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H 2120:2002  

(1) 

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本マグネシウム協会(JMA)/財団法人 日

本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

H 2120:2002  

(2) 

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目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 2 

4. 種類及び記号 ·················································································································· 2 

5. 性状 ······························································································································ 3 

6. 分析試験 ························································································································ 6 

7. 検査 ······························································································································ 6 

8. 表示 ······························································································································ 6 

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日本工業規格          JIS 

H 2120:2002 

マグネシウム及びマグネシウム合金くず分類基準 

Classification of magnesium and magnesium alloy scraps 

1. 適用範囲 この規格は,マグネシウム及びマグネシウム合金くず分類基準について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS H 1322 マグネシウム地金の発光分光分析方法 

JIS H 1331 マグネシウム合金分析方法の通則 

JIS H 1332 マグネシウム及びマグネシウム合金中のアルミニウム定量方法 

JIS H 1333 マグネシウム及びマグネシウム合金中の亜鉛定量方法 

JIS H 1334 マグネシウム及びマグネシウム合金中のマンガン定量方法 

JIS H 1335 マグネシウム及びマグネシウム合金中のけい素定量方法 

JIS H 1336 マグネシウム及びマグネシウム合金中の銅定量方法 

JIS H 1337 マグネシウム及びマグネシウム合金中のニッケル定量方法 

JIS H 1338 マグネシウム及びマグネシウム合金中の鉄定量方法 

JIS H 1339 マグネシウム合金中のベリリウム定量方法 

JIS H 1340 マグネシウム合金中のジルコニウム定量方法 

JIS H 1341 マグネシウム合金中のカルシウム定量方法 

JIS H 1345 マグネシウム合金中の希土類定量方法 

JIS H 2150 マグネシウム地金 

JIS H 2221 鋳物用マグネシウム合金地金 

JIS H 2222 ダイカスト用マグネシウム合金地金 

JIS H 4201 マグネシウム合金板 

JIS H 4202 マグネシウム合金継目無管 

JIS H 4203 マグネシウム合金棒 

JIS H 4204 マグネシウム合金押出形材 

JIS H 5203 マグネシウム合金鋳物 

JIS H 5303 マグネシウム合金ダイカスト 

JIS H 6125  防食用マグネシウム陽極 

ISO 121 Magnesium-aluminium-zinc alloy ingots and alloy castings−Chemical composition,and mechanical 

properties of sand cast reference test bars 

ISO 3115 Casting in magnesium alloys containing zirconium−Chemical composition and mechanical 

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H 2120:2002  

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properties 

ISO 3116 Magnesium and magnesium alloys−Wrought magnesium alloys 

ISO 8287 Magnesium and magnesium alloys−Unalloyed magnesium−Chemical composition 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

a) 規格外合金 2.で規定する引用規格に適合しないマグネシウム合金で,カルシウム,ストロンチウム,

希土類元素(希土類)などを一種類以上含むもの。 

b) 異材 マグネシウム又はマグネシウム合金であるが,5.で規定するそれぞれの種類の“性状”に適合

しないもの及び合金種類ごとに分別されていないもの。 

c) 異物 マグネシウム及びマグネシウム合金でないもの。 

d) 新くず 鋳造工程及び塑性加工工程で発生したくず,並びに後工程で発生したくず。 

e) 古くず 本来の用途を経て廃止させられたくず。 

f) 

ドロス 溶解工程で溶湯上部に浮上したかす。 

g) 金属スラッジ 溶解工程で溶湯下部に沈殿したかす。 

h) トリミング材 鋳造工程及び塑性加工工程で製品から切り取られた不要部分。 

4. 種類及び記号 マグネシウム及びマグネシウム合金くずの種類及び記号は,表1による。 

表 1 種類及び記号 

種類 

記号 

純マグネシウム 
 マグネシウムくず1級 
 マグネシウムくず2級 
ダイカスト及び射出成形品 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず1級 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず2級 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず3級 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず4級 
 種類(1)別マグネシウム合金古くず1級 
 種類(1)別マグネシウム合金古くず2級 
 マグネシウム合金古くず3級 
鋳物(ダイカスト及び射出成形品以外のもの) 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず1級 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず2級 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず3級 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず4級 
 種類(1)別マグネシウム合金古くず1級 
 マグネシウム合金鋳物古くず2級 
展伸材 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず1級 
 種類(1)別マグネシウム合金新くず2級 
 種類(1)別マグネシウム合金古くず1級 
 マグネシウム合金展伸材古くず2級 
切りくず 
 種類(1)別乾式切削切りくず 
 種類(1)別不水溶性切削油使用切りくず 

 
M−1 
M−2 
 
MDA−1 
MDA−2 
MDA−3 
MDA−4 
MDB−1 
MDB−2 
MDB−3 
 
MCA−1 
MCA−2 
MCA−3 
MCA−4 
MCB−1 
MCB−2 
 
MWA−1 
MWA−2 
MWB−1 
MWB−2 
 
MKD 
MKU 

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表 1 種類及び記号(続き) 

種類 

記号 

 種類(1)別水溶性切削油使用切りくず 
 シュレッダくず 
その他(参考) 
 ドロス 
 金属スラッジ 

MKW 
MSS 
 
MOD 
MOS 

注(1) ここでいう種類とは,マグネシウム合金の製品規

格(2.引用規格参照)に規定する合金種類及び規格
外合金でこれらに準じるものをいう。 

5. 性状 マグネシウム及びマグネシウム合金くずの性状は,表2による。 

表 2 性状 

類種 

記号 

性状 

純マグネシウム JIS H 2150及びISO 8287に適合するもの。 
マグネシウムくず1級 

M−1 

マグネシウムを99.90 %以上含むもの。 

マグネシウムくず2級 

M−2 

マグネシウムを99.8 %以上含むもの。 

ダイカスト及び射出成形品 JIS H 2222,JIS H 5303及びISO 121に適合するもの,又はこれらに準じるもの。 
種類(1)別マグネシウム合金新くず1級 

MDA−1 

ダイカスト及び射出成形工程から発生した同一合金種
類の不良品,及びトリミング材。 
腐食されていないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。再生歩留り95 %以
上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金新くず2級 

MDA−2 

ダイカスト及び射出成形工程並びに加工工程から発生
した同一合金種類の不良品及びトリミング材で,MDA
−1に該当しないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。再生歩留り93 %以
上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金新くず3級 

MDA−3 

ダイカスト及び射出成形工程並びに加工工程から発生
した同一合金種類の不良品,及びトリミング材。 
塗料に合金成分以外の金属元素を含まないもので,異
物を含まないもの。再生歩留り80 %以上 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金新くず4級 

MDA−4 

ダイカスト及び射出成形工程並びに加工工程から発生
した同一合金種類の不良品で,インサートの付いたも
の。インサートには,銅及びニッケルを含まないもの。 

備考1. 同一合金種類以外の異材を混入してはなら

ない。 

2. インサート以外の異材を混入してはならな

い。 

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表 2 性状(続き) 

類種 

記号 

性状 

種類(1)別マグネシウム合金古くず1級 

MDB−1 

ダイカスト及び射出成形品の同一合金種類の市中回収
くず。 
塗装がなく,異物を含まないもの。再生歩留り93 %以
上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金古くず2級 

MDB−2 

ダイカスト及び射出成形品の同一合金種類の市中回収
くず。 
塗料に合金成分以外の金属元素を含まないもので,異
物を含まないもの。再生歩留り80 %以上 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

マグネシウム合金古くず3級 

MDB−3 

ダイカスト及び射出成形品の市中回収くず。合金種類
が不明確なもので,異物を含まないもの。 

鋳物(ダイカスト及び射出成形品以外のもの。) JIS H 2221,JIS H 5203,JIS H 6125,ISO 121及びISO 3115
に適合するもの,又はこれらに準じるもの。 
種類(1)別マグネシウム合金新くず1級 

MCA−1 

鋳造工程から発生した同一合金種類の不良品及びトリ
ミング材。 
腐食されていないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。再生歩留り95 %以
上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金新くず2級 

MCA−2 

鋳造工程及び加工工程から発生した同一合金種類の不
良品及びトリミング材で,MCA−1に該当しないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。再生歩留り93 %以
上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金新くず3級 

MCA−3 

鋳造工程及び加工工程から発生した同一合金種類のも
の。 
塗料に合金成分以外の金属元素を含まないもので,異
物を含まないもの。再生歩留り80 %以上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金新くず4級 

MCA−4 

鋳造工程及び加工工程から発生した同一合金種類の不
良品で,インサートの付いたもの。インサートには,
銅及びニッケルを含まないもの。 

備考1. 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

2. インサート以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金古くず1級 

MCB−1 

鋳物製品の同一合金種類の市中回収くずで,異物を含
まないもの。再生歩留り80 %以上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

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表 2 性状(続き) 

類種 

記号 

性状 

マグネシウム合金鋳物古くず2級 

MCB−2 

鋳物製品の市中回収くずで,合金種別が不明確なもの。 
インサートの付いたもの。インサートには銅及びニッ
ケルを含まないもの。 

備考 インサート以外の異物を混入してはならない。 

展伸材 JIS H 4201,JIS H 4202,JIS H 4203,JIS H 4204及びISO 3116に適合するもの,又はこれらに準じ
るもの。 
種類(1)別マグネシウム合金新くず1級 

MWA−1 

製造及び加工工程で発生した同一合金種類の不良品,
及びトリミング材。 
腐食されていないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。再生歩留り95 %以
上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金新くず2級 

MWA−2 

製造及び加工工程で発生した同一合金種類の不良品及
びトリミング材で,MWA−1に該当しないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。再生歩留り93 %以
上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別マグネシウム合金古くず1級 

MWB−1 

展伸材製品の同一合金種類の市中回収くず。 
異物を含まないもの。再生歩留り80 %以上。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

マグネシウム合金展伸材古くず2級 

MWB−2 

展伸材製品の市中回収くずで,合金種別が不明確なも
の。 
インサートの付いたもの。インサートには銅及びニッ
ケルを含まないもの。 

備考 インサート以外の異物を混入してはならない。 

切りくず 目開きが2 mmの網ふるいを通過する切りくずは含まない。 
種類(1)別乾式切削切りくず 

MKD 

乾式切削加工で発生する切りくず。 
腐食されていないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別不水溶性切削油使用切りくず 

MKU 

不水溶性切削油を用いた切削加工で発生する切りくず
(遠心分離法などで油分を分離したもの。)。 
腐食されていないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

種類(1)別水溶性切削油使用切りくず 

MKW 

水溶性切削油を用いた切削加工で発生する切りくず
(遠心分離法などで液分を分離した後,乾燥されたも
の。)。 
腐食されていないもの。 
塗装がなく,異物を含まないもの。 

備考 同一合金種類以外の異材を混入してはならな

い。 

シュレッダくず 

MSS 

比重選別し,マグネシウム合金以外の異物の混入がな
いもの。 

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表 2 性状(続き) 

類種 

記号 

性状 

その他(参考) 
ドロス 

MOD 

溶解工程で溶湯上部に発生した浮遊物 
(フラックス使用のものは除く。)。 

金属スラッジ 

MOS 

溶解工程で溶湯下部に発生した沈殿物 
(フラックス使用のものは除く。)。 

6. 分析試験 分析試験は,次による。 

a) 分析試験を実施する場合は,JIS H 1322,JIS H 1331,JIS H 1332,JIS H 1333,JIS H 1334,JIS H 1335,

JIS H 1336,JIS H 1337,JIS H 1338,JIS H 1339,JIS H 1340,JIS H 1341及びJIS H 1345のいずれ

かによる。 

b) 分析試験に必要な試料を採取する方法は,受渡当事者間の協定による。 
 

7. 検査 検査は,受渡当事者間の協定による。 
 

8. 表示 くずには適切な方法によって,こん包又は送り状に次の事項を表示する。 

a) 種類(又はその記号) 

b) マグネシウム合金の製品規格に規定される合金種類(種類別くずに限る。) 

c) 発生時期(年月) 

d) 取扱業者名又はその略号 

日本工業標準調査会標準部会 非鉄金属技術専門委員会 構成表 

  

  氏名 

  所属 

(委員会長)  神 尾 彰 彦 

東京工業大学(名誉教授) 

(委員) 

藍 田   勲 

株式会社神戸製鋼所 

有 川 彰 一 

財団法人日本船舶標準協会 

一 瀬   明 

住友金属鉱山株式会社 

今 福   豊 

日本伸銅協会 
(三菱マテリアル株式会社非鉄材料カンパニー銅加工製品部) 

碓 井 栄 喜 

社団法人軽金属学会 
(株式会社神戸製鋼所) 

齋 藤 鐵 哉 

独立行政法人物質・材料研究機構 

酒 井 勝 之 

社団法人日本アルミニウム協会 
(三菱アルミニウム株式会社) 

中 村   守 

独立行政法人産業技術総合研究所 

西 村   尚 

東京都立工業高等専門学校 

岩 坂 光 富 

日本鉱業協会 

村 上 陽 一 

社団法人日本電機工業会 

柳 沢 健 史 

古河電気工業株式会社裸線事業部 

山 田 桑太郎 

社団法人日本鉄道車輌工業会