
5以下
30以下
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6.5
曲がり
条の曲がりは,表9による。ただし,厚さが5 mmを超えるか,幅が1 000 mmを超える条については,
受渡当事者間の協定による。
表9−条の曲がり
単位 mm
厚さa)
幅
50以上 80未満
80以上 600未満
600以上 1 000以下
0.2以上 3未満
8以下
4以下
2以下
3以上
5以下
10以下
8以下
5以下
注a) 60種,60E種及び61種に対する適用厚さは,0.5 mm以上とし,61F種及び80種に対する適用厚
さは,0.6 mm以上とする。
7
試験
7.1
化学分析試験
化学分析試験は,次による。
a) 化学成分の分析試験は,JIS H 1612,JIS H 1614,JIS H 1617,JIS H 1619,JIS H 1620,JIS H 1621,
JIS H 1622,JIS H 1624,JIS H 1625,JIS H 1626,JIS H 1630及びJIS H 1631のいずれかによる。
なお,これらの規格に規定されていない元素及び適用成分範囲を外れる元素の分析方法は,受渡当
事者間の協定による。
b) 化学分析試験の分析試料のサンプリング方法は,次のいずれかによる。ただし,水素の分析試験の分
析試料は,1)によらなければならない。
1) 鋳塊,仕上方法,熱処理及び厚さが同じ板又は条を一組とし,その一組から任意に1個を抜き取っ
た板又は条から,JIS H 1610の箇条8(チタン及びチタン合金の加工材のサンプリング方法)に従
って採取する。
2) 鋳塊が同じ板又は条を一組とし,鋳塊,又は加工材から,JIS H 1610の箇条7(チタン及びチタン
合金鋳塊のサンプリング方法),又はJIS H 1610の箇条8に従って採取する。
7.2
引張試験
引張試験は,次による。
a) 引張試験の方法は,JIS Z 2241による。
b) 引張試験の試験片は,鋳塊,熱処理及び厚さが同じ板又は条を一組とし,その一組から任意に1個抜
き取った板又は条から採取する。
c) 引張試験の試験片の採取方向は,板又は条の圧延方向1)に対して直角方向とする。ただし,圧延方向
に対して直角方向の試験片が採取できない場合の処置は,受渡当事者間の協定による。
注1) 圧延方向とは,板又は条の最終圧延方向をいう。
d) 試験には,JIS Z 2241に規定する4号,5号又は13B号の試験片を用いる。ただし,板又は条の厚さ
が5 mm以上の場合の試験片は,受渡当事者間の協定による。
e) 耐力の測定は,標点距離のひずみ増加率を0.3〜0.7 %/minとし,耐力を超えて引張強さの測定を行う
場合には,標点距離のひずみ増加率を,50種,60種,60E種,61種,61F種及び80種は,約10 %/min,
その他の種類は,約30 %/minとする。
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7.3
曲げ試験
曲げ試験は,次による。
a) 曲げ試験は,JIS Z 2248による。
b) 曲げ試験片は,鋳塊,熱処理及び厚さが同じ板又は条を一組とし,その一組から任意に1個抜き取っ
た板又は条から採取する。
c) 曲げ試験の試験片の採取方向は,50種,60種,60E種,61種及び80種の試験では,板又は条の圧延
方向に対して直角方向とし,その他の種類の試験では,板又は条の圧延方向か,板又は条の圧延方向
に対して直角方向とする。ただし,圧延方向に対して直角方向の試験片が採取できない場合の処置は,
受渡当事者間の協定による。
d) 試験には,JIS Z 2248に規定する3号試験片を用いる。
7.4
内部性状試験
内部性状試験は,超音波探傷装置を用いて行うものとし,試験方法は,受渡当事者間の協定による。
7.5
板の平たん度測定方法
板の平たん度の測定は,板を水平面に自重だけで置き,板の下面と水平面との距離の最大値を,テーパ
ーゲージ又は金属製直尺などを用いて測定する。
7.6
条の曲がり測定方法
条の曲がりの測定は,図1のように単位長さ2 000 mmに対する弧の最大深さを,金属製直尺等を用い
て測定する。
図1−条の曲がりの測定方法
8
検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS H 0321による。ただし,JIS H 0321の5.(化学成分)は,適用しない。
b) 板及び条は,外観及び寸法を検査するとともに,箇条7によって試験を行い,箇条5及び箇条6の規
定に適合しなければならない。
9
表示
板及び条は,1製品ごと,1巻きごと又は1こん(梱)包ごとにラベルなどの適切な方法によって,次の
事項を表示しなければならない。
a) 規格番号
b) 種類及び仕上方法,又はそれらの記号
c) 寸法
d) 製造番号
e) 製造業者名又はその略号
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附属書A
(参考)
板及び条の代表寸法
板及び条の代表寸法を表Aに示す。
表A−板及び条の代表寸法
単位 mm
厚さ
幅×長さ
0.2
914×1 829,
1 000×2 000,
1 219×2 438,
1 219×3 048,
1 500×3 000,
1 524×3 048,
2 000×4 000
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1.0
1.2
1.5
2.0
2.5
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
10
12
15
20
25
30
35
40
45
50