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F 8550:2003  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶

標準協会(JMSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS F 8550:1991は改正され,この規格に置き換えられる。 

F 8550:2003  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 1 

4. 光ファイバ ····················································································································· 2 

4.1 光ファイバの分類 ·········································································································· 2 

4.2 光ファイバコードの形名 ································································································· 3 

4.3 光ファイバコード,光ファイバケーブル及び光ファイバ複合ケーブル ······································ 4 

5. 光コネクタ ····················································································································· 7 

5.1 光コネクタの形名 ·········································································································· 7 

5.2 光コネクタ ·················································································································· 12 

6. 敷設 ····························································································································· 12 

6.1 光ケーブルの敷設 ········································································································· 12 

6.2 光ケーブルの接続 ········································································································· 12 

7. 検査 ····························································································································· 14 

7.1 検査項目 ····················································································································· 14 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 8550:2003 

船用光ファイバ伝送装置─伝送路適用基準 

Marine optical transmission apparatus─ 

Criteria for selection of optical fiber cable and optical connector 

1. 適用範囲 この規格は船で使用する光ファイバ伝送装置のうちの光ファイバコード,光ファイバケー

ブル,光ファイバ複合ケーブル及び光ファイバコネクタの使用並びにそれらの敷設及び検査について規定

する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 3410 船用電線 

JIS C 5961 光ファイバコネクタ試験方法 

JIS C 5962 光ファイバコネクタ通則 

JIS C 5970 F01形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 5971 F02形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 5972 F03形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 5973 F04形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 5974 F05形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 5975 F06形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 5976 F07形2心光ファイバコネクタ 

JIS C 5977 F08形2心光ファイバコネクタ 

JIS C 5978 F09形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 5979 F10形単心光ファイバコネクタ 

JIS C 6820 光ファイバ通則 

JIS C 6830 光ファイバコード 

JIS C 6831 光ファイバ心線 

JIS C 6836 全プラスチックマルチモード光ファイバコード 

JIS C 6838 テープ形光ファイバ心線 

JIS C 6839 テープ形光ファイバコード 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 6820及びJIS C 5962によるほか,次による。 

a) 光ファイバ 誘電体で作られた,光を伝送する繊維。裸光ファイバ,光ファイバ素線,光ファイバ心

線及び光ファイバコードの総称をいう(JIS C 6820参照)。 

b) 裸光ファイバ ガラスコア及びガラスクラッドだけからなる光ファイバ(JIS C 6820参照)。 

F 8550:2003  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) 光ファイバ素線 

1) 裸光ファイバに適切な1次被覆を施した光ファイバ。 

2) ガラスをコアとし,プラスチックをクラッドとする光ファイバ。 

3) コア及びクラッドを共にプラスチックとする光ファイバ。 

d) 光ファイバ心線 ガラスをコアとする光ファイバ素線の単心又は複心数に適切な2次被覆を施した光

ファイバ(JIS C 6820参照)。 

e) 光ファイバコード 光ファイバ心線上又は全プラスチックマルチモード光ファイバ素線にプラスチッ

クシースを施した抗張力ある光ファイバ(JIS C 6820参照)。 

f) 

光ファイバケーブル 1本又は数本の光ファイバコードをテンションメンバとともにまとめ,シース

及びがい装を施した構造をもつ,光のエネルギーを伝送する導体で,伝送路の主体となるもの。 

g) 光ファイバ複合ケーブル 1本又は数本の光ファイバコード及び電源線をテンションメンバとともにま

とめ,シース及びがい装を施した構造をもつ,光のエネルギーを伝送する導体で,伝送路の主体となる

もの。 

h) 光ファイバコネクタ 光ファイバコードと伝送路とを接続するために光ファイバ端部に組み付ける金

属製又はプラスチック製の接続部。光コネクタともいう(以下,光コネクタという。)。 

i) 

フェルール 外形又は,ガイドピンによって整列し,プラグ(接栓)内で,光ファイバを保持固定す

る部材(JIS C 5962参照)。 

j) 

スリーブ 光ファイバの接続のために用いる管状のフェルール整列部材(JIS C 5962参照)。 

k) 光接続コード 両端又は片端に取り付けられている光コネクタによって,他の光ファイバコードや光

デバイスと接続が可能な光ファイバコード(JIS C 5962参照)。 

l) 

変換器 電気信号と光信号とを相互に変換するための機器。電気信号を光信号に変換するE/O変換器

と光信号を電気信号に変換するO/E変換器がある。 

m) 光ファイバ接続箱 光ファイバケーブル又は光ファイバ複合ケーブルを接続する箱。その中に,光フ

ァイバ接続部,光ファイバ余長などを収納する。 

4. 光ファイバ  

4.1 

光ファイバの分類 光ファイバ素線をJIS C 6820に基づいて次のように分類する。 

a) 石英系マルチモード光ファイバ素線 

1) ステップインデックス形 

2) 疑似ステップインデックス形 

3) グレーデッドインデックス形 

備考 1),2) 及び 3) の区分は,表1による。 

b) 石英系シングルモード光ファイバ素線 

c) 多成分系マルチモード光ファイバ素線 

d) プラスチッククラッドマルチモード光ファイバ素線 

e) 全プラスチック光ファイバ素線 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 1 石英系マルチモード光ファイバ素線の形式 

形式 

範囲 

ステップインデックス形 

10≦g<∞ 

疑似ステップインデックス形 

3≦g<10 

グレーデッドインデックス形 

1≦g<3 

備考 g:光ファイバの屈折率分布パラメータ 

4.2 

光ファイバコードの形名  

4.2.1 

光ファイバコードの形名の構成 形名の構成は,JIS C 6830に準じて,次のような配列とする。 

なお,該当する項目がない場合は,順次繰り上げた配列で構成する。 

光ファイバ

コードを表

す記号 

− 

2次被覆の

材料を表す

記号 

− 

光ファイバ

の材料を表

す記号 

光ファイバ

の構造を表

す記号 

− 

光ファイバ

の寸法を表

す記号 

 例 

OFC2.8 

− 

− 

GI 

− 

50/125 

4.2.2 

記号  

a) 光ファイバコード 光ファイバコードを表す記号は,JIS C 6830によってOFC*. * とする。 

 なお,*. * は,光ファイバコードの外形寸法(単位mm)であり,小数点を含む2数字で表す。 

b) 2次被覆の材料 2次被覆を表す記号は,表2による。 

表 2 2次被覆の材料 

2次被覆の材料 

記号 

ポリアミド樹脂 

UV硬化樹脂 

その他のもの 

c) 光ファイバの材料 光ファイバのコア及びクラッドの材料を表す記号は,表3による。 

表 3 光ファイバの材料 

材料 

記号 

石英系 

多成分系 

プラスチッククラッド 

全プラスチック 

d) 光ファイバの構造 光ファイバの構造を表す記号は,JIS C 6820によって表4のとおりとする。 

表 4 光ファイバの構造 

構造 

記号 

マルチモードステップインデックス形 

SI 

マルチモード擬似ステップインデックス形 

QI 

マルチモードグレーデッドインデックス形 

GI 

シングルモード1 310 nmゼロ分散形 

SMA 

シングルモード1 550 nmカットオフシフト形 

SNA・T 

シングルモード1 550 nm分散シフト形 

SMB 

シングルモード1 550 nm分散フラット形 

SMC 

シングルモードノンゼロ分散シフト形 

SMD 

e) 光ファイバの寸法 光ファイバの寸法を表す記号は,JIS C 6820によって,コア径(シングルモード

光ファイバの場合は,モードフィールド径)/クラッド径で表し,単位はマイクロメートル(μm)とする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

 なお,小数点以下1けたの数字が0でない場合は,小数点以下1けたを含む数字で表す。 

例 50/125 

多成分系マルチモード光ファイバの場合は,さらに,最大理論NAを表す記号を表5によって加える。 

例 50/125−L 

表 5 最大理論NAを表す記号 

最大理論NA 

記号 

0.25以上 0.35未満 

0.35以上 0.55未満 

4.3 

光ファイバコード,光ファイバケーブル及び光ファイバ複合ケーブル  

4.3.1 

種類 光ファイバコード,光ファイバケーブル及び光ファイバ複合ケーブル(以下,ケーブルを総

称して光ケーブルという。)の種類は,次によることが望ましい。 

 なお,形名の括弧の記号は省略してもよい。 

a) 光ファイバコード 

形名:OFC(2.8)(-Y)-SGI(-50/125) 

b) 光ファイバケーブル 

形名:FA-YC(-OFC2.8) (-Y)-SGI (-50/125)-n 

ただし,FAは耐延焼性,YCはJIS C 3410によるビニールシースあじろがい装を示し,nは光ファイ

バコードの線心数を示す。 

c) 光ファイバ複合ケーブル 

形名:250 V-FA-DPYC(-1.5) (-OFC2.8) (-Y)-SGI (-50/125)-n 

ただし,250 Vは公称電圧,FAは耐延焼性,DPYC-1.5はJIS C 3410による2心EPゴム絶縁電線及び

公称断面積を示し,nは光ファイバコードの線心数を示す。 

4.3.2 

光ケーブル及び光ファイバコードの構造,形状及び寸法 光ファイバケーブル及び光ファイバコー

ドの構造,形状及び寸法は次による。 

a) 光ファイバコードの形状,寸法は,JIS C 6830による。 

b) 光ファイバケーブルの構造は,表6及び図1による。 

c) 光ファイバ複合ケーブルの構造は,表7,表8,図2及び図3による。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 6 船用光ファイバケーブル 

形名 

FA-YC-OFC2.8-Y-SGI-50/125-n 

線心の種類 

光ファイバコード 

線心数 

1〜4 

ファイバ径 

μm 

50/125 

外径 

mm 

2.8 

テンションメンバ
外径 

鋼線 

mm 

1.8 

鋼より線 

mm 

2.0 

シース厚さ 

mm 

1.2 

シース外径 

mm 

11.6 

あじろがい装線径 

mm 

0.32 

仕上がり外径 

mm 

13.2 

シース及び仕上がり外径許容差 mm 

±0.5 

概算質量 

kg/km 

240 

図 1 船用光ファイバケーブル 

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表 7 船用2心光ファイバ複合ケーブル 

形名 

250V-FA-DPYC-1.5-OFC2.8-Y-SGI-50/125-2 

線心の種類 

EPゴム絶縁線心

(1) 

光ファイバコード 

線心数 

公称断面積 

mm2 

1.5 

− 

ファイバ径 

μm 

− 

50/125 

構成 

本/mm 

7/0.6 

− 

外径 

mm 

1.8 

2.8 

絶縁体厚さ 

mm 

0.8 

− 

テンションメンバ
外径 

鋼線 

mm 

1.8 

鋼より線 

mm 

2.0 

シース厚さ 

mm 

1.2 

シース外径 

mm 

13.9 

あじろがい装線径 

mm 

0.32 

仕上がり外径 

mm 

15.5 

シース及び仕上がり外径許容差 mm 

±0.6 

概算質量 

kg/km 

360 

注(1) JIS C 3410に準じる。 

図 2 船用2心光ファイバ複合ケーブル 

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表 8 船用4心光ファイバ複合ケーブル 

形名 

250V-FA-DPYC-1.5-OFC2.8-Y-SGI-50/125-4 

線心の種類 

EPゴム絶縁線心 

(1) 

光ファイバコード 

線心数 

公称断面積 

mm2 

1.5 

− 

ファイバ径 

μm 

− 

50/125 

構成 

本/mm 

7/0.6 

− 

外径 

mm 

1.8 

2.8 

絶縁体厚さ 

mm 

0.8 

− 

テンションメンバ
外径 

鋼線 

mm 

1.8 

鋼より線 

mm 

2.0 

シース厚さ 

mm 

1.2 

シース外径 

mm 

13.9 

あじろがい装線径 

mm 

0.32 

仕上がり外径 

mm 

15.5 

シース及び仕上がり外径許容差 mm 

±0.6 

概算質量 

kg/km 

360 

注(1) JIS C 3410に準じる。 

図 3 船用4心光ファイバ複合ケーブル 

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4.3.3 

光ファイバコード,船用光ファイバケーブル及び船用光ファイバ複合ケーブルの特性 光ファイバ

コード,船用光ファイバケーブル及び船用光ファイバ複合ケーブルの特性は,表9による。 

表 9 光ファイバコード,船用光ファイバケーブル及び 

船用光ファイバ複合ケーブルの特性 

特性 

光ファイバコード 

光ファイバケーブ
ル 

光ファイバ複合ケ
ーブル 

周囲温度 

℃ 

−20〜60 

相対湿度  

% 

0〜95 

耐振動性 

− 

ケーブル長1 m,振幅±5 mm 
振動10 Hz 100万回で損失増加0.05 dB以
下 

許容張力 

80 

テンションメンバ
鋼より線の場合 

テンションメンバ
鋼線の場合 

784 

980 

許容圧縮強度 

N/mm 

− 

980/50 

最小曲げ半径 

mm 

40 

ケーブル外径の10倍以上 

耐炎性 

JIS C 3410による。 JIS C 3410による。 

耐延焼性 

JIS C 3410による。 JIS C 3410による。 

伝送帯域 

MHz・km 

200以上(波長0.85 μm) 

伝送損失  

dB/km 

3.5以下(波長0.85 μm) 

備考 EPゴム絶縁心線の特性は,JIS C 3410に準じる。 

5. 光コネクタ  

5.1 

光コネクタの形名  

5.1.1 

形名の構成 形名の構成は,JIS C 5962によって,次のような配列による。 

なお,該当する項目がない場合は,順次繰り上げた配列で構成する。 

光コネ

クタを

表す記

号 

 形式を

表す記

号 

 光コネ

クタ形

状を表

す記号 

 フェル

ール,

スリー

ブなど

の収容

可能な

数を表

す記号 

 フェル

ール整

列部形

状を表

す記号 

 フェル

ール穴

径を表

す記号 

 等級を

表す記

号 

 適用光

ファイ

バコー

ドを表

す記号 

 耐環境

性を表 

す記号 

その他

の特殊

構造を

表す記

号 

例 

CN 

F01 

SP 

125 

5.1.2 

記号  

a) 光コネクタを表す記号 光コネクタを表す記号は,CNとする。 

b) 形式を表す記号 光コネクタの形式を表す記号は,Fと2数字で表す。 

 なお,2数字は,光コネクタの形式[光学的結合方式(バットジョイント方式,レンズ方式)・ 機

械的結合方式(プラグ−アダプタ−プラグ方式,プラグ−ジャック方式など),光ファイバ整列方式(フ

ェルール構造など)及び締結構造方式並びにかん合に必要な構造寸法]などによって区別し,JIS C 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5970,JIS C 5971,JIS C 5972,JIS C 5973,JIS C 5974,JIS C 5975,JIS C 5976,JIS C 5977,JIS C 

5978及びJIS C 5979の規定による。 

c) 光コネクタ形状を表す記号 光コネクタ形状を表す記号は,JIS C 5962によって表10のとおりとする。 

表 10 光コネクタ形状を表す記号 

記号 

光コネクタ形状(図4参照) 

SP 

結合部軸と光ファイバコード挿入口軸が直線上にあるプラグ及びジ
ャック 

PA 

二つの結合部軸及びパネル,シャーシとの取付面が直交するアダプタ 

CR 

光ファイバコードが接続できるレセプタクル(接栓座) 

LP 

結合部軸と光ファイバコード挿入口が直交するL形プラグ及びジャ
ック 

LA 

二つの結合部軸が直交するL形アダプタ 

SA 

二つの結合部軸が直線上にあり,かつ,パネル,シャーシとの取付け
部をもたないアダプタ 

BA 

二つの結合部軸及びパネル,シャーシとの取付面が平行するアダプタ 

DR 

光伝送部品が接続できるレセプタクル 

図 4 光コネクタ機能図 

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10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) フェルール,スリーブなどの収容可能な数を表す記号 フェルール,スリーブなどの収容可能な数を

表す記号は,フェルール,スリーブなどのハウジングに収容可能な数を1けた又は2けたの数字で表す。 

 なお,単心光コネクタの場合及び個別規格においてこの数字が1種類だけである場合には,省略でき

る。 

e) フェルール整列部形状を表す記号 フェルール整列部形状を表す記号は,JIS C 5962によって表11の

とおりとする。 

表 11 フェルール整列部形状を表す記号 

記号 

フェルール整列部形状 

外形によって整列するフェルールを有しスリーブをもたないもの,又はガイ
ドピンをもつもの。 

スリーブをもつもの,又はガイドピン穴があるもの。 

その他のもの 

f) 

フェルール穴径を表す記号 フェルール穴径を表す記号は,JIS C 5970,JIS C 5971,JIS C 5972,JIS 

C 5973,JIS C 5974,JIS C 5975,JIS C 5976,JIS C 5977,JIS C 5978及びJIS C 5979の規格で規定

された寸法(μm単位)を整数の3けた又は4けたの数字で表す。 

例 125:125 μm   1 080:1 080 μm 

g) 等級を表す記号 等級を表す記号は,JIS C 5962の光コネクタの挿入損失の範囲によって区別し,そ

の記号は表12による。 

表 12 等級を表す記号 

記号 

挿入損失 dB 

適用光ファイバ(形名) 

石英系シングルモ
ード光ファイバ 

(SSMA-9.5/125) 

石英系マルチモー
ド(GI)光ファイバ 

(SGI-50/125) 

多成分系マルチ 
モード光ファイバ 

(CSI-200/250-H) 

プラスチッククラ
ッドマルチモード
光ファイバ 

(RSI-200/230-A) 

(RSI-200/300) 

全プラスチックマ
ルチモード光ファ
イバ 

(PSI-980/1000-A) 

0.5以下 

− 

− 

− 

− 

1.0以下 

(0.4以下) 

− 

− 

− 

(1.6以下) 

0.6以下 

− 

− 

− 

− 

0.8以下 

− 

− 

− 

− 

1.0以下 

− 

− 

− 

− 

1.5以下 

− 

− 

− 

− 

2.0以下 

− 

− 

− 

− 

− 

1.5以下 

− 

− 

− 

− 

2.0以下 

− 

− 

− 

− 

2.5以下 

− 

− 

− 

− 

− 

1.5以下 

− 

− 

− 

− 

2.0以下 

− 

− 

− 

− 

2.5以下 

1.5以下 

− 

− 

− 

− 

2.0以下 

− 

− 

− 

− 

2.5以下 

− 

− 

− 

− 

3.0以下 

規定しない(1) 

注(1) 受渡当事者間の協定による。 
備考1. 挿入損失は,フレネル損失(ガラスファイバで約0.3 dB)を含んだ値で,適正な光ファイバを用い適正な組立

てを行い,JIS C 5961によって,試験を行った値である。 

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11 

F 8550:2003  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2. −は該当品が考えられなかったため規定しなかった。 
3. 括弧内の値は,参考値として,概略を示す。 
4. 適用光ファイバーの名称は,JIS C 6820による。 

h) 適用光ファイバコードを表す記号 適用光ファイバコードを表す記号は,JIS C 5962によって表13

のとおりとする。 

 なお,この記号はプラグ,ジャック及び光ファイバが接続できるレセプタクルに適用する。 

表 13 適用光ファイバコードを表す記号 

記号 

適用光ファイバコード 

記号 

適用光ファイバコード 

シース外径:2.8±0.2 mm 
光ファイバ心線径:0.9±0.1 mm 
光ファイバ心線2次被覆材質:ポリアミド樹脂 
抗張力体:光ファイバ心線上に芳香族ポリアミド
系繊維をほぼ同心円状に密接して配置している
もの。 

シース外径:2.2±0.2 mm 
光ファイバ心線径:0.5±0.05 mm 
光ファイバ心線2次被覆材質:ふっ素系樹脂 
抗張力体:光ファイバ心線上に芳香族ポリアミド系
繊維をほぼ同心円状に密接して配置しているもの。 

シース外径:2.0±0.2 mm 
光ファイバ心線径:0.9±0.1 mm 
光ファイバ心線2次被覆材質:ポリアミド樹脂 
抗張力体:光ファイバ心線上に芳香族ポリアミド
系繊維をほぼ同心円状に密接して配置している
もの。 

シース外径:0.9±0.1 mm 
光ファイバ心線2次被覆材質:ポリアミド樹脂 

シース外径:2.8±0.2 mm 
光ファイバ心線径:0.6±0.1 mm 
光ファイバ心線2次被覆材質:ポリアミド樹脂 
抗張力体:光ファイバ心線上に芳香族ポリアミド
系繊維をほぼ同心円状に密接して配置している
もの。 

テープ形光ファイバコードシース短径:2.5±0.3 mm 
テープ形光ファイバコードシース長径:3.5±0.4 mm 
テープ形光ファイバ心線厚さ: 
(0.25〜0.4)±0.2 mm 
テープ形光ファイバ心線2次被覆材質:UV硬化樹脂 
抗張力体:テープ形光ファイバ心線上に芳香族ポリ
アミド系繊維を密接して配置しているもの。 

シース外径:2.0±0.2 mm 
光ファイバ心線径:0.6±0.1 mm 
光ファイバ心線2次被覆材質:ポリアミド樹脂 
抗張力体:光ファイバ心線上に芳香族ポリアミド 

10 

テープ形光ファイバ心線厚さ: 
(0.25〜0.4)±0.08 mm 
テープ形光ファイバ心線2次被覆材質:UV硬化樹
脂 

系繊維をほぼ同心円状に密接して配置している
もの。 

11 

シース外径:4.3±0.2 mm 
光ファイバ心線径:0.9±0.1 mm 
光ファイバ心線2次被覆材料質:ポリアミド樹脂 
抗張力体:光ファイバ心線上に芳香族ポリアミド系 

シース外径:2.2±0.2 mm 
光ファイバ心線径:1.0±0.1 mm 

繊維をほぼ同心円状に密接して配置しているもの。 

シース外径:2.2±0.2 mm 
光ファイバ心線径:0.9±0.1 mm 
光ファイバ心線2次被覆材料質:ポリアミド樹脂 
抗張力体:光ファイバ心線上に芳香族ポリアミド
系繊維をほぼ同心円状に密接して配置している
もの。 

99 

その他のもの。 

備考 適用光ファイバコードはJIS C 6820によるほか,JIS C 6830,JIS C 6831,JIS C 6836,JIS C 6838及びJIS C 6839

の規定による。 

i) 

耐環境性を表す記号 耐環境性を表す記号は,耐環境性に関する特殊構造をもつものに適用し,表14

による。 

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12 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 14 耐環境性を表す記号 

記号 

特殊構造 

屋外で使用できる防水構造のもの 

耐気圧形で使用できる機密構造のもの 

高温又は低温,若しくは双方に耐える構造のもの 

その他のもの 

j) 

その他特殊構造を表す記号 その他特殊構造を表す記号は,数字,英字,又は記号を用い,これらの

合計を5文字以内とし,個別規格の規定による。 

5.2 

光コネクタ  

5.2.1 

種類 光コネクタは,次によることが望ましい。 

形名: CNF01SPM125E1及び 

形名: CNF01PAM125E 

5.2.2 

光コネクタの特性 光コネクタの特性は,表15による。 

表 15 光コネクタの特性 

特性 

光コネクタの特性 

周囲温度 

−20〜+60 ℃ 

相対湿度 

0〜95 % 

振動条件 

JIS C 5970の規定による。 

挿入損失 

1.0 dB/1か所以下 

6. 敷設  

6.1 

光ケーブルの敷設 光ケーブルの敷設に際しては,次のことに注意して行う。 

a) 光ケーブルは,周囲温度,相対湿度,振動などの環境条件が,許容値を超えない場所に敷設する。 

b) ケーブルドラムを回転する場合には,必ず表示してある方向へ転がす。 

c) ケーブルドラムを露天に保管する場合は,必ずシートをかぶせ,雨水を当てない。 

d) ケーブルの曲げ半径は,ケーブル外形の10倍以上とする。ただし,張力がかかっている延線時には

20倍以上とすることが望ましい。 

e) ケーブルに極端な側圧がかからないようにする。 

f) 

ケーブル敷設は,テンションメンバを含めたケーブル全体に延線張力がかかるように端末処理を施し,

規定の張力以下で延線する。機力配線の場合は,必ず張力計を使用する。 

g) 垂直部に敷設する場合は,自重による張力の影響を考慮する。 

h) 敷設が終了したら,張力が解放した状態でバンドがけする。 

i) 

ケーブルのぎ装中その端末は,工場出荷時の端末処理状態を保つ。現場でケーブルを切断した場合は,

防水のために応急的な端末保護を行う。 

6.2 

光ケーブルの接続  

6.2.1 

一般 光ケーブルを接続する場合は,装備する場所によって次のとおり選択する。 

暴露部 ····················· 熱収縮スリーブ工法による暴露部用光ファイバ接続箱を用いた融着接続 

暴露部以外 ··············· 同上又は居住区用光ファイバ接続箱を用いた融着接続 

光伝送装置盤内 ········· 光コネクタによる接続 

接続箱内における光ファイバの接続は,光コネクタを使用せず融着接続による。 

光伝送装置盤内での光ケーブルと盤内光ファイバコードとの接続は,光コネクタによる光ファイバの接

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

続作業の技術訓練を受けたものが行う。 

6.2.2 

融着接続 融着接続の環境条件及び接続手順は,次による。 

a) 接続作業の環境条件 接続作業時の環境条件としては,振動,粉じん(塵)などがないことが望ましい。 

b) 光ファイバの被覆の除去及び切断 

1) 光ケーブルのあじろがい装及びシースを取り除き,光ファイバコードを取り出す。 

2) 光ファイバ自体にきずをつけることなく,光ファイバコードから被覆を取り除く。 

3) 光ファイバ切断工具によって,光ファイバを切断する。ファイバ端面の切断は,接続部の光損失発

生に大きく影響するため,正確に光軸と直角に鏡面状に切断する。 

c) 融着接続 

1) 光ファイバの軸合せは,通常V字溝に沿わせる方法を取る。 

2) 突合せを行う前に,予備加熱を行い,アーク放電によって光ファイバの切断面を予熱し,その後,

突合せ,加熱して融着する。 

 石英ファイバは,溶融温度が約1 800 ℃と非常に高いためアーク放電による加熱を行う。 

3) 融着接続部は,裸ファイバが露出しているためスリーブによる補強を行う。 

d) 光ファイバ余長処理(居住区用光ファイバ接続箱の場合) 接続余長の光ファイバは,余長収納シー

トによって接続箱内に緩く固定し,光ファイバが側圧を受けて静的疲労や損失増加をもたらしたりす

ることを避ける。 

 最小曲げ半径以下で光ファイバを曲げてはならない。 

 屋内用光ファイバ接続箱の例を付図1に示す。 

e) 光ファイバ余長処理及び光ケーブル外被の接続(暴露部用光ファイバ接続箱の場合) 光ケーブルの

外被接続は,熱収縮スリーブ工法を適用するが,光ファイバ心線接続部の支持固定及び再接続のため

の余長の収納方法について配慮する。 

 光ファイバの接続部は余長収納ガイドの内部に固定する。 

 接続余長は余長収納シートに収納した後,余長収納ガイドの外側に巻いて固定する。 

 暴露部用光ファイバ接続箱の例を付図2に示す。 

f) 

あじろがい装の接続 居住区用光ファイバ接続箱及び暴露部用光ファイバ接続箱のいずれを使用する

場合でも,両側のあじろがい装も接続し,連続性を保つ。 

6.2.3 

光コネクタによる接続 光コネクタによる接続に際しては,次のことに注意して行う。 

a) 光コネクタは,周囲温度,相対湿度,振動などの環境条件が,表15を超えない場所に装備する。 

b) 光コネクタに接続する光ファイバが,振動によって損傷を受けないよう固定方法を考慮する。 

c) 光コネクタに接続する光ファイバ及び光ケーブルの自重による張力が,光コネクタにかからないよう

にするほか,光コネクタ付近での光ファイバについても許容曲げ半径以上を厳守する。 

光ケーブルと伝送装置盤内光ファイバコードとを接続する場合の光コネクタ接続機能図を図5に示す。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

伝送装置 

図 5 光コネクタ接続機能図 

7. 検査  

7.1 

検査項目 敷設後次の検査を行い,支障がないことを確認する。 

a) 外観検査 光ファイバ及び光コネクタの取付状態,機械的損傷の有無などを検査する。接続部の良否

判定は,表16による。 

表 16 接続部の良否判定 

項目 

判定基準 

ファイバ接続部の外観 

目視で異常がないこと。 

ファイバ接続部の補強 

良好に補強されていること。 

ファイバの余長処理 

ファイバの余長処理が良好であること。 

外被接続 
(熱吸収スリーブ工法 
による接続箱の場合) 

外被接続に気密性が保てること。 

b) 光ファイバ伝送路の光損失検査 光源及び光パワーメータを使用して,光ファイバの伝送路の減衰量

の測定を行い,表17の値を満足しなければならない。ただし,光ファイバ,コネクタなどの種類によ

って基準値は異なる。 

表 17 減衰量の目安 

項目 

減衰量 

備考 

ファイバ損失 

3.5 dB/km以下 

SGI-50/125 

コネクタ接続損失 

1.0 dB/1か所以下 

F01 

融着接続損失 

0.3 dB/1か所以下 

SGI-50/125 

c) 性能検査 光伝送装置のシステム全体としての性能検査を行う。 

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15 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

付図 1 居住区用光ファイバ接続箱 

単位 mm 

付図 2 暴露部用光ファイバ接続箱 

番号 

部品名称 

ケーブルクランプ 

テンションメンバクランプ 

余長収納シート 

端子台 

固定柱 

遮へいシート 

カバー