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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 1351-1972 

アルミニウム及びアルミニウム 

合金の分析方法通則 

General Rules for Chemical Analysis of Aluminium and Aluminium Alloy 

1. 適用範囲 この規格は,日本工業規格に規定されたアルミニウムおよびアルミニウム合金の分析方法

に共通な一般事項について規定する。 

関連規格:JIS H 0321(非鉄金属材料の検査通則) 

JIS K 0050(化学分析通則) 

JIS K 0111(ポーラログラフ分析法通則) 

JIS K 0115(吸光光度分析法通則) 

JIS Z 8401(数値の丸め方) 

2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050(化学分析通則),JIS K 0111(ポーラログラフ

分析法通則)およびJIS K 0115(吸光光度分析法通則)による。 

3. 分析試料のとり方およびとり扱い方 

3.1 

試料のとり方 JIS H 0321(非鉄金属材料の検査通則)による。 

3.2 

鋳込試料をとるときは(1),1融解ごとにアルミニウム地金の場合は二つ以上,アルミニウム製品の場

合は二つ以上(1融解量がとくに少ないときは一つ)の試料をとり,つぎの3.3試料の削り方によってそ

れぞれ削りとって,じゅうぶんに混ぜ合わせて1試料とする。鋳込試料は,できるだけ完全に製品と同一

な品質を得るよう,とくに偏析などに注意しなければならない。 

3.3 

試料の削り方 つぎの手順によって行なう。 

(1) きりそのほかの工具類は,エチルアルコールなどで清浄にする。 

(2) 試料の表面は,油そのほかの付着物を除いて清浄にする。 

(3) 鋳込試料および製品試料(2)から試料を削りとるには,中央部および両端に近い部分などとし,片面か

ら直角にきりもみして貫通させるか,両面から少なくとも中心部に達するまできりもみするか,また

はそのほか適当な方法による。 

(4) 削り試料の大きさは約5mm以下とし,きりもみするとき油などの減摩剤を用いてはならない。冷却

のためエチルアルコールなどを用いてもよい。また,発熱のため表面が酸化することがあるから注意

する。 

3.4 

試料のとり扱い方 削りとった試料は,その全部を集めて強力な磁石を用いて混入した鉄粉などを

注意深く除き,よく混ぜ合わせる。試料は,放冷乾燥後はかりとる。 

H 1351-1972  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.5 

試料のはかりとり方 試料は,化学はかりを用いて規定された量に近い量を分析値の表示けた数を

考慮して必要な位まではかりとる。 

注(1) アルミニウム合金は偏析しやすいから,鋳込材料をとるときは,とくにつぎのことに注意する。 

(a) 試料採取用金型の形状および大きさは,通常試料の幅約80mm,試料の厚さ約10mm,試

料の深さ約40mmのブック形となるものを標準とし,鋳型の肉厚は,約10mmのものを用

いる。 

(b) 融解金属は,じゅうぶんに混ぜ合わされた均一な成分のもので,鋳型に流しこむ直前に採

取する。 

(2) 製品から試料をとるときは,その材質,表面状況などを調べ,表面に酸化層などのあるものは

これを削りとり,また,合わせ板材から試料をとる場合は内板のみとし(外板の部分を削りと

ったものを用いる。),外板については,これに相当する鋳込試料を用いる。 

4. 空試験 分析にさいしては全操作にわたり空試験を行ない,分析値を補正しなければならない。ただ

し,吸光光度法などで特に分析操作中に空試験に相当する操作を含む場合はこの限りでない。 

5. 分析回数 同一試料について原則として2回以上の分析操作を行なう。 

6. 分析結果の表わし方 分析値は百分率で表わし,数値のまとめ方は,つぎによって行なう。 

(1) アルミニウムの不純物については,規格に示された位にJIS Z 8401(数値の丸め方)によって丸める。

アルミニウム分については,規格に示された不純物の合計を100から差し引いた残分とし,規定され

た位以下は切り捨てる。 

(2) アルミニウム合金の成分および不純物については,規格に示された位にJIS Z 8401によって丸める。 

H 1351-1972  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

非鉄金属部会 アルミニウム合金分析方法専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

後 藤 秀 弘 

富山大学 

青 木 文 雄 

工業技術院東京工業試験所 

須 藤 恵美子 

科学技術庁金属材料技術研究所 

服 部 只 雄 

日本分析化学研究所 

阿 部 方 朋 

住友化学工業株式会社 

井 上 邦之介 

古河鋳造株式会社 

上 野 良 一 

日軽アルミニウム工業株式会社 

潮 田 豊 治 

昭和アルミニウム株式会社 

榎 並 豊一郎 

日産自動車株式会社 

片 山 英太郎 

軽金属製錬会 

久 野 宗 彦 

日本国有鉄道鉄道技術研究所 

酒 井   猛 

トヨタ自動車工業株式会社 

沢 田 敏 男 

住友軽金属工業株式会社 

高 久 通 夫 

古河電気工業株式会社 

田 口 利 一 

昭和電工株式会社 

中 村 正 直 

三菱化成工業株式会社 

橋 本 鹿 雄 

大和軽合金株式会社 

平 松 剛 毅 

株式会社神戸製鋼所 

前 田 新 午 

古河アルミニウム工業株式会社 

三 田   裕 

三菱アルミニウム株式会社 

向 井 孝 一 

日本軽金属株式会社 

村 上 信 行 

軽金属圧延工業会 

(事 務 局) 

石 井 清 次 

工業技術院標準部材料規格課 

細 井 敏 明 

工業技術院標準部材料規格課