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F8009 : 1998  

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,運輸大臣が制定した日本工

業規格である。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F8009 : 1998 

船用防爆電気機器一般通則 

Shipbuilding−General requirements for electrical apparatus  

for explosive gas atmospheres 

1. 適用範囲 この規格は,船及び海洋構造物において,空気中に可燃性ガス又は可燃性液体の蒸気(以

下,これらを爆発性ガスという。)が引火・爆発するおそれのある濃度で存在する可能性がある場所で,単

独に又は他の機器若しくは装置の一部として使用する船用防爆電気機器(以下,機器という。)について規

定する。 

なお,この規格に定めていない事項については,それぞれの機器の対応規格(表1参照)及び個別規格

による。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 

JIS F 0807 船用自動化機器環境検査通則 

JIS F 8006 船用電気器具の振動検査通則 

JIS F 8007 船用電気器具の外被の保護形式及び検査通則 

JIS F 8062 (IEC 60092-201) 船用電気設備第201部システム設計−一般 

IEC 60079-0 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 0 : General requirements. Amendment No.1 (1987) , Amendment No.2 (1991) 

IEC 60079-1 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 1 : Construction and verification test of flameproof enclosures of electrical apparatus. 

IEC 60079-2 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 2 : Electrical apparatus-type of protection “p” (IEC Report) 

IEC 60079-5 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 5 : Sand-filled apparatus. (IEC Recommendation) 

IEC 60079-6 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 6 : Oil-immersion “o”. 

IEC 60079-7 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 7 : Increased safety “e”. 

IEC 60079-11 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 11 : Intrinsic safety “i”. 

IEC 60079-15 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part 15 : Electrical apparatus with type of protection “n”. (IEC Report) 

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F8009 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

IEC 60079-18 Electrical apparatus for explosive gas atmospheres. 

Part18 : Encapsulation “m”. 

備考 この規格の参考規格を次に示す。 

JIS C 0930 電気機器の防爆構造総則 

JIS C 0931 電気機器の耐圧防爆構造 

JIS C 0932 電気機器の内圧防爆構造 

JIS C 0933 電気機器の油入防爆構造 

JIS C 0934 電気機器の安全増防爆構造 

JIS C 0935 電気機器の本質安全防爆構造 

3. 一般 機器は,それぞれの防爆構造に応じて表1に示す対応規格による。 

表1 防爆構造及び対応規格 

防爆構造の種類 

IEC 

JIS(参考) 

電気機器の防爆構造総則 

IEC 60079-0 

JIS C 0930 

電気機器の耐圧防爆構造 

IEC 60079-1 

JIS C 0931 

電気機器の内圧防爆構造 

IEC 60079-2 

JIS C 0932 

砂詰防爆構造 

IEC 60079-5 

− 

電気機器の油入防爆構造 

IEC 60079-6 

JIS C 0933 

電気機器の安全増防爆構造 

IEC 60079-7 

JIS C 0934 

電気機器の本質安全防爆構造 

IEC 60079-11 

JIS C 0935 

タイプn防爆構造 

IEC 60079-15 

− 

カプセル封じ防爆構造 

IEC 60079-18 

− 

備考 電気機器の防爆構造総則は,すべての防爆構造にかかわる

一般的事項を規定している。 

4. 定義 この規格で用いる用語の定義は,表1に示す規格による。 

5. 機器の防爆にかかわる記号 機器の防爆にかかわる各種の記号及びそれらの意味は,表2のとおりで

ある。 

表2 機器の防爆にかかわる記号及びその意味 

表示項目 

記号 

記号の意味 

防爆のシンボル 

Ex 

爆発性雰囲気用の電気機器 

防爆構造の種類 

耐圧防爆構造 

内圧防爆構造 

安全増防爆構造 

ia又はib 

本質安全防爆構造 

油入防爆構造 

砂詰防爆構造 

タイプn防爆構造 

カプセル封じ防爆構造 

特殊防爆構造 

機器のグループ 

IIA 

分類Aの爆発性ガスに適用できる。 

IIB 

分類Bの爆発性ガスに適用できる。 

IIC 

分類Cの爆発性ガスに適用できる。 

温度等級 

T1 

最高表面温度の許容値が450℃以下である。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表示項目 

記号 

記号の意味 

T2 

最高表面温度の許容値が300℃以下である。 

T3 

最高表面温度の許容値が200℃以下である。 

T4 

最高表面温度の許容値が135℃以下である。 

T5 

最高表面温度の許容値が100℃以下である。 

T6 

最高表面温度の許容値が85℃以下である。 

備考 表1に示す各防爆構造の規格に適合しない防爆電気機器で,その防

爆性能が試験などによって確認されたものは,特殊防爆構造である
ことを示す記号として “s” を表示する。 

6. 種類 

6.1 

機器のグループ 機器のグループは,対象とする爆発性ガスによって区分し,表3のとおりとする。 

爆発性ガスは,最大安全すきま若しくは最小点火電流比又はこれらの両方の特性値によってA,B及び

Cに分類し,それに対応する機器は,グループIIA,IIB及びIICに分類する。 

備考 機器のグループのIIは炭鉱以外の船舶,工場その他の事業場の防爆電気機器を示す。 

表3 爆発性ガスの分類と対応する機器のグループ 

爆発性ガスの分類 

最大安全すきま 

0.9mm以上 

0.5mmを超え 
0.9mm未満 

0.5mm以下 

最小点火電流比 

0.8を超えるもの 0.45以上 

0.8以下 

0.45未満 

対応する機器の 
グループ 

IIA 

IIB 

IIC 

6.2 

温度等級 機器の温度等級は,機器の容器外部の最高表面温度によって区分し,表4のとおりとす

る。 

表4 機器の温度等級 

単位 ℃ 

温度等級 

T1 

T2 

T3 

T4 

T5 

T6 

最高表面温度 

450 

300 

200 

135 

100 

85 

7. 温度 機器の温度は,それぞれの防爆構造に応じて,表1に示す対応規格によるほか,次による。 

a) 周囲温度 機器の周囲温度は,特に指定がない限り,−25〜+50℃とし,その範囲で異常なく作動す

ること。 

なお,これと異なる周囲温度の範囲で使用するように設計した場合には,機器にその温度範囲を表

示すること。 

b) 外部導線接続部の温度 外部導線接続部の温度は,85℃を超えないこと。 

8. 材料 機器の材料は,それぞれの防爆構造に応じて,表1に示す対応規格によるほか,次による。 

容器の構成材料は,海水に耐える材料とし,アルミニウム合金を使用する場合には,6%を超えるマグネ

シウムを含有してはならない。 

また,携帯用機器の容器及び外部の部品は,衝撃,摩擦によって危険な火花を発生しない材料とするか,

又は安全な材料で覆われなければならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

9. 環境性能 機器は,船用として次の特殊要件を満足する必要がある。 

a) 外被の保護性能 機器の外被の保護等級は,JIS F 8062によって定め,その保護性能はJIS F 8007に

適合すること。 

なお,本質安全防爆構造の場合は,IP 44以上を推奨する。 

b) 耐振性 機器は,JIS F 8006によるA1-B1・0.5級・1.5H又はJIS F 0807による試験を行ったとき異常

がないこと。 

10. 表示 表示は,表1の対応規格によるとともに,表2の記号を用いて,機器の見やすい場所に容易に

消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。 

a) 機器の名称及び種類又は形式。 

b) 定格電圧及び電流又は容量など,照明器具では最大適合電球 (W) 及び定格周波数 (Hz),電池の形式

及び使用数。 

c) 防爆にかかわる記号。 

例1. Ex d II B T3 

例2. Ex d II A 125 ℃又はEx d II A 125 ℃ (T4) 

温度等級を表す代わりに,その機器の最高表面温度を数値で示すか両者を示す。 

例3. Ex d e II A T4 

耐圧防爆構造と安全増防爆構造が複合している機器。 

例4. Ex d II (CH4) 又はEx d II (Methane) 

グループIIの機器でメタンだけを対象とした機器を示す記号の例。 

(記号IIの後に特定の爆発性ガスの化学式又は名称を括弧に入れて表示する。) 

d) 外被の保護形式 

e) 認定又は試験機関の名称 

f) 

製造業者名又はその略号 

g) 製造年又は製造番号 

h) その他,使用条件,注意事項などを指定する必要がある場合には要点を表示しなければならない。 

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原案作成委員会(照明器具専門分科会)構成表 

氏名 

所属 

(専門分科会長) 

須 藤 誠 司 

石川島播磨重工業株式会社 

(委員) 

成 沢   平 

財団法人日本海事協会 

桜 井 登志郎 

船舶艤装品研究所 

高 木 康 光 

川崎重工業株式会社 

伊 藤   彰 

日立造船株式会社 

砂 田 哲 郎 

尾道造船株式会社 

松 田 雄 壮 

幸陽船渠株式会社 

塩 飽   誠 

株式会社高工社 

上 西 晴 也 

森尾電機株式会社 

軽 部   健 

ヘルメス電機株式会社 

北 澤 藤 治 

三信船舶伝具株式会社 

(事務局) 

福 島   彰 

財団法人日本船舶標準協会