G 3479:2015
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類及び記号 ··················································································································· 1
4 製造方法························································································································· 2
5 化学成分························································································································· 2
6 へん平性························································································································· 3
7 鋼質······························································································································· 3
7.1 焼入性 ························································································································· 3
7.2 オーステナイト結晶粒度 ································································································· 4
8 寸法及び寸法の許容差 ······································································································· 5
8.1 寸法 ···························································································································· 5
8.2 寸法の許容差 ················································································································ 5
9 外観······························································································································· 5
10 試験 ····························································································································· 6
10.1 分析試験 ····················································································································· 6
10.2 へん平試験 ·················································································································· 6
10.3 鋼質試験 ····················································································································· 7
11 検査及び再検査 ·············································································································· 7
11.1 検査 ··························································································································· 7
11.2 再検査 ························································································································ 7
12 表示 ····························································································································· 7
13 報告 ····························································································································· 8
附属書A(参考)受渡当事者間の協定によって適用することのある試験の例 ··································· 33
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工
業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済
産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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焼入性を保証した機械構造用鋼管
Steel tubes for machine structure with specified hardenability bands
序文
JIS G 4052[焼入性を保証した構造用鋼鋼材(H鋼)]による鋼材を用いた鋼管の需要が増えるに伴い,
鋼管だけを対象とした日本工業規格の制定が望まれるようになった。この規格は,このような市場の要求
に応えるため,JIS G 4052に規定する化学成分を基に鋼管の規格として制定したものである。
なお,本体に規定する項目のほかに,受渡当事者間の協定によって適用することのある試験の例を附属
書Aに示す。
1
適用範囲
この規格は,主として機械部品に使用する焼入性を保証した機械構造用鋼管(以下,管という。)につい
て規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
JIS G 0321 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
JIS G 0551 鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法
JIS G 0561 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
JIS Z 8401 数値の丸め方
3
種類及び記号
管の種類は24種類とし,種類の記号及び製造方法を表す記号は,表1による。
注記 表1の種類の記号は,JIS G 4052の種類の記号の末尾にTKを付与したものである。
2
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表1−種類の記号及び製造方法を表す記号
分類
種類の記号
製造方法を表す記号
製管方法
仕上方法
表示
マンガン鋼
SMn420HTK
SMn433HTK
SMn438HTK
SMn443HTK
継目無し:S
電気抵抗溶接:E
熱間仕上げ:H
冷間仕上げ:C
電気抵抗溶接まま:G
製造方法を表す記号
の表示は,箇条12 b)
による。
マンガンクロム鋼
SMnC420HTK
SMnC443HTK
クロム鋼
SCr415HTK
SCr420HTK
SCr430HTK
SCr435HTK
SCr440HTK
クロム
モリブデン鋼
SCM415HTK
SCM418HTK
SCM420HTK
SCM425HTK
SCM435HTK
SCM440HTK
SCM445HTK
SCM822HTK
ニッケルクロム鋼
SNC415HTK
SNC631HTK
SNC815HTK
ニッケルクロム
モリブデン鋼
SNCM220HTK
SNCM420HTK
4
製造方法
製造方法は,次による。
a) 管は,表1に示す製管方法及び仕上方法の組合せによって製造する。ただし,必要な場合には,管に
適切な熱処理を行ってもよい。
b) 注文者は,必要な場合には,熱処理を指定してもよい。
c) 管端形状は,特に指定のない場合はプレンエンドとする。
5
化学成分
管は,10.1によって試験を行い,その溶鋼分析値は,表2による。注文者の要求によって管の製品分析
を行う場合は,10.1によって試験を行い,製品分析値は,表2に対してJIS G 0321の表4(合金鋼鋼材の
製品分析の許容変動値)の許容変動値を適用した値とする。
3
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表2−化学成分
単位 %
種類の記号
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
Cu
SMn420HTK 0.16〜0.23 0.15〜0.35 1.15〜1.55 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.35以下
a)
0.30以下
SMn433HTK 0.29〜0.36 0.15〜0.35 1.15〜1.55 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.35以下
a)
0.30以下
SMn438HTK 0.34〜0.41 0.15〜0.35 1.30〜1.70 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.35以下
a)
0.30以下
SMn443HTK 0.39〜0.46 0.15〜0.35 1.30〜1.70 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.35以下
a)
0.30以下
SMnC420HTK 0.16〜0.23 0.15〜0.35 1.15〜1.55 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.35〜0.70
a)
0.30以下
SMnC443HTK 0.39〜0.46 0.15〜0.35 1.30〜1.70 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.35〜0.70
a)
0.30以下
SCr415HTK 0.12〜0.18 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25
a)
0.30以下
SCr420HTK 0.17〜0.23 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25
a)
0.30以下
SCr430HTK 0.27〜0.34 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25
a)
0.30以下
SCr435HTK 0.32〜0.39 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25
a)
0.30以下
SCr440HTK 0.37〜0.44 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25
a)
0.30以下
SCM415HTK 0.12〜0.18 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.15〜0.30 0.30以下
SCM418HTK 0.15〜0.21 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.15〜0.30 0.30以下
SCM420HTK 0.17〜0.23 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.15〜0.30 0.30以下
SCM425HTK 0.23〜0.28 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.15〜0.30 0.30以下
SCM435HTK 0.32〜0.39 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.15〜0.35 0.30以下
SCM440HTK 0.37〜0.44 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.15〜0.35 0.30以下
SCM445HTK 0.42〜0.49 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.15〜0.35 0.30以下
SCM822HTK 0.19〜0.25 0.15〜0.35 0.55〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.85〜1.25 0.35〜0.45 0.30以下
SNC415HTK 0.11〜0.18 0.15〜0.35 0.30〜0.70 0.030以下 0.030以下 1.95〜2.50 0.20〜0.55
a)
0.30以下
SNC631HTK 0.26〜0.35 0.15〜0.35 0.30〜0.70 0.030以下 0.030以下 2.45〜3.00 0.55〜1.05
a)
0.30以下
SNC815HTK 0.11〜0.18 0.15〜0.35 0.30〜0.70 0.030以下 0.030以下 2.95〜3.50 0.55〜1.05
a)
0.30以下
SNCM220HTK 0.17〜0.23 0.15〜0.35 0.60〜0.95 0.030以下 0.030以下 0.35〜0.75 0.35〜0.65 0.15〜0.30 0.30以下
SNCM420HTK 0.17〜0.23 0.15〜0.35 0.40〜0.70 0.030以下 0.030以下 1.55〜2.00 0.35〜0.65 0.15〜0.30 0.30以下
この表にない合金元素は,溶鋼を仕上げる目的以外に,意図的に添加してはならない。ただし,受渡当事者間の
協定によってBを添加してもよい。
なお,Bを添加する場合は0.005 0 %以下とし,添加した場合は種類の記号の末尾にB添加を示す記号Bを付ける。
注a) 必要に応じてMoを添加してもよい。ただし,Moを添加する場合は,0.15 %未満とする。
6
へん平性
電気抵抗溶接管は,10.2によって試験を行い,平板間の距離が外径の7/8のとき,試験片の溶接部に割
れを生じてはならない。ただし,受渡当事者間の協定がある場合は,へん平性の規定を適用しなくてもよ
い。
7
鋼質
7.1
焼入性
焼入性は,次による。
a) 注文者は,表3〜表26によって,硬さを測定する試験片焼入端からの距離,並びに指定する距離にお
ける下限(硬さが表示されている場合)及び上限の硬さを指定しなければならない。ただし,試験片
焼入端からの距離が表にない場合には,図から読み取った値を参考にして,受渡当事者間の協定によ
って下限及び上限の硬さを決める。
b) 管は,10.3.1によって鋼片を用いて試験を行い,試験片焼入端からの指定された距離における焼入性
4
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は,a) によって指定された範囲内の硬さでなければならない。
例 図1に示すA−A' での硬さを指定する場合は,“J 7 mm=31/44”と指定する。
試験片焼入端からの距離(mm)
図1−焼入性の指定方法
7.2
オーステナイト結晶粒度
管は,10.3.2によって試験を行い,そのオーステナイト結晶粒度は,表27による。
表27−オーステナイト結晶粒度
種類の記号
オーステナイト結晶粒度
SMn433HTK,SMn438HTK,SMn443HTK,SMnC443HTK
SCr430HTK,SCr435HTK,SCr440HTK,SCM435HTK,
SCM440HTK,SCM445HTK,SNC631HTK
熱処理平均粒度番号a)
5.0以上
SMn420HTK,SMnC420HTK,SCr415HTK,SCr420HTK
SCM415HTK,SCM418HTK,SCM420HTK,SCM425HTK
SCM822HTK,SNC415HTK,SNC815HTK,SNCM220HTK
SNCM420HTK
浸炭平均粒度番号b)
6.0以上
注a) 熱処理粒度試験方法によって求めた平均粒度番号
b) 浸炭粒度試験方法によって求めた平均粒度番号
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8
寸法及び寸法の許容差
8.1
寸法
寸法は,受渡当事者間の協定による。
8.2
寸法の許容差
寸法の許容差は,次による。
a) 管の外径及び厚さの許容差は,それぞれ表28及び表29による。ただし,熱間仕上継目無鋼管は,表
28及び表29の区分の1号を適用し,その他の管の場合,いずれの区分を適用するかは受渡当事者間
の協定による。
b) 特に受渡当事者間の協定のない限り,管の長さの許容差は,
0
50
+
mmとする。
表28−外径の許容差a)
表29−厚さの許容差
区分
外径
mm
外径の許容差
1号
50未満
±0.5 mm
50以上
±1 % b)
2号
50未満
±0.25 mm
50以上
±0.5 % c)
3号
25未満
±0.12 mm
25以上
40未満
±0.15 mm
40以上
50未満
±0.18 mm
50以上
60未満
±0.20 mm
60以上
70未満
±0.23 mm
70以上
80未満
±0.25 mm
80以上
90未満
±0.30 mm
90以上
100未満
±0.40 mm
100以上
±0.50 % c)
注a) 手入部などの局所的な部分については,厚さが表
29の許容差内であることが確認できる場合には,
この表の外径の許容差を適用しない。
b) 外径ごとの許容差は,JIS Z 8401の規則Aによっ
て小数点以下1桁に丸めた値(mm)とする。
c) 外径ごとの許容差は,JIS Z 8401の規則Aによっ
て小数点以下2桁に丸めた値(mm)とする。
区分
厚さ
mm
厚さの許容差
1号
4未満
+0.6 mm
−0.5 mm
4以上
+15 % a)
−12.5 % a)
2号
3未満
±0.3 mm
3以上
±10 % a)
3号
2未満
±0.15 mm
2以上
±8 % b)
注a) 厚さごとの許容差は,JIS Z 8401の
規則Aによって小数点以下1桁に丸
めた値(mm)とする。
b) 厚さごとの許容差は,JIS Z 8401の
規則Aによって小数点以下2桁に丸
めた値(mm)とする。
9
外観
外観は,次による。
a) 管は,実用的に真っすぐで,かつ,その両端は管軸に対して実用的に直角でなければならない。
b) 管は,仕上げが良好で,使用上有害な欠点があってはならない。
c) 表面手入れを実施する場合は,グラインダ,機械加工などによってもよいが,手入れ後の製品厚さは,
厚さの許容差内でなければならない。
d) 手入れ跡は,管の形状に滑らかに沿わなければならない。
e) 管の表面仕上げについて要求のある場合は,受渡当事者間の協定による。
6
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10
試験
注記 受渡当事者間の協定によって適用することのある試験の例を,参考として附属書Aに示す。
10.1
分析試験
10.1.1
一般事項及び分析用試料の採り方
分析試験の一般事項及び分析用試料の採り方は,JIS G 0404の箇条8(化学成分)による。注文者が製
品分析を要求した場合の分析用試料の採り方は,JIS G 0321の箇条4(分析用試料採取方法)による。
10.1.2
分析方法
溶鋼分析の方法は,JIS G 0320による。製品分析の方法は,JIS G 0321による。
10.2
へん平試験
10.2.1
一般事項
へん平試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。
10.2.2
供試材の採り方
へん平試験に供される供試材は,JIS G 0404の7.6(試験片採取条件及び試験片)のA類の方法に従い,
その供試材の採り方は,表30による。
表30−供試材の採り方
外径
mm
供試材の採り方
65以下
同一寸法a)及び同時熱処理b) c)の管2 000 mごと,及びその端数からそれぞ
れ一つの供試材を採取する。
65を超え
100以下
同一寸法a)及び同時熱処理b) c)の管1 000 mごと,及びその端数からそれぞ
れ一つの供試材を採取する。
100を超え
200以下
同一寸法a)及び同時熱処理b) c)の管500 mごと,及びその端数からそれぞれ
一つの供試材を採取する。
200超え
同一寸法a)及び同時熱処理b) c)の管250 mごと,及びその端数からそれぞれ
一つの供試材を採取する。
注a) 同一寸法とは,外径及び厚さが同一のものをいう。
b) 管に熱処理を行った場合に適用する。連続炉を用いる場合の同時熱処理とは,同一熱処理条
件での連続した熱処理をいい,連続炉を停止した場合は,停止後の熱処理は同時熱処理に含
まない。
c) 試験の対象とする同一寸法の管が全て同一溶鋼である場合には,同時熱処理に代えて,同一
熱処理条件としてもよい。
10.2.3
試験片
試験片は,それぞれの供試材から長さ50 mm以上を1個採取する。ただし,厚さが外径の15 %以上の
管では,環状試験片の円周の一部を取り除いたC形試験片としてもよい。
10.2.4
試験方法
試験片を常温のまま2枚の平板間に挟み,平板間の距離(H)が外径の7/8以下になるまで圧縮し,へん
平にしたとき,試験片の溶接部に割れが生じたかどうかを調べる。溶接部は,図2のように,管の中心と
溶接部とを結ぶ線が圧縮方向に対し直角になるように置く。また,C形試験片は,図3のように置く。
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図2−へん平試験
(環状試験片の場合)
図3−へん平試験
(C形試験片の場合)
10.3
鋼質試験
10.3.1
焼入性試験
焼入性試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数は,受渡当事者間の協定による。
b) 試験方法は,JIS G 0561による。
10.3.2
オーステナイト結晶粒度試験
オーステナイト結晶粒度試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数は,受渡当事者間の協定による。
b) 試験方法は,JIS G 0551による。ただし,熱処理粒度試験方法は,特に指定のない限り,焼入焼戻し
法(Gh)又は酸化法(Go)のいずれかとする。
11
検査及び再検査
11.1
検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条5に適合しなければならない。
c) へん平性は,箇条6に適合しなければならない。
d) 焼入性及びオーステナイト結晶粒度は,箇条7に適合しなければならない。
e) 寸法は,箇条8に適合しなければならない。
f)
外観は,箇条9に適合しなければならない。
11.2
再検査
へん平試験で合格とならなかった管は,JIS G 0404の9.8(再試験)によって再試験を行い,合否を決定
してもよい。
12
表示
検査に合格した管には,管ごとに次の項目を表示しなければならない。表示の順序は指定しない。ただ
し,ほう素添加を表す記号を表示する場合は,種類の記号の末尾に表示する。外径の小さい管及び注文者
8
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の要求のある場合は,これを結束して一束ごとに適正な方法で表示してもよい。また,注文者の承認を得
た場合には,製品識別が可能な範囲でその一部を省略してもよい。
a) 種類の記号
b) 製造方法を表す記号。製造方法を表す記号は,次による。ただし,“−”は空白でもよい。
1) 熱間仕上継目無鋼管 :−S−H
2) 冷間仕上継目無鋼管 :−S−C
3) 電気抵抗溶接まま鋼管 :−E−G
4) 熱間仕上電気抵抗溶接鋼管 :−E−H
5) 冷間仕上電気抵抗溶接鋼管 :−E−C
c) 寸法。寸法は,外径及び厚さを表示する。
d) 製造業者名又はその略号
e) ほう素[ボロン(B)]添加を表す記号。ほう素[ボロン(B)]を添加した場合は,種類の記号の末尾
に記号Bを表示する。
13 報告
製造業者は,特に指定のない限り,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404
の箇条13(報告)による。検査文書の種類は,注文時に特に指定がない場合,JIS G 0415の表1(検査文
書の総括表)の記号3.1(検査証明書3.1)とする。
なお,受渡当事者間の協定によってほう素[ボロン(B)]を添加した場合及び必要に応じてモリブデン
(Mo)を添加した場合は,その含有率を検査文書に付記する。
9
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3−SMn420HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
48
46
42
36
30
27
25
24
21
−
−
−
−
−
−
925
925
下限
40
36
21
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
10
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4−SMn433HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
57
56
53
49
42
36
33
30
27
25
24
23
22
21
21
900
870
下限
50
46
34
26
23
20
−
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
11
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表5−SMn438HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
59
59
57
54
51
46
41
39
35
33
31
30
29
28
27
870
845
下限
52
49
43
34
28
24
22
21
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
12
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表6−SMn443HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
62
61
60
59
57
54
50
45
37
34
32
31
30
29
28
870
845
下限
55
53
49
39
33
29
27
26
23
22
20
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
13
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表7−SMnC420HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
48
48
45
41
37
33
31
29
26
24
23
−
−
−
−
925
925
下限
40
39
33
27
23
20
−
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
14
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表8−SMnC443HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
62
62
61
60
59
58
56
55
50
46
42
41
40
39
38
870
845
下限
55
54
53
51
48
44
39
35
29
26
25
24
23
22
21
試験片焼入端からの距離(mm)
15
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表9−SCr415HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
46
45
41
35
31
28
27
26
23
20
−
−
−
−
−
925
925
下限
39
34
26
21
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
16
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表10−SCr420HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
48
48
46
40
36
34
32
31
29
27
26
24
23
23
22
925
925
下限
40
37
32
28
25
22
21
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
17
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表11−SCr430HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
56
55
53
51
48
45
42
39
35
33
31
30
28
26
25
900
870
下限
49
46
42
37
33
30
28
26
21
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
18
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表12−SCr435HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
58
57
56
55
53
51
47
44
39
37
35
34
33
32
31
870
845
下限
51
49
46
42
37
32
29
27
23
21
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
19
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表13−SCr440HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
60
60
59
58
57
55
54
52
46
41
39
37
37
36
35
870
845
下限
53
52
50
48
45
41
37
34
29
26
24
22
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
20
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表14−SCM415HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
46
45
42
38
34
31
29
28
26
25
24
24
23
23
22
925
925
下限
39
36
29
24
21
20
−
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
21
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表15−SCM418HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50
焼ならし
焼入れ
上限
47
47
45
41
38
35
33
32
30
28
27
27
26
26
25
925
925
下限
39
37
31
27
24
22
21
20
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
22
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表16−SCM420HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
48
48
47
44
42
39
37
35
33
31
30
30
29
29
28
925
925
下限
40
39
35
31
28
25
24
23
20
20
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
23
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表17−SCM425HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
52
52
51
50
48
46
43
41
37
35
33
32
31
31
31
900
870
下限
44
43
40
37
34
32
29
27
23
21
20
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
24
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表18−SCM435HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
58
58
57
56
55
54
53
51
48
45
43
41
39
38
37
870
845
下限
51
50
49
47
45
42
39
37
32
30
28
27
27
26
26
試験片焼入端からの距離(mm)
25
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表19−SCM440HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
60
60
60
59
58
58
57
56
55
53
51
49
47
46
44
870
845
下限
53
53
52
51
50
48
46
43
38
35
33
33
32
31
30
試験片焼入端からの距離(mm)
26
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表20−SCM445HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
63
63
62
62
61
61
61
60
59
58
57
56
55
55
54
870
845
下限
56
55
55
54
53
52
52
51
47
43
39
37
35
35
34
試験片焼入端からの距離(mm)
27
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表21−SCM822HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
50
50
50
49
48
46
43
41
39
38
37
36
36
36
36
925
925
下限
43
42
41
39
36
32
29
27
24
24
23
22
22
21
21
試験片焼入端からの距離(mm)
28
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表22−SNC415HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
45
44
39
35
31
28
26
24
21
−
−
−
−
−
−
925
925
下限
37
32
24
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
29
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表23−SNC631HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
57
57
56
56
55
55
55
54
53
51
49
47
45
44
43
900
870
下限
49
48
47
46
45
43
41
39
35
31
29
28
27
26
26
試験片焼入端からの距離(mm)
30
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表24−SNC815HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
46
46
46
46
45
44
43
41
38
35
34
34
33
33
32
925
845
下限
38
37
36
34
31
29
27
26
24
22
22
22
21
21
21
試験片焼入端からの距離(mm)
31
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表25−SNCM220HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
48
47
44
40
35
32
30
29
26
24
23
23
23
22
22
925
925
下限
41
37
30
25
22
20
−
−
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
32
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表26−SNCM420HTKの焼入性
硬さ
HRC
試験片焼入端からの距離
mm
熱処理温度
℃
1.5
3
5
7
9
11
13
15
20
25
30
35
40
45
50 焼ならし
焼入れ
上限
48
47
46
42
39
36
34
32
29
26
25
24
24
24
24
925
925
下限
41
38
34
30
27
25
23
22
−
−
−
−
−
−
−
試験片焼入端からの距離(mm)
33
G 3479:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
受渡当事者間の協定によって適用することのある試験の例
受渡当事者間の協定によって適用することのある試験の例を,参考として表A.1に示す。受渡当事者間
の協定によって試験を適用する場合には,事前に試験頻度,試験片の採り方,試験方法,合否判定基準な
どについて協定されている。
表A.1−受渡当事者間の協定によって適用することのある試験の例
試験名
試験方法
引張試験
JIS Z 2241(金属材料引張試験方法)
シャルピー衝撃試験
JIS Z 2242(金属材料のシャルピー衝撃試験方法)
ブリネル硬さ試験
JIS Z 2243(ブリネル硬さ試験−試験方法)
ビッカース硬さ試験
JIS Z 2244(ビッカース硬さ試験−試験方法)
ロックウェル硬さ試験
JIS Z 2245(ロックウェル硬さ試験−試験方法)
非金属介在物試験
JIS G 0555(鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法)
脱炭層深さ試験
JIS G 0558(鋼の脱炭層深さ測定方法)
超音波探傷試験
JIS G 0582(鋼管の自動超音波探傷検査方法)
渦電流探傷試験
JIS G 0583(鋼管の自動渦電流探傷検査方法)