G 3554 : 2002
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本金網団体連合
会 (MCJ) /財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申
出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS G 3554 : 1983は改正され,この規格に置き換えられる。
G 3554 : 2002
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 1
4. 種類及び記号 ·················································································································· 1
5. 形状,寸法及びその許容差 ································································································ 2
5.1 きっ甲金網の形状及び各部の名称 ······················································································ 2
5.2 線径及び心線径 ············································································································· 2
5.3 ピッチ ························································································································· 3
5.4 網目の呼び及び線径の組合せ ···························································································· 3
5.5 対辺距離 ······················································································································ 4
5.6 幅 ······························································································································· 4
5.7 長さ ···························································································································· 4
6. 材料 ······························································································································ 4
7. 製造方法 ························································································································ 4
8. 亜鉛めっき特性 ··············································································································· 4
9. 外観 ······························································································································ 4
10. 亜鉛付着量試験 ············································································································· 5
11. 検査 ···························································································································· 5
12. 製品の呼び方 ················································································································ 5
13. 表示 ···························································································································· 5
14. 報告書類 ······················································································································ 5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
G 3554 : 2002
きっ甲金網
Hexagonal wire netting
1. 適用範囲 この規格は,塩化ビニル被覆なまし鉄線製きっ甲金網,亜鉛めっき鉄線製きっ甲金網及び
ステンレス鋼線製きっ甲金網(以下,きっ甲金網という。)について規定する。ただし,亜鉛めっき鉄線製
きっ甲金網については,あとめっき(1)したものを除く。
注(1) あとめっきとは,鉄線を製網加工した後で,電気亜鉛めっき又は溶融亜鉛めっきを行うことを
いう。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 3543 塩化ビニル被覆鉄線
JIS G 3547 亜鉛めっき鉄線
JIS G 4309 ステンレス鋼線
JIS H 0401 溶融亜鉛めっき試験方法
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) きっ甲金網 ジグによって隣接する線をねじり合わせ,六角形の網目を形成した金網。
b) 列線 きっ甲金網を構成する1本の線。
4. 種類及び記号 きっ甲金網は,材料によって3種類とし,その記号は表1による。
表1 種類及び記号
種類
記号
摘要
塩化ビニル被覆なまし鉄線製
きっ甲金網
HX-VA
JIS G 3543のSWMV-Aを用いたもの。
亜鉛めっき鉄線製きっ甲金網
HX-G
JIS G 3547のSWMGS-2を用いたもの。
ステンレス鋼線製きっ甲金網
HX-S
JIS G 4309の種類の記号及び調質の記号W1を用いたもの。
備考 ステンレス鋼線製きっ甲金網には,記号の後にJIS G 4309の種類の記号及び調質の記号を
付記する。
例1.
HX-S 304 W1
例2.
HX-S 316 W1
2
G 3554 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 形状,寸法及びその許容差
5.1
きっ甲金網の形状及び各部の名称 きっ甲金網の形状及び各部の名称は,図1による。
図1 各部の名称
5.2
線径及び心線径 線径及び心線径並びにその許容差は,表2及び表3による。ただし,耳線の線径
は規定しない。
表2 線径及び心線の許容差
表3 線径の許容差
単位 mm
単位 mm
塩化ビニル被覆なまし鉄線きっ甲金網
亜鉛めっき鉄線製
ステンレス鋼線製
呼び
線径及び心線径の組合せ
許容差
きっ甲金網
きっ甲金網
線径
心線径
線径
心線径
線径
許容差
線径
許容差
05-035
0.50
0.35
±0.04
±0.03
0.50
±0.02
0.50
±0.010
06-045
0.60
0.45
0.55
0.55
09-06
0.90
0.60
±0.05
0.62
±0.03
0.60
10-07
1.00
0.70
0.70
0.70
12-08
1.20
0.80
0.80
0.80
±0.015
16-10
1.60
1.00
±0.05
0.90
±0.04
1.00
20-14
2.00
1.40
±0.06
1.00
1.20
1.20
±0.020
1.40
±0.05
1.60
1.60
3
G 3554 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.3
ピッチ ピッチは図1に示すように,網目を構成するねじり部分の中心から隣接するねじり部分の
中心までとし,寸法及びその許容差は,表4による。
表4 ピッチの寸法及びその許容差
単位 mm
網目の呼び
寸法
ピッチの寸法 ピッチの寸法
許容差
305 mm間ピッチの
平均値の寸法許容差
10
10.9
+1.0
−3.0
+0.2
−0.4
13
13.8
+1.0
−3.0
+0.3
−0.6
16
16.9
+1.0
−3.0
+0.4
−0.8
20
21.0
+1.5
−5.0
+0.5
−1.0
26
27.7
+1.5
−5.0
+0.7
−1.4
40
40.6
+2.0
−7.0
+1.5
−3.0
5.4
網目の呼び及び線径の組合せ 網目の呼び及び線径の組合せは,表5,表6及び表7による。
表5 塩化ビニル被覆なまし鉄線製きっ甲金網
単位 mm
線径
呼び
網目の呼び寸法
05-035 06-045
09-06
10-07
12-08
16-10
20-14
10
○
○
○
○
○
13
○
○
○
○
○
16
○
○
○
○
○
○
20
○
○
○
○
26
○
○
○
○
40
○
○
○
○
表6 亜鉛めっき鉄線製きっ甲金網
単位 mm
線径
網目の呼び寸法
0.50
0.55
0.62
0.70
0.80
0.90
1.00
1.20
1.40
1.60
10
○
○
○
○
○
○
○
13
○
○
○
○
○
○
○
○
16
○
○
○
○
○
○
○
○
○
20
○
○
○
○
○
○
○
26
○
○
○
○
○
○
○
○
40
○
○
○
○
○
○
○
4
G 3554 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表7 ステンレス鋼線製きっ甲金網
単位 mm
線径
網目の呼び寸法
0.50
0.55
0.60
0.70
0.80
1.00
1.20
1.60
10
○
○
○
○
○
○
13
○
○
○
○
○
○
16
○
○
○
○
○
○
○
20
○
○
○
○
○
26
○
○
○
○
○
○
40
○
○
○
○
○
5.5
対辺距離 対辺距離は,図1に示すように対辺の線の中心から中心までの長さとし,ピッチの1.2
倍を超えてはならない。
5.6
幅 幅は,図1に示すように両側の耳線の中心から中心までの長さとし,標準寸法は,910 mm, 1 000
mm, 1 220 mm, 1 800 mm及び2 000 mmの5種類とする。また,その許容差は,表8による。
表8 幅の許容差
単位 mm
幅
許容差
1 220以下
±20
1 220を超えるもの
±30
5.7
長さ 長さは,図1に示すように列線の端から端までとし,標準寸法は,15m,30mの2種類とする。
また,その許容差は,プラス側は600mmとし,マイナス側は0とする。
6. 材料 材料は,表1による。
7. 製造方法 きっ甲金網は,隣接する線をねじり合わせ,その線を左右に振分け六角形の網目を形成し
ながら製造する。
8. 亜鉛めっき特性 亜鉛めっき鉄線製きっ甲金網の列線の亜鉛付着量は,表9による。
表9 亜鉛付着量
線径
mm
亜鉛付着量 g/m2
HX-G
1.40
18以上
1.60
備考 線径1.40mm未満のものについては,規
定しない。
9. 外観 外観は,次による。
a) きっ甲金網の表面は,さび(2),きず(3),き裂(4),はく離(5)など,使用上有害な欠点があってはならな
い。
b) きっ甲金網は,形状が正しく(6),破れ(7)があってはならない。
注(2) HX-Gの列線に生じるさび。
(3) 製網加工のときに生じる引ききず。
(4) 製網加工のときに生じるひび割れ,被覆が破れた状態。
5
G 3554 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(5) 心線のなまし鉄線から被覆がはがれたり,遊離した状態。
(6) ねじれのない均一な列線で編み合わされ,網全体として同一平面にあり,不整形でない状態。
(7) きっ甲金網の平面の隣接する列線が,かみ合わず,破れて穴があいた状態。
10. 亜鉛付着量試験 亜鉛付着量試験は,JIS H 0401の4.2(間接法)による。
a) 試験片のとり方は,JIS H 0401の4.2.1a)2)及び4.2.1b)3)によって,めっきを施した製品からとり,そ
の長さは600mm以上とする。
b) 試験方法 試験方法は,JIS H 0401の4.2.2(試験液)a)(ヘキサメチレンテトラミン液)又はb)(塩
化アンチモン液)を使用する。
c) 亜鉛付着量の計算 亜鉛付着量の計算は,JIS H 0401の4.2.4c)(線類)による。
11. 検査 検査は,次による。
a) 形状,寸法及びその許容差は,5.に適合しなければならない。
b) 亜鉛付着量は,8.に適合しなければならない。
c) 外観は,9.に適合しなければならない。
12. 製品の呼び方 製品の呼び方は,種類又はその記号,線径(HX-VAの場合は,線径及び心線径),網
目寸法,幅及び長さ,HX-VA種の場合は色名(8)又はその略号による。
例1. HX-VA 10-07, 10, 910, 30, ライトグリーン(8)
[塩化ビニル被覆なまし鉄線 (V-A) 製で線径1.00mm,心線径0.70mm,網目10.0mm,幅
910mm,長さ30m及び色名がライトグリーン(8)の場合]
例2. HX-G1.6, 26, 910, 30
[亜鉛めっき鉄線 (G) 製で線径1.6mm,網目26mm,幅910mm,長さ30mの場合]
例3. HX-S304 W1, 0.8, 16, 910, 15
[ステンレス鋼線 (S) 製で種類の記号SUS 304調質の記号W1で,線径0.80mm,網目寸法
16mm,幅910mm,長さ15mの場合]
注(8) 色名は,受渡当事者間の協定による。
13. 表示 検査に合格したきっ甲金網には,1結束ごとに次の項目を表示しなければならない。
a) 種類及び記号
b) 線径
c) 網目寸法
d) 幅及び長さ
e) 製造年月又はその略号
f)
製造業者名又はその略号
14. 報告書類 注文者から要求された場合は,製造業者は規定された項目の成績書を提出しなければなら
ない。
6
G 3554 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業標準調査会標準部会 鉄鋼技術専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
木 原 諄 二
姫路工業大学環境人間学部
(委員)
大河内 春 乃
東京理科大学理学部II部化学科
大 橋 守
新日本製鐵株式会社技術総括部
國 府 勝 郎
東京都立大学大学院工学研究科
佐久間 健 人
東京大学大学院新領域創成科学研究科
中 島 正 博
日本鋼管株式会社鉄鋼技術総括部
中 島 將 文
社団法人日本鉄道施設協会
福 永 規
住友金属工業株式会社技術部
前 原 郷 治
社団法人日本鉄鋼連盟標準化センター
松 田 邦 男
川崎製鉄株式会社技術総括部
村 上 陽 一
社団法人日本電機工業会
矢 部 丈 夫
ステンレス協会
山 内 学
株式会社神戸製鋼所鉄鋼部門生産本部生産技術部