2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
H 4303-1993
DM鉛板
DM lead sheets and plates
1. 適用範囲 この規格は,一般工業用に使用するDM鉛板(1)について規定する。
注(1) DM鉛板は,鉛溶湯に回転するロールを浸し,鉛板を直接製造する装置DM (Direct Method) 機
によって製造されたもの。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS H 1121 鉛地金分析方法
JIS H 1123 鉛地金の発光分光分析方法
JIS H 2105 鉛地金
2. 種類及び記号 DM鉛板の種類及び記号は,表1のとおりとする。
表1 DM鉛板の種類及び記号
種類
記号
特色及び用途(参考)
DM鉛板
PbP-DM
厚さ0.3mm以上2.0mm以下の純鉛板で,柔軟性に優れ,主
として建築及び設備の防音並びに制振に適している。
機械的性質は,厚さ0.3mmの場合,引張強さ10.5N/mm2,
伸び20%程度である。
3. 品質
3.1
外観 DM鉛板は,酸化物,その他の異物を介在してはならない。
3.2
化学成分 DM鉛板の化学成分は,表2による。
表2 DM鉛板の化学成分
単位%
Pb
Ag
Cu
As
Sb+Sn
Zn
Fe
Bi
99.95以上
0.002以下
0.005以下
0.005以下
0.010以下
0.002以下
0.005以下
0.050以下
備考 この表は,JIS H 2105に規定する2種に相当する。
4. 寸法及びその許容差
4.1
標準寸法 DM鉛板の標準寸法は,表3による。
2
H 4303-1993
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3 DM鉛板の標準寸法
厚さ mm
幅×長さ mm 1枚の質量 kg(参考)
0.3
930×10 000
31.6
0.5
52.7
1.0
930×5 000
1.5
910×1 820
28.2
2.0
37.6
備考1. 1枚の質量は,密度11.34g/cm3として算出し,有効
数字4けた目を四捨五入したものである。
2. 注文品の厚さ,幅及び長さは,受渡当事者間の協
議によって定めることができる。ただし,この場
合の許容差は,表4による。
4.2
DM鉛板の厚さ,幅及び長さの許容差 DM鉛板の厚さ,幅及び長さの許容差は,表4による。
表4 DM鉛板の厚さ,幅及び長さの許容差
単位mm
厚さ
厚さの許容差
幅の許容差
長さの許容差
幅500未満 幅500以上
0.3以上 0.5未満
±0.05
+10
0
+20
0
切板の場合
+20
0
0.5以上 1.0未満
±0.10
1.0以上 1.5未満
+0.20
0
1.5以上 2.0以下
+0.30
0
5. 試験
(1) 分析試験 化学成分の分析試験は,JIS H 1121又はJIS H 1123による。
(2) 厚さの測定試験 DM鉛板の厚さの測定試験は,質量法を用いるこの場合は,打抜きなど適当な方法
によって面積50 cm2以上の試験片を採り,ひょう量して単位面積当たりの質量を求め,密度で除した
値を板の厚さとする。
なお,DM鉛板の密度は,11.34g/cm3とする。
6. 検査 検査は,JIS H 0321によるほか,次による。
板は外観・寸法を検査するとともに,5.によって試験を行い,3.及び4.の規定に適合しなければならな
い。
7. 表示 切板は一枚又は一束ごとに,コイル状の巻板は一巻ごとに,適当な方法によって,次の事項を
表示しなければならない。
(1) 種類又はその記号
(2) 寸法(厚さ,幅,長さ)
(3) 製造番号
(4) 製造業者名又はその略号
3
H 4303-1993
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS H 4303 DM鉛板原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
西 川 精 一
東京大学名誉教授
高 木 譲 一
工業技術院標準部
古 賀 英 宣
通商産業省基礎産業局
大 森 梧 郎
科学技術庁金属材料研究所
田 村 泰 夫
三井金属鉱業株式会社
作 宮 一 新
東邦亜鉛株式会社
平 野 政 雄
三菱マテリアル株式会社
日 野 順 三
日鉱金属株式会社
新 井 強
ヨシザワLD株式会社
後 藤 剏
騒音防止協会
吉 川 晴 夫
日本保湿保冷工業協会
平 井 正 史
東洋エンジニアリング株式会社
柿 鳶 昇
ヤマキ工業株式会社
徳 永 博
日本鉛亜鉛需要研究会
(事務局)
吉 川 浩 助
日本鉛亜鉛需要研究会