F 7804 : 2000
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は，工業標準化法に基づいて，日本工業標準調査会の審議を経て，運輸大臣が改正した日本工
業規格である。
これによって，JIS F 7804: 1996は改正され，この規格に置き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 7804 : 2000
船用5K銅合金管フランジ
Shipbuilding-5K copper alloy pipe flanges for marine use
1. 適用範囲 この規格は，船の配管に使用する銅合金管を接合する呼び圧力5Kの銅合金管フランジ（以
下，フランジという。）について規定する。
備考1. この規格の規定に基づいて設計製作したフランジの品質保証は，受渡当事者間の責任で行わ
なければならない。
2. ここでいう銅合金管とは，アルミニウムブラス管とキュープロニッケル管をいう。
2. 引用規格 次に掲げる規格は，この規格に引用されることによって，この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は，その最新版を適用する。
JIS B 2240 銅合金製管フランジ通則
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS H 5120 銅及び銅合金鋳物
JIS Z 3261 銀ろう
3. 種類 フランジの種類は，接合方法によって表1のとおりとする。
表1 フランジの種類
種類
接合方法
記号
B種
ろう付
B
W種
溶接
W
4. 流体の状態と最高使用圧力との関係 フランジに対する流体の状態と最高使用圧力との関係は，表2
による。
表2 流体の状態と最高使用圧力
単位 MPa
流体の状態
最高使用圧力
205℃以下の蒸気及び脈動水
0.5
120℃以下の静流水
0.7
5. 形状及び寸法 フランジの形状及び寸法は，付図1, 付図2及び付図3による。
6. 材料 フランジの材料は，表3による。
2
F 7804 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3 フランジの材料
呼び径
フランジ材料
接合材料
一体形フランジ及び内側フランジ 外側フランジ
10から50 JIS H 5120のCAC407, CAC202
又はこれらに相当する材料
−
JIS Z 3261のBAg-1A
65から600
JIS G 3101の
SS400
イナートガスシールドアー
ク溶接用溶接棒
備考1. CAC407及びCAC202のPb含有量は，1%以下とするのが望ましい。
2. 相当する材料とは，JISに適用材料が少ないアルミニウムブラス鋳物とキュープロニ
ッケル鋳物又は鍛造材料をいう。
7. 外観 フランジの外観は使用上有害な欠点がなく，ボルト締付け面はフランジ連結面と平行でなけれ
ばならない。
8. 検査 フランジは，a）及びb）の検査を行い，5. 及び7. の規定に適合しなければならない。
a) 寸法検査
b) 外観検査
9. 製品の呼び方 フランジの呼び方は，規格の名称，種類又は規格番号，種類及び呼び径による。
例1
呼び径10mmろう付のもの
船用5K銅合金管フランジ−B10,又はJIS F 7804−B10
例2
呼び径80mmろう付のもの
船用5K銅合金管フランジ−B80,又はJIS F 7804−B80
例3
呼び径80mm溶接付のもの
船用5K銅合金管フランジ−W80,又はJIS F 7804−W80
10. 表示 フランジ外側面に，次の事項を表示する。
a) 呼び圧力及び呼び径
例 5K−10
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年月又はその略号
3
F 7804 : 2000
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単位mm
付図1 一体形銀ろう付管フランジ（呼び径10〜50mmのもの）
単位mm
呼
び
径
適用す
る銅合
金管の
外径
さし込み穴の径
フランジ
ボルト
のねじ
の呼び
ろう付部の寸法（参考）
参考
ハ ブ
の 径
ボルト穴
ストッパ ろう溝
計算質量 (kg)
中心円
の 径
アルミ
ニウム
ブラス
キュー
プロニ
ッケル
寸 法
d1
許容差 D
t
T
a
b
R
C
数 h
d1
m
d2
W W1
10
16.0
16.1
+0.05
0
75
9
15
26
30
3
55
4 12
M10 14.0 3 18.5 3.5
4
0.31
0.32
15
20.0
20.1
80
9
15
30
34
3
60
4 12
M10 17.0 3 22.5 3.5
4
0.35
0.37
20
25.0
25.1
85
10
16
37
41
3
65
4 12
M10 22.0 3 27.5 3.5
4
0.44
0.46
25
30.0
30.1
95
10
16
42
46
3
75
4 12
M10 27.0 3 32.5 3.5
4
0.55
0.57
32
38.0
38.1
115
12
18
50
54
3
90
4 15
M12 35.0 3 40.5 4.5
5
0.93
0.97
40
44.5
44.6
120
12
18
57
61
3
95
4 15
M12 41.5 3 47.0 4.5
5
0.99
1.03
50
57.0
57.1
130
14
20
69
73
3
105
4 15
M12 54.0 3 59.5 5.5
6
1.27
1.33
備考1. 寸法許容差は，d1を除きJIS B 2240の付表4の規定による。
2. 計算質量は，1cm3をアルミニウムブラスは8.5g,キュープロニッケルは8.9gとして計算した。
参考1. フランジの締付けに用いるボルト・ナットの材料は，JIS G 3101のSS400とすることが望ましい。
2. 適用する銅合金管の外径は，JMS 0515による。
4
F 7804 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 組合せ形銀ろう付管フランジ（呼び径65〜600mmのもの）
単位mm
呼
び
径
適用
する
銅合
金管
の外
径
外側フランジ
ボルト
のねじ
の呼び
差し込み穴の径
内側フランジ
ろう付部の寸法
（参考）
参考
計算質量 (kg)
ボルト穴
寸法許
容 差
ストッパ ろう溝
外側
フラ
ンジ
内側フランジ
中心円
の 径
数
アルミ
ニウム
ブラス
キュー
プロニ
ッケル
D D1 D3 t
t1
C
h
d0
D2 D4 T T1 d1 m
d2
W W1
65
76 155 111 89 14
9.5 130
4 15 M12
76.1 +0.2
0
109 87 20 6 72 4 78.5 5.5 5 1.18 0.43
0.45
80
80 180 122 103 16 11.5 145
4 19 M16
89.1
120 101 20 6 84 4 91.5 5.5 5 1.88 0.49
0.52
100 108 200 142 123 18 11.5
165
8 19 M16 108.1
140 121 22 8 103 4 111
5.5 6 2.23 0.73
0.76
125 133 235 177 148 18 11.5
200
8 19 M16 133.1
175 146 22 8 128 4 136
5.5 6 2.98 1.06
1.11
150 159 265 207 175 20 13.5
230
8 19 M16 159.1
205 173 24 8 154 4 162
5.5 7 4.01 1.43
1.50
200 219 320 253 236 20 11.5
280
8 23 M20 219.1
251 234 26 10 213 4 222
5.5 7 4.77 1.79
1.88
250 267 385 318 284 24 15.5
345 12 23 M20 267.1 +0.3
0
316 282 28 10 261 4 270
5.5 9 7.93 2.97
3.11
300 324 430 363 344 26 17.5
390 12 23 M20 324.1
361 342 32 10 317 4 327
8.5 9.5 8.89 3.56
3.73
350 368 480 406 388 28 17.5
435 12 25 M22 368.1
404 386 34 12 361 5 371
8.5 9.5 11.49 4.38
4.58
400 419 510 462 441 30 19.5
495 16 25 M22 419.1
460 439 36 12 411 5 422
8.5 11
14.78 5.84
6.12
450 457 605 522 479 32 19.5
555 16 25 M22 457.1
520 477 38 14 449 5 460
8.5 12 21.49 8.97
9.39
500 508 655 572 533 34 21.5
605 20 25 M22 508.1
570 531 40 14 499 5 511
8.5 13 24.25 10.67 11.18
550 558 720 630 583 38 24.5
665 20 27 M24 558.1
628 581 42 15 549 5 561
8.5 14 33.41 13.34 13.97
600 610 770 680 637 38 24.5
715 20 27 M24 610.1
678 635 42 15 600 5 613
8.5 14 35.44 14.75 15.45
備考1.
寸法許容差は，d0を除きJIS B 2240の付表4の規定による。
2.
計算質量は，1cm3をアルミニウムブラスは8.5g,キュープロニッケルは8.9g, SS400は7.8gとして計算した。
参考1.
フランジの締付けに用いるボルト・ナットの材料は，JIS G 3101のSS400とすることが望ましい。
2.
適用する銅合金管の外径は，JMS 0515による。
5
F 7804 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図3 組合せ形溶接式管フランジ（呼び径65〜600mmのもの）
単位mm
呼
び
径
適用
する
銅合
金管
の外
径
外側フランジ
ボルト
のねじ
の呼び
差し込み
穴の径
内側フランジ
参考
計算質量（kg）
ボルト穴
内側フランジ
D D1 D3
t
t1 中心円
の 径
C
数 h
d0
寸 法
許容差
D2 D4 T T1 外側
フラ
ンジ
アルミ
ニウム
ブラス
キュー
プロニ
ッケル
65
76 155 111 89 14 9.5
130
4 15 M12
77
+0.5
0
109 87 20
6
1.18
0.39
0.4
80
89 180 122 103 16 11.5
145
4 19 M16
90
120 101 20
6
1.88
0.45
0.4
100 108 200 142 123 18 11.5
165
8 19 M16 109 +1.0
0
140 121 22
8
2.23
0.67
0.7
125 133 235 177 148 18 11.5
200
8 19 M16 134
175 146 22
8
2.98
0.99
1.0
150 159 265 207 175 20 13.5
230
8 19 M16 160
205 173 24
8
4.01
1.34
1.4
200 219 320 253 236 20 11.5
280
8 23 M20 220
251 234 26 10
4.77
1.65
1.7
250 267 385 318 284 24 15.5
345
12 23 M20 268
316 282 28 10
7.93
2.80
2.9
300 324 430 363 344 26 17.5
390
12 23 M20 325
361 342 32 10
8.89
3.31
3.4
350 368 480 406 388 28 17.5
435
12 25 M22 369
404 386 34 12 11.49
4.05
4.2
400 419 540 462 441 30 19.5
495
16 25 M22 420
460 439 36 12 14.78
5.43
5.6
450 457 605 522 479 32 19.5
555
16 25 M22 458 +1.5
0
520 477 38 14 21.49
8.51
8.9
500 508 655 572 533 34 21.5
605
20 25 M22 509
570 531 40 14 24.25 10.12
10.6
550 558 720 630 583 38 24.5
665
20 27 M24 559
628 581 42 15 33.41 12.72
13.3
600 610 770 680 637 38 24.5
715
20 27 M24 611
678 635 42 15 35.44 14.04
14.7
備考1. 寸法許容差は，d0を除きJIS B 2240の付表4の規定による。
2. 計算質量は，1cm3をアルミニウムブラスは8.5g,キュープロニッケルは8.9g, SS400は7.8gとして計算し
た。
参考1. フランジの締付けに用いるボルト・ナットの材料は，JIS G 3101のSS400とすることが望ましい。
2. 適用する銅合金管の外径は，JMS 0515による。
関連規格 JIS H 3300 銅及び銅合金継目無管
JMS 0515 船用アルミニウムブラス管の標準寸法
6
F 7804 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き，本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原案担当専門分科会構成表
氏名
所属
（専門分科会長）
猪 野 義 隆
日立造船株式会社資材部
（委員）
島 田 毅
財団法人日本海事協会機関部
伊 飼 通 明
運輸省船舶技術研究所大阪支所
西 岡 弘
石川島播磨重工業株式会社船舶海洋事業本部
花 崎 襄
川崎重工業株式会社船舶事業本部
佐 藤 博 美
日立造船株式会社船舶・防衛事業本部
亀 井 修
三井造船株式会社玉野事業所
寺 田 敬 三
三菱重工業株式会社下関造船所
柴 田 菊 夫
NKK総合エンジニアリング事業部
表 田 稔
尾道造船株式会社
荒 木 進
南日本造船株式会社下ノ江工場
篠 原 健
株式会社赤萩フランジ製作所
大 塚 元治郎
岸上バルブ株式会社
西 田 郁
大阪バルブ株式会社
笠 原 宏 二
大宮精機株式会社
岸 上 勝 信
岸上バルブ株式会社
小 高 将 啓
神陽金属工業株式会社
秋 吉 善 成
株式会社鷹取製作所
太 田 全
巴バルブ株式会社
町 野 孝 義
株式会社中北製作所
岡 一 嘉
日の本辧工業株式会社
三 輪 英 雄
三元バルブ製造株式会社
杉 本 恵 則
水野ストレーナー工業株式会社
（事務局）
小 郷 一 郎
財団法人日本船舶標準協会