1
H
1338 :
19
99
解
説
解説表
3
JIS
と対応する国際規格との対比表
JIS H 1338
: 1999
マグネシウム及びマグネシウム
合金中の鉄定量方法
ISO 792
: 1973
マグネシウム及びマグネシウム合金−鉄定量方法−オルトフェナントロリン吸光光度法
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(II)
国 際 規 格 番
号
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との一致
が困難な理由と今後の対
策
(1)
適用範囲
○ マグネシウム及び合金中の
鉄定量方法
ISO 792
○ マグネシウム及びマグネシウム
合金中の鉄定量方法
≡
(2)
引用規格
○
JIS H 1331
及び
JIS K 0121
を
引用
−
−
(3)
一般事項
○ 共通な一般事項を分析方法
通則等を引用し規定
−
ISO
には規定なし。
(4)
定 量 方 法 の
区分
○
1, 10
−フェナントロリン吸
光光度法
定量範囲:
0.002
〜
0.05%, Zr
を含まない試料
ISO 792
○ オルトフェナントロリン吸光光
度法
定量範囲:
0.002
〜
0.05%, Zr
を含
まない試料
≡
1, 10
−フェナントロリンと
オルトフェナントロリンは,
名称が異なるが同一試薬で
ある。
JIS
は対応する
ISO
のほか,
ISO
に規定されていない
2
方
法を追加規定している。
○ 塩化物抽出分離
1,10
−フェ
ナントロリン吸光光度法
−
ISO
には規定なし。
−
○ ジエチルジチオカルバミン
酸・ピロリジンジチオカルバ
ミン酸抽出原子吸光法
−
ISO
には規定なし。
−
(5) 1, 10
− フ ェ
ナ ン ト ロ リ
ン 吸 光 光 度
法
(a)
要旨
○ 試料を塩酸と過酸化水素で
分解し,塩化ヒドロキシルア
ンモニウムを加えて鉄を還
元。
pH
を調節した後
1, 10
−
フェナントロリンを加えて
呈色させ,吸光度を測定。
ISO 792
○ 試料を塩酸で分解し,塩化ヒドロ
キシルアンモニウムを加えて鉄
を還元。
pH
を調節した後
1, 10
−
フェナントロリンを加えて呈色
させ,吸光度を測定。
=
JIS
は試料を分解しやすいよ
うに過酸化水素を加えてい
るが,この程度の相違は技術
的差異とはならない。
(b)
試薬
○ 過酸化水素
ISO 792
○ 過酸化水素は加えない。
=
JIS
は試料分解に過酸化水素
も加える。
2
H
1338 :
19
99
解
説
解説表
3
JIS
と対応する国際規格との対比表 (続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(II)
国 際 規 格 番
号
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との一致
が困難な理由と今後の対
策
(b)
試薬
標準鉄溶液
標準鉄溶液
標準鉄溶液の調製は,
JIS
は
金属鉄を使用するのに対し,
ISO
は硫酸アンモニウム鉄
を使用。
特に問題はないが,塩類より
金属鉄のほうが純度が高い
ので好ましい。
(c)
試 料 は か り
取り量
○
ISO 792
○
≡
(d)
操作
○ 試料溶液の調製
ISO 792
○ 試料溶液の調製
=
JIS
は,試料を完全に分解す
るため過酸化水素を添加。
○ 呈色
○ 呈色
≡
○ 検量線の作成
○ 検量線の作成
=
ISO
は
15
点をとることにな
っているが,検量線は直線性
があるので,
JIS
では簡便さ
を考慮して
5, 6
点をとれば十
分と判断した。
(6)
塩 化 物 抽 出
分離
1, 10
−
フ ェ ナ ン ト
ロ リ ン 吸 光
光度法
○ 測定操作,鉄含有率の算出式
を規定
−
−
(7)
ジ エ チ ル ジ
チ オ カ ル バ
ミン酸・ピロ
リ ジ ン ジ チ
オ カ ル バ ミ
ン 酸 抽 出 原
子吸光法
○ 測定操作,鉄含有率の算出式
を規定
−
−
3
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1338 :
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解
説
備考
1.
対比項目
(I)
及び
(III)
の小欄で, ○
は該当する項目を規定している場合, −
は規定していない場合を示す。
2.
対比項目
(IV)
の小欄の記号の意味は,次による。
≡ :
JIS
と国際規格との技術的内容は同等である。
= :
JIS
と国際規格との技術的内容は同等である。ただし,軽微な技術上の差異がある。
− :該当項目がない場合。