G 4309:2013
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類の記号,調質,分類及び適用線径 ·················································································· 1
3.1 種類の記号,調質及び分類 ······························································································ 1
3.2 適用線径 ······················································································································ 2
4 材料及び製造方法 ············································································································· 3
4.1 材料 ···························································································································· 3
4.2 製造方法 ······················································································································ 3
5 機械的性質 ······················································································································ 3
6 標準線径,線径の許容差及び偏径差 ····················································································· 5
6.1 標準線径 ······················································································································ 5
6.2 線径の許容差及び偏径差 ································································································· 5
7 外観······························································································································· 5
8 試験······························································································································· 5
8.1 引張試験 ······················································································································ 5
8.2 線径の測定 ··················································································································· 6
9 検査······························································································································· 6
10 表示 ····························································································································· 6
11 報告 ····························································································································· 6
附属書JA(参考)線材の化学成分 ··························································································· 7
附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,ステンレス協会
(JSSA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS G 4309:1999は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成26年2月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係事項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS G 4309:1999によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
G 4309:2013
ステンレス鋼線
Stainless steel wires
序文
この規格は,2005年に第1版として発行されたISO 16143-3を基とし,技術的内容を変更して作成した
日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。
1
適用範囲
この規格は,ステンレス鋼線材及び10.5 %以上のクロムを含む耐熱鋼線材を用いて製造した線について
規定する。ただし,ばね用ステンレス鋼線及び冷間圧造用ステンレス鋼線には適用しない。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16143-3:2005,Stainless steels for general purposes−Part 3: Wire(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 4308 ステンレス鋼線材
JIS G 4311 耐熱鋼棒及び線材
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
3
種類の記号,調質,分類及び適用線径
3.1
種類の記号,調質及び分類
線の種類は,35種類とし,種類の記号,調質及び分類は,表1による。
なお,調質とは,熱処理,又は/更に伸線加工を施すことをいう。
2
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表1−種類の記号,調質及び分類
種類の記号
調質
分類
種類の記号
調質
分類
区分
記号
区分
記号
SUS201
軟質1号
W1
オーステナイト系
SUS316L
軟質1号
W1
オーステナイト系
軟質2号
W2
軟質2号
W2
2
1硬質
W21H
SUS316F
軟質1号
W1
軟質2号
W2
SUS303
軟質1号
W1
SUS317
軟質1号
W1
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUS303Se
軟質1号
W1
SUS317L
軟質1号
W1
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUS303Cu
軟質1号
W1
SUS321
軟質1号
W1
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUS304
軟質1号
W1
SUS347
軟質1号
W1
軟質2号
W2
軟質2号
W2
2
1硬質
W21H
SUSXM7
軟質1号
W1
SUS304L
軟質1号
W1
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUSXM15J1
軟質1号
W1
SUS304N1
軟質1号
W1
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUH330
軟質1号
W1
2
1硬質
W21H
軟質2号
W2
SUS304J3
軟質1号
W1
SUS405 a)
軟質2号
W2
フェライト系
軟質2号
W2
SUS430
軟質2号
W2
SUS305
軟質1号
W1
SUS430F
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUH446
軟質2号
W2
SUS305J1
軟質1号
W1
SUS403
軟質2号
W2
マルテンサイト系
軟質2号
W2
SUS410
軟質2号
W2
SUS309S
軟質1号
W1
SUS410F2
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUS416
軟質2号
W2
SUS310S
軟質1号
W1
SUS420J1
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUS420J2
軟質2号
W2
SUS316
軟質1号
W1
SUS420F
軟質2号
W2
軟質2号
W2
SUS420F2
軟質2号
W2
2
1硬質
W21H
SUS440C
軟質2号
W2
注a) SUS405は,次回の改正で廃止が検討される予定である。
3.2
適用線径
調質記号に対する適用線径は,表2による。
表2−適用線径
単位 mm
調質記号
適用線径
W1
0.020以上 14.0以下
W2
0.80以上 14.0以下
W21H
0.80以上
6.00以下
3
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4
材料及び製造方法
4.1
材料
線の製造に用いる材料は,JIS G 4308の箇条5(化学成分),又はJIS G 4311の箇条5(化学成分)を満
足する線材とする。
注記1 この線材から製造した線を材料としてもよい。
注記2 線材の化学成分を,参考として附属書JAに示す。
4.2
製造方法
線の製造方法は,次による。
a) 軟質1号の線は,伸線後,固溶化熱処理を行う。
なお,必要に応じて固溶化熱処理後に,表面肌又は寸法調整のために軽度の伸線を加えてもよい。
b) 軟質2号の線は,オーステナイト系は固溶化熱処理後,フェライト系及びマルテンサイト系は焼なま
し後,伸線を行う。ただし,固溶化熱処理若しくは焼なましを施した線,又は線材を材料として使用
する場合は,伸線を行う前の固溶化熱処理又は焼なましを省略してもよい。
c)
2
1硬質の線は,固溶化熱処理後,伸線を行う。ただし,固溶化熱処理を施した線,又は線材を材料と
して使用する場合は,伸線を行う前の固溶化熱処理を省略してもよい。
5
機械的性質
線は,8.1の試験を行い,その機械的性質は,次による。
a) 軟質1号の線の引張強さ及び伸びは,表3及び表4による。
表3−軟質1号の線の引張強さ及び伸び(線径0.050 mmを超え 14.0 mm以下)
種類及び調質の記号
線径
mm
引張強さ
N/mm2
伸び
%
SUS201-W1
SUS304N1-W1
SUH330-W1
0.050を超え 0.16以下
730〜980
20以上
0.16を超え
0.50以下
680〜930
0.50を超え
1.60以下
650〜900
30以上
1.60を超え
5.00以下
630〜880
5.00を超え 14.0以下
550〜800
SUS303-W1 a)
SUS303Cu-W1 a)
SUS304L-W1
SUS310S-W1
SUS316L-W1
SUS317-W1
SUS321-W1
SUSXM15J1-W1
SUS303Se-W1 a)
SUS304-W1
SUS309S-W1
SUS316-W1
SUS316F-W1 a)
SUS317L-W1
SUS347-W1
0.050を超え 0.16以下
650〜900
20以上
0.16を超え
0.50以下
610〜860
0.50を超え
1.60以下
570〜820
30以上
1.60を超え
5.00以下
520〜770
5.00を超え 14.0以下
500〜750
SUS304J3-W1
SUS305-W1
SUS305J1-W1
SUSXM7-W1
0.050を超え 0.16以下
620〜870
20以上
0.16を超え
0.50以下
580〜830
0.50を超え
1.60以下
540〜790
30以上
1.60を超え
5.00以下
500〜750
5.00を超え 14.0以下
490〜740
注記 1 N/mm2=1 MPa
注a) SUS303-W1,SUS303Se-W1,SUS303Cu-W1及びSUS316F-W1については,伸びの値は
適用しない。
4
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表4−軟質1号の線の引張強さ及び伸び(線径0.020 mm以上 0.050 mm以下)
種類及び調質の記号
線径
mm
引張強さ
N/mm2
伸び
%
SUS304-W1
SUS304L-W1
0.020以上 0.050以下
880〜1 130
10以上
SUS316-W1
SUS316L-W1
0.020以上 0.050以下
650〜900
注記 1 N/mm2=1 MPa
b) 軟質2号の線の引張強さは,表5による。
表5−軟質2号の線の引張強さ
種類及び調質の記号
線径
mm
引張強さ
N/mm2
SUS201-W2
SUS303Se-W2
SUS304-W2
SUS304N1-W2
SUS305-W2
SUS309S-W2
SUS316-W2
SUS316F-W2
SUS317L-W2
SUS347-W2
SUSXM15J1-W2
SUS303-W2
SUS303Cu-W2
SUS304L-W2
SUS304J3-W2
SUS305J1-W2
SUS310S-W2
SUS316L-W2
SUS317-W2
SUS321-W2
SUSXM7-W2
SUH330-W2
0.80以上
1.60以下
780〜1 130
1.60を超え 5.00以下
740〜1 080
5.00を超え 14.0以下
740〜1 030
SUS403-W2
SUS410-W2
SUS405-W2
SUS430-W2
0.80以上
5.00以下
540〜780
5.00を超え 14.0以下
490〜740
SUS410F2-W2
SUS420J1-W2
SUS420F-W2
SUS430F-W2
SUH446-W2
SUS416-W2
SUS420J2-W2
SUS420F2-W2
SUS440C-W2
0.80以上
1.60以下
640〜930
1.60を超え 5.00以下
590〜880
5.00を超え 14.0以下
590〜830
注記 1 N/mm2=1 MPa
c)
2
1硬質の線の引張強さは,表6による。
表6−21硬質の線の引張強さ
種類及び調質の記号
線径
mm
引張強さ
N/mm2
SUS201-W21H
SUS304-W21H
SUS304N1-W21H
SUS316-W21H
0.80以上
1.60以下
1 130〜1 470
1.60を超え 5.00以下
1 080〜1 420
5.00を超え 6.00以下
1 030〜1 320
注記 1 N/mm2=1 MPa
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6
標準線径,線径の許容差及び偏径差
6.1
標準線径
線の標準線径は,表7による。
表7−標準線径
単位 mm
0.020
0.030
0.040
0.050
0.060
0.070
0.080
0.090
0.10
0.12
0.14
0.16
0.18
0.20
0.23
0.26
0.29
0.32
0.35
0.40
0.45
0.50
0.55
0.60
0.65
0.70
0.80
0.90
1.00
1.20
1.40
1.60
1.80
2.00
2.30
2.60
2.90
3.20
3.50
4.00
4.50
5.00
5.50
6.00
6.50
7.00
8.00
9.00
10.0
12.0
14.0
6.2
線径の許容差及び偏径差
線径の許容差及び偏径差は,8.2の試験を行い,表8による。
表8−許容差及び偏径差
単位 mm
線径
許容差
偏径差a)
0.020以上
0.040以下
±0.001 5
0.001 5以下
0.040を超え 0.070以下
±0.002
0.002以下
0.070を超え 0.10以下
±0.003
0.003以下
0.10を超え 0.16以下
±0.004
0.004以下
0.16を超え 0.25以下
±0.006
0.006以下
0.25を超え 0.40以下
±0.008
0.008以下
0.40を超え 0.70以下
±0.010
0.010以下
0.70を超え 1.00以下
±0.015
0.015以下
1.00を超え 1.60以下
±0.02
0.02以下
1.60を超え 2.80以下
±0.03
0.03以下
2.80を超え 5.00以下
±0.04
0.04以下
5.00を超え 9.00以下
±0.05
0.05以下
9.00を超え 12.0以下
±0.06
0.06以下
12.0を超え 14.0以下
±0.07
0.07以下
注a) 偏径差は,同一断面における線径の最大値と最小値と
の差で表す。
7
外観
線は,使用上有害な外観上の欠点があってはならない。ただし,線は,一般的に検査によって全長にわ
たっての欠点の検出及び除去が困難であるため,若干の正常でない部分を含むことがある。したがって,
使用上有害と判断される欠点が発見されたときは,必要な場合,その取扱いについては,受渡当事者間の
協定による。
8
試験
8.1
引張試験
8.1.1
供試材及び試験片の採り方
供試材及び試験片の採り方は,同一溶鋼,同一線径及び同一熱処理条件のロットから1コイルを抜き取
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り,その片端から供試材を採り,試験片1個を採取する。
8.1.2
試験片
試験片は,JIS Z 2241の9A号試験片とする。
8.1.3
試験方法
試験方法は,JIS Z 2241による。ただし,試験温度は23±5 ℃とし,引張速度は,表9による。
表9−引張速度
調質の区分
線径
mm
引張速度(平均応力増加率)
N/(mm2・s)
軟質1号
0.020以上 14.0以下
10以上 100以下
軟質2号
0.80以上
14.0以下
2
1硬質
0.80以上
1.00以下
100以下
1.00を超え 5.00以下
70以下
5.00を超え 6.00以下
50以下
8.2
線径の測定
線径の測定は,マイクロメータなどを用い,線の任意の箇所について行う。
9
検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 機械的性質は,箇条5に適合しなければならない。
c) 線径の許容差及び偏径差は,箇条6に適合しなければならない。
d) 外観は,箇条7に適合しなければならない。
10 表示
検査に合格した線には,1コイルごとに,又は1結束ごとに次の事項を表示する。ただし,受渡当事者
間の協定によって,項目の一部を省略してもよい。
a) 種類の記号,及び調質の区分又はその記号
b) 線径
c) 製造番号又は検査番号
d) 製造業者名又はその略号
11 報告
製造業者は,注文者の要求があれば,この規格に規定又は指定された試験の成績表,及び線径,数量,
納入状態などを記載した検査文書を提出しなければならない。検査文書には電送などの電子媒体も含める。
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附属書JA
(参考)
線材の化学成分
JA.1 化学成分
表JA.1〜表JA.3に化学成分を示す。
表JA.1−オーステナイト系の化学成分
単位 %
種類の記号
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
その他
SUS201
0.15以下 1.00以下 5.50〜7.50 0.060以下 0.030以下 3.50〜5.50
16.00〜18.00
−
N 0.25以下
SUS303
0.15以下 1.00以下 2.00以下 0.20以下 0.15以上
8.00〜10.00 17.00〜19.00
−a)
−
SUS303Se
0.15以下 1.00以下 2.00以下 0.20以下 0.060以下 8.00〜10.00 17.00〜19.00
−
Se 0.15以上
SUS303Cu
0.15以下 1.00以下 3.00以下 0.20以下 0.15以上
8.00〜10.00 17.00〜19.00
−a)
Cu 1.50〜3.50
SUS304
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 8.00〜10.50 18.00〜20.00
−
−
SUS304L
0.030以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 9.00〜13.00 18.00〜20.00
−
−
SUS304N1
0.08以下 1.00以下 2.50以下 0.045以下 0.030以下 7.00〜10.50 18.00〜20.00
−
N 0.10〜0.25
SUS304J3
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 8.00〜10.50 17.00〜19.00
−
Cu 1.00〜3.00
SUS305
0.12以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 10.50〜13.00 17.00〜19.00
−
−
SUS305J1
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 11.00〜13.50 16.50〜19.00
−
−
SUS309S
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 12.00〜15.00 22.00〜24.00
−
−
SUS310S
0.08以下 1.50以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 19.00〜22.00 24.00〜26.00
−
−
SUS316
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 10.00〜14.00 16.00〜18.00 2.00〜3.00
−
SUS316L
0.030以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 12.00〜15.00 16.00〜18.00 2.00〜3.00
−
SUS316F
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.10以上 10.00〜14.00 16.00〜18.00 2.00〜3.00
−
SUS317
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 11.00〜15.00 18.00〜20.00 3.00〜4.00
−
SUS317L
0.030以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 11.00〜15.00 18.00〜20.00 3.00〜4.00
−
SUS321
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 9.00〜13.00 17.00〜19.00
−
Ti 5×C %以上
SUS347
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 9.00〜13.00 17.00〜19.00
−
Nb 10×C %以上
SUSXM7
0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 8.50〜10.50 17.00〜19.00
−
Cu 3.00〜4.00
SUSXM15J1 b) 0.08以下 3.00〜5.00 2.00以下 0.045以下 0.030以下 11.50〜15.00 15.00〜20.00
−
−
SUH330
0.15以下 1.50以下 2.00以下 0.040以下 0.030以下 33.00〜37.00 14.00〜17.00
−
−
注a) Moは,0.60 %を超えてはならない。
b) SUSXM15J1は,この表に規定されていないCu,Mo,Nb,Ti及びNのうち一つ又は複数の元素を必要によ
って添加した場合,その含有率を報告しなければならない。
表JA.2−フェライト系の化学成分
単位 %
種類の記号
C
Si
Mn
P
S
Cr
その他
SUS405
0.08以下
1.00以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
11.50〜14.50 Al 0.10〜0.30
SUS430
0.12以下
0.75以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
16.00〜18.00
−
SUS430F a)
0.12以下
1.00以下
1.25以下
0.060以下
0.15 以上
16.00〜18.00
−
SUH446 b)
0.20以下
1.00以下
1.50以下
0.040以下
0.030 以下
23.00〜27.00 N 0.25以下
Niは,0.60 %を超えてはならない。
注a) SUS430FのMoは,0.60 %を超えてはならない。
b) SUH446のCuは,0.30 %を超えてはならない。
8
G 4309:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表JA.3−マルテンサイト系の化学成分
単位 %
種類の記号
C
Si
Mn
P
S
Cr
その他
SUS403
0.15以下
0.50以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
11.50〜13.00
−
SUS410
0.15以下
1.00以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
11.50〜13.50
−
SUS410F2
0.15以下
1.00以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
11.50〜13.50 Pb 0.05〜0.30
SUS416 a)
0.15以下
1.00以下
1.25以下
0.060以下
0.15 以上
12.00〜14.00
−
SUS420J1
0.16〜0.25
1.00以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
12.00〜14.00
−
SUS420J2
0.26〜0.40
1.00以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
12.00〜14.00
−
SUS420F a)
0.26〜0.40
1.00以下
1.25以下
0.060以下
0.15 以上
12.00〜14.00
−
SUS420F2
0.26〜0.40
1.00以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
12.00〜14.00 Pb 0.05〜0.30
SUS440C b)
0.95〜1.20
1.00以下
1.00以下
0.040以下
0.030 以下
16.00〜18.00
−
Niは,0.60 %を超えてはならない。
注a) SUS416及びSUS420FのMoは,0.60 %を超えてはならない。
b) SUS440CのMoは,0.75 %を超えてはならない。
9
G 4309:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS G 4309:2013 ステンレス鋼線
ISO 16143-3:2005 Stainless steels for general purposes−Part 3: Wire
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 ばね用及び冷間圧造用
を除くステンレス鋼線
及び耐熱鋼線について
規定。
1
冷間圧造用,溶接用及び個
別に規格の存在するもの
を除く一般用ステンレス
鋼線及び耐熱鋼線につい
て規定。
一致
JISでは,一般用のステンレス鋼線
及び汎用性の高い耐熱鋼線(10.5%
以上のクロムを含有するもの)につ
いて規定しており,技術的な差異は
ない。
2 引用規格
3 種類の記
号,調質,
分類及び適
用線径
35種類の記号につい
て調質及び分類(オー
ステナイト系,フェラ
イト系及びマルテンサ
イト系)を規定。
調質記号ごとに適用線
径を規定。
6
47種類の記号を規定。
オーステナイト系,フェラ
イト系,マルテンサイト系
に加え,2相ステンレス鋼,
及び析出硬化ステンレス
鋼の分類を規定。
変更
JISとISO規格とでは,記号表記が
異なる。分類として,JISには,2
相ステンレス鋼及び析出硬化ステ
ンレス鋼は,含まれない。また,ISO
規格では,種類によらず適用線径は
共通としているが,技術的な差異は
ない。
記号体系が異なるため。
2相ステンレス鋼及び析出硬化ス
テンレス鋼は,一般用としては市
場ニーズがないため,適用から除
外。次回,ISO規格見直し時,改
正提案の要否を検討する。
4 材料及び
製造方法
線の引張強さによっ
て,調質記号を3種類
に分類し,それぞれの
製造方法を規定。
6.2
熱処理及びその後の加工
方法で3種類に分類し,製
造方法を規定。
変更
JISでは,熱処理条件よりも,引張
強さのレベルを重視した分類とし
ている。
次回,ISO規格見直し時,改正提
案の要否を検討する。
5 機械的性
質
調質区分別に,線径範
囲に応じ引張強さの最
大値,最小値及び伸び
の最小値を規定。
7.4
熱処理分類において線径
範囲に応じ引張強さ及び
伸びを規定。軟質レベルの
引張強さは,最大値だけを
規定。
変更
JISでは,軟質レベルの引張強さは,
最小値も規定している。
JISは,国際規格と比較して,引張
強さの範囲を狭く規定している。
市場ニーズの違いによる。
次回,ISO規格見直し時,改正提
案の要否を検討する。
4
G
4
3
0
9
:
2
0
1
3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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G 4309:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 標準線径,
線径の許容
差及び偏径
差
標準線径,線径の許容
差及び偏径差を規定。
7.5
標準線径の規定はなし。
追加
JISでは,顧客の利便性から標準線
径を記載しているが,技術的な差異
はない。
許容差について,一般用と
厳格用とに分類し,規定。
変更
JISでは,一般用だけを規定してい
る。一部のサイズ範囲でJISの方が
許容差を厳格に規定している。
市場ニーズの違いによる。
次回,ISO規格見直し時,改正提
案の要否を検討する。
7 外観
線の外観について規
定。
8
表面品質について,適切な
頻度で検査することだけ
を規定。
変更
JISでは,使用上有害な欠点が発見
された場合の取扱いについて規定
している。
市場ニーズの違いによる。
次回,ISO規格見直し時,改正提
案の要否を検討する。
8 試験
引張試験及び線径の測
定について規定。
8.4
引張試験及び線径の測定
について規定。
変更
JISでは,JIS Z 2241による方法に
変更するとともに,試験速度を規定
している。
次回,ISO規格見直し時,改正提
案の要否を検討する。
9 検査
機械的性質,線径の許
容差,偏径差及び外観
について,検査適合基
準を規定。
8.5
協定によって検査を実施。 追加
ISO規格では,検査については,協
定としている。JISでは,線の製品
規格として必要な項目を規定して
いる。
次回,ISO規格見直し時,改正提
案の要否を検討する。
10 表示
種類の記号など,4項
目の表示項目及び表示
方法を規定。
9
鋼種の名称など8項目の
表示を規定。
一致
JISでは,引張強さの表示は,当事
者間の協定によって別に報告する
こととしており,技術的な差異はな
い。
11 報告
注文者の要求があれ
ば,製造業者は規定さ
れた検査文書を提出し
なければならない。
8.2.1
協定によって,ISO 10474
に従って,検査文書を発行
する。
追加
JISでは,検査文書に電子媒体も含
めている。技術的な差異はない。
附属書JA
(参考)
線材の化学成分
−
ISO規格では,本文に化学成分表を
記載しているが,JISでは,附属書
としている。
この規格に使用する材料の化学成
分は,別の規格で規定されており,
この規格では,参考として参照す
ることが目的であることを明確に
するため,本文から外し附属書と
した。次回,ISO規格見直し時,
改正提案の要否を検討する。
4
G
4
3
0
9
:
2
0
1
3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 16143-3:2005,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
4
G
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3
0
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:
2
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1
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。