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F 8067 : 2000 (IEC 60092-304 : 1980) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,運輸大臣が改正した日本工

業規格である。 

これによって,JIS F 8067 : 1986は改正され,この規格に置き換えられる。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 8067 : 2000 

(IEC 60092-304 : 1980) 

船用電気設備 第304部 

機器−半導体コンバータ 

Electrical installations in ships−Part 304 : 

Equipment−Semiconductor convertors 

序文 この規格は,1980年に第3版として発行されたIEC 60092-304, Electrical installations in ships−Part 

304 : Equipment−Semiconductor convertors及びそのAmendment No.1 (1995) を翻訳し,技術的内容及び規格

票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

まえがき IEC 60092(船用電気設備)は,航洋船の電気設備に関し,現在採用されている優れた実行手

段を極力取り入れ,また,現行規則類との調和をできるだけ図りながら,国際規格の一系列を構成してい

る。 

これらの規格は,SOLAS(海上人命安全条約)の要求に対する具体的な解釈及び補充を行っている規定で

あり,将来制定されるかもしれない規則類に対する指針でもある。また,船主,造船所及びその他関係機

関が採用する実行手段に対する手引きとなるものである。 

1. 適用範囲 

この規格は,ダイオード,逆阻止トライオードサイリスタなどの半導体整流素子を使用した船用静止コ

ンバータに適用する。この規格でいう変換には,交流から直流,直流から交流,直流から直流,及び交流

から交流がある。 

2. 一般要求 

半導体コンバータは,次の規格によるほか,船用としてこの規格の要求及びIEC 60092の船用電気設備

の他の部の要求にも適合しなければならない。 

JIS F 8061 船用電気設備 第101部 定義及び一般要求事項 

JIS F 8066 船用電気設備 第303部 機器−動力及び照明用変圧器 

JIS F 8072 船用電気設備 第401部 装備基準及び完成試験 

IEC 60119 Recommendations for polycrystalline semiconductor rectifier stacks and equipment 

IEC 60146 Semiconductor convertors (with the first amendment) 

IEC 60146A First supplement : Chapter VII : Markings on convertor equipment and assemblies 

IEC 60146-2 Part 2 : Semiconductor self-commutated convertors 

IEC 60146-3 Part 3 : Semiconductor direct d. c. convertors (d. c. chopper convertors) 

IEC 60533 : 1977 Electromagnetic compatibility of electrical and electronic installations in ships 

F 8067 : 2000 (IEC 60092-304 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3. 冷却方式 

3.1 

半導体コンバータは,乾式空冷形のものが望ましい。 

3.2 

液体中に浸す形式の半導体コンバータは,密封形とすることが望ましい。呼吸作用に対する設備が

ある場合には,適切な除湿器を備えなければならない。 

3.3 

液入半導体コンバータに対しては,液体の高温警報及びガスで作動する保護装置を備えるよう考慮

しなければならない。 

備考 装備上の注意事項については,JIS F 8072の16.(据付け及び配置)を参照。 

4. セレン整流素子 

水銀式の防菌材は,ごく少量であってもセレン整流素子を損傷するので,その付近で使用してはならな

い。 

5. 近付きやすさ 

半導体コンバータスタック又は半導体素子は,それを分解することなしに装置から取り外しできるよう

に取り付けなければならない。 

6. 運転条件 

6.1 

周囲温度などの運転条件は,JIS F 8061に規定するものを適用する。 

6.2 

保守,点検のために変換装置を乾燥する必要がある場合,装置を加熱するときは最高許容温度の限

度を超えないように特に注意しなければならない。 

7. 適用 

7.1 

強制冷却 

強制冷却を利用する場合には,有効な冷却が維持されていなければ,コンバータスタックに電力を供給

できないか,又は供給したままにならないように回路を設計しなければならない。 

7.2 

電源系統又は負荷系統の影響 

7.2.1 

負荷が回生電力を発生するような運転をするときは,その回生電力の影響をも含めて,電源系統又

は負荷系統のじょう(擾)乱による過電流又は過電圧の有害な影響から,変換装置を守るような対策を講

じなければならない。 

7.2.2 

また,コンバータ自身のじょう乱による有害な影響から,電源系統及び負荷系統を守るような対策

もしておかなければならない。 

7.2.3 

半導体コンバータは,他の使用機器の入力端子で電圧波形の許容範囲を超えるレベルの電源電圧波

形のひずみを引き起こすものであってはならない。これは特に,供給電源電圧サイクル当たり1回以上作

動する電子スイッチを採用しているコンバータに適用される。 

フィルタが取り付けられている場合,フィルタは供給電源相と大地との間の絶縁抵抗値を許容不可能な

レベルまで下げるものであってはならない。接地電流が30mAを超える場合は,絶縁変圧器を取り付けな

ければならない。 

備考 電源インピーダンスと相互に作用し合う電流高調波が,電圧高調波を発生する。機器設計の際

に,電流高調波及び電圧高調波が存在する可能性が考慮されていなければ,両高調波が,船内

の他の機器の故障及び加熱の原因になることがある。コンバータの定格が大きく,それがシス

F 8067 : 2000 (IEC 60092-304 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

テム定格の中で大きな役割を占める場合,それら高調波を発生源で抑制することは不可能かも

しれない。したがって,それら高調波が重要機器に与える影響を弱めるように,適切な手段を

講じなければならないことがある。それらの手段としては,電気的絶縁,例えば,電動発電装

置,重要機器の供給電源内に取り付けるフィルタ,ケーブルの適正な遮へい及び外被構造など

が考えられる。IEC 60533 : 1977に一般的なガイダンスが示されている。 

7.3 

図面 

それぞれの適用に対して,簡略結線図又は説明書を備えなければならない。 

8. 銘板 

IEC 60119-340-4については,少なくとも製造業者名及び装置の識別番号を明記するのに十分な大きさの

銘板を使用しなければならない。 

9. コンバータ用変圧器 

半導体コンバータの電源側か又は負荷側のいずれかに,そのコンバータと組み合わせて変圧器を使用す

るときは,これらの変圧器は,JIS F 8066の規定に適合しなければならない。 

電気部会/電気ぎ装専門分科会 構成表 

氏名 

所属 

(専門分科会長) 

大 山 敏 夫 

MHIマリンエンジニアリング株式会社 

(委員) 

今 井 治 郎 

財団法人日本海事協会 

赤 嶺 淳 一 

社団法人日本電機工業会 

小 田 英 輔 

社団法人日本電線工業会 

小 島 正 男 

社団法人日本電子機械工業会 

松 尾 廣 昭 

日本郵船株式会社 

佐 藤 芳 巳 

住友重機械工業株式会社 

吉 田   勲 

エヌケーケー総合設計株式会社 

沖 野 耕 司 

日立造船株式会社 

阿 部   均 

三井造船株式会社 

原   泰 徳 

三菱重工業株式会社 

大 石 幸 明 

大石電機工業株式会社 

塩 飽   誠 

株式会社高工社 

服 部 和 夫 

寺崎電気産業株式会社 

佐 藤 康 宏 

西芝電機株式会社 

村 山 元 久 

株式会社フジクラ 

片 貝   剛 

日本無線株式会社 

(事務局) 

福 島   彰 

財団法人日本船舶標準協会 

井 下   聡 

財団法人日本船舶標準協会