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解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表 

JIS H 1273 : 1998, ニッケル及びニッケル合金中
の鉄定量方法 

ISO 7528 : 1989 ニッケル合金−鉄含有量の定量−二クロム酸カリウム滴定法 
ISO 6351 : 1985 ニッケル−銀,ビスマス,カドミウム,コバルト,銅,鉄,マンガン,鉛及び亜鉛含有量の定量−フレーム原子
吸光法 
ISO 7530-1 : 1990 ニッケル合金−フレーム原子吸光法 Part 1:一般要求事項 
ISO 7530-5 : 1990 ニッケル合金−フレーム原子吸光法 Part 5:鉄含有量の定量 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由及び今後の
対策 

(1) 適用範囲 

○ ニッケル及びニッケル合金 ISO 7528 

ISO 6351 
ISO 7530-5 

○ 
○ 
○ 

ニッケル合金 
ニッケル 
ニッケル合金 

≡  

(2) 定量方法の

区分 

○ 水酸化鉄沈殿分離二クロム

酸カリウム滴定法(A法) 

0.3〜10% (m/m)  

−  

  

○ 水酸化鉄沈殿分離二クロム

酸カリウム滴定法(B法) 

0.6〜50% (m/m)  

ISO 7528 

○ 二クロム酸カリウム滴定法 

1〜25% (m/m)  

=  

○ 原子吸光法(A法) 

0.01〜2.0% (m/m)  

ISO 6351 

○ フレーム原子吸光法 

0.01〜0.15% (m/m)  

=  

○ 原子吸光法(B法) 

0.01〜4.0% (m/m)  

ISO 7530-5 

○ フレーム原子吸光法 

0.01〜4% (m/m)  

≡  

(3) 分析方法 

○ 水酸化鉄沈殿分離二クロム

酸カリウム滴定法(A法) 

−  

  

○ 水酸化鉄沈殿分離二クロム

酸カリウム滴定法(B法) 
 [試料を塩酸と硝酸とで分
解した後,過塩素酸を加えて
加熱し,過塩素酸の濃厚な白
煙を発生させ,クロムを二ク
ロム酸に酸化する。塩化アン
モニウム及びアンモニア水
を加えて水酸化鉄(III)を沈殿
させ,こし分ける。この沈殿
を 

ISO 7528 

○ 二クロム酸滴定法 

 [試料を硝酸−塩酸混酸で分解
し,過塩素酸で,クロムをクロム
(IV)に酸化する。アンモニア水で
鉄を沈殿させ,その沈殿を塩酸に
溶解する。塩化すず(II)によって
鉄(III)を還元し,過剰な塩化すず
(II)を塩化水銀(II)によって酸化す
る。硫酸−りん酸混 
酸を加え,ジフェニルアミンスル 

= JISは0.5g又は0.30g試料を

はかり取る。 
ISOは鉄含有率に応じて0.2g
から1.2gまで試料をはかり
取る。又は,1.2g採取し溶解
の後分取してもよい。 

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解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表(続き) 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由及び今後の
対策 

(3) 分析方法 

 塩酸に溶解し,塩化すず(II)

によって鉄を還元し,二クロ
ム酸標準溶液を用いて滴定
する。]  

 ホン酸を指示薬として使用し,二

クロム酸カリウムで鉄(II)の滴定
を行う。]  

  

○ 原子吸光法(A法) 

(試料を硝酸で分解した後,
溶液を原子吸光光度計の空
気・アセチレンフレーム中に
噴霧し,その吸光度を測定す
る。) 

ISO 6351 

○ フレーム原子吸光法 

 [試料を硝酸 (1+1) で分解し,
過剰の窒素酸化物を追い出した
後,水を用いて定容とする。溶液
を原子吸光光度計の空気・アセチ
レンフレーム中に噴霧する。鉄ス
ペクトルの共鳴線エネルギーの
吸光度を測定し,マトリックスの
ニッケルを試料と同量共存させ
た鉄の検量線用溶液の吸光度と
比較する。]  

= JISは鉄の単独定量。 

ISOは鉄を含む8成分の同時
定量。 

○ 原子吸光法(B法) 

(試料を塩酸と硝酸との混
酸で分解し,乾固近くまで加
熱する。塩酸を加え,乾固近
くまで加熱した後,塩酸及び
塩化ストロンチウムを加え
る。この溶液を原子吸光光度
計の空気・アセチレンフレー
ム中に噴霧し,その吸光度を
測定する。) 

ISO 7530-5 

○ フレーム原子吸光法 

(試料を酸で分解し,溶液を原子
吸光光度計の空気・アセチレンフ
レーム中に噴霧する。248.3nmの
波長における鉄のスペクトル共
鳴線の吸光度を測定し,検量線溶
液の吸光度と比較する。) 

≡  

  

  

  

備考1. 対比項目(I)及び(III)の小欄で,“○”は該当する項目を規定している場合,“−”は規定していない場合を示す。 

2. 対比項目(IV)の小欄の記号の意味は,次による。 

“≡”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。 
“=”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。ただし,軽微な技術上の差異がある。