1
G
0201 :
200
0
解
説
JIS
と対応する国際規格との対比表
JIS G 0201
: 2000
鉄鋼用語(熱処理)
ISO 4885
: 1996
Ferrous products
−
Heat treatments
−
Vocabulary
(鉄鋼製品−熱処理−用語集)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(II)
国 際 規 格 番
号
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(1)
適用範囲
○ 圧延,鋳造又は鋳造された鋼
の熱処理に関する主な用語
と,その意味について規定
ISO 4885
-:
1996
○ 鉄鋼製品の熱処理に使用する用
語について規定
= 鋼の熱処理用語の規定とい
う点では対応する。
当該
JIS
と
ISO
両方に規
定された用語はその意味に
おいて,国内使用に問題のあ
るもの及び
ISO
が不適切な
ものを除き,
ISO
の規定に準
拠して規定した。
JIS
だけの
規定用語はそのまま規定し
た。また,
ISO
だけの用語を
周知させる目的及び利用の
便を考慮し,
ISO
翻訳版を附
属書(参考)とした。
(2)
引用規格
○
JIS B 6911
JIS B 6912
JIS G 0551
JIS G 0552
JIS G 0557
JIS G 0559
JIS G 0561
○
ISO 643
: 1983
ISO 2639
: 1982
ISO 3754
: 1976
≠ それぞれの規格が引用して
いる規格の規定内容が異な
っている。
それぞれの規格が引用し
ている規格の規定内容が異
なっている。
2
G
0201 :
200
0
解
説
JIS
と対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(II)
国 際 規 格 番
号
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(3)
用語・記号
○
a)
熱処理一般
b)
焼ならし及び焼なまし
c)
焼入れ,焼戻し及び時効
d)
表 面 硬 化 処 理 及 び 表 面
処理
○ ・主部
・補足
・附属書
=
JIS
及び
ISO
に規定している
用語種類が異なる。
説明表現は異なるが,意味す
るところは同等。
JIS
の用語は,多くの
JIS
だけでなく,業界の生産活動
の場などにおいて,規範とし
て使用されているのが実状
である。したがって,にわか
に定義のすべてと,規格体系
を変えることは,社会的に混
乱を生じさせるおそれも考
えられ慎重に対応する必要
がある。
そのため,
JIS
と
ISO
の双方
に規定の用語について今回
整合化を図り,他の用語につ
いては,
JIS
又は
ISO
の用語
削除検討を国際的に諮るこ
ととする。
(規定用語事例)
JIS
−
ISO
双方規
定
1101
熱処理
(heat treatment)
(3.74)
固体の鉄鋼製品が全体と
して又は部分的に熱サイク
ルにさらされ,その性質及び
/又は組織に変化をきたす
ような一連の操作。
備考
鉄鋼製品の化学成分が
この操作の間に変化す
ることもある。
3.74
熱処理
(heat treatment)
固体の鉄鋼製品が全体として
又は部分的に熱サイクルにさら
され,その性質及び/又は組織に
変化をきたすような一連の操作。
備考
鉄 鋼製品の 化学成 分がこ
の 操作の間 に変化 するこ
ともある。
= 同等
整合している。
3
G
0201 :
200
0
解
説
JIS
と対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(II)
国 際 規 格 番
号
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(規定用語事例)
JIS
−
ISO
双方規
定
1109
加工熱処理
(3.149)
最終の塑性加工がある温
度範囲で行われ,熱処理だけ
では繰り返して得られない
特定の性質をもつ材料状態
を生じさせる加工工程。
備考
準安定オーステナイト
の温度範囲で塑性加工
した後,マルテンサイ
ト変態を行わせるオー
スフォームなどがその
代表的なものである。
3.149
最終の加工がある温度範
囲で行われ,熱処理だけでは繰り
返して得られない特定の性質を
もつ材料状態を生じさせる加工
工程。
= 用語の定義は同等。
JIS
は備
考で事例を説明。
ISO
に備考表現を提言する。
1113
安定化熱処理
(3.133)
時間経過による寸法,又は
組織の変化を防ぐことを意
図した鉄鋼製品の熱処理。
3.133
時間経過による寸法,又
は組織の変化を防ぐことを意図
した鉄鋼製品の熱処理。
= 同等。
[結論]
JIS
と
ISO
の双方に規定の
用語は整合が図られている。
4
G
0201 :
200
0
解
説
JIS
と対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(II)
国 際 規 格 番
号
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
JIS
だけに規定
1111
加 速冷 却
(accelerated
cooling)
1210
白点
(flake, white spot)
3136
オ ー ス エ ー ジ
(ausageing)
3305
ト ル ー ス タ イ ト
(troostite)
・
・
・
・
−
ISO
には規定なし
ISO
だけに規定
規定なし
4.1
針状組織
(acicular structure)
4.4
合金
(alloy)
4.10
鋳鉄
(cast iron)
3.35
冷却曲線
(cooling curve)
・
・
・
ISO
だけに規定
備考
1.
対比項目
(I)
及び
(III)
の小欄で, ○
は該当する項目を規定している場合, −
は規定していない場合を示す。
2.
対比項目
(IV)
の小欄の記号の意味は,次による。
= :
JIS
と国際規格との技術的内容は同等である。ただし,軽微な技術上の差異がある。
≠ :
JIS
は,国際規格と技術的内容が同等でない。ただし,
ADP
に該当する場合を除く。