G 1253 : 2002
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼
連盟 (JISF) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS G 1253 : 1995は改正
され,この規格に置き換えられる。
JIS G 1253には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) スパーク放電発光分光分析装置
G 1253 : 2002
(1)
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目次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 2
3. 定義 ······························································································································ 2
4. 一般事項 ························································································································ 2
5. 要旨 ······························································································································ 2
6. 装置及び分析条件 ············································································································ 2
7. 検量線作成用標準物質,検量線校正用試料及び分析試料 ························································· 6
8. 分析試料の調製 ··············································································································· 6
9. 操作 ······························································································································ 7
10. 検量線の作成 ················································································································ 7
11. 検量線の検定················································································································· 9
12. 検量線の校正 ··············································································································· 10
13. 計算 ··························································································································· 12
附属書(規定) スパーク放電発光分光分析装置 ······································································ 14
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日本工業規格 JIS
G 1253 : 2002
鉄及び鋼−スパーク放電発光分光分析方法
lron and steel−Method for spark discharge atomic emission
spectrometric analysis
1. 適用範囲 この規格は,鉄及び鋼のスパーク放電による発光分光分析方法について規定し,表1に示
した各成分の定量に適用する。ただし,窒素の定量は,鋼だけに適用する。
備考 この規格における鉄とは銑鉄,鋳鉄などを,鋼とは炭素鋼,低合金鋼,高合金鋼などをいう。
表1 適用する成分及び定量範囲
成分
定量範囲
% (m/m)
炭素
0.001
以上
5.5
以下
けい素
0.002
以上
6
以下
マンガン
0.003
以上
30
以下
りん
0.000 5
以上
1.0
以下
硫黄
0.000 2
以上
0.5
以下
ニッケル
0.002
以上
40
以下
クロム
0.002
以上
40
以下
モリブデン
0.001
以上
10
以下
銅
0.001
以上
6
以下
タングステン
0.01
以上
25
以下
バナジウム
0.001
以上
6
以下
コバルト
0.001
以上
20
以下
チタン
0.000 5
以上
3
以下
アルミニウム
0.001
以上
5
以下
ひ素
0.001
以上
0.3
以下
すず
0.000 6
以上
0.3
以下
ほう素
0.000 05 以上
0.5
以下
窒素
0.001
以上
0.15 以下
鉛
0.001
以上
0.5
以下
ジルコニウム
0.001
以上
1
以下
ニオブ
0.001
以上
2
以下
マグネシウム
0.001
以上
0.2
以下
カルシウム
0.000 1
以上
0.01 以下
タンタル
0.02
以上
0.2
以下
アンチモン
0.008
以上
0.5
以下
セレン
0.003
以上
0.1
以下
テルル
0.003
以上
0.1
以下
ランタン
0.002
以上
0.05 以下
セリウム
0.005
以上
0.05 以下
2
G 1253 : 2002
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2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ
れらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0417 鉄及び鋼−化学成分定量用試料の採取及び調製
JIS G 1201 鉄及び鋼−分析方法通則
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0212 分析化学用語(光学部門)
JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)
JIS R 6001 研削といし用研磨材の粒度
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0116,JIS K 0211,JIS K 0212及びJIS K 0215に
よるほか,次による。
a) 発光強度測定値 発光強度法の場合は,発光分光分析法で求めた定量成分の発光強度。強度比法の場
合は,定量成分の発光強度と内標準元素(一般に鉄)の発光強度との比。
b) 定時間積分法 発光強度測定において,発光したスペクトル線強度を一定時間積算した後,ディジタ
ル信号値に変換して定量する方法。
c) パルス分布測定法(PDA法) 発光強度測定において,1パルスごとの発光強度をディジタル信号値
に変換し,測定した全パルスの信号値を統計処理した数値(平均値,中央値など)を用いて定量する
方法。
d) や(冶)金的履歴 分析試料の化学組成が同一であっても,金属組織や析出物・介在物の形態によっ
て,発光強度測定値に影響を及ぼすような,溶湯試料の凝固速度,熱処理・圧延・鍛造などにおける
加熱温度などの履歴。
4. 一般事項 分析に必要な一般事項は,JIS G 1201及びJIS K 0116による。
5. 要旨 試料を切断又は切削した後,研削又は研磨して平面状に仕上げ,発光分光分析装置の試料支持
台に取り付けて電極とし,対電極として銀又はタングステンを用いてスパークを発生させ,スペクトル線
を分光器によって分光し,定量成分のスペクトル線強度を測定する。
6. 装置及び分析条件
6.1
発光分光分析装置 発光分光分析装置は,附属書(規定)の1.2によるほか,次による。
a) 対電極 径1〜7mmの銀棒又はタングステン棒の先端を,20〜120°の円すい(錐)状又は径1mmの
平面をもたせた円すい台状に電極成形機で成形して用いる。
b) アルゴン 酸素,炭化水素,窒素その他の不純物が少ない99.99% (m/m) 以上のもの。アルゴンの純
度は定量値に大きな影響を与えるので,ボンベで装置に供給する場合には,ボンベのロットが変更に
なった場合や,残量が少なくなった場合は,12.によって定量結果を確認する。
6.2
装置の調整 装置の調整は,附属書(規定)の1.3による。
6.3
装置性能基準 装置性能基準は,次による。
a) 6.2によって調整した発光分光分析装置は,併行精度及び感度が適切になるように分析条件(分析線,
励起条件,測光条件など)を設定する。
3
G 1253 : 2002
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b) 併行精度は,表2及び表3に示す併行標準偏差許容値以下とする。
なお,併行精度とは,均質な試料,例えば,機器分析用鉄鋼標準物質を9.の手順に従って連続して
少なくとも6回以上の発光強度を測定し,測定ごとに定量値を求め,その定量値の標準偏差をいう。
c) 装置性能基準のチェックは,期間を定めて定期的に行い,分析条件を変更した場合,又は装置の修理,
調整など装置の状態が変わる場合には,必ず行う。
表2 併行標準偏差許容値(鋼)
単位 % (m/m)
成分
成分含有率の範囲
併行標準偏差許容値(1)
炭素
0.013
以上
0.14
未満
3.0× (0.013 08×C%+0.000 45)
0.14
以上
0.49
以下
3.0× (0.001 98×C%+0.002 01)
けい素
0.10
以上
1.42
以下
3.0× (0.009 40×Si%−0.000 38)
マンガン
0.12
以上
1.79
以下
3.0× (0.005 08×Mn%+0.000 11)
りん
0.004
以上
0.038 以下
3.0× (0.012 57×P%+0.000 09)
硫黄
0.002
以下
0.041 以下
3.0× (0.026 30×S%+0.000 06)
ニッケル
0.015
以上
4.00
未満
3.0× (0.005 98×Ni%+0.000 34)
4.00
以上
20.6
以下
3.0× (0.007 40×Ni%−0.005 33)
クロム
0.011
以上
3.3
未満
3.0× (0.004 13×Cr%+0.000 43)
3.3
以上
15.0
未満
3.0× (0.001 48×Cr%+0.009 20)
15.0
以上
25.6
以下
3.0× (0.008 20×Cr%−0.091 60)
モリブデン
0.010
以上
2.43
以下
3.0× (0.006 03×Mo%+0.000 16)
銅
0.024
以上
0.49
以下
3.0× (0.007 19×Cu%+0.000 25)
バナジウム
0.010
以上
0.40
以下
3.0× (0.004 13×V%+0.000 09)
コバルト
0.013
以上
0.27
以下
3.0× (0.002 44×Co%+0.000 29)
チタン
0.012
以上
0.10
以下
3.0× (0.009 27×Ti%+0.000 01)
ひ素
0.005
以上
0.046 以下
3.0× (0.004 74×As%+0.000 24)
すず
0.006
以上
0.066 以下
3.0× (0.008 75×Sn%+0.000 08)
ほう素
0.001 4 以上
0.007 以下
3.0× (0.004 73×B%+0.000 03)
窒素
0.001
以上
0.15
以下
3.0× (0.009 99×N%+0.000 39)
ジルコニウム
0.008
以上
0.039 以下
3.0× (0.020 45×Zr%+0.000 06)
ニオブ
0.010
以上
0.050 以下
3.0× (0.003 08×Nb%+0.000 26)
カルシウム
0.000 6 以上
0.002 9 以下
3.0× (0.022 23×Ca%+0.000 02)
注(1) 各成分の元素記号%は,その各成分について6.3b)で併行精度を求める際に得られる定量値 [%
(m/m)] の平均値を意味する。
表3 併行標準偏差許容値(鉄)
単位 % (m/m)
成分
成分含有率の範囲
併行標準偏差許容値(1)
炭素
2.2
以上
4.32
以下
3.0× (0.005 01×C%+0.002 9)
けい素
0.32
以上
1.60
未満
3.0× (0.006 09×Si%+0.001 7)
1.60
以上
3.44
以下
3.0× (0.014 59×Si%−0.011 8)
マンガン
0.18
以上
2.42
以下
3.0× (0.003 92×Mn%+0.001 3)
りん
0.010
以上
0.57
以下
3.0× (0.010 40×P%+0.000 3)
硫黄
0.003
以下
0.23
以下
3.0× (0.032 82×S%+0.000 2)
ニッケル
0.03
以上
5.27
以下
3.0× (0.008 26×Ni%+0.000 1)
クロム
0.02
以上
2.11
以下
3.0× (0.006 42×Cr%+0.000 2)
銅
0.02
以上
2.11
以下
3.0× (0.046 70×Cu%+0.000 3)
チタン
0.009
以上
0.17
以下
3.0× (0.018 66×Ti%−0.000 1)
4
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6.4
分析条件 分析試料の種類,共存成分,同時定量成分の種類及び定量成分の含有率に応じ,装置性
能基準を満足するように分析条件を設定する。分析条件の例及びその関連事項を表4〜7に示す。新しく成
形された対電極に交換した直後,及び放電を多数回繰り返した状態での発光強度は不安定となる場合があ
るので,安定した発光強度が得られる分析回数の範囲を事前に調査しておく。
表4 分析条件の例
項目
内容
分光器内の圧力
2.7Pa以下
分光器の逆線分散
1nm/mm以下
入口スリット幅
20〜50μm
測光方式
定時間積分法
時間分解PDA測光法
分析試料と対電極との間げき(隙)
4.0〜6.0mm
発光時のアルゴンガス流量
4〜18L/min
分析線の波長
表5を参照
励起条件及び放電条件
表6及び表7を参照
表5 分析線及び内標準線の例
成分
分析線の波長nm
成分
分析線の波長nm
炭素
C
I
156.14
アルミニウム
Al
I
308.22
C
I
165.81
Al
I
394.40
C
I
193.09
Al
I
396.15
けい素
Si
I
212.42
Si
I
251.61
ひ素
As
I
197.26
Si
I
288.16
As
I
228.81
マンガン
Mn
II
290.02
As
I
234.98
Mn
II
293.31
すず
Sn
I
189.99
りん
P
I
177.50
Sn
I
317.50
P
I
178.29
Sn
I
326.23
P
I
214.91
ほう素
B
I
182.58
硫黄
S
I
180.73
B
I
182.64
ニッケル
Ni
II
225.39
B
II
206.72
Ni
II
227.02
B
I
208.96
Ni
II
227.73
B
I
249.68
Ni
II
231.60
窒素
N
I
149.26
Ni
I
341.48
鉛
Pb
II
220.35
Ni
II
243.79
Pb
I
283.31
Pb
I
405.78
クロム
Cr
II
265.85
ジルコニウム
Zr
II
339.20
Cr
II
267.72
Zr
II
343.82
Cr
II
276.65
ニオブ
Nb
II
319.50
Cr
II
286.09
Nb
II
320.63
Cr
II
286.26
マグネシウム
Mg
II
279.55
Cr
II
298.92
Mg
II
280.27
Cr
I
428.97
5
G 1253 : 2002
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
成分
分析線の波長nm
成分
分析線の波長nm
モリブデン
Mo
II
202.03
カルシウム
Ca
II
393.37
Mo
II
277.54
Ca
II
396.85
Mo
II
281.62
タンタル
Ta
II
240.06
Mo
I
313.26
アンチモン
Sb
I
187.12
Mo
I
317.03
セレン
Se
I
196.09
Mo
I
386.41
テルル
Te
I
214.28
ランタン
La
II
408.67
銅
Cu
II
213.60
セリウム
Ce
II
413.76
Cu
II
224.26
鉄(内標準線)
Fe
II
170.20
Cu
I
327.40
Fe
II
261.49
タングステン
W
II
209.86
Fe
II
271.44
W
II
210.32
Fe
I
287.23
W
II
220.45
Fe
I II
287.53
W
II
239.71
Fe
I
296.69
W
I
400.88
Fe
II
322.77
バナジウム
V
II
310.23
Fe
I
353.66
V
II
311.07
Fe
I
371.99
V
II
437.92
Fe
I
382.04
コバルト
Co
II
228.62
Fe
I
393.03
Co
II
258.03
Fe
I
438.35
Co
I
345.35
Fe
I
440.48
チタン
Ti
II
323.45
Ti
II
324.20
Ti
II
337.28
表6 励起条件の例
No.
励起条件
備考
二次電圧
E (V)
静電容量
C (μF)
自己誘導
L (μH)
二次抵抗
R (Ω)
周波数
f (Hz)
I
300〜1 000 2〜12
3〜35
残留分〜5
200〜600
主に予備放電に適用
II
300〜1 000 2〜20
(1)10,140
(2)20,160
残留分〜10
40〜500 主にりん,硫黄,ほう
素,アルミニウム,す
ずの定量に適用
III
300〜700
1.5〜2.5
5〜20
残留分〜10
40〜500 上記以外の成分の定量
に適用
IV
300〜500
(1)4,2,2
(2)2,2,2
(1)2,20,140
(2)2,2,150
(3)2,22,142
(4)8,16,198
残留分
40〜500 1パルスの発光強度を
時間分割し定量するた
めの励起源
V
300〜850
0.5〜2.5
5〜180
残留分〜10
40〜500 対電極先端の付着物を
除去するために適用
表7 放電条件の例
予備放電
りん,硫黄,ほう
素,アルミニウ
ム,すずの定量
左記以外の成分
の定量
対電極のクリ
ーニング
適用例1
放電順序
1
3
2
4
励起条件(2)
I〜IVのいずれか
II
III
V
予備放電数
700〜3 000
100 〜
500
100 〜
500
10 〜 600
測定パルス数
−
1 000 〜 2 000
1 000 〜 2 000
−
6
G 1253 : 2002
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予備放電
りん,硫黄,ほう
素,アルミニウ
ム,すずの定量
左記以外の成分
の定量
対電極のクリ
ーニング
適用例2
放電順序
−
1
2
3
励起条件(2)
なし
II
III
V
予備放電数
700 〜 3 000
100 〜 500
10 〜 600
測定パルス数
1 000 〜 2 000
1 000 〜 2 000
−
適用例3
放電順序
−
1
2
励起条件(2)
なし
IV
V
予備放電数
700 〜 3 000
10 〜 600
測定パルス数
1 000 〜 2 000
−
注(2) 表6の励起条件No.を示す。
7. 検量線作成用標準物質,検量線校正用試料及び分析試料
7.1
検量線作成用標準物質 検量線作成用標準物質は,次による。
a) 機器分析用鉄鋼認証標準物質 十分に均質で一つ以上の成分に認証値が付いた機器分析用鉄鋼標準物
質。ただし,分析試料とや金的履歴が異なる場合もあるので,検量線作成用標準物質に用いる際には,
分析試料とや金的履歴及び化学組成が近似する機器分析用鉄鋼標準物質によって検量線を修正する必
要がある。
b) 機器分析用鉄鋼標準物質 均質で分析試料とや金的履歴及び化学組成が近似しており,定量成分の標
準値が日本工業規格など公的に定められた化学分析方法を用いて決定され,その精確さが化学分析用
鉄鋼認証標準物質(3)によって保証されたものとする。そのような公的方法がない場合は,その分析所
にて技術的に確認され文書化された化学分析方法を用いて標準値を決定する。機器分析用鉄鋼標準物
質の標準値を決定する場合には,化学分析用鉄鋼認証標準物質を併行分析し,その定量値が許容差を
満足する(4)ことを確認する必要がある。このような標準がない場合は,使用した基準を文書化してお
く。
注(3) 十分に均質で一つ以上の成分に認証値が付いた化学分析用の鉄鋼標準物質。
(4) 判定方法の詳細は,JIS G 1201による。
7.2
検量線校正用試料 検量線の確認及び校正を行うために日常用いる試料で,機器分析用鉄鋼認証標
準物質又はそれに相当する均質性をもった試料であればや金的履歴及び化学組成が近似していなくてもよ
い。この試料は装置性能基準の判定にも用いることができる。
7.3
分析試料 分析試料は,JIS C 0417によって採取する。
8. 分析試料の調製 分析試料の調製は,JIS G 0417によって切断するか又は切削機械を用いて分析面の
径が20mm以上で厚さ3mm以上の形状(5)に加工し,分析面を研削又は研磨機械によって平面状(6)に調製
する。
溶銑試料は,白銑化した部分が分析面となるように試料の調製を行う。研磨ベルト及びグラインダを用
いる場合には,試料調製研磨材の粒度は,JIS R 6001の#36〜#240番を用いる。と(砥)粒の材質によっ
ては分析面を汚染し,定量値に影響を与える場合があるので,目的に合わせた材質の選択を行う。また,
分析試料調製の際の試料の温度上昇は,発光条件によっては定量値に影響を及ぼす場合があるため,常に
一定温度となるような調製条件にする必要がある。
注(5) 試料の径が20mm未満又は厚さが3mm未満の場合には,補助金具を用いる。
7
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(6) 試料の放電面が平らに,また,その粗さが一定に仕上がるように研磨材・切削機械を管理しな
ければならない。
9. 操作 操作は,JIS K 0116によるほか,次のいずれかによる。
a) 発光強度法
1) 6.2に従って調整された分析装置の試料支持台に,8.で調製した分析試料との対電極 [6.1a)] を設置
する。
2) 6.4に従って決定した分析条件で発光させ,発光強度を測定する。
3) 2)で得た発光強度を発光強度測定値とする。
b) 強度比法
1) a)の1)及び2)の手順に従って操作する。
2) a)の2)で得た定量成分の発光強度と内標準元素の発光強度との比を求め発光強度測定値とする。
10. 検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかによる。
a) 品種別検量線の作成 分析試料とや金的履歴及び化学組成が近似し,定量成分含有率範囲をほぼ等分
できる4種類以上の検量線作成用標準物質を用意し(7),9.のa)又は9.のb)の手順に従って分析試料と
同一の条件で発光強度の測定を行い,得た発光強度測定値と定量成分の標準値とから式(1),式(2)又は
式(3)のいずれかの関係式を求めて検量線(8)とする。
Wi=a1Ii+b1 ·············································································· (1)
Wi=a2Ii2+b2Ii+c2 ······································································ (2)
・
Wi=anIin+bnIi(n-1)…+cn································································ (3)
ここに,
Wi: 検量線作成用標準物質の定量成分iの標準値% (m/m)
Ii: 検量線作成用標準物質の定量成分iの発光強度測定値
a1,b1: 定数項
a2,b2,c2: 定数項
・
an,bn,cn: 定数項
注(7) や金的履歴及び/又は化学組成の異なる一連の機器分析用鉄鋼認証標準物質又は機器分析用鉄
鋼標準物質を用いてもよい。ただし,この場合は,いったん求めた検量線で,分析試料とや金
的履歴及び化学組成とが近似する機器分析用鉄鋼標準物質を分析し,標準値からの定量値の偏
りを求め,偏りが最小となるように修正して検量線とする。
(8) 検量線は,適切な含有率範囲で分割して作成してもよい。
b) 基準検量線(9)の作成 基準検量線の作成は,次の手順によって行う。
注(9) 共存成分及び鉄量の影響を,例えば,次に規定するスペクトル線重なり補正係数などを用いて
補正することによって,検量線作成用標準物質とや金履歴の近似した品種で化学組成が異なる
分析試料中の成分を定量する場合に用いることができる。
1) スペクトル線重なり補正係数(10)の算出 鉄及び定量成分iからなる,一連のFe-i二元系鉄鋼標準物
質(11)の定量成分iの発光強度を9.のa)又は9.のb)の手順によって測定し,この発光強度測定値と定
量成分iの標準値との関係をFe-i二元系検量線とする。次に,鉄及び成分jからなる一連のFe-j二
元系鉄鋼標準物質を用いて,定量成分iの分析線における発光強度をFe-i二元系鉄鋼標準物質と同
8
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一条件で測定し,その発光強度測定値とFe-i二元系検量線とから定量成分iに相当する見掛けの定
量値∆Xi(12)を求める。この∆Xiと共存成分jの含有率との関係を,最小二乗法によって一次回帰計算
を行い,式(4)からスペクトル線重なり補正係数ljを求める。
∆Xi=lj・Wj+C ·········································································· (4)
ここに, ∆Xi: Fe-j二元系鉄鋼標準物質の定量成分iの見掛けの定量値%
(m/m)
Wj: Fe-j二元系鉄鋼標準物質の定量成分jの標準値% (m/m)
lj: 定量成分iに対する共存成分jのスペクトル線重なり補正係数
C: 定数
注(10) 定量成分の定量値に対する共存成分の影響の割合を示す補正係数。すなわち,定量成分iのス
ペクトル線に共存する成分jのスペクトル線が重なるとき,定量成分iの見掛けの発光強度は実
際の強度より高い値となる。このような場合に,定量成分iに対する共存成分jの影響量を補正
するための係数。
(11) 鉄を主成分とし,一つの定量成分だけを添加した鉄鋼標準物質で他成分を含むが,その含有率
ができるだけ少ないものをいう。
(12) Fe-j二元系鉄鋼標準物質中に含まれる定量成分iの影響が無視できない場合は,定量成分iの含
有率を見掛けの定量値から差し引いた後,補正係数ljを算出する必要がある。
2) 推定基準値の算出 検量線作成用標準物質(多元系)の定量成分iの標準値Wi(13)及び共存成分jの
標準値Wj(13)並びに1)で求めた補正係数ljを用いて式(5)からXˆiを算出し,これを検量線作成用標準
物質(多元系)の定量成分iの推定基準値とする。
j
i
i
i
W
l
W
X
Σ
+
=
ˆ
········································································ (5)
注(13) 鉄量補正をする場合は,含有率を鉄含有率 (WFe) の割合で除した値(鉄量比)Wiʼ,Wjʼを用い
る。
Wiʼ=Wi/ (WFe/100)
Wjʼ=Wj/ (WFe/100)
3) 基準検量線の作成 2)で推定基準値Xˆiを求めた検量線作成用標準物質(多元系)について,9.のa)
又は9.のb)の手順に従って分析試料と同一条件で操作し,得た定量成分の発光強度測定値Iiと推定
基準値Xˆiとから式(6),式(7)又は式(8)のいずれかの関係式を求めて基準検量線とする(14)。
1
1
ˆ
b
I
a
X
i
i
+
=
············································································· (6)
2
2
2
2
ˆ
c
I
b
I
a
X
i
i
i
+
+
=
··································································· (7)
・
n
n
i
n
n
i
n
i
c
I
b
I
a
X
+
+
=
−Λ
)1
(
ˆ
··························································· (8)
ここに,
Xˆi: 2)で得た検量線作成用標準物質の定量成分iの推定基
準値% (m/m)
Ii: 検量線作成用標準物質の定量成分iの発光強度測定値
a1,b1: 定数項
a2,b2,c2: 定数項
an,bn,cn: 定数項
注(14) 基準検量線は,検量線の近似などに起因する微小誤差のために,真の二元系検量線とは完全に
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一致しないこともある。
c) 品種別基準検量線(15)の作成 定量値の誤差が最小となるようにや金的履歴ごと又は適当な成分含有
率ごとに,b)の手順に従って操作し,IiとXˆiとの関係式を求め,品種別基準検量線とする。
注(15) a)の品種別検量線及びb)の基準検量線を用いて得た定量値について許容差以内の精確さが得ら
れない場合に,共存成分の影響や鉄量変動の影響の補正を分析試料のや金的履歴ごと,又は適
当な成分含有率ごとに行う場合に適用する。
11. 検量線の検定 分析試料とや金的履歴及び化学組成が近似する検量線作成用標準物質を表8又は表9
の成分含有率の範囲で定量し,定量値が表8又は表9の対標準物質許容差内であることを確認する。満足
しない場合は,品種別検量線の細分化,検量線濃度範囲の分割又は基準検量線から品種別基準検量線への
変更などを検討する。
表8 対標準物質許容差(鋼)
単位 % (m/m)
成分
成分含有率の範囲
対標準物質許容差(16)
炭素
0.013
以上
0.12
未満
2.0× (0.039 26×C%+0.002 64)
0.12
以上
0.49
以下
2.0× (0.025 67×C%+0.004 26)
けい素
0.10
以上
1.42
以下
2.0× (0.025 98×Si%+0.003 20)
マンガン
0.12
以上
1.79
以下
2.0× (0.018 00×Mn%+0.004 05)
りん
0.004
以上
0.038
以下
2.0× (0.041 48×P%+0.000 30)
硫黄
0.002
以上
0.041
以下
2.0× (0.067 98×S%+0.000 36)
ニッケル
0.015
以上
4.00
未満
2.0× (0.016 38×Ni%+0.001 55)
4.00
以上
20.6
以下
2.0× (0.047 13×Ni%−0.121 44)
クロム
0.011
以上
1.02
未満
2.0× (0.020 64×Cr%+0.003 09)
1.02
以上
15.0
未満
2.0× (0.015 35×Cr%+0.008 48)
15.0
以上
25.6
以下
2.0× (0.041 39×Cr%−0.382 13)
モリブデン
0.010
以上
2.43
以下
2.0× (0.022 50×Mo%+0.003 81)
銅
0.024
以上
0.49
以下
2.0× (0.025 16×Cu%+0.001 31)
バナジウム
0.010
以上
0.40
以下
2.0× (0.018 74×V%+0.001 17)
コバルト
0.013
以上
0.27
以下
2.0× (0.034 77×Co%+0.001 50)
チタン
0.012
以上
0.05
未満
2.0× (0.023 04×Ti%+0.001 16)
0.05
以上
0.10
以下
2.0× (0.015 00×Ti%+0.001 43)
アルミニウム
0.005
以上
0.073
以下
2.0× (0.017 69×Al%+0.001 56)
ひ素
0.005
以上
0.046
以下
2.0× (0.028 34×As%+0.001 05)
すず
0.006
以上
0.066
以下
2.0× (0.023 83×Sn%+0.000 39)
ほう素
0.001 4
以上
0.007
以下
2.0× (0.049 28×B%+0.000 09)
窒素
0.001
以上
0.015
未満
2.0× (0.031 53×N%+0.000 25)
0.015
以上
0.070
以下
2.0× (0.018 68×N%+0.000 63)
ジルコニウム
0.008
以上
0.039
以下
2.0× (0.023 40×Zr%+0.002 57)
ニオブ
0.010
以上
0.050
以下
2.0× (0.015 00×Nb%+0.001 71)
カルシウム
0.000 6
以上
0.002 9 以下
2.0× (0.053 57×Ca%+0.000 14)
アンチモン
0.008
以上
0.019
以下
2.0× (0.091 67×Sb%+0.003 90)
タングステン
0.001
以上
0.05
未満
2.0× (0.212 01×X%+0.000 71)
鉛
0.05
以上
1
未満
2.0× (0.073 64×X%+0.007 63)
マグネシウム
1
以上
25
以下
2.0× (0.024 73×X%+0.056 19)
タンタル
セレン
テルル
ランタン
セリウム
注(16) 各成分の元素記号及びX%は,その成分の定量値 [% (m/m)] を意味する。
10
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表9 対標準物質許容差(鉄)
単位 % (m/m)
成分
成分含有率の範囲
対標準物質許容差(16)
炭素
2.02
以上
4.32
以下
2.0× (0.018 06×C%+0.096 3)
けい素
0.32
以上
3.44
以下
2.0× (0.024 21×Si%+0.010 2)
マンガン
0.18
以上
0.93
未満
2.0× (0.016 20×Mn%+0.003 3)
0.93
以上
2.42
以下
2.0× (0.021 34×Mn%−0.001 5)
りん
0.010
以上
0.57
以下
2.0× (0.015 36×P%+0.002 1)
硫黄
0.003
以上
0.23
以下
2.0× (0.056 10×S%+0.001 2)
ニッケル
0.03
以上
1.70
未満
2.0× (0.010 25×Ni%+0.002 7)
1.70
以上
5.27
以下
2.0× (0.032 48×Ni%−0.035 1)
クロム
0.02
以上
2.11
以下
2.0× (0.018 23×Cr%+0.000 9)
銅
0.02
以上
2.11
以下
2.0× (0.025 73×Cu%+0.000 8)
チタン
0.009
以上
0.17
以下
2.0× (0.038 94×Ti%+0.000 9)
タングステン
0.001
以上
0.05
未満
2.0× (0.212 01×X%+0.0007 1)
鉛
0.05
以上
1
未満
2.0× (0.073 64×X%+0.0076 3)
マグネシウム
1
以上
25
以下
2.0× (0.024 73×X%+0.0561 9)
タンタル
セレン
テルル
ランタン
セリウム
12. 検量線の校正 検量線の校正は,次による。
a) 検量線作成用標準物質を定期的に定量し,定量値が表8又は表9に示す対標準物質許容差を満足する
か,又は検量線校正用試料を定期的に定量し,校正時の目標値(17)との差が表10又は表11に示す室内
再現許容差を満足することを確認する。前者による確認は,一定の頻度で必ず行う。これらを満足し
ない場合,及び次の1)〜9)に示すような装置変動要因が発生した場合には,検量線を校正する。
注(17) 検量線校正用試料を,検量線の作成及び検定後の初期の段階でその検量線を使って繰り返し分
析して得た各定量成分の暫定的な値。
1) 電源電圧に急激な変化があった場合
2) 分光器内の真空度が劣化した場合
3) 集光レンズ又は保護石英板を清掃した場合
4) アルゴンガスボンベのロットを変更した場合
5) 試料調製研磨材を取り替えた場合
6) 対電極を取り替えた場合
7) スペクトル線に対する入口スリットの相対位置を調整した場合
8) 装置の修理調整を行った場合
9) 長期間分析を休止した場合
b) 検量線の校正は,例えば,次の方法による。
検量線作成時からの発光強度測定値の変化を検量線含有率範囲の上限及び下限付近の2個の検量線
校正用試料を用いて式(9)によって補正する(18)。
Ii=α・Iiʼ+β ············································································· (9)
ここに,
Ii: 分析試料の定量成分iの補正後強度
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α= (IiH−IiL) / (IiHʼ−IiLʼ)
Iiʼ: 分析試料の定量成分iの未補正強度
β=IiH−α・IiHʼ
IiH: 高濃度側検量線校正用試料の検量線作成時の発光強度測定値
IiL: 低濃度側検量線校正用試料の検量線作成時の発光強度測定値
IiHʼ: 高濃度側検量線校正用試料の定量時の発光強度測定値
IiLʼ: 低濃度側検量線校正用試料の定量時の発光強度測定値
注(18) 計算上は,分析試料の発光強度測定値に対する校正となっているが,検量線を校正する効果は
同一である。
c) 検量線を校正した後には,検量線作成用標準物質を定量し,定量値が表8又は表9に示す対標準物質
許容差を満足するか,又は検量線校正用試料を定量して,校正時の目標値(17)との差が表10又は表11
に示す室内再現許容差を満足することを確認する。ただし,前者による確認は,一定の頻度で必ず行
う。
d) 校正によってc)の条件を満足しない場合は,検量線を10.によって再作成し,11.によって再検定する。
表10 室内再現許容差(鋼)
単位 % (m/m)
成分
成分含有率の範囲
室内再現許容差(19)
炭素
0.013
以上
0.12
未満
2.0× (0.027 21×C%+0.001 32)
0.12
以上
0.49
以下
2.0× (0.016 09×C%+0.002 63)
けい素
0.10
以上
1.42
以下
2.0× (0.017 94×Si%+0.000 31)
マンガン
0.12
以上
1.79
以下
2.0× (0.010 85×Mn%+0.001 53)
りん
0.004
以上
0.038
以下
2.0× (0.025 81×P%+0.000 17)
硫黄
0.002
以上
0.041
以下
2.0× (0.043 75×S%+0.000 24)
ニッケル
0.015
以上
4.00
未満
2.0× (0.010 21×Ni%+0.001 03)
4.00
以上
20.6
以下
2.0× (0.029 97×Ni%−0.078 02)
クロム
0.011
以上
1.02
以下
2.0× (0.008 00×Cr%+0.002 15)
1.02
以上
15.0
以下
2.0× (0.010 44×Cr%−0.001 46)
15.0
以上
25.6
以下
2.0× (0.027 66×Cr%−0.259 90)
モリブデン
0.010
以上
2.43
以下
2.0× (0.012 55×Mo%+0.001 01)
銅
0.024
以上
0.49
以下
2.0× (0.016 76×Cu%+0.000 86)
バナジウム
0.010
以上
0.40
以下
2.0× (0.009 91×V%+0.000 18)
コバルト
0.013
以上
0.27
以下
2.0× (0.012 20×Co%+0.000 86)
チタン
0.012
以上
0.05
未満
2.0× (0.015 55×Ti%+0.000 16)
0.05
以上
0.10
以下
2.0× (0.008 20×Ti%+0.000 52)
アルミニウム
0.005
以上
0.073
以下
2.0× (0.008 20×Al%+0.000 85)
ひ素
0.005
以上
0.046
以下
2.0× (0.009 39×As%+0.000 42)
すず
0.006
以上
0.066
以下
2.0× (0.007 79×Sn%+0.000 21)
ほう素
0.001 4
以上
0.007
以下
2.0× (0.008 79×B%+0.000 05)
窒素
0.001
以上
0.015
以下
2.0× (0.009 79×N%+0.000 19)
0.015
以上
0.070
以下
2.0× (0.004 53×N%+0.000 38)
ジルコニウム
0.008
以上
0.039
以下
2.0× (0.014 52×Zr%+0.000 21)
ニオブ
0.010
以上
0.050
以下
2.0× (0.007 13×Nb%+0.000 55)
カルシウム
0.000 6
以上
0.002 9 以下
2.0× (0.021 38×Ca%+0.000 08)
アンチモン
0.008
以上
0.019
以下
2.0× (0.046 50×Sb%+0.002 63)
注(19) 各成分の元素記号は,その成分の定量値 [% (m/m)] を意味する。
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表11 室内再現許容差(鉄)
単位 % (m/m)
成分
成分含有率の範囲
室内再現許容差(19)
炭素
2.02
以上
4.32
以下
2.0× (0.011 20×C%+0.065 0)
けい素
0.32
以上
3.44
以下
2.0× (0.015 92×Si%+0.006 3)
マンガン
0.18
以上
0.93
未満
2.0× (0.007 35×Mn%+0.001 2)
0.93
以上
2.42
以下
2.0× (0.015 20×Mn%−0.006 1)
りん
0.010
以上
0.57
以下
2.0× (0.010 37×P%+0.001 3)
硫黄
0.003
以上
0.23
以下
2.0× (0.034 78×S%+0.000 8)
ニッケル
0.03
以上
1.70
未満
2.0× (0.006 09×Ni%+0.001 7)
1.70
以上
5.27
以下
2.0× (0.021 61×Ni%−0.024 4)
クロム
0.02
以上
2.11
以下
2.0× (0.011 00×Cr%+0.000 5)
銅
0.02
以上
2.11
以下
2.0× (0.015 21×Cu%+0.000 6)
チタン
0.009
以上
0.17
以下
2.0× (0.015 43×Ti%+0.000 6)
13. 計算 計算は,次のいずれかによる。
a) 品種別基準検量線を用いる場合 9.で得た発光強度測定値Iiと10.a)で作成して12.で校正した検量線
とからWiを求め,試料中の定量成分iの定量値とする。
b) 基準検量線又は品種別基準検量線を用いる場合
1) 発光強度法の場合
1.1)
未補正定量値の算出 9.a)で得た発光強度測定値Iiと10.b)3)で作成して12.で校正した検量線とから
Xˆiを求め,これを未補正定量値Xiとする。
1.2)
定量値の算出 1.1)で得たXiと10.b)1)で求めたljを用いて,次の式(10)によって定量値を算出する。
j
j
i
i
W
l
X
W
Σ
−
=
ˆ
····································································· (10)
ここに,
i
Wˆ: 分析試料中の定量成分iの定量値% (m/m)
Xi: 1.1)で得た分析試料中の定量成分iの未補正定量値% (m/m)
Wj: 分析試料中の共存成分jの含有率% (m/m)(20)
注(20) 補正計算は共存成分の積を用いて行うので,共存成分の含
有率を知る必要がある。この共存成分の含有率は,他の方
法又は発光分光分析方法で求めた定量値を用いる。
2) 強度比法の場合
2.1)
未補正定量値の算出 9.b)で得た発光強度測定値Iiと10.b)3)で作成して12.で校正した検量線とから
Xˆiを求め,これを未補正定量値Xiとする。
2.2)
定量値の算出 2.1)で得たXiと10.b)1)で求めたljを用いて式(10)によって定量値(21)を算出する。
注(21) 注(13)によって鉄量補正した場合は,式(11)によってWiʼを計算し,定量値とする。
100
/
ˆ
ˆ
ˆ
Fe
W
W
W
i
i
=
′
···································································· (11)
ここに,
i
Wˆ: 分析試料の定量成分iの定量値% (m/m)
′i
Wˆ: 分析試料の定量成分iの鉄量補正定量値% (m/m)
Fe
ˆW: 分析試料の鉄含有率% (m/m)
他の方法で求めた定量値又は次の式(12)によって求めた近
似値を用いる。
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100
100
100
ˆ
cor
non
Fe
Σ
+
Σ
−
=
W
W
W
······························································ (12)
ここに,
non
W
Σ
: 他の方法で求めた共存成分の定量値の和又は鉄量補正し
ない成分の定量値
i
Wˆ% (m/m) の和
cor
W
Σ
: 鉄量補正する成分の鉄量補正前の定量値
i
Wˆ% (m/m) の和
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附属書(規定) スパーク放電発光分光分析装置
1. 装置
1.1
装置の概要 スパーク放電発光分光分析装置は,励起電源部,光源部,集光部,分光部,受光部及
び測光部からなる。励起電源部では,試料の励起源を光源部に供給して発光させる。集光部では,この光
を集光して分光部に導く。分光部では,入射した光を各元素のスペクトル線に分光して受光部で受ける。
測光部では,受光部に入射した各元素のスペクトル線強度を光電的に測定して,指示・記録又はその測定
値を元素含有率に換算して表示する。
1.2
装置の構成 装置は,次の単位装置で構成する。その一例を附属書図1に示す。
附属書図1 スパーク放電発光分光分析装置構成図の一例
a) 励起電源装置 試料を放電によって蒸発気化して励起発光させるための電力を光源部に供給できるも
ので,次のいずれかを用いる。
1) 直流高圧スパーク (DC HVS) 電源装置 高圧変圧器で電圧を約10kV以上に上げ,整流管又は整流
器で整流してコンデンサに充電し,これを同期回転断続器で順次放電することが可能な装置。
2) 交流高圧スパーク (AC HVS) 電源装置 高圧変圧器で約10kV以上に電圧を上げ,コンデンサに充
電し,分析間げきと直列若しくは並列に配列した制御間げき,又は直列に配列した同期回転断続器
を用いて放電を制御することが可能な装置。
3) 低圧コンデンサ放電電源装置 大容量のコンデンサを最高1kV程度に充電した後,高圧スパーク放
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電によって点火することが可能な装置。
b) 光源装置 試料を放電によって発光させて光源とするために,試料電極・対電極の支持,特定ガスを
用いる発光雰囲気の調節,電極保持部分の水冷などが可能なもので,次のいずれかを用いる。
1) 平面試料用電極支持台 通常,径20mm以上の平面試料が保持可能なもので,発光雰囲気にアルゴ
ンなどを使用するとき,その流量を流量計及び自動弁によって調節できるもの。その一例を附属書
図2に示す。
備考 棒状試料の支持に兼用可能な構造のものを用いてもよい。
附属書図2 平面試料用電極支持台の一例
2) 棒状試料用電極支持台 通常,20mm以下の棒状試料が保持できるもので,電極位置を調整するた
めの電極投影,電極保持部分の過熱防止のための水冷が可能なもの。
c) 集光装置 集光レンズ系を用いて光源からの光を集光して分光系に入射させることが可能なもの。集
光レンズ系には次のいずれかを用いる。
1) コリメータ結像法 1個の集光レンズを入口スリットの前に置き,光源からの光を集光して入口ス
リットを均一に照射し,コリメータ上に結像できるもの。
2) 円筒レンズ結像法 1個の円筒レンズを用いて入口スリット上に上下に細長く結像させ,更にスリ
ット直前に1個の円筒レンズを置いてコリメータ上に水平に細長く結像できるもの。
備考 通常,分光計ではコリメータ結像法を用いる。
d) 分光器 入口スリット系,分光系及び出口スリット系によって構成し,入口スリット系から入射した
光を,分光系で分光し,出口スリット系によって各元素のスペクトル線に選別できるもの。通常,器
内を真空下で使用する真空系又は常圧下で使用する常圧形を用いる。
1) 入口スリット系 入口スリット及びその位置調整機構によって構成し,スリット幅が固定のもの又
は可変のもの。通常,固定形を用いる。
2) 分光系 回折格子又はプリズムによって分光可能なもの。通常,回折格子による分光系を用いる。
回折格子による分光系には,おう面回折格子又は平面回折格子形を備えたものがあり,おう面回折
格子には,パッシェンルンゲ形,イーグル形など,平面回折格子形には,エバート形があるが,通
常,パッシェンルンゲ形分光系を用いる。
パッシェンルンゲ形分光系を,附属書図3に示す。
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附属書図3 パッシェンルンゲ形分光系
3) 出口スリット系 出口スリット,出口スリットを通ったスペクトル線を光電子増倍管の光電陰極面
上に結像させるためのおう面反射鏡,出口スリットにスペクトル線を入射させる石英屈折板などで
構成し,出口スロットは,通常,スリット幅が固定のもので,分析線に対する妨害スペクトル線の
影響の程度によって,入口スリットとともに適切なスリット幅を選択して使用できるもの。
e) 測光装置 光電子増倍管,積分ユニット,記録計,操作回路などで構成し,出口スリットからの光を
光電子増倍管に受けて電流に変え,各スペクトル線の強度を測定できるもの。その測光方式には,積
分ユニット及び記録計による電圧測定方式又は直接計数変換による電気量測定法式を用いる。
1) 光電子増倍管 使用する分析線の波長に対して最適な波長感度領域のもので,その特性は,SN比
が大で感度が高く,疲労回復の早い特性をもち,その光電子増倍管の印加電圧を,スペクトル線強
度に応じて調節できるもの。
2) 積分ユニット 漏えい及び履歴現象の極めて小さいコンデンサ並びにリレー群からなり,光電子増
倍管の出力電流を充電して記録計,指示計又は含有率換算機に信号として入力できるもの。
3) 記録計,指示計及び含有率換算機 記録計及び指示計には,通常,ディジタル表示計を用い,積分
ユニットの出力信号を測定し,通常その測定値を,内標準線に対する相対値として記録・指示する
ことが可能なもの。含有率換算機は,その相対値を対応する元素含有率に自動的に換算できる機能
をもつもの。
4) 操作回路 多数のリレー,スイッチ,タイマなどで構成し,測光装置及び発光装置の各部分に対す
る作動指令を自動的に制御することが可能なもの。
1.3
装置の調整 装置の調整は,次による。
装置は,常に正常な運転ができるように十分に整備しておかなければならない。
a) 発光装置の調整 発光装置の調整は,次による。
励起電源装置の回路の諸元,光源装置の雰囲気ガス流量などは,試料の種類,定量成分,その定量
範囲などによって適切な条件をあらかじめ決定しておく。
1) 予備通電 励起電源装置の電気的作動が安定するまで,あらかじめ適切な時間通電しておく。必要
があれば励起電源装置の高圧変圧器の一次電圧を電圧調整器によって,所定の電圧に設定する。こ
の一次電圧は,十分に安定していなければならない。
2) 励起電源装置の制御間げきの調整 電極の放電面及び間げきが,常に規定の状態にあるようにそれ
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ぞれ定期的に成形することによって,また,スペーサ又は放電電圧で所定の間げきになるように調
整する。
3) 雰囲気ガス流量の調整 発光中及び休止中の流量が所定の値となるように,流量計を調整する。
参考 雰囲気ガス流量は,試料の発光に影響を与える。
b) 光学系の調整 集光装置及び分光器の光学系の調整は次による。点検及び調整は,あらかじめ実施し
ておかなければならない。
1) 集光レンズ及びその保護石英板の点検 汚染されているときは清浄にする。汚染の有無は,通常,
積分時間の増加又は感度の低下によって点検する。
2) 分光器内圧力の調整 真空形分光計の器内圧力は,2.67Pa以下の真空度に保持する。
3) プロファイルの調整 特定元素のスペクトル線を用い,調整機構によって分析線が出口スリットの
正常の位置に入射するように光学系の調整を行う。自動調整機構をもつ装置では,その作動状況を
確かめる。
c) 測光装置の調整 測光装置の点検及び調整は,次による。
1) 予備放電 光電子増倍管を含む測定回路が安定に作動するようになるまで,あらかじめ測光装置に
適切な時間通電しておく。
2) 予備放電時間及びパルス数の決定 予備放電時間及びパルス数は,分析試料,定量元素の種類,発
光条件,分析線対などによって異なるので,あらかじめ実験的に確かめて決める。
3) 積分時間及びパルス数の調整 積分時間及びパルス数の設定は,分析精度,所用時間,分析線の強
度などを基準にして,あらかじめ実験的に定める。
4) 測定強度範囲の規制 定量元素の濃度範囲及びスペクトル線の特性に応じて,各光電子増倍管の印
加電圧を調整しておく。
2. 装置の設置 装置の設置に当たっては,機種に応じた設置条件を満たさなければならない。通常,次
の事項に留意する。
a) 装置は,ほこりが少なく,腐食性ガスが入らない室内に設置することが望ましい。
b) 分光分析室内は,通常,温度を22〜25℃とし,その変動を±1℃の範囲で,相対湿度を60%以下に保
持する。
c) 分光器は,できるだけ振動の少ない場所に設置し,必要ならば防振床,防振ゴムなどを用いて振動の
影響を受けないようにする。
d) 装置の電源は,電圧変動を±1%以内に保持するために定電圧装置を介して供給し,できるだけ周波数
変動の少ないものであることが望ましい。
e) 装置を安定に作動させ,他の機器への妨害雑音を軽減するために,接地抵抗20Ω以下の専用の接地設
備を設けなければならない。
f)
光源部にガスを供給する装置の場合には,ガスの配管は内面を清浄にしたステンレス鋼管,銅管など
を用い,接合部分ができるだけ短いことが望ましい。
g) 装置は,直射日光の当たらないところに置き,電灯光線がコリノメータに直接入射しないようにする。
3. 安全衛生 分光分析を行う場合の安全衛生については,次の事項に注意する。
a) 電気配線はすべて規格に適合するものを使用し,装置の絶縁及び接地は,十分に行わなければならな
い。
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b) 全部の電気回路を切断できる1個の主開閉器を備えなければならない。
c) 装置の点検・修理は,やむをえない場合を除き,主開閉器を切ってから行う。主開閉器の開閉は,呼
称しながら行うなどの方法によって,十分に注意して操作する。特に回路にコンデンサを含む励起電
源装置においては,開閉器を切った後も,短時間帯電していることがあるので放電させてから行う。
通電中の点検は,2名以上で行い,感電時の応急措置法を明確に決めておくことが望ましい。
d) 装置を設置する室内は,試料発光時に発生する有毒ガス及びほこり,雰囲気として供給するガスなど
の室内充満を避ける処置をする。
e) 発光源からの紫外線放射光を直接見ないように注意する。必要があれば紫外線防止の保護具を使用す
る。
f)
電気火災に備えて消火器具を室内に設置しておくことが望ましい。
g) 騒音を発生する装置を使用する場合には,できるだけ吸音構造にすることが望ましい。
h) 試料調製用機械の操作方法は,十分に習得してから行う。高速度切断機,ベルトサンダ,グラインダ
などには,安全カバー,集じん装置などを備える。切削用の旋盤,ボール盤などの操作には手袋を使
用してはならない。目に切りくずの入るおそれのある場合には,保護具を用いる。切削研磨くずの処
理をおろそかにしてはならない。
原案作成委員会 構成表
社団法人日本鉄鋼連盟鋼材規格検討会F02・03分野
氏名
所属
(主査)
磯 部 健
社団法人日本鉄鋼連盟
(副主査)
稲 本 勇
社団法人日本鉄鋼連盟
(委員)
余 語 英 俊
愛知製鋼株式会社
安 原 久 雄
川崎製鉄株式会社
滝 沢 佳 郎
川鉄テクノリサーチ株式会社
河 村 恒 夫
株式会社コベルコ科研
大 石 隆 司
山陽特殊製鋼株式会社
山 本 満 治
新日本製鐵株式会社
蔵 保 浩 文
住友金属工業株式会社
伊 藤 清 孝
大同特殊鋼株式会社
兼 重 博
株式会社中山製鋼所
守 屋 昭 夫
日新製鋼株式会社
中 川 耕 作
日本金属工業株式会社
井 田 巌
日本鋼管株式会社
上 田 澄 夫
日本高周波鋼業株式会社
柿 田 和 俊
ISO/TC17/SC1 チェアマン(株式会社日鐵テクノリサーチ)
(事務局)
柴 田 正 宣
社団法人日本鉄鋼連盟
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社団法人日本鉄鋼連盟鋼材規格三者委員会
氏名
所属
(委員長)
佐久間 健 人
東京大学
(副委員長)
二 瓶 正 俊
文部科学省
大河内 春 乃
東京理科大学
土 門 齊
東京工科大学
(委員)
板 谷 憲 次
経済産業省
穐 山 貞 治
経済産業省
林 央
理化学研究所
馬 木 秀 雄
石川島播磨重工業株式会社
金 沢 孝
いすゞ自動車株式会社
松 田 邦 男
川崎製鉄株式会社
岡 井 遼 二
社団法人高圧ガス保安協会
本屋敷 伸 一
株式会社神戸製鋼所
小 峰 武 夫
コベルコツールエンジニアリング株式会社
大 橋 守
新日本製鐵株式会社
福 永 規
住友金属工業株式会社
富 澤 精 治
鈴木金属工業株式会社
大 橋 秀 之
大同特殊鋼株式会社
大 山 康 郎
鉄管継手協会
桑 村 仁
東京大学
山 田 健太郎
名古屋大学
三 浦 恒 幸
日揮株式会社
北 田 博 重
財団法人日本海事協会
山 村 修 蔵
財団法人日本規格協会
中 島 正 博
日本鋼管株式会社
矢 部 信 男
社団法人日本水道協会
川 原 雄 三
三菱重工株式会社
前 原 郷 治
社団法人日本鉄鋼連盟
金 子 純 一
日本大学
土 田 繁 雄
社団法人日本アルミニウム協会
菅 野 久 勝
日本試験機工業会
藤 沢 裕
日本伸銅協会
野 呂 純 二
株式会社日産アーク
小 野 昭 紘
社団法人日本分析化学会
(幹事)
桃 木 明 和
社団法人日本鉄鋼連盟
(事務局)
小 林 経 明
社団法人日本鉄鋼連盟
三 宮 好 史
社団法人日本鉄鋼連盟
柴 田 正 宣
社団法人日本鉄鋼連盟
磯 部 健
社団法人日本鉄鋼連盟
稲 本 勇
社団法人日本鉄鋼連盟