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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 7480-1996 

船用ゴム弁座式バタフライ弁 

Shipbuilding−Rubber seat butterfly valves 

1. 適用範囲 この規格は,船用配管(水,油などの)に使用する船用ゴム弁座式バタフライ弁(以下,

バタフライ弁という。)について規定する。 

備考 この規格の引用規格を次に示す。 

JIS B 2002 バルブの面間寸法 

JIS B 2004 バルブの表示通則 

JIS B 2210 鉄鋼製管フランジの基準寸法 

JIS F 7400 船用弁及びコックの検査通則 

JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材 

JIS G 4303 ステンレス鋼棒 

JIS G 5101 炭素鋼鋳鋼品 

JIS G 5121 ステンレス鋼鋳鋼品 

JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品 

JIS G 5502 球状黒鉛鋳鉄品 

2. 種類 

2.1 

種類及び形状 バタフライ弁の種類は,一般配管弁及び船体付弁の2種類とし,表1による。 

弁箱形状は,ウエハ形とフランジ形とし,弁体形状は,弁体中心形及び弁体偏心形の2形状とする。 

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F 7480-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 

種類 

呼び圧力 

弁箱形状 

弁体形状 

呼び径の範囲 

mm 



5K 

ウエハ形 

弁体中心形 

50〜1 200 

10K 

弁体偏心形 

80〜1 200 

16K 



5K 

フランジ形 

弁体中心形 

50〜1 200 

10K 

弁体偏心形 

80〜1 200 

16K 

備考1. ウエハ形とは,管フランジ間に通しボルトを用い,弁箱を

その間に挟み込んで使用するバタフライ弁で,弁箱にフラ
ンジがない形状をいい,またフランジ形とは弁箱端部にフ
ランジがある形状をいう。 

これらの例を付図1に示す。 

2. 弁体中心形とは,弁体外周が弁棒の中心と同一面上にある

形状を,弁体偏心形とは,弁体外周が弁棒で中断されない
よう,弁棒位置をシール面からずらした形状をいう。 

これらの例を付図2に示す。 

2.2 

呼び圧力 バタフライ弁の呼び圧力は,次による。 

5K,10K及び16Kとする。 

2.3 

呼び径 バタフライ弁の呼び径は,次による。 

50,65,80,100,125,150,200,250,300,350,400,450,500,550,600,650,700,750,800, (850) ,

900,1 000, (1 100) 及び1 200mmとする。 

備考 括弧を付けた大きさの呼び径のものは,なるべく使わないのがよい。 

3. 使用範囲 

3.1 

圧力及び流体の種類 バタフライ弁の最高使用圧力及び流体の種類は,表2による。 

表2 

種類 呼び圧力 最高使用圧力 

MPa 

流体の種類 

水,空気,ガス 

油 



5K 

0.5 

海水,ビルジ,バラスト,清水,空
気,イナートガス,液化ガス 

潤滑油,燃料油,作動油 

10K 

1.0 

海水,ビルジ,バラスト,清水,空気 潤滑油,燃料油,貨物油,作動油 

16K 

1.6 

海水,バラスト,清水 

貨物油 



5K 

0.5 

海水,清水,ビルジ,バラスト 

− 

10K 

1.0 

16K 

1.6 

3.2 

温度 バタフライ弁の弁座ゴムの種類と使用温度範囲との関係は,表3による。 

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表3 

弁座ゴムの種類 

使用温度範囲 

℃ 

流体の種類 

記号 

名称 

NBR 

アクリル 
ニトリル 
ブタジエンゴム 

0〜70 

海水,清水,ビルジ,バラスト,
液化ガス,潤滑油,燃料油,貨
物油,作動油 

CR 

クロロブレンゴム 

0〜70 

空気 

EPDM 

エチレンプロピレンゴ
ム 

0〜120 

海水,清水,イナートガス 

FKM 

ふっ素ゴム 

0〜90 

貨物油 

備考1. 表3以外のものについては,受渡当事者間の協議による。 

2. EPDMは,潤滑油などの油類の使用は不可とする。 

参考 FKMは,社団法人 日本ゴム協会規格,SRIS 3606(原料ゴムの略号)による。 

参考 流速の参考値を参考表1に示す。 

参考表1 

単位m/s 

流体 

弁体形状 

流速 

海水,貨物油など 

弁体中心形 

 3 

弁体偏心形 

 6 

空気,イナートガスなど 弁体中心形 

30 

弁体偏心形 

40 

備考 流体条件に適合した弁体形状を選定す

る。 

4. 構造 

4.1 

弁箱 弁箱の構造は,次のとおりとする。 

(1) 弁箱は,一般配管弁ではウエハ形,船体付弁ではフランジ形とし,配管との接続部はJIS B 2210の5K

フランジ,10Kフランジ及び16Kフランジに適合するものとする。 

(2) 弁箱は,直径方向に対向する一対の軸受を設けて弁棒を支え,その一端はバルブの駆動装置を取り付

けることができる十分な強度をもつ構造とする。 

4.2 

弁体 弁体の構造は,次のとおりとする。 

(1) 弁体は,弁棒に対し中心形又は偏心形とし,全開時において流体の流れ方向と平行になるようにする。

その適用区分は表1による。 

(2) 弁体は,バルブの最高使用圧力に対し十分な強度がある構造とする。 

4.3 

弁棒 弁棒は,弁体に加わる圧力,温度及び流体抵抗に耐え,バルブ駆動装置との結合が確実なも

のとする。 

4.4 

弁座ゴム 弁座ゴムの構造は,次のとおりとする。 

(1) 弁座ゴムは,弁箱又は弁体に設け,船内で容易に交換できる構造とする。 

(2) 弁座ゴムは,弁体の開閉動作及び流体の流れなどによって,離脱,はく離,過度のひずみなどがなく,

正常な閉止能力を保持するものとする。 

4.5 

弁体及び弁棒の結合 弁体及び弁棒の結合は,キー,テーパピン,テーパボルトなどによって強力

に固定され緩むことがなく,バルブの開閉操作力が確実に伝達されるものとする。 

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4.6 

弁箱の弁棒貫通部 弁箱の弁棒貫通部は,弁体及び弁棒に加わる圧力に十分耐えるものとし,確実

な気密構造とする。 

4.7 

駆動装置 駆動装置の構造は,次のとおりとする。 

(1) 駆動装置は手動式とし,その種類はレバー式,ギヤー式及びハンドル中心形とすることが望ましい。

これらの適用区分は表4による。 

表4 

単位mm 

種類 

呼び圧力 

駆動装置の種類及び適用する呼び径の範囲 

レバー式 

ギヤー式 

ハンドル中心形 

5K 

50〜200 

50〜1 200 

50〜600 

10K 

16K 

− 

80〜1 200 

− 




5K 

50〜200 

50〜1 200 

50〜600 

10K 
16K 

− 

80〜1 200 

− 

備考 レバー式,ギヤー式及びハンドル中心形の概略外形の例を付図3に

示す。 

(2) 駆動装置は,的確に作動してバタフライ弁の開閉が,一人の力で操作できるものとする。 

(3) 開閉は,ハンドル車又はレバーによって行い,計画された“開”又は“閉”の位置で弁体が行き過ぎ

ることがないようストッパを設ける。ハンドル車による場合は,ハンドル車を時計方向に回したとき

弁体が閉じる方向に,レバーによる場合は,弁体とレバーとの動きは同一になるようにすることが望

ましい。 

(4) 中間開度で使用するバタフライ弁には,弁開度各位置で振動,衝撃,流れなどによって緩むことがな

いロック装置を設けるのがよい。ただし,駆動装置そのものがロック機能をもつ場合は,この限りで

はない。 

(5) 駆動装置には,バタフライ弁の開度が分かる装置を設ける。 

(6) 駆動装置は,バタフライ弁の開閉に必要な操作力に対し,十分な強度をもつものとする。 

5. 材料 バタフライ弁の材料は,次による。 

(1) 弁箱の材料は,耐食性及び耐久性を考慮し,表5のとおりとする。 

表5 

種類 

弁箱材料 

一般配管弁 JIS G 5501のFC200と品質が同等以上 
船体付弁 

JIS G 5101のSC450と品質が同等以上 

参考 弁体の材料を,流体の種類及び用途に応じ,参考表2に示す。 

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参考表2 

主な用途 

流体の種類 

参考 

弁体材料 

一般配管弁 作動油,潤滑油,清水,貨物油,

燃料油,空気 

JIS G 5502のFCD450 

海水,ビルジ,バラスト,イナ
ートガス,液化ガス 

JIS G 5121のSCS13 
JIS G 5101のSC450と品質が同等以上 
又はJIS G 4051のS25C 

船体付弁 

海水,清水,ビルジ,バラスト 

(2) 弁座材料の組合せは,表6による。 

なお,金属製弁座の弁座面は,流体によって腐食されにくい材料又はステンレス鋼盛り金,クロム

めっきなどを施したものとする。 

表6 

組合せの種類 弁箱側弁座 

弁体側弁座 

金属 

ゴム 

II 

ゴム 

金属 

(3) 弁座ゴムの材料は,表3に記載された合成ゴムであって,使用流体,圧力及び温度に対し十分な耐久

力をもち,膨潤性,硬度,物理的性質などに著しい変化がないようなものとする。 

(4) 弁棒の材料は,JIS G 4303のSUS304,SUS403又はSUS431と品質が同等以上とする。 

(5) 弁体と弁棒を結合するために使用するキー,テーパピン,テーパボルトなどの材料は,弁体と品質が

同等以上のものとする。 

(6) その他の部品の材料は,使用条件に適したものとする。 

6. 寸法 バタフライ弁の寸法は,次による。 

(1) バタフライ弁の面間寸法は,表7のとおりとする。 

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表7 

単位mm 

種類 

一般配管弁(ウエハ形) 

船体付弁(フランジ形) 

弁体中心形 

弁体偏心形 

共通 

弁体中心形 

弁体偏心形 

共通 

系列 
番号 

43 

44 

45 

(125) 

46 

47 

48 

(122) 

(123) 

(124) 

(125) 

42 

呼び径  A系列 B系列 A系列 B系列 

A系列 B系列 A系列 B系列 

 50 

40 

45 

− 

− 

43 

− 

43 

40 

45 

− 

− 

108 

150 

 65 

40 

45 

− 

− 

46 

− 

46 

40 

45 

− 

− 

112 

170 

 80 

60 

50 

(62) 

− 

46 

49 

64 

60 

50 

(62) 

− 

114 

180 

 100 

60 

50 

65 

75 

52 

56 

64 

60 

50 

65 

75 

127 

190 

 125 

60 

55 

70 

80 

56 

64 

70 

100 

70 

80 

140 

200 

 150 

70 

60 

 90 

56 

70 

76 

100 

 90 

140 

210 

 200 

80 

65 

100 

60 

71 

89 

100 

100 

152 

230 

 250 

90 

80 

110 

68 

76 

114 

110 

110 

165 

250 

 300 

90 

90 

110 

78 

83 

114 

110 

110 

178 

270 

 350 

100 

100 

120 

78 

92 

127 

120 

120 

190 

290 

 400 

110 

110 

130 

102 

102 

140 

130 

130 

216 

310 

 450 

130 

120 

150 

114 

114 

152 

150 

150 

222 

330 

 500 

140 

160 

127 

127 

152 

160 

160 

229 

350 

 550 

150 

170 

154 

− 

170 

170 

170 

− 

− 

 600 

160 

200 

154 

154 

178 

170 

200 

267 

390 

 650 

170 

210 

165 

− 

210 

170 

210 

− 

− 

 700 

180 

220 

165 

− 

229 

180 

220 

292 

430 

 750 

190 

230 

190 

− 

230 

190 

230 

− 

− 

 800 

200 

240 

190 

− 

241 

200 

240 

318 

470 

 (850) 

(210) 

(240) (270) 

− 

(210) 

 900 

(230) 

(240) (290) 

203 

− 

241 

(230) 

− 

330 

510 

1 000 

(250) 

(240) (300) 

216 

− 

300 

(250) 

− 

410 

550 

(1 100) 

(280) 

(240) (300) 

− 

(280) 

1 200 

(300) 

(260) (360) 

254 

− 

350 

(300) 

− 

470 

630 

備考1. 系列番号は,JIS B 2002の規定によって一般機械装置用(系列番号1〜99)及び船用(系列番号100番台)バタ

フライ弁の面間寸法である。 

2. 一般配管弁(ウエハ形)については,系列番号46,47及び48は基準寸法であり,系列番号43,44及び45(A

及びB系列)については,1992年5月1日までの規定とする。 

3. 船体付弁(フランジ形)について,系列番号122,123,124及び125(A及びB系列)は基準寸法であり,系

列番号42及び1については参考とする。 

4. 括弧内寸法は,なるべく使わないのがよいが従来から多用されているため記載した。 

(2) 面間寸法許容差は,表8による。 

表8 

単位mm 

面間寸法 

寸法許容差 

250以下 

±2 

250を超え500以下 

±3 

500を超え630以下 

±4 

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(3) バタフライ弁を全開したとき,配管とのクリアランスは表9による。 

表9 

単位mm 

呼び径 

配管とのクリアランス(最小) 

150以下 

200以上 

参考 配管とのクリアランスとは,参考

図1に示す寸法をいう。 

参考図1 配管とのクリアランス 

(4) バタフライ弁の弁座部最小内径は,表10による。 

表10 

単位mm 

弁体形状 

弁座部最小内径 

弁体中心形 

呼び径×0.9 

弁体偏心形 

呼び径×0.85 

7. 性能 バタフライ弁は,次の性能を確認するために代表試験を行い,すべて満足しなければならない。 

(1) 弁箱単体の耐圧性 最高使用圧力の4倍の水圧を10分間加えた後,弁箱に異状があってはならない。 

(2) 手動弁の操作必要力 バタフライ弁を閉じ,最高使用圧力の水圧を片側から加えた後,392N以下で開

閉できなくてはならない。測定は,ばねばかりでレバー若しくはハンドル車の外端部を引っ張るか又

はトルクレンチを使用する。 

(3) 耐久性 常温の清水を用い,最高使用圧力の差圧を加え,バルブの開閉操作を3 000回繰り返した後,

8.(5)(a)の性能を保持しなければならない。 

(4) 耐熱性 各種弁座ゴムの使用温度において,バルブの開閉操作を500回繰り返した後,8.(5)(a)の性能

を保持しなければならない。 

(5) 弁体及び弁棒の耐圧性 バルブを全閉にして,シート漏れを防止する手段を行った上で,弁体及び弁

棒に最高使用圧力の1.5倍の水圧を1分間加えた後,(2)及び8.(5)(a)の性能を保持しなければならない。 

(6) 駆動装置部の強度 駆動装置部の強度は,最高使用圧力を加えたときに,開閉トルクの最大値の3倍

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を駆動部に加え,各部に異状がないこと。 

8. 検査 バタフライ弁の検査は,次に規定しているもの以外はJIS F 7400によって行う。 

(1) 材料検査 

(2) 外観検査 水圧検査実施後,弁座及び弁体の接触面の異状の有無を検査する。 

(3) 寸法検査 

(4) 組立検査 

(5) 耐圧検査 

(a) 弁座漏れ検査 最高使用圧力の1.1倍の水圧を1分間加え漏れがないこと。ただし,流れ方向に制

限があるものは所定の方向から加圧する。 

(b) 弁箱耐圧検査 最高使用圧力の1.5倍の水圧を2分間加え漏れがないこと。 

(6) 開閉検査 バタフライ弁の開閉動作が,円滑に行えるかどうかを調べるための開閉検査を行う。 

(7) 弁座ゴムの材料及び装備要領の検査 弁座ゴムの材料及び装備要領は,製造業者が定める自主管理と

するが,製造業者はそれらの資料を整備すること。 

9. 流体の抵抗値 注文者は製造業者に対し,バタフライ弁の流体抵抗値,又はこれに代わる資料の提出

を求めることができる。 

10. 製品の呼び方 バタフライ弁の呼び方は,次による。 

(1) 呼び圧力及び呼び径 

(2) 弁箱形状(ウエハ形,フランジ形) 

(3) 弁体形状(弁体中心形,弁体偏心形) 

(4) 面間寸法(系列番号) 

(5) 駆動装置の種類(レバー式,ギヤー式,ハンドル中心形) 

(6) 弁箱材料 

(7) 弁体材料 

(8) 弁座ゴム材料 

11. 表示 バタフライ弁の表示は,JIS B 2004に基づき,次によって行う。 

(1) 弁箱表示 弁箱に次の事項を鋳出,鍛造打出し又は刻印によって表示する。 

なお,バルブの大きさによって弁箱に表示できない場合は,銘板を用いて表示してもよい。 

(a) 製造業者名又はその略号 

(b) 弁箱の材料 

(c) 呼び圧力 

(d) 呼び径 

(e) 流れ方向(方向性がある場合だけに限る。) 

(2) 弁座ゴム表示 弁座ゴムは製造業者において,単体の状態でその種類が判読できるように表示する。 

(3) ハンドル又は銘板表示 次の事項を,ハンドルの上面又は銘板を用いて表示する。 

(a) 開閉方向を示す文字(又は略号)及び矢印 

(b) 開度を示す文字(又は略号) 

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12. 予備品 予備品の供給範囲及び数量については,受渡当事者間の協議による。 

13. 承認図 この規格によって製作したバタフライ弁の承認図提出の有無は,受渡当事者間の協議による。 

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10 

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付図1 

弁箱形状(一例) 

単位mm 

呼び圧力 弁体中心形 弁体偏心形 

100以下 

350以下 

10 

400以下 

16 

− 

550以下 

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11 

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付図2 

弁体形状(一例) 

付図3 

駆動装置(一例) 

関連規格 JIS B 0100 バルブ用語 

JIS B 2032 ウェハー形ゴムシートバタフライ弁 

JIS F 7131 船体付ディスタンスピース 

JIS G 3454 圧力配管用炭素鋼鋼管 

JIS G 3457 配管用アーク溶接炭素鋼鋼管 

ISO 5208 Industrial valves-Pressure testing of valves 

ISO 5752 Metal valves for use in flanged pipe systems−Face-to-face and centre-to-face dimensions 

12 

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参考 使用上の確認事項 

この参考は,本体の規定に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

1. バルブの選定 バルブの選定は,次による。 

(1) バルブの種類(一般配管弁及び船体付弁)及び装置などによって,機能を十分発揮できる適切なもの

とし,かつ法規に適合すること。 

(2) 呼び圧力は流体圧力及び温度などを考慮して決める。 

(3) 弁座ゴムは使用温度範囲を確認し,また,流体との適合性を考慮する。 

(4) 流体の種類・性質によってバタフライ弁の材料に使用制限があるが,事前に使用条件を検討し,必要

時には受渡当事者間の協議を要する。 

(5) 弁開閉頻度の特に少ないか又は多い場合は,作動不良及び保全など寿命について検討する。 

(6) 弁取付位置及び環境などによって防食対策を検討する。 

(7) 呼び径によってバルブ本体部に配管取付け用ボルト穴(タップ穴)がないものがあり,取付け箇所に

よって確認する。 

2. バルブの取付け バルブの取付けは,次による。 

(1) 取付け前にバルブ及び配管内を十分清掃し,スラグなどの異物を除去する。 

(2) バルブは構造によってガスケットの要・否があり,事前に確認しておく。 

(3) 弁の操作・保守・点検及び交換などが容易にできる位置と空間を確認し,取り付ける。 

(4) バルブが所定の姿勢で取り付けられ,弁開閉操作ができる場所と通路を確保する。 

(5) 配管フランジに取り付ける際,全面が均等に締め付けられるように,ボルト・ナットは対称位置のも

のから平均に締め付ける。 

(6) ウエハ形バルブの場合,しん(芯)ずれが余り大きくならないよう注意する。 

(7) 海水用及び清水用バルブについて材料(弁体)が異なるものがあり,事前に確認しておく。 

(8) NBR及びEPDM材料について,流体条件が異なるものがあり,事前に確認しておく。 

(9) 弁体と配管との干渉防止について,次の場合は受渡当事者間において事前に確認しておく。 

・ 厚肉管の場合 

・ ライニング,コーティングなどの被覆管の場合 

・ 海水こし器などの機器類と直接接続する場合 

3. 運搬及び保管 運搬及び保管は,次による。 

(1) 小口径のバルブでも損傷の危険性があるので,余り積み重ねない。 

(2) バルブの落下,横倒し,投げなどはしない。 

(3) 荷姿の状態でも,ごみ,ほこり,雨,露などが掛からないようにする。 

(4) −10℃以下の低温,+40℃以上の高温及び多湿の場所に保管しない。 

(5) 中,長期間保管する場合は,冷暗所で荷姿のままとする。 

(6) 天地の指定がある場合は,その方向を保つ。 

(7) ごみなどの混入防止のため,保護ふたなどを配管直前まで取らない。 

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F 7480-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(8) 配管前にバルブの開閉を行わない。 

(9) 保護ふたを取り外し,長時間太陽紫外線に当てない。 

4. 操作 操作は,次による。 

(1) 手動弁は,通常一人で弁開閉操作が可能である。 

(2) 弁開閉を無理に行わない。 

また,誤操作のないようにする。 

(3) 必要以上の操作力(ウイリキなど)で操作しない。 

(4) 特定のもの以外は,弁の開閉はできるだけ徐々に行う。 

(5) レバー式の場合,レバーの方向によって弁開閉位置が,遠方から確認できるものとする。 

(6) レバー式の場合,ノッチ数は限定しており,より微調整を要するものはギヤー式を採用する。 

(7) ギヤー式のバルブで微調整を行う場合,振動などによって弁位置が移動しないように考慮する。 

5. 点検整備・予備品 点検整備・予備品に関しては,使用者はバルブの種類に応じ,点検整備要領及び

予備品の取扱いについて確認しておく。