2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 7452-1978
船用自在継手
Marine Universal Joints
1. 適用範囲 この規格は,船の水密すべり戸,天窓,通風弁,諸管系弁,かじ取り,主機回転計などの
開閉装置又は伝動装置に用いる船用自在継手について規定する。
引用規格:
JIS B 0205 メール並目ねじ
JIS B 1180 六角ボルト
JIS B 1181 六角ナット
JIS B 1353 先割りテーパピン
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3452 配管用炭素鋼鋼管
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
JIS H 3250 銅及び銅合金棒
2. 種類 種類は,次による。
(1) 継手本体の種類は,伝動軸差込み部の形状,適用する伝動軸及び軸の固定方法によって,次の表のと
おりとする。
表
継手本体の種類 差込み部の形状 適用する伝動軸
固定方法
A 形
丸 穴
管 軸
溶 接
B 形
丸 穴
棒 軸
溶 接
B1 形
丸 穴
棒 軸
ボルト止め
C 形
角 穴
棒 軸
ピン止め
(2) 自在継手の種類は,表の継手本体の種類を組み合わせ,原則として付図1に示すAA形,BB形,BB1
形及びAC形とする。ただし,他の組合せとしてもよい。
3. 構造,形状及び寸法 構造,形状及び寸法は,付図1及び付図2によるほか,次による。
(1) 六角ボルトは,JIS B 1180(六角ボルト)また六角ナットは,JIS B 1181(六角ナット)の規定による。
(2) 先割りテーパピンは,JIS B 1353(先割りテーパピン)の規定による。
4. 材料 材料は,原則として付表による。
5. 検査 検査は,次によって行う。
2
F 7452-1978
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(1) 外観検査 外観は,使用上有害な欠点がなく,各部のはめあいは自在継手に適したものでなければな
らない。
(2) 寸法検査 各部の寸法は,3.の規定に適合しなければならない。
6. 製品の呼び方 製品の呼び方は,規格名称及び継手本体の種類の組合せ及び呼び,継手本体の材料に
よる。
ただし,規格名称の代わりに規格番号を用いてもよい。
例:1.
2.
7. 表示 継手本体の表面に,次の事項を表示する。
(1) 呼び及び継手本体の種類。ただし,角穴の場合はその寸法を付記する。
例:1. 呼び20でA形のもの 20A
B形のもの 20B
2. 呼び20のC形で角穴寸法17mmのもの 20C−17
(2) 製造業者名又はその略号
3
F 7452-1978
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1 自在継手組立図
単位mm
呼 び
適用する伝
動軸径
A 形 B及び
B1形 C 形
①②③④継手本体
参 考
管軸 棒軸 四角軸
計算質量 (kg)
管軸 棒軸
d
d1
S
D
l
h
l1
l2
B
AA形 BB形 BB1形 AC形
20
27.2
20
27.7
20.5
17
60
44 (30)
30
20
12
38
2.36
2.48
2.63
2.46
25
34
25
34.5
25.5
19
2.16
2.37
2.52
2.33
32
−
32
−
32.5
22
66
55 (35)
35
25
15
40
−
3.15
3.41
−
38
−
38
−
38.5
27
−
2.96
3.19
−
40
48.6
−
49.1
−
−
2.43
−
−
−
42
−
42
−
42.5
32
74
55 (40)
40
25
20
46
−
4.10
4.46
−
48
−
48
−
48.5
36
82
70 (45)
40
30
25
50
−
5.95
6.48
−
備考 l寸法は固定方法が溶接及びピン止めの場合には, ( ) 内寸法を使用してもよい。
4
F 7452-1978
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図2 自在継手部品図
単位 mm
呼び
①②③④本体
⑤結合ピン
⑥結合こま
⑦⑧六角ボルト
及びナット
⑨先割りテ
ーパピン
t
H
B
R
r
S1
d2
d3
l3
A
B
d2
d3
ねじの
呼び
d4
l4
l5
呼び径×長さ
d5
20
9
34
38
17
75
20
10
18
60
48
38
10
18
M10
66
18
6×70
25
32
12
36
40
18
80
22
12
20
66
50
40
12
20
M12
77
24
8×80
38
40
42
12
42
46
21
85
26
14
22
74
60
46
14
22
M14
85
26
8×90
48
14
46
50
23
85
28
16
25
82
65
50
16
25
M16
95
30
8×100
備考1. 部品番号7で結合こまに使用するものは,はめあいに注意すること。
2. 六角ナットは,緩み止めナットを使用する。
3. d4部のねじは,JIS B 0205(メートル並目ねじ)の規定による。
5
F 7452-1978
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表
部品番号
部品名称
材料
1
A形継手本体
JIS G 3101のSS 41,
JIS G 4303のSUS 304又は
JIS H 3250のC 3771 BD若しくは
C 3771 BE
2
B形継手本体
3
B1形継手本体
4
C形継手本体
5
結合ピン
JIS H 3250のC 3771 BD
若しくはC 3771 BE又は
JIS G 4303のSUS 304
6
結合こま
7
六角ボルト
8
六角ナット
9
先割りテーパピン
参 考 A形に対する伝動軸用鋼管寸法
単位mm
自在継手の呼び
配管用炭素鋼鋼管
外 径
厚 さ
内 径
20
27.2
2.8
21.6
25
34.0
3.2
27.6
40
48.6
3.5
41.6
備考 適用する管は,JIS G 3452(配管用炭素鋼鋼管)の規定
による。
船舶部会 機関ぎ装専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
今 井 清
財団法人日本海事協会
栗 山 劭
運輸省船舶局
星 野 友 慶
防衛庁技術研究本部
若曽根 和 之
工業技術院標準部
荻 野 義 治
財団法人日本船舶標準協会
百合草 正 韶
船舶整備公団
青 木 英 一
三菱重工業株式会社横浜造船所
沖 田 幸 治
日立造船株式会社第一造船基本設計部
黒 田 耕
三井造船株式会社玉野造船所
陣 駒 美 登
佐世保重工業株式会社佐世保造船所
洲 崎 薫
川崎重工業株式会社神戸造船事業部
戸 島 達 雄
日本鋼管株式会社清水造船所
望 月 峻 右
石川島播磨重工業株式会社横浜第二工場
米 田 正 春
住友重機械工業株式会社浦賀造船所
岡 嶋 節 夫
昭和海運株式会社
浜 田 績
日本郵船株式会社
(事務局)
石 井 清 次
工業技術院標準部機械規格課
江 口 信 彦
工業技術院標準部機械規格課