G 1211-2:2011
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 一般事項························································································································· 1
4 要旨······························································································································· 1
5 装置······························································································································· 1
6 器具及び材料 ··················································································································· 1
7 試料のはかりとり ············································································································· 2
8 操作······························································································································· 2
8.1 準備操作 ······················································································································ 2
8.2 定量操作 ······················································································································ 2
9 空試験···························································································································· 3
10 計算 ····························································································································· 3
11 許容差 ·························································································································· 3
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工業標
準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業
大臣が制定した日本工業規格である。
これによって,JIS G 1211:1995は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS G 1211の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS G 1211-1 鉄及び鋼−炭素定量方法−第1部:燃焼−二酸化炭素重量法
JIS G 1211-2 鉄及び鋼−炭素定量方法−第2部:燃焼−ガス容量法
JIS G 1211-3 鉄及び鋼−炭素定量方法−第3部:燃焼−赤外線吸収法
JIS G 1211-4 鉄及び鋼−炭素定量方法−第4部:表面付着・吸着炭素除去−燃焼−赤外線吸収法
JIS G 1211-5 鉄及び鋼−炭素定量方法−第5部:遊離炭素定量方法
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日本工業規格 JIS
G 1211-2:2011
鉄及び鋼−炭素定量方法−
第2部:燃焼−ガス容量法
Iron and steel-Determination of carbon content-
Part 2: Gas volumetric method after combustion
序文
この規格は,JIS G 1211:1995の附属書2の規定内容について,一部の技術的変更及び他規格引用部の最
新版規格への修正などを行って作成した規格である。
1
適用範囲
この規格は,鉄及び鋼の炭素定量方法のうち,燃焼−ガス容量法について規定する。この方法は,鉄及
び鋼中の炭素含有率(質量分率)0.05 %以上5.0 %以下の定量に適用する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 1201 鉄及び鋼−分析方法通則
JIS Z 2615 金属材料の炭素定量方法通則
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部:精確さに関する値の実用的
な使い方
3
一般事項
定量方法に共通な一般事項は,JIS G 1201による。
4
要旨
試料を酸素気流中で高温に加熱し,炭素を酸化して二酸化炭素とする。これを酸素とともにビュレット
に捕集してガスの体積を測定し,次に二酸化炭素をアルカリ溶液に吸収させて除き,残りのガスの体積を
測定する。
5
装置
装置は,JIS Z 2615の9.2.3(装置の組立て)による。
6
器具及び材料
器具及び材料は,JIS Z 2615の箇条8(器具及び材料)による。
2
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試料のはかりとり
試料のはかりとりは,表1又は表2による。
試料を調製する場合は,微粉(<50 μm)ができるだけできないように,また,長く巻いた形状になら
ないように注意しなければならない。遊離炭素含有率の高い銑鉄,鋳鉄などの試料は,850 μm以上の粗大
粒片を用いる。
なお,試料に油類が付着しているのを認めた場合,又はそのおそれがある場合は,エタノール又はアセ
トンなどで洗浄し,乾燥した後に使用する。
表1−試料のはかりとり(管状電気抵抗加熱炉を用いる場合)
炭素含有率
質量分率(%)
試料のはかりとり
g
0.05 以上 0.3未満
3.0
0.3 以上 0.5未満
2.0
0.5 以上 1.0未満
1.0
1.0 以上 2.0未満
0.50
2.0 以上 5.0以下
0.20
表2−試料のはかりとり(高周波誘導加熱炉を用いる場合)
炭素含有率
質量分率(%)
試料のはかりとり
g
0.05 以上 0.2未満
1.5
0.2 以上 1.0未満
1.0
1.0 以上 2.0未満
0.50
2.0 以上 5.0以下
0.20
8
操作
警告 燃焼操作においては,高温に加熱された磁器燃焼ボート又は磁器燃焼るつぼの取扱いは必ずる
つぼ挟みなどを使用して火傷に注意しなければならない。
また,酸素の排気の取扱いに留意して火災発生の防止に努めなければならない。
8.1
準備操作
準備操作は,JIS Z 2615の9.2.4(予備操作)による。管状電気抵抗加熱炉を用いる場合の燃焼管内温度
は,1 200〜1 350 ℃とする。ただし,助燃剤を添加する場合には,燃焼管内温度を1 100 ℃まで下げるこ
とができるが,クロムを多量に含む試料,高合金鋼試料など比較的燃焼しにくい合金鋼試料の分析には,
助燃剤を用いて燃焼管内温度を1 300〜1 350 ℃とする。
8.2
定量操作
定量操作は,次のいずれかによる。日常作業にあっては,作業時間の初期,中期及び終期に,必ず炭素
含有率既知の試料を用いて分析試料と同じ操作を行い,装置が正常に作動しているかどうかを試験しなけ
ればならない。
a) 管状電気抵抗炉を使用する場合
1) 試料をはかりとって磁器燃焼ボートに移し入れる。必要に応じて,JIS Z 2615の8.13(助燃剤)に
よって助燃剤を添加する。添加した助燃剤は,試料とよく混合する。
2) 以下,JIS Z 2615の9.2.5(定量操作)a)(電気抵抗加熱炉による場合)の手順に従って操作する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 高周波誘導加熱炉を使用する場合
1) 試料をはかりとって磁器燃焼るつぼに移し入れる。必要に応じて,JIS Z 2615の8.13(助燃剤)に
よって助燃剤を添加する。添加した助燃剤は,試料とよく混合する。
2) 以下,JIS Z 2615の9.2.5(定量操作)b)(高周波誘導加熱炉による場合)の手順に従って操作する。
9
空試験
空試験は,JIS Z 2615の9.2.6(空試験)による。
10 計算
計算は,JIS Z 2615の9.2.7(計算)による。
11 許容差
許容差は,表3による。
表3−許容差
炭素含有率
質量分率(%)
室内再現許容差
質量分率(%)
室間再現許容差
質量分率(%)
0.05以上5.0以下
f(n)×[0.003 8×(C)+0.001 9]
f(n)×[0.012 5×(C)+0.001 4]
許容差計算式中のf(n)の値は,JIS Z 8402-6の表1(許容範囲の係数)による。nの値は,室内
再現許容差の場合は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分析に関与した
分析室数である。また,(C)は,許容差を求める炭素定量値の平均値[質量分率(%)]である。
注記 この表の許容差は,炭素含有率(質量分率)0.05 %以上4.5 %以下の試料を用いて共同
実験した結果から求めたものである。