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G 0591 : 2000  

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,ステンレス協会 (JSSA) /財団法人日本規格

協会 (JSA) から工業標準原案を具して,日本工業規格を改正すべきとの申し出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS G 0591 : 1980は改正

され,この規格に置き換えられる。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

G 0591 : 2000 

ステンレス鋼の硫酸腐食試験方法  

Method of sulfuric acid test for stainless steels 

1. 適用範囲 この規格は,ステンレス鋼の沸騰硫酸中の腐食減量を測定して,全面腐食の程度を試験す

る方法について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 8541 硝酸(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS R 6251 研磨布 

JIS R 6252 研磨紙 

JIS R 6253 耐水研磨紙 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

JIS Z 8804 液体比重測定方法 

3. 試験装置 試験装置は,次による。 

a) 試験容器は,十分な冷却面積をもつガラス製の立形逆流コンデンサをテーパすり合わせで結合したガ

ラス製のフラスコ(容量約1 000ml)を使用する。 

b) ガラス製ホルダは,試験片を試験溶液の中位に保持できる,適切な形状のものを使用する。 

c) 加熱装置は,試験中の試験溶液を静かな沸騰状態に保持できるものを使用する。 

4. 試験溶液 試験溶液は,JIS K 8951に規定する硫酸(密度約1.84)と蒸留水又は脱イオン水によって

調製する。試験溶液の濃度は,5.0〜50(質量%)とし,その検定は,JIS Z 8804に規定する比重測定によ

るか,又はJIS K 8951に規定する中和滴定による。 

5. 試験片 試験片は,次による。 

a) 試験片は,全表面積が10〜30cm2で,圧延又は鍛造方向に直角の断面積が,全体面積の1/2以下にな

るように,供試材から採取する。鋳鋼品,溶着金属などの試験片採取方法は,それぞれの規格の規定

による。 

b) 試験片を切断後,切断面を切削又は研削で再仕上げして,切断の影響部分を除く。 

c) 試験片の表面は,JIS R 6251,JIS R 6252又はJIS R 6253に規定する研磨紙で,試験片の昇温を避け

ながら順次240番まで研磨し,その後600番まで湿式研磨を行う。 

d) 表面仕上げした試験片は,適切な溶剤又は洗剤(非塩化物)で脱脂後乾燥する。 

G 0591 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6. 試験方法 試験方法は,次による。 

a) 沸騰試験前後において,試験片質量を,少なくとも1mgのけたまではかる。 

b) 試験溶液の量は,試験片の表面積1cm2当たり25〜30mlとする。 

c) 試験片をガラス製のホルダを用いて,試験溶液の中位に保持するようにして入れ,連続6時間沸騰試

験を行う。一つの試験溶液の中では,同一鋼種,同一熱処理材だけを試験する。ただし,試験時間に

ついては,受渡当事者間で変更することができる。 

d) 沸騰試験後,試験溶液から試験片を取り出し,付着している腐食生成物を,JIS K 8541を用いて調製

した30%硝酸(室温)で,洗浄・水洗して除去するか,又は流水のもとで柔らかいブラシなどを用い

て除去し,乾燥後質量をはかり減量を求める。 

e) 試験溶液は,試験ごとに新しい溶液を使用し,一度試験した溶液を繰り返し使用してはならない。 

7. 評価 腐食度は,沸騰試験後の質量減[単位面積,単位時間当たりの値(単位:g/m2・h)]を,JIS Z 8401

によって,小数点以下2けたに丸める。 

JIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

柴 田 俊 夫 

大阪大学大学院工学研究所 

(幹事) 

金 子 道 郎 

新日本製鐵株式会社鉄鋼研究所鋼材第一研究部 

釜 土 祐 一 

工業技術院標準部 

佐々木 英 次 

物質工学工業技術研究所化学システム部 

田 原   晃 

金属材料技術研究所環境性能研究部 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

宇 城   工 

川崎製鉄株式会社技術研究所ステンレス鋼研究部 

足 立 俊 郎 

日新製鋼株式会社ステンレス事業本部ステンレス高合金研究部 

佐 藤 義 和 

日本金属工業株式会社技術開発部 

樽 谷 芳 男 

住友金属工業株式会社総合技術研究所ステンレス・チタン研究部 

谷 内 俊 彦 

日本冶金工業株式会社技術研究所 

横 田 博 史 

愛知製鋼株式会社部品開発部 

正 村 克 身 

NKK京浜材料研究センター 

鈴 木 紹 夫 

味の素株式会社生産技術開発センター 

福 田 敬 則 

石川島播磨重工業株式会社技術研究所構造材料部 

都 島 良 治 

千代田化工建設株式会社プラント設計部 

笹 野   林 

日揮株式会社技術開発本部材料技術部 

鶴 田 孝 雄 

三菱重工業株式会社高砂研究所 

三 浦 健 蔵 

三井造船株式会社技術本部玉野研究所 

(事務局) 

池 原 康 允 

ステンレス協会