F 8838:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
標準協会(JMSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 8838:1994は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
F 8838:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類 ······························································································································ 1
4. 性能 ······························································································································ 2
5. 構造,形状及び寸法 ······································································································ 5
5.1 プラグの構造 ················································································································ 5
5.2 ボックスの構造 ············································································································ 5
5.3 プラグ及びボックスの共通構造 ······················································································ 5
5.4 インタロック機構 ·········································································································· 6
6. 電圧の識別表示 ··············································································································· 6
7. 極の表示 ························································································································ 6
8. 材料 ······························································································································ 6
9. 検査 ······························································································································ 6
9.1 検査項目及び順序 ······································································································· 6
9.2 構造及び材料検査 ······································································································· 7
9.3 振動検査 振動検査は, ································································································· 7
9.4 外被の保護性能検査 ···································································································· 7
9.5 保持力検査 ··················································································································· 7
9.6 開閉検査 ······················································································································ 7
9.7 動作検査 ······················································································································ 7
9.8 落下強度検査 ················································································································ 7
9.9 温度検査 ······················································································································ 7
9.10 接触抵抗検査 ··············································································································· 7
9.11 耐熱検査 ····················································································································· 7
9.12 絶縁抵抗検査 ··············································································································· 7
9.13 耐電圧検査 ·················································································································· 7
10. 製品の呼び方 ················································································································ 8
11. 表示 ························································································································· 8
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日本工業規格 JIS
F 8838:2004
船用防水形プラグ及びソケットアウトレットボック
ス
Shipbuilding-Watertight type plugs and socket-outlet boxes
1. 適用範囲 この規格は,船の機関室,暴露部などの環境において使用する交流電圧250V以下の電灯及び小形電
気器具の回路に使用する防水形プラグ及びソケットアウトレットを組み込んだボックス(以下,プラグ及びボックスと
いう。)について規定する。
なお,この規格に定められていない事項については,JIS F 8836による。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 0601 電気装置のとっての操作と状態の表示
JIS C 0617-2 電気図記号 第2部:図記号要素,限定図記号及びその他の一般用途図記号
JIS C 8304 室内用小形スイッチ類
JIS F 0701 船用電気器具のプラスチック選定基準
JIS F 0808 船用電気器具環境試験通則
JIS F 8006 船用電気器具の振動検査通則
JIS F 8007 船用電気器具の外被の保護形式及び検査通則
JIS F 8801 船用電線貫通金物−箱用
JIS F 8813 船用圧着端子用端子盤
JIS F 8836 船用防水形プラグ及びソケットアウトレット通則
JIS F 8845 船用回転スイッチ
JIS H 8601 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜
JIS Z 8721 色の表示方法−三属性による表示
3. 種類 プラグ及びボックスの種類は,細別,形式,極数,定格電流,定格使用電圧範囲などによって
区分し,表1による。
なお,プラグ及びボックスは組合せて用いる。
2
F 8838:2004
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表1 種類
細別
形式
極数
定格電流
A
定格使用電圧範囲
V
接地極の位置
保護等級
PI,
RI
2形L2
2M形L2
A
B
2+
15,
16
100〜130
4h
IP56
2形M2
2M形M2
A
B
200〜250
6h
2形M3
2M形M3
A
B
3+
200〜250
9h
2形I 2
2M形I 2
A
B
2+
絶縁変圧器からの
出力
12h
RSI,
RSIL
2形L2
2M形L2
−
2+
100〜125
4h
100〜130
2形M2
2M形M2
200〜250
6h
2形M3
2M形M3
−
3+
200〜250
9h
2形I 2
2M形I 2
−
2+
絶縁変圧器か
らの出力
12h
PI,
RSIL
3形M3
3M形M3
A
B
3+
30,
32
200〜250
9h
備考1. 細別のPIはプラグ,RIはボックス,RSIはスイッチ付きのボックス,RSILはスイッチ付き
のボックスでインタロック機溝付きのものを示す。
2. 形式の数字の後のMは,体が合成樹脂のものを示す。
3. 形式の末尾の数字のLは,定格使用電圧範囲100〜125V又は100〜130V,Mは200〜250V,
Iは外部の絶縁変圧器からの出力に対するものを示し,また,末尾の数字の2及び3は極数
を示す。
4. 形式の末尾記号A,Bはプラグに適用し,Aはキャブタイヤコード引出し方向がプラグの抜
き差し方向と一致するものを,Bはそれがある角度をもったものを示す。
5. 接地極の位置の記号4h,6hなどは,電線貫通金物を下にして,ボックスの正面を見た状態で
の時計の短針の位置を示す。
6. 絶縁変圧器の出力回路に組み込まれたソケットアウトレットの接地極は,接地用端子に接続
してはならない。
4. 性能 プラグ及びボックスは,次に規定する諸性能を備えていなければならない。
a)
耐振性 耐振性は,プラグ及びボックスを組合せた状態で次による。
1)
共振 振動数5〜16.7Hzの間に複振幅0.75mmの振動を3軸(上下,左右,前後)方向に加えたとき有害な共振
点があってはならない。
3
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b) 定振動 1)において器具に共振が認められる軸方向については,最も有害と認められる共振振動数で,複振幅
0.75mmの振動15分間,また,共振が認められない軸方向については振動数16.7Hzで複振幅1mmの振動を30
分間加え,各部に緩みなどの異状があってはならない。
c)
外被の保護性能 外被の保護性能は,プラグを適合ボックスと組合せた状態及びソケットアウトレットに保護ふ
たを取り付けた状態で,それぞれいずれも表1の保護等級を満足しなければならない。
c) ソケットアウトレットの保持力 ソケットアウトレットの保持力は,次による。
1)極の保持力 ソケットアウトレットの接触部を下方に向け,表2による硬鋼製のゲージを各極ごとに差し込み,
ばねばかりでそのゲージが引き抜く際の必要な力を測定したとき,各々の保持力は,ゲージの質量と引抜き力と
の合計が表2に示す最小合計力を超えたものでなければならない。
表2 ソケットアウトレットの極の保持力
ピンの直径
mm
ゲージ
ゲージ直径
mm001
0.
−
最小合計力
N
5
4.80
2.5
6
5.80
5
7
6.80
5
8
7.80
10
2) ソケットアウトレットの最大引き抜力による保持力 参考図4の装置に下向きで取り付けたソケットアウトレッ
トに表3に示すピンを組合せた試験用プラグを差し込み,表4に示す最大引抜き力に等しい荷重を加えることに
よって確認する。
なお,荷重は試験用プラグ,主おもりと補助おもりの合計とし,補助おもりは主おもりの1/10に相当する質量
とする。
確認は,補助おもりを主おもりから5cm高くして落下させた時,試験用プラグは抜けなければならない。
表3 ピン寸法
ピンの直径
mm
試験用プラグのピン直径
mm
01
.0
0
+
5
5.00
6
6.00
7
7.00
8
8.00
表4 最大引抜き力
定格電流
A
最大引抜き力
N
15又は16
150
30又は32
150
d) 開閉性 ソケットアウトレットのスイッチの開閉性は,次による。
1) ソケットアウトレットの開閉性 ソケットアウトレットを参考図1に準じる試験装置に取り付け,参考図2に
示す試験回路で試験用プラグを用いて,力率0.6±0.05の交流を加え,次の1.1)及び1.2)によって毎分7.5回
4
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の割合で試験用プラグを連続開閉する。その回数は,プラグの抜き差しをもって1回とし,その速度は0.8±
0.1m/sとする。
なお,試験電流で開閉したとき,アークによる短絡,地絡及び接触子に,はなはだしい損傷,使用上有害な
支障があってはならない。
1.1) 過負荷開閉は,定格使用電圧範囲の最大電圧の1.1倍,定格電流の1.25倍の試験電流で開閉し,直ちに回路す
る操作を連続50回繰り返す。
1.2) 定格負荷開閉は,定格使用電圧範囲の最大電圧,定格電流で15A又は16Aは5000回,30A又は32Aは交互に
通電して2000回連続開閉する。
2) スイッチ付きボックスのスイッチの開閉性 スイッチ付きボックスのスイッチの開閉性は,プラグを正規の状
態に差し込み,無通電でハンドルを操作して500回開閉し,各部に異状があってはならない。
なお,開閉回数は,スイッチの“入”,“切”をもって1回とする。
e) 動作性 スイッチ付きのボックスを正規の状態に取り付け,更にプラグを正規の状態に差し込み,通電でハンド
ルを操作して3回開閉し,電気的及び機械的に異状があってはならない。
なお,回数は“入”,“切”をもって1回とする。
f) 落下強度 プラグは,参考図3に準じる装置を用い,支示点から長さ2250mmのキャブタイヤコードにプラグを
取り付け,高さ750mmからコンクリート床上に8回落下させたとき,各部にはなはだしい損傷,その他使用上有
害な支障があってはならない。
なお,毎回キャブタイヤコードを固定箇所で45°回転させて行う。
g)
温度上昇 プラグをボックスと組合せた状態で表5に示す試験電流を通電し,各部の温度が飽和点に達したとき,
充電部の温度上昇は30℃を超えてはならない。ただし,基準周囲温度の限度は45℃とする。
表5 試験電流
単位 A
定格電流
試験電流
15又は16
22
30又は32
42
h) 接触抵抗 接地極のピンと接触子との接触抵抗は,50mΩ以下でなければならない。
i)
耐熱性 耐熱性は,次による。
1) 完成品を試験温度100±5℃の恒温槽内に入れて,1時間放置した状態で行い,合成樹脂成形品,ゴム
などに,著しい変色又は使用上有害な変形,軟化,その他異状を生じてはならない。
2) 合成樹脂成形品(端子盤及び内部スイッチを除く。) について行い,恒温槽内の温度を表6に示す試
験温度に調整した後,試験品の平らな面が水平となるように槽内に入れ,その面の上に20Nの力(押
しつける部分は半径5mmの球面とする。)を加え,そのままの状態で,1時間試験温度に保った後,
試験品を取り出し,室温に達するまで自然冷却したとき,面に生じたくぼみの直径は2mm以下でな
ければならない。
表6 試験温度
単位 ℃
合成樹脂成形品
試験温度
導電部を保持している部
分
125±5
その他の部分
80±3
5
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j)
絶縁抵抗 プラグ及びボックスは,JIS F 0808の4.17.3(厳しさ)の試験電圧500Vによって試験したとき,絶縁
抵抗は20MΩ以上でなければならない。
k)
耐電圧 プラグ及びボックスは,JIS F 0808の4.16.3(厳しさ)によって試験電圧2000Vの性能を満足しなけれ
ばならない。ただし,スイッチ付きのボックスは試験電圧1500Vとする。
5. 構造,形状及び寸法 プラグ及びボックスの構造,形状及び寸法は,付図1〜15によるほか,次によ
る。
5.1
プラグの構造 プラグの構造は,次による。
a) プラグの締付けリングは,容易に体から抜け出ない構造とする。
b) 体の電線貫通金物は,4.b)の保護等級を保持でき,コードの屈曲などによる損傷を保護するため,保護ゴムさや又
は適切な保護装置を施す。
なお,保護ゴムさやをはめるときは,JIS F 8801に規定する付図1(2)の構造とする。
参考 JMS 8806 船用キャブタイヤコードの保護ゴムさや 参照
c) プラグの端子とキャブタイヤコードとの接続部は,キャブタイヤコードの張力が直接加わらない構造とする。
5.2
ボックスの構造 ボックスの構造は,次による。
a)
プラグの抜き差しが円滑にでき,かつ,電気的接触が確実なものとする。
b) ソケットアウトレットには,4.b)の保護性能を保持できる保護ふたを設け,かつ,保護ふたの脱落防止金物を附
属させる。
c)
電線貫通金物は,JIS F 8801の規定による。ただし,電線貫通金物及び箱体が合成樹脂など,成形品の場合の体
の形状は除く。
d) 箱体の外部には保護接地用端子を設けるか又は保護接地できる構造とする。ただし,接地極の位置12hのもの
は除く。
なお,保護接地用端子を設ける場合は,JIS C 0617-2の規定による保護接地の図記号 を表示するのがよ
い。
e)
端子盤を使用する場合は,JIS F 8813の規定によるか又は同等以上の性能のものとする。
f)
スイッチ付きのボックスに用いる内部スイッチは,JIS F 8845若しくはJIS C 8304の規定によるか,又はこれ
らと同等以上の電気的及び機械的性能をもつものとする。ただし,いずれもスイッチの定格電流は,表1に示す
定格使用電圧範囲の最大電圧及び定格電流の値以上のものとする。
g)
内部配線は,定格使用電圧範囲の最大電圧及び定格電流に応じた公称導体断面積をもつ絶縁より銅線とする。
5.3 プラグ及びボックスの共通構造 プラグ及びボックスの共通構造は,次による。
a) 通常の使用状態で,充電部に手が容易に触れない構造とする。
b) 経年によって収縮するおそれがある絶縁体と導体とを一緒に締め付けてはならない。
c) 金属部には,容易に腐食又はさびを生じないように塗装又はめっきを施す。ただし,耐食性のアルミニウム合金
を使用する場合は,JIS H 8601の規定による陽極酸化皮膜を施す。
なお,耐食性のアルミニウム合金と異種金属とが接触する箇所には,有効な電食防止処理を施す。
d) 塗装の場合の塗装色は,JIS Z 8721の規定による7.5BG7/2とするのがよい。ただし,体が合成樹脂の場合は,
塗装を施さなくともよい。
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5.4
インタロック機構 スイッチ付きのボックスには,“切”の位置においてだけプラグが抜き差しでき
るインタロック構造を設ける。ただし,定格電流が15A及び16Aのものは設けなくてもよい。
なお,ボックスの見やすい箇所に容易に消えない方法で,JIS C 0601の規定によってスイッチの“入”,
“切”の状態を表示する。
6. 電圧の識別表示 プラグ及びボックスは,表7に示す定格使用電圧範囲による識別色によって表示す
る。
なお,この識別表示は,体に附属する,見やすい部品を着色してもよい。
表7 電圧の識別表示
定格使用電圧範囲 V
識別色
AC100〜125又は
AC100〜130
黄
AC200〜250
青
7. 極の表示 極の表示 端子の近くには,容易に消えない方法で付図11に示す位置に極性の記号を表示
する。
a) 接地極の端子には,図記号 又は
を表示する。
b) 極数2P+
の1極には,記号L/+を表示する。
c) 極数3P+
には,各極の記号L1,L2,L3又は1,2,3を表示する。
なお,当面の間は,L1,L2,L3の変わりにR1,R2,R3を用いてもよい。
8. 材料 プラグ及びボックスを構成する材料は,表8による。
表8 材料
部品名称
材料
絶縁体
磁器又はJIS F 0701の等級02-12-(25)-42による合成樹脂
導電体
銅又は銅合金
非導電体
プラグの体及び締付け
リング
黄銅,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701の等級
02-26-31-42-51-65-72-81による合成樹脂
ボックスの箱体及び保
護ふた
黄銅,鋳鉄,鋼,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701
の等級02-26-31-42-51-65-72-81による合成樹脂
部品取付け金具
黄銅又は鋼
ガスケット
合成ゴム
備考 括弧内の値は,参考値とする。
9. 検査
9.1
検査項目及び順序 プラグ及びボックスの検査は,次の項目及び順序によって同一品について行う。
ただし,*印がある検査項目については,同一製造業者の同一設計による最初の製品について行い,次回
以降は省略することができる。
*a)構造及び材料検査
*b)振動検査
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*
c)外被の保護性能検査
1) 危険な箇所への接近及び外来物固形物に対する保護性能検査
2) 液体に対する保護性能検査
*d)保持力検査
*e) 開閉検査
f) 動作検査
*g) 落下強度検査
*h) 温度検査
*i) 接触抵抗検査
*j) 耐熱検査
k) 絶縁抵抗検査
l) 耐電圧検査
9.2
構造及び材料検査 構造及び材料検査は,構造,形状,寸法及び材料について行い,いずれもの規
定に適合しなければならない。
9.3
振動検査 振動検査は,JIS F 8006のA1-B1・0.5級・1.5H の規定によって行い,4.a)の規定に適合し
なければならない。
なお,検査は,プラグ及びボックスを組合せ,正規の状態に取り付け通電状態及び無通電状態で行う。
9.4
外被の保護性能検査 外被の保護性能検査は,次による。
a) 危険な箇所への接近外来物固形物に対する保護性能検査は,JIS F 8007の規定によって行い,IP5Xの性能を満
足しなければならない。
b) 液体に対する保護性能検査は,JIS F 8007の規定によって行い,IPX6の性能を満足しなければならない。
9.5
保持力検査 保持力検査は,4.c)の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.6
開閉検査 開閉検査は,4.d)の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.7
動作検査 動作検査は, 4.e)の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.8
落下強度検査 落下強度検査は,4.f)の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.9
温度検査 温度検査は,表9の試験用電線を用い,4.g)の規定によって行い,それに適合しなければ
ならない。
表9 試験用電線
定格電圧
A
公称導体断面積mm2
長さm
プラグ
ボックス
15又は16
2.5
4
2以上
30又は32
6
10
なお,スイッチ付きのボックスは,スイッチが“入”の状態で試験電流を通電して行う。
9.10 接触抵抗検査 接触抵抗検査は,直流電圧1.5〜4.5Vで電流1Aを通じ,電圧降下法によって測定し
たとき,4.h)の規定に適合しなければならない。
9.11 耐熱検査 耐熱検査は,4.i)の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.12 絶縁抵抗検査 絶縁抵抗検査は,JIS F 0808の4.17(絶縁抵抗試験)の規定によって行い,4.j)の規定
に適合しなければならない。
9.13 耐電圧検査 耐電圧検査は,JIS F 0808の4.16(耐電圧試験)の規定によって行い,4.k)の規定に適合
しなければならない。
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10. 製品の呼び方 プラグ及びボックスの呼び方は,名称(プラグ又はソケットアウトレットボックス)又は規格の番
号,細別及び形式による。
例1 プラグPI2形L2A
例2 JIS F 8838 PI 2L2A
例3 ソケットアウトレットボックスRI2形L2
例4 JIS F 8838 RI 2L2
11. 表示 プラグ及びボックスの見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
a) 名称,細別及び形式
b) 定格電流,接地極の位置の記号及び定格使用電圧範囲
例1 15A−4h/AC100〜130
例2 15−4h/AC100〜130
例3 15−
4h
AC100〜130
c)
保護等級
d)
製造業者名又はその略号
e)
製造年
12.
取扱い上の注意事項 プラグ及びボックスには,使用時,点検整備時における感電などの人的傷害
を起こさないための注意事項を記載した取扱説明書,施工説明書などを添付する。
参考 JMS 0071 船用電気器具の警告表示に関する指針 参照
関連規格 JIS C 8285-1 工業用プラグ,コンセント及びカップラー―第1部:通則
IEC Pub. 60309-2:1999,Plugs,socket-outlets and couplers for industrial purpose
Part2 :Dimensional interchangeability requirements for pin and contact-tube accessories
JMS 0071 日本船舶標準協会規格:船用電気器具の警告表示に関する指針
JMS 8006 日本船舶標準協会規格:船用キャブタイヤコードの保護ゴムさや
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付図1 PI-A
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付図2 PI-B
11
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図3 RI2形,RI2M形
(極数2+ )
12
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図4 RI2形,RI2M形
(極数3+ )
13
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図5 RSIL2形,RSIL2M形
(極数2+ )
14
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図6 RSI2形,RSI2M形
(極数2+ )
15
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図7 RSIL2形,RSIL2M形
(極数3+ )
16
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図8 RSI2形,RSI2M形
(極数3+ )
17
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図9 RSIL3形,RSIL3M形
(極数3+ )
18
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. 接触子のd7及びd9の断面形状は,真円でなくてもよい。
2. 構造及び形状は,一例を示す。
付図10 ソケットアウトレットの結合部の寸法
(図は,3+
を例示。)
付図11 極性配置の例
定格電
流
極数
d1
d2
d3
d4
d5
最小
d6
d7
d8
15A,
16A
2+
44.3
+0.4
0
36.0
0
‐1.5 17.5
±
0.5
11.6
+1
0
11.0
6.0
+0.6
0
5
8.0
+0.
6
0
3+
50.4
+0.5
0
40.8
21.5
30A,
32A
3+
58.6
+0.6
0
47.0
25.0
13.6
13.0
7.0
6
9.1
定格電
流
極数
d9
h1
h2
h3
h4
h5
l1
t1
t2
最大 最小 最大 最小
最小 最小
15A,
16A
2+
7
19.5
+1.0
‐0.5
3.8
+3.0
0
2
0
-1
0.8
0.3
1.2
0.5
47.5
+0.6
0
37
38
3+
54.0
30A,
32A
3+
8
21.5
5.3
3
1.0
0.3
1.5
0.5.
64.6
45
48
RI2形L2
RI2形M2
RI2形I2
RI2形L3
RI3形L3
RI2形M3
19
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
保護ふた
単位 mm
定格電
流
極数
d10
d11
e
最小
h6
最小
h7
15A,
16A
2+
60
0
‐0.5
53
0
‐0.5
8
12
4.2
0
‐0.2
3+
68
60
10
30A,
32A
3+
82
72
12
14
6.2
付図12 ソケットアウトレットの保持用受け口及び保護ふた
(図は,3+
を例示。)
20
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ピ ン 接地用ピン
30A又は32A
付図13 プラグの結合部寸法
(図は,3+
を例示。)
21
F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位㎜
備考 1. ピン及び接地用ピンの形状は,図のいずれとしてもよい。
2. * 印は絶縁体にカラーを取り付ける場合を示すもので,カラーを設けない場合は,この値を適
用しない。
3. ** 印は,体に金属を使用する場合を示す。
4. *** 印は,体に合成樹脂材料を使用する場合を示す。
5. 構造及び形状は,一例を示す。
付図13 プラグの結合部寸法(つづき)
定格電
流
極数
d1
最小
d2
d3
d4
d5*
最大
d6*
最大
d7
d8
公差
**
***
15A,
16A
2+
47.5 43.5
0
‐0.6 17.5
±0.5
37.9
+1.9
0
+1.5
0
11
10
5
0
‐0.075
7
0
‐
0.09
3+
53.5 49.5
21.5
42.8
30A,
32A
3+
61.5 57.3
0
‐0.8 25.0
49.7
+1.9
0
+1.6
0
13
12
6
8
定格電
流
極数
h1
h2
h3
h4
h5
h6
最大
h7
h8
最大 最小 最大 最小
15A,
16A
2+
37
0
‐1
36
0
‐1
38
0
‐1
37
0
‐1
27.
5
+1.0
0
3.5
1.7
0.8
1.5
0.75
3+
30A,
32A
3+
46
45
−
−
46
35.
5
5.0
2.0
1.0
2.5
1.2
定格電
流
極数
l
**
***
公差
15A,
16A
2+
37.9 47.0
0
‐0.4
3+
42.8 53.6
0
‐0.5
30A,
32A
3+
49.7 63.2
0
‐0.6
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F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図14 プラグの締付リング及び保持方法
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F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考 インタロック機構の構造及び形状は,一例を示す。
付図15 プラグとソケットアウトレットとのはめあい
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F 8838:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考図3 落下強度試験装置
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考図4 保持力試験装置
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。