G 5901:2016
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義··················································································································· 1
4 種類······························································································································· 2
5 粒度区分························································································································· 2
6 品質······························································································································· 2
6.1 化学成分 ······················································································································ 2
6.2 粘土分 ························································································································· 2
6.3 水分 ···························································································································· 2
6.4 粒度及び質量比 ············································································································· 2
6.5 微粒量 ························································································································· 3
7 試験方法························································································································· 4
7.1 試料採取方法 ················································································································ 4
7.2 分析試験 ······················································································································ 4
7.3 粘土分試験 ··················································································································· 4
7.4 水分試験 ······················································································································ 4
7.5 粒度試験 ······················································································································ 4
7.6 微粒量試験 ··················································································································· 4
8 検査······························································································································· 4
9 表示······························································································································· 4
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
鋳造協会(JFSinc)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ
る。
これによって,JIS G 5901:1974は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
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鋳型用けい砂
Molding silica sand
1
適用範囲
この規格は,粘土分2 %(質量分率)未満の鋳型用けい砂(以下,けい砂という。)について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 3555 織金網
JIS M 8100 粉塊混合物−サンプリング方法通則
JIS M 8852 セラミックス用高シリカ質原料の化学分析方法
JIS R 2212-1 耐火物製品の化学分析方法−第1部:粘土質耐火物
JIS R 2212-2 耐火物製品の化学分析方法−第2部:けい石質耐火物
JIS R 2216 耐火物製品の蛍光X線分析方法
JIS Z 2601 鋳物砂の試験方法
JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2601によるほか,次による。
3.1
天然けい砂
天然のけい砂粒に水洗処理などをしたもの。
3.2
人造けい砂
けい岩などを破砕加工して製造したもの。
3.3
粘土分
鉱物としての粘土だけでなく,一定の方法で分離される粒径20 μm未満の粒子及び水に可溶な物質の集
合体。
3.4
微粒
けい砂の粒径が,粒度区分が3号〜5号では20 μm以上106 μm未満の砂,粒度区分が5.5号〜7号では
20 μm以上53 μm未満の砂(表4参照)。
2
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種類
けい砂の種類は,SiO2の含有率によって6種類に分け,表1による。
5
粒度区分
けい砂の粒度区分は,11種類とし,表2による。
6
品質
6.1
化学成分
けい砂の化学成分は,7.2によって分析し,表1による。
表1−けい砂の化学成分
単位 %(質量分率)
種類
化学成分
不純物の化学成分
SiO2
Fe2O3
Al2O3
CaO+MgO
1種
98以上
0.5以下
1.0以下
1.0以下
2種
96以上 98未満
1.0以下
2.0以下
1.5以下
3種
93以上 96未満
1.5以下
4.5以下
2.0以下
4種
90以上 93未満
2.0以下
6.0以下
2.5以下
5種
85以上 90未満
3.0以下
8.0以下
3.0以下
6種
85未満
5.0以下
20.0以下
10.0以下
6.2
粘土分
けい砂の粘土分は,7.3によって試験を行い,2 %(質量分率)未満でなければならない。
6.3
水分
乾燥けい砂の水分は,7.4によって試験を行い,0.5 %(質量分率)以下でなければならない。
6.4
粒度及び質量比
6.4.1
粒度
けい砂の粒度は,7.5によって試験を行い,その粒度区分は表2による。
表2−けい砂の粒度区分
粒度区分
けい砂の質量が最も大きいふるいの公称目開きa)
μm
3 号
1700(10)
3.5 号
1180(14)
4 号
850(18)
4.5 号
600(26)
5 号
425(36)
5.5 号
300(50)
6 号
212(70)
6.5 号
150(100)
7 号
106(140)
7.5 号
75(200)
8 号
53(281)
注a) 括弧内は,JIS G 3555のメッシュ(目数)。
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6.4.2
質量比
質量比Pは,7.5によって試験を行ったとき,最も質量が大きかったふるい(S2)及びその上下のふる
い(S1及びS3)1)の面上にあるけい砂の質量から,次の式によって求める。
なお,質量比Pは,70 %(質量分率)以上が望ましい2)。
100
3
2
1
×
+
+
=
W
W
W
W
P
ここに,
P: 質量比[%(質量分率)]
W1: S1のふるい面上のけい砂の質量(g)
W2: S2のふるい面上のけい砂の質量(g)
W3: S3のふるい面上のけい砂の質量(g)
W: 試料の全質量(g)
注1) 質量比を求めるためのふるいの組合せ(S1〜S3)を,参考として表3に示す。
2) 質量比が70 %未満になると,粒度の偏析などによって鋳型の種々の問題が懸念される。
表3−けい砂の粒度区分におけるふるいの組合せ
粒度区分
ふるいの公称目開きa)
μm
S1
S2
S3
3 号
2360(7.5)
1700(10)
1180(14)
3.5 号
1700(10)
1180(14)
850(18)
4 号
1180(14)
850(18)
600(26)
4.5 号
850(18)
600(26)
425(36)
5 号
600(26)
425(36)
300(50)
5.5 号
425(36)
300(50)
212(70)
6 号
300(50)
212(70)
150(100)
6.5 号
212(70)
150(100)
106(140)
7 号
150(100)
106(140)
75(200)
7.5 号
106(140)
75(200)
53(281)
8 号
75(200)
53(281)
38(390)
注a) 括弧内は,JIS G 3555のメッシュ(目数)。
6.5
微粒量
けい砂の微粒量は,7.6によって試験を行い,表4による。
表4−けい砂の微粒量
号の区分
微粒の粒径
μm
微粒量
%(質量分率)
3号,3.5号,4号,4.5号,5号 20以上 106未満
2以下a)
5.5号,6号
20以上 53未満
1以下a)
6.5号
20以上 53未満
1以下
7号
20以上 53未満
2以下
7.5号,8号
規定せず
規定せず
注a) けい砂の種類が1種及び2種のものは,粘土分と微粒との合計が1.5 %
(質量分率)以下でなければならない。
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試験方法
7.1
試料採取方法
試料は,品質を代表するように採取する。7.2〜7.4の試料採取方法は,JIS M 8100による。
7.2
分析試験
けい砂の分析試験は,JIS R 2212-1,JIS R 2212-2,JIS M 8852又はJIS R 2216による。
7.3
粘土分試験
けい砂の粘土分試験は,JIS Z 2601の附属書1(鋳物砂の粘土分試験方法)による。
注記
この試験方法では,直径が20 μm未満の粒子は粘土分として分離,測定され,20 μm以上の粒子
が粒度試験及び微粒量試験用の試料となる。
7.4
水分試験
けい砂の水分試験は,JIS Z 2601の附属書5(鋳物砂の水分試験方法)による。
7.5
粒度試験
7.5.1
試料
JIS Z 2601の附属書1の2.3(粘土分の分離装置)を用い,4.1(分散法)及び/又は4.2(分離法)を用
いて,粘土分を分離・除去した残りの鋳物砂50 g〜100 gを105±5 ℃の温度で1.5〜2時間乾燥した後,デ
シケータ中に入れ,室温まで自然冷却したものを試料とする。
7.5.2
試験装置及び試験器具
試験装置及び試験器具は,次による。
a) はかり はかりは,JIS Z 2601の附属書2(鋳物砂の粒度試験方法)の2.1(はかり)による。
b) ふるい JIS Z 8801-1の網目ふるいのうち,枠の直径200 mmで,公称目開きが,2.36 mm,1.7 mm,
1.18 mm,850 μm,600 μm,425 μm,300 μm,212 μm,150 μm,106 μm,75 μm,53 μm及び38 μmの
ものを用いる。
c) ふるい分け機械 ふるい分け機械は,JIS Z 2601の附属書2の2.3(ふるい分け機械)による。
7.5.3
試験方法
試験方法は,次による。
a) 試料は,7.5.1によって準備した試料の全量を用いる。
b) ふるい分けは,7.5.2 b)のふるい目の大きさの順に重ね合わせたふるいの最上部の網目ふるいに試料を
移し,蓋をした後,7.5.2 c)のふるい分け機械に15分間かける。
c) 全てのふるい面上のけい砂の質量を測定する。
d) ふるい面上のけい砂の質量が最も大きいふるいを求める。
7.6
微粒量試験
微粒量は,7.5.3 c)において測定した,号の区分が3号〜5号のけい砂では粒径が106 μm未満の粒子の質
量の,号の区分が5.5号〜7号のけい砂では粒径が53 μm未満の粒子の質量の,測定した試料の全質量に
対する質量分率を算出する。
8
検査
けい砂の化学成分,粘土分,水分,粒度及び微粒量は,箇条6に適合しなければならない。
9
表示
検査に合格したけい砂には,採掘所又は製造所から出荷するごとに,製造所(又はその略号),産地,天
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然けい砂又は人造けい砂の別,種類及び粒度区分を,包装又は送り状に明示しなければならない(表5参
照)。
表5−表示の例
製造所
○○鉱業所
産地
○○県○○市○○町○○○
天然又は人造の別
人造けい砂
種類
1種
粒度区分
5号