F 8837:2006
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
標準協会(JMSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 8837:1996は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS F 8837には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)モニタ用ソケットアウトレットのエレメント
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類 ······························································································································ 1
4. 性能 ······························································································································ 3
5. 構成,構造,形状及び寸法 ································································································ 5
5.1 構成 ···························································································································· 5
5.2 ボックスの構造 ············································································································· 5
5.3 適合プラグの構造 ·········································································································· 6
5.4 ボックス及び適合プラグの共通構造 ··················································································· 6
5.5 インタロック機構 ·········································································································· 6
6. 電圧の識別表示 ··············································································································· 6
7. 極の表示 ························································································································ 6
8. 材料 ······························································································································ 6
9. 検査 ······························································································································ 7
9.1 検査項目及び順序 ·········································································································· 7
9.2 構造及び材料検査 ·········································································································· 7
9.3 振動検査 ······················································································································ 7
9.4 外被の保護性能検査 ······································································································· 7
9.5 保持力検査 ··················································································································· 7
9.6 開閉検査 ······················································································································ 7
9.7 動作検査 ······················································································································ 7
9.8 温度検査 ······················································································································ 8
9.9 接触抵抗検査 ················································································································ 8
9.10 耐熱検査 ····················································································································· 8
9.11 絶縁抵抗検査 ··············································································································· 8
9.12 耐電圧検査 ·················································································································· 8
10. 製品の呼び方 ················································································································ 8
11. 表示 ···························································································································· 8
12. 取扱い上の注意事項 ······································································································· 8
附属書(参考)モニタ用ソケットアウトレットのエレメント························································ 16
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 8837:2006
冷凍コンテナ用防水形ソケット
アウトレットボックス
Watertight socket-outlet boxes for refrigerated containers
1. 適用範囲 この規格は,主として船に搭載する冷凍コンテナに対する電源及びモニタ用のソケットア
ウトレットを組み込んだボックス(以下,ボックスという。)について規定する。
なお,この規格に定められていない事項については,JIS F 8836による。
備考 モニタ用ソケットアウトレットのエレメントを附属書に規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 0617-2 電気用図記号 第2部:図記号要素,限定図記号及びその他の一般用途図記号
JIS C 2811 工業用端子台
JIS C 8201-1 低圧開閉装置及び制御装置−第1部:通則
JIS C 8201-2-1 低圧開閉装置及び制御装置−第2-1部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断
器)
JIS C 8201-5-1 低圧開閉装置及び制御装置−第5部:制御回路機器及び開閉素子−第1節:電気機械
制御回路機器
JIS C 8370 配線用遮断器
JIS F 0701 船用電気器具のプラスチック選定基準
JIS F 0808 船用電気器具環境試験通則
JIS F 8006 船用電気器具の振動検査通則
JIS F 8007 船用電気機器−外被の保護等級及び検査通則
JIS F 8801 船用電線貫通金物−箱用
JIS F 8813 船用圧着端子用端子盤
JIS F 8836 船用防水形プラグ及びソケットアウトレット通則
JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H 8601 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜
JIS Z 8721 色の表示方法−三属性による表示
3. 種類 ボックスの種類は,細別,形式,極数及び定格によって分類し,表1による。
なお,ボックスと組合せる適合プラグの種類を,参考表1に示す。
2
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 ボックスの種類
細別
形式
極数
ソケットアウトレットエレメントの交流定格
ソケット
アウトレット
のエレメント
適合プラグ
保護等級
呼び スイッチ ソケット
アウトレ
ットの数
電源用
モニタ用
電源用 モニタ用 定格使用電圧/周波数
V/Hz
定格電流
A
接地極
の位置
定格電圧
V
定格電流
A
電源用 モニタ用 電源用 モニタ用
ソケットアウ
トレットボッ
クス(モニタ
回路なし)
PS
S
又は
B
1
3+
−
380/50
440/60
32
30 (1)
3h
−
−
PSE
−
PP
(PPE)
−
IP56
2
3以上
ソケットアウ
トレットボッ
クス(モニタ
回路付き)
MS
1
4
24
10
MSE
MP
(MPE)
2
3以上
注(1) JIS C 8370の配線用遮断器を使用した場合を示す。
備考1. スイッチのSはロータリスイッチ,Bは配線用遮断器を示す。
2. ソケットアウトレットボックス(モニタ回路付き)のソケットアウトレットの数は,電源用及びモニタ用それぞれの数を示す。
3. 箱体,ふた,ソケットアウトレットの保護ふたなどの主要な部品に合成樹脂を使用するものには,呼びの後にMを付ける。
4. 保護等級は,JIS F 8007による。
5. 適合プラグの括弧内は,エレメントを示す。
2
F
8
8
3
7
:
2
0
0
6
3
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考表 1 適合プラグの種類
細別
形式
極数
交流定格
適合ソケ
ットアウ
トレット
のエレメ
ント
保護等級
電源用 モニタ用
電源用
モニタ用
定格使用電圧/
周波数
V/Hz
定格電流
A
接地極
の位置
定格電圧
V
定格電流
A
電源用プラグ
PP 3+
−
380/50
440/60
32
3h
−
−
PSE
IP56
モニタ用プラグ MP
−
4
−
−
−
24
10
MSE
4. 性能 ボックスは,試験用プラグと組合せた状態で,次に規定する諸性能を備えていなければならな
い。ただし,モニタ用ソケットアウトレット及びプラグのエレメント性能は,附属書による。
試験用プラグ及びエレメントは,参考図1及び参考図2を参照。
なお,試験用プラグとは,適合プラグの中で試験者が規格との整合性を確認したものとする。
a) 耐振性 耐振性は,ボックスと試験用プラグを組合せた状態で,次による。
1) 共振 振動数5〜16.7 Hzの間に複振幅0.75 mmの振動を3軸(上下,左右,前後)方向に加えたと
き有害な共振点があってはならない。
2) 定振動 1) において器具に共振が認められる軸方向については,最も有害と認められる共振振動数
で,複振幅0.75 mmの振動15分間,また,共振が認められない軸方向については振動数16.7 Hzで
複振幅1 mmの振動を30分間加え,各部に緩みなどの異状があってはならない。
b) 外被の保護性能 外被の保護性能は,ボックスと試験用プラグを組合せた状態及びソケットアウトレ
ットに保護ふたを取り付けた状態で,それぞれいずれも表1の外被の保護等級を満足しなければなら
ない。
c) ソケットアウトレットの保持力 ソケットアウトレットの保持力は,次による。
1) 極の保持力 ソケットアウトレットの接触部を下方に向け,表2による硬鋼製のゲージを各極ごと
に差し込み,ばねばかりでそのゲージが引き抜く際の必要な力を測定したとき,各々の保持力は,
ゲージの質量と引抜き力との合計が表2に示す最小合計力を超えたものでなければならない。
表 2 ソケットアウトレットの極の保持力
ピンの直径
mm
ゲージ
ゲージ直径
mm
最小合計力
N
6
5.80
5
8
7.80
10
2) ソケットアウトレットの最大引抜き力による保持力 参考図4の装置に下向きで取り付けたソケッ
トアウトレットに表3に示すピンを組合せた試験用プラグを差し込み,表4に示す最大引抜き力に
等しい荷重を加えることによって確認する。
なお,荷重は試験用プラグ,主おもり及び補助おもりの合計とし,補助おもりは主おもりの101に
相当する質量とする。
確認は,補助おもりを主おもりから5 cm高くして落下させたとき,試験用プラグは抜けなければ
ならない。
0
−0.01
0
−0.01
4
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 3 ピン寸法
ピンの直径
mm
試験用プラグのピン直径
mm
6
6.00
8
8.00
表 4 最大引抜き力
定格電流
A
最大引抜き力
N
32
150
d) 開閉性 ソケットアウトレット及びスイッチの開閉性は,次による。
1) ソケットアウトレットの開閉性 ソケットアウトレットを参考図3に準じる試験装置に取り付け,
参考図4に示す試験回路で試験用プラグを用いて,力率0.6±0.05の交流を加え,次の1.1) 及び1.2)
によって毎分7.5回の割合で試験用プラグを連続開閉する。その回数は,プラグの抜き差しをもっ
て1回とし,その速度は0.8±0.1 m/sとする。
なお,試験電流で開閉したとき,アークによる短絡,地絡及び接触子に,甚だしい損傷,使用上
有害な支障があってはならない。
1.1) 過負荷開閉は,定格使用電圧範囲の最大電圧の1.1倍,定格電流の1.25倍の試験電流で開閉し,
直ちに開路する操作を連続50回繰り返す。
1.2) 定格負荷開閉は,定格使用電圧範囲の最大電圧,定格電流で通電して2 000回連続開閉する。
2) スイッチ(配線用遮断器を含む)の開閉性 スイッチの開閉性は,試験用プラグを正規の状態に差
し込み,無通電状態でハンドルを操作して500回開閉し,各部に異状があってはならない。
なお,開閉回数は,スイッチの“入”,“切”をもって1回とする。
e) 動作性 ボックスを正規の状態に取り付け,更に試験用プラグを正規の状態に差し込み,通電状態で
ハンドルを操作して3回開閉し,電気的及び機械的に異状があってはならない。
なお,回数は“入”,“切”をもって1回とする。
f)
温度上昇 ボックスを正規の状態に取り付け,かつ,試験用プラグをボックスに正規に組合せた状態
で,各ソケットアウトレットに表1の定格電流を試験電流として通電し,各部の温度が飽和点に達し
たとき,試験用プラグエレメント(電源用)のピンとソケットアウトレットエレメントとの接触部及
び端子部の最高許容温度は85 ℃,温度上昇の限度は40 ℃とする。
なお,スイッチに配線用遮断器を使用するものでは,通電中遮断器の自動引外し動作があってはな
らない。
g) 接触抵抗 接地極のピンと接触子との接触抵抗は,50 mΩ以下でなければならない。
h) 耐熱性 耐熱性は,次による。
1) ボックスを試験温度100±5 ℃の恒温槽内に入れて,1時間放置した状態で行い,合成樹脂成形品,
ゴムなどに著しい変色又は使用上有害な変形,軟化,その他異状を生じてはならない。
2) 合成樹脂成形品(端子盤及び内部スイッチを除く。)について行い,恒温槽内の温度を表5に示す試
験温度に調整した後,試験品の平らな面が水平となるように槽内に入れ,その面の上に20 Nの力
(押し付ける部分は,半径5 mmの球面とする。)を加え,そのままの状態で,1時間試験温度に保っ
た後,試験品を取り出し,室温に達するまで自然冷却したとき,面に生じたくぼみの直径は2 mm
+0.01
0
+0.01
0
5
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
以下でなければならない。
表 5 試験温度
単位 ℃
合成樹脂成形品
試験温度
導電部を保持している部分
125±5
その他の部分
80±3
i)
絶縁抵抗 ボックスは,JIS F 0808の4.17.3(厳しさ)の試験電圧500 Vによって試験したとき,絶縁
抵抗は20 MΩ以上でなければならない。
j)
耐電圧 ボックスは,JIS F 0808の4.16.3(厳しさ)によって試験電圧2 000 Vの性能を満足しなけれ
ばならない。ただし,モニタ用回路は試験電圧500 Vとする。
5. 構成,構造,形状及び寸法 ボックス及び適合プラグの構成,構造,形状及び寸法は付図1及び参考
図1に示すほか,次による。
5.1
構成 ボックス及び適合プラグの構成は,次による。
a) ボックスは,箱体,ふた,ソケットアウトレット,絶縁物,スイッチ,端子盤,ガスケット,電線貫
通金物,保護ふた,ハンドルなどで構成する。
b) 電源用適合プラグは,体,ピン,ガード管,絶縁物,締付け金具,ガスケット,締付けグランドなど
で構成する。
c) モニタ用適合プラグは,体,ピン,ガード管,絶縁物,締付け金具,ガスケット,ゴムさや,保護ふ
たなどで構成する。
5.2
ボックスの構造 ボックスの構造は,次による。
a) ソケットアウトレットエレメントの構造及び寸法は,図1による。
b) プラグの抜き差しが円滑にでき,かつ,電気的接触が確実なものとする。
c) ソケットアウトレットには,4. b) の保護性能を保持できる保護ふたを設け,かつ,保護ふたの脱落防
止金物を附属させる。
なお,保護ふたの構造及び寸法は,図2による。
d) 電線貫通金物は,JIS F 8801の規定による。ただし,電線貫通金物及び箱体が合成樹脂など,成形品
の場合の体の形状は除く。
e) 箱体の外部には,保護接地用端子を設けるか又は保護接地できる構造とする。
なお,保護接地用端子を設ける場合は,JIS C 0617-2の規定による保護接地の図記号
を表示す
るのがよい。
f)
外部電線接続用として端子盤を設ける場合は,JIS F 8813又はJIS C 2811の規定によるか若しくはこ
れと同等以上の性能のものとする。
なお,電源用端子盤付近には,7. によって極性を,モニタ用端子盤付近には,附属書付図1による
極性をいずれも明りょうに表示する。
g) スイッチは,JIS C 8201-5-1若しくはJIS C 8370並びにJIS C 8201-2-1(ただし,基準周囲温度は45
℃)の規定によるか,又はこれらと同等以上の電気的及び機械的性能をもつものとする。ただし,い
ずれもスイッチの定格電流は,表1に示す定格使用電圧及び定格電流の値以上のものとする。
h) 内部配線は,定格使用電圧範囲の最大電圧及び定格電流に応じた公称導体断面積をもつ絶縁より銅線
とする。
6
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.3
適合プラグの構造 適合プラグの構造は,次による。
a) プラグの締付け金具は,容易に体から抜け出ない構造とする。
b) 体の電線貫通金物は,4. b) の保護等級を保持でき,コードの屈曲などによる損傷を保護するため,保
護ゴムさや又は適切な保護を施したものによる。
なお,保護ゴムさやをはめるときは,JIS F 8801に規定する付図1の構造を参考とする。
参考 JMS 8806 船用キャブタイヤコードの保護ゴムさや
c) プラグの端子とキャブタイヤコードとの接続部は,キャブタイヤコードの張力が直接加わらない構造
とする。
5.4
ボックス及び適合プラグの共通構造 ボックス及び適合プラグの共通構造は,次による。
a) 通常の使用状態で,充電部に手が容易に触れない構造とする。
b) 経年によって収縮するおそれがある絶縁体と導体とを一緒に締め付ける構造であってはならない。
c) ボックスの金属部には,容易に腐食又はさびを生じないように塗装又はめっきを施す。ただし,耐食
性のアルミニウム合金を使用する場合は,JIS H 8601の規定による陽極酸化皮膜を施す。
なお,耐食性のアルミニウム合金と異種金属とが接触する箇所には,有効な電食防止処理を施す。
d) ボックスの塗装色は,JIS Z 8721の規定による7.5 BG7/2とするのがよい。ただし,体が合成樹脂の
場合は,塗装を施さなくともよい。
5.5
インタロック機構 電源用ソケットアウトレットには,スイッチハンドルが“切”の位置において
だけプラグが抜き差しできるインタロック機構を設ける。その一例を図3に示す。
なお,ハンドルの開閉位置の近くで見やすい箇所に容易に消えない方法で,JIS C 8201-1の規定によっ
て開位置表示に“〇”,“OFF”又は“切”,閉位置表示に“1”,“ON”又は“入”を表示する。
6. 電圧の識別表示 ソケットアウトレットの電圧の識別表示は,表6に示す識別色によって表示する。
なお,この識別表示は,体に附属する見えやすい部品を着色してもよい。
表 6 電圧の識別色
定格使用電圧 V
識別色
380及び440
赤
7. 極の表示 容易に消えない方法で極性の記号及び図記号を,次によって表示する。
a) 各極にエレメントの記号を,接地極の端子には,図記号
又は
を図1に示す位置に表示する。
b) エレメント各極の記号は,L1,L2,L3又は1,2,3を表示する。
なお,当面の間は,L1,L2,L3の変わりにR1,R2,R3を用いてもよい。
8. 材料 ボックスを構成する材料は,表7による。
7
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 7 材料
部品名称
材料
絶縁体
磁器又はJIS F 0701の等級02-02-(25)-42による合成樹脂
導電体
銅又は銅合金
非導電体
箱体ふた及び保護ふた
黄銅,鋳鉄,鋼,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701の等級
02-26-31-42-51-65-72-81による合成樹脂
部品取付け金具
黄銅又は鋼
ガスケット
合成ゴム
備考 括弧内の値は,参考値とする。
9. 検査
9.1
検査項目及び順序 ボックスの検査は,次の項目及び順序によって同一品について行う。ただし,
*印がある検査項目については,同一製造業者の同一設計による最初の製品について行い,次回以降は省
略することができる。
*a) 構造及び材料検査
*b) 振動検査
c) 外被の保護性能検査
*1) 危険な箇所への接近及び外来物固形物に対する保護性能検査
2) 液体に対する保護性能検査
*d) 保持力検査
*e) 開閉検査
f) 動作検査
*g) 温度検査
*h) 接触抵抗検査
*i)
耐熱検査
j) 絶縁抵抗検査
k) 耐電圧検査
9.2
構造及び材料検査 構造及び材料検査は,構造,形状,寸法及び材料について行い,いずれも5.,6.
及び7. の規定に適合しなければならない。
9.3
振動検査 振動検査は,JIS F 8006のA1-B1・0.5級・1.5H規定によって行い,4. a) の規定に適合しな
ければならない。
なお,検査は,ボックスに試験用プラグを組合せ,正規の状態に取り付け,通電状態及び無通電状態で
行う。
9.4
外被の保護性能検査 外被の保護性能検査は,4. b) の規定によるほか,次による。
a) 危険な箇所への接近及び外来固形物に対する保護性能検査 危険な箇所への接近外来物固形物に対す
る保護性能検査は,JIS F 8007の規定によって行い,IP5Xの性能を満足しなければならない。
b) 液体に対する保護性能検査 液体に対する保護性能検査は,JIS F 8007の規定によって行い,IPX6の
性能を満足しなければならない。
9.5
保持力検査 保持力検査は,4. c) の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.6
開閉検査 開閉検査は,4. d) の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.7
動作検査 動作検査は,4. e) の規定によって行い,それに適合しなければならない。
8
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.8
温度検査 温度検査は,表8の試験用電線を接続し,4. f) の規定によって行い,それに適合しなけ
ればならない。
表 8 試験用電線
公称断面積
mm2
長さ
m
プラグ
ボックス
6
10以上(2)
2以上
注(2) ボックスに接続する試験用電線は,許容電流を考慮し
検査を行う。
なお,スイッチは“入”の状態で試験電流を通電して行う。
9.9
接触抵抗検査 接触抵抗検査は,直流電圧1.5〜4.5 Vで電流1 Aを通じ,電圧降下法によって測定
したとき,4. g) の規定に適合しなければならない。
9.10 耐熱検査 耐熱検査は,4. h) の規定によって行い,それに適合しなければならない。
9.11 絶縁抵抗検査 絶縁抵抗検査は,JIS F 0808の4.17(絶縁抵抗試験)の規定によって行い,4. i) の規
定に適合しなければならない。
9.12 耐電圧検査 耐電圧検査は,JIS F 0808の4.16(耐電圧試験)の規定によって行い,4. j) の規定に適
合しなければならない。
10. 製品の呼び方 ボックスの呼び方は,規格の名称又は規格番号及び形式による。
例 冷凍コンテナ用防水形ソケットアウトレットボックス PS-S-1又は
JIS F 8837 PS-S-1
11. 表示 ボックスの見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
a) 名称,細別及び形式
b) 定格電流,接地極の位置の記号及び定格使用電圧及び周波数
例1. 32A−3h/AC380V−50Hz,32A−3h/AC440V−60Hz
例2. 32−3h/AC380−50,32−3h/AC440−60
例3. 32− , 32−
c) 保護等級
d) 製造業者名又はその略号
e) 製造年
12. 取扱い上の注意事項 ボックスには,使用時,点検整備時における感電などの人的傷害を起こさない
ための注意事項を記載した取扱説明書,施工説明書などを添付する。
参考 JMS 0071 船用電気器具の警告表示に関する指針
3h
AC380−50
3h
AC440−60
9
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位mm
形式
モニタ
の有無
ソケットアウ
トレットの数
スイッチの形式
寸法
取付方向
A
B
C
C'
D
D'
φE (F)
PS-B-1
無
1
配線用遮断器
横
180 280
−
205
−
220
10
187
MS-B-1
有
縦
220 360 180
−
400
−
15
245
PS-B-2
無
2
配線用遮断器
横
310 365
−
340
−
260
10
215
MS-B-2
有
縦
320 360 250
−
400
−
15
245
PS-B-N
無
N
配線用遮断器
−
−
−
−
−
−
−
−
MS-B-N
有
備考1. 括弧内寸法は,参考として示す。
2. 本図は,MS-B-1(配線用遮断器及びモニタの回路付)の場合を例として示す。
3. Nはソケットアウトレット3以上を示す。
付図 1 ソケットアウトレットボックス
10
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図 1 電源用ソケットアウトレットのエレメントPSE形
接触子
絶縁物
体
11
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図 2 保護ふた(電源用)
図 3 電源用ソケットアウトレットのインタロック機構の一例
ガスケット
保護ふた
ソケットアウトレットの体
締付金具
プラグの体
ガスケット
インタロック機構
12
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
部品番号
部品名称
材料
1
体
黄銅,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701の等級02-26-31-42-51-65-72-81
による合成樹脂
2
ガード管
3
締付け金具
4
ピン
銅又は銅合金
5
絶縁物
磁器又はJIS F 0701の等級02-12-(25)-42による合成樹脂
6
締付けグランド
黄銅又はJIS F 0701の等級02-25-33-42-51-63-72-81による合成樹脂
7
座金
黄銅,鋼板又は,JIS H 4000のA5052P
8
ガスケット
合成ゴム
9
ガスケット
備考1. 括弧内寸法は,参考として示す。
2. 締付けグランドの形状は,電線保護装置付きの場合を例示する。
参考図 1 試験用プラグ(電源用)PP形の一例
詳細は,参考図5による。
13
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
部品番号
部品名称
材料
1
体
黄銅,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701の等級02-26-31-42-51-65-72-81
による合成樹脂
2
ガード管
3
締付け金具
4
ピン
銅又は銅合金
5
絶縁物
磁器又はJIS F 0701の等級02-12-(25)-42による合成樹脂
6
ガスケット
合成ゴム
参考図 2 試験用プラグ(電源用)のエレメントPPE形
14
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
参考図 3 開閉試験装置
参考図 4 開閉試験回路図
15
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
参考図 5 保持力試験装置
関連規格 JIS C 5432 電子機器用丸形R01コネクタ
JIS C 8285-1 工業用プラグ,コンセント及びカプラー−第1部:通則
ISO 1496-2 Series 1 freight containers−Specification and testing−Part 2: Thermal containers
IEC 60309-2:1999,Plugs,socket-outlets and couplers for industrial purposes−Part 2: Dimensional
interchangeability requirements for pin and contact-tube accessories
JMS 0071 財団法人日本船舶標準協会規格:船用電気器具の警告表示に関する指針
JMS 8806 財団法人日本船舶標準協会規格:船用キャブタイヤコードの保護ゴムさや
16
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)モニタ用ソケットアウトレットのエレメント
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 適用範囲 この附属書は,冷凍コンテナ用ソケットアウトレットボックスに用いるモニタ用ソケット
アウトレットのエレメント(以下,ソケットエレメントという。)について規定する。
備考 適合プラグは,ソケットアウトレットに適用できるプラグ要件として参考に示す。
2. 種類 ソケットエレメントの種類は,形式,極数及び定格によって附属書表1による。
附属書表 1 ソケットエレメントの種類
名称
形式 極数
定格
対応プラグエレメント
定格電圧 V 定格電流 A
モニタ用ソケットエレメント MSE
4
24
10
MPE
3. 性能 ソケットエレメントは,プラグエレメントと組合わせた状態で,次に規定する諸性能を備えて
いなければならない。
なお,試験用プラグとは,適合プラグの中で試験者が規格との整合性を確認したものとする。
a) 差込み力及び引抜き力 ソケットエレメントへの差込み力及び引抜き力は,附属書表2に規定する直
径の鋼製ピンで試験したとき,附属書表2に規定する値を満足しなければならない。
試験は使用状態と同じ深さまで,鋼製ピンをソケットエレメントに2回結合させた後,3回目の差
込み力及び引抜き力を測定する。鋼製ピンの先端は,プラグエレメントと同一形状とする。
附属書表 2 試験用鋼製ピンの直径,差込み力及び引抜き力
試験用鋼製ピンの直径 mm
差込み力及び引抜き力 N
1.57±0.003
0.5
b) 接触抵抗 ソケットエレメントとプラグエレメントとの接触抵抗は,5 mΩ以下とする。
4. 構造,寸法,材料及び極の表示 ソケットエレメント及び試験用プラグエレメントの構造,寸法,材
料及び極の表示は,附属書付図1及び附属書付図2並びに附属書参考図1,附属書参考図2,及び附属書
参考図3による。
5. 検査
5.1
検査項目及び順序 ソケットエレメントの検査は,次の項目及び順序によって同一品について行う。
ただし,同一製造業者の同一設計による最初の製品について行い,次回以降は省略することができる。
a) 構造,寸法及び材料検査
b) 差込み力及び引抜き力検査
c) 接触抵抗検査
17
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.2
構造,寸法及び材料検査 構造,寸法及び材料検査は,構造,形状,寸法及び材料について行い,
4. の規定に適合しなければならない。
5.3
差込み力及び引抜き力検査 差込み力及び引抜き力検査は,3. a) の規定によって行い,それに適合
しなければならない。
5.4
接触抵抗検査 接触抵抗検査は,直流電圧1.5〜4.5 Vで電流1 Aを通じ,電圧降下法によって測定
したとき3. b) の規定に適合しなければならない。
18
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
部品番号
部品名称
材料
1
体
黄銅,耐食性のアルミニウム合金,又はJIS F 0701の等級02-26-31-42-51-65-72-81
による合成樹脂
2
接触子
快削りん青銅及びベリリウム銅
3
絶縁物
合成ゴム又はJIS F 0701の等級02-12-(25)-42による合成樹脂
4
保護ふた
黄銅,耐食性のアルミニウム合金,又はJIS F 0701の等級02-26-31-42-51-65-72-81
による合成樹脂
5
ガスケット
合成ゴム
6
鎖
黄銅又はステンレス鋼
備考1. 構造,形状は,一例として示す。
2. 括弧内寸法は,参考として示す。
附属書付図 1 モニタ用ソケットアウトレットMSE形
19
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
部品番号
部品名称
材料
1
ソケット
快削りん青銅
2
接片
ベリリウム銅
附属書付図 2 モニタ用ソケットアウトレットの接触子の一例
20
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
部品番号
部品名称
材料
1
体
黄銅,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701の等級02-26-31-42-51-65-72-81
による合成樹脂
2
ガード管
3
締付け金具
4
ピン
銅合金
5
絶縁物
合成ゴム又はJIS F 0701の等級02-12-(25)-42による合成樹脂
6
絶縁物
7
ゴムさや
合成ゴム
8
ガスケット
9
保護ふた
黄銅,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701の等級02-26-31-42-51-65-72-81
による合成樹脂
10
鎖
黄銅又はステンレス鋼
備考 括弧内寸法は,参考として示す。
附属書参考図 1 試験用モニタ用プラグMP形
詳細は,
附属書参考図2及び参考図3による。
21
F 8837:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
部品番号
部品名称
材料
1
体
黄銅,耐食性のアルミニウム合金又はJIS F 0701の等級02-26-31-42-51-65-72-81
による合成樹脂
2
ガード管
3
締付け金具
4
ピン
快削りん青銅
5
絶縁物
合成ゴム又はJIS F 0701の等級02-12-(25)-42による合成樹脂
6
ガスケット
合成ゴム
備考 括弧内寸法は,参考として示す。
附属書参考図 2 試験用モニタ用プラグエレメントMPE形
単位 mm
部品名称
材料
ピン
快削りん青銅
附属書参考図 3 モニタ用適合プラグのピンの一例