1
H
1
3
5
6
:
1
9
9
9
解
説
解説表1 JISと対応する国際規格との対比表
JIS H 1356 : 1999 アルミニウム及びアルミニウム合金
中の亜鉛定量方法
ISO 1784 : 1976 アルミニウム及びアルミニウム合金中の亜鉛定量方法−EDTA滴定法
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内容
(II) 国際規格
番号
(III) 国際規格の規定内容
(IV) JISと国際規格との相違点
(V) JISと国際規格との一致
が困難な理由と今後の
対策
(1) 適用範囲
○ アルミニウム及びアルミニウム
合金中の亜鉛定量方法
ISO 1784
○ アルミニウム及びアルミニウ
ム合金中の亜鉛定量方法
≡
(2) 引用規格
○ JIS H 1351及びJIS K 8005を引用
−
−
(3) 一般事項
○ 共通な一般事項を分析方法通則
などを引用し規定
− ISOには規定なし。
(4) 定量方法
○ イオン交換分離エチレンジアミ
ン四酢酸二水素二ナトリウム滴
定法
ISO 1784
○ EDTA(エチレンジアミン四酢
酸二水素二ナトリウム)滴定法
≡
(5) イオン交換
分離エチレンジ
アミン四酢酸二
水素二ナトリウ
ム(EDTA2Na)滴
定法
○ 操作:試料を塩酸及び過酸化水素
で分解し,けい素などをろ過。ろ
液は塩酸濃度を調節し,強塩基性
イオン交換カラムに通し亜鉛を
樹脂に吸着。硝酸で亜鉛を溶離し
塩化ヒドロキシルアンモニウム,
2,2',2"−ニトリロトリエタノー
ル,緩衝溶液及びシアン化カリウ
ムを加え,エリオクロムブラック
Tを指示薬としてホルムアルデヒ
ドを加えた後,EDTA2Na標準溶
液で滴定する。
ISO 1784
○ 操作:試料を塩酸で分解し,過
剰の酸を蒸発させる。残さを
2N塩酸溶液中にとり,強塩基
性陰イオン交換樹脂に通し吸
着させる。次に0.005Nの塩酸
溶液で溶離しジチゾンを指示
薬としてEDTA2Na標準溶液で
滴定する。
≠ ISOは,鉄や銅の含有率が高
い合金には適用できない。ま
た,変色点の分かりにくい陳
腐化したジチゾンを指示薬
として使用している。
この二つの理由からISO
法を不採用とした。
ISO法は,鉄や銅の含有率が
高い試料には適用できない。
方法が陳腐化しており,海外
規格でもISO法と同等なの
はイギリスのBS 3907-9
(1989) だけである。
今後の対策として,ISO
1784の代替法としてJIS法
を提案する。
備考1. 対比項目(I)及び(III)の小欄で,“○”は該当する項目を規定している場合,“−”は規定していない場合を示す。
2. 対比項目(IV)の小欄の記号の意味は,次による。
“≡”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。
“≠”:JISは,国際規格と技術的内容が同等でない。ただし“ADP”に該当する場合を除く。
“−”:該当項目がない場合。