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解説表3 JISと対応する国際規格との対比表 

JIS H 1354 : 1999 アルミニウム及びアルミニウム

合金中の銅定量方法 

ISO 759 : 1976 アルミニウム及びアルミニウム合金−銅定量方法−オキザリルジヒドラジド吸光光度法 
ISO 796 : 1973 アルミニウム合金−銅定量方法−電解法 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由と今後の
対策 

(1) 適用範囲 

○ アルミニウム及びアルミニ

ウム合金中の銅定量方法 

ISO 795 

○ アルミニウム及びアルミニウム

合金中の銅定量方法 

≡  

  

ISO 796 

○ アルミニウム合金中の銅定量方

法 

 JISは,純アルミニウムに適

用する方法も規定している。 

(2) 引用規格 

○ JIS H 1351を引用 

−  

−  

(3) 一般事項 

○ 共通な一般事項を分析方法

通則などを引用し規定 

− ISOには,規定なし。 

−  

(4) 定量方法の

区分 

○ 
○ 

銅電解重量法 
チオ硫酸ナトリウム滴定法
(定量範囲0.3〜7.0%) 

ISO 796 

○ 
− 

電解法(定量範囲0.5%以上) 

= 
− 

JISのほうが定量下限が低
い。 

○ ジエチルジチオカルバミン

酸吸光光度法 

− ISOには,規定なし。 

−  

○ ジエチルジチオカルバミン

酸抽出吸光光度法 

− ISOには,規定なし。 

−  

−  

ISO 796 

○ オキザリルジヒドラジド 

≠  

ISOは,有害物質のアセトア
ルデヒドを使用しており,低
濃度の分析が困難で分析値
にばらつきが大きいなど,技
術的問題が多いため不採択
とした。 

(5) 定量方法 

○ 銅電解重量法 

ISO 796 

○ 電解法 

=  

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解説表3 JISと対応する国際規格との対比表(続き) 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由と今後の
対策 

(5.1) 要旨 

○ 試料を水酸化ナトリウム及

び過酸化水素で分解した後
硫酸を加えて酸性とし,さら
に硝酸を加え加熱し溶解す
るか,又は過塩素酸及び硝酸
で分解し,けい酸処理後,再
び硝酸で溶解するかいずれ
かの方法で溶解後,白金電極
を用いて電解し,陰極に銅を
析出させ,その質量をはか
る。 

ISO 796 

 試料を過塩素酸及び硝酸で分解

し,けい酸処理後,再び硝酸で溶
解後,白金−イリジウム電極を用
いて電解し,陰極に銅を析出さ
せ,その質量をはかる。 

= ISOは,酸分解法だけの規定

であるが,JISはアルカリ分
解法のほかに,ISOの酸分解
法も採択し,いずれかの方法
を選択できるように規定し
ている。 

ISOとの整合を図るため,
ISOの酸分解法も選択でき
るようにしたが,水酸化ナト
リウム分解のほうがけい素
処理がなく容易で迅速であ
る。また,過塩素酸溶解は複
雑で時間がかかり爆発の危
険性が高いが,ビスマスを含
む試料(JISにはビスマスを
含有する合金は,規定してい
ない。)の場合は酸分解のほ
うがよいなど一長一短があ
るので,ISO法だけに限定し
なかった。 

(5.2) 試薬 

○  

○  

= 表記法が異なる程度で差異

はない。 

(5.3) 器具 

○ 白金電極のほか白金−イリ

ジウム電極も選択可能 

ISO 796 

○ 白金−イリジウム電極 

= JISは,図示によって例示し

ているが,ISOは文言で記述
しているだけである。 

(5.4) 試料はか
り取り量 

○ アルカリ,酸分解の両方につ

いて,銅含有率に応じてはか
り取り量を規定 

ISO 796 

○ 酸分解法について,銅含有率に応

じてはかり取り量を規定 

= 酸分解法については,ISOに

規定している試料はかり取
り量と何じ。 

(5.5) 操作 

○ 試料溶液の調製,電解,乾燥

及びひょう量 

ISO 796 

○ 試料溶液の調製,電解,乾燥及び

ひょう量 

= 試料溶液の調製:ISOは酸分

解法であるが,JISはアルカ
リ分解法を主体としてISO
の酸分解法も採用。したがっ
て酸分解法による試料溶液
の調製については等しい。 

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解説表3 JISと対応する国際規格との対比表(続き) 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由と今後の
対策 

(5.5) 操作 

  

  

 電解:液温,電流密度など電

解条件が若干異なるが,あま
り問題はない。 

液温はあまり関係がない。ま
た,電流密度はJISのように
あまり大きくないほうがよ
い。 

(5.6) 計算 

○  

ISO 796 

○  

≡  

○ チオ硫酸ナトリウム滴定法  

− 定量操作,銅含有率の算出式を規

定 

−  

○ ジエチルジチオカルバミン

酸吸光光度法 

− 定量操作,銅含有率の算出式を規

定 

−  

○ ジエチルジチオカルバミン

酸抽出吸光光度法 

− 定量操作,銅含有率の算出式を規

定 

−  

  

  

  

備考1. 対比項目(I)及び(III)の小欄で,“○”は該当する項目を規定している場合,“−”は規定していない場合を示す。 

2. 対比項目(IV)の小欄の記号の意味は,次による。 

“≡”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。 
“=”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。ただし,軽微な技術上の差異がある。 
“≠”:JISは,国際規格と技術的内容が同等でない。ただし,“ADP”に該当する場合を除く。 
“−”:該当項目がない場合。