F 7398:2010
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類······························································································································· 2
4 最高使用圧力 ··················································································································· 2
5 構造,形状及び寸法 ·········································································································· 2
6 材料······························································································································· 2
7 検査······························································································································· 2
8 製品の呼び方 ··················································································································· 3
9 表示······························································································································· 3
9.1 弁箱表面への表示事項 ···································································································· 3
9.2 フランジの外周への表示事項 ··························································································· 3
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
技術研究協会(JSTRA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 7398:1996は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
F 7398:2010
船用燃料油タンク自動閉鎖排油弁
Ships and marine technology-Fuel oil tank self-closing drain valves
序文
この規格は,1963年に制定され,その後6回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1996年に
行われたが,その後の主要な構成部品の材料記号変更に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,船の燃料タンクで燃料油を閉鎖及び排出するための燃料タンク自動閉鎖排油弁(以下,排
油弁という。)の種類,性能,材料,検査などの要件について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形
JIS B 0205-2 一般用メートルねじ−第2部:全体系
JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
JIS B 0205-4 一般用メートルねじ−第4部:基準寸法
JIS B 2220 鋼製管フランジ
JIS B 2240 銅合金製管フランジ
JIS B 2704-1 コイルばね−第1部:圧縮及び引張コイルばね基本計算方法
JIS B 2704-2 コイルばね−第2部:圧縮コイルばねの仕様の表し方
JIS B 2704-3 コイルばね−第3部:引張コイルばねの仕様の表し方
JIS F 0503 船舶機関部コイルばね
JIS F 7102 船舶機関部管系用ガスケット及びパッキン使用基準
JIS F 7400 船用弁及びコックの検査通則
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3521 硬鋼線
JIS G 3522 ピアノ線
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS G 5101 炭素鋼鋳鋼品
JIS H 3250 銅及び銅合金の棒
JIS H 3260 銅及び銅合金の線
2
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JIS H 5120 銅及び銅合金鋳物
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種類
排油弁の種類は,呼び径及び弁箱の形状によって,表1による。
表1−排油弁の種類
形式
呼び径
弁箱の形状
U形
25,40,50
図1による。
F形
4
最高使用圧力
排油弁の最高使用圧力は,0.1 MPaとする。
5
構造,形状及び寸法
排油弁の構造,形状及び寸法は,図1によるほか,次による。
a) 弁箱肉厚aの許容差は, %とすることが望ましい。ただし,許容差の計算値が呼び径25及び40
のもので0.5 mm未満の場合は0.5 mm,呼び径50のもので1 mm未満の場合は1 mmまで許容する。
b) フランジは,呼び径25及び40のものはJIS B 2240の呼び圧力10K,呼び径50のものはJIS B 2220
の規定による。ただし,注文者の指定によってJIS B 2240の呼び圧力5K又はJIS B 2220の規定によ
ってもよい。
c) d6部及びd8部のねじは,JIS B 0205-1,JIS B 0205-2,JIS B 0205-3及びJIS B 0205-4の規定による。
d) 排油弁に用いるばねの指定事項を,参考として表3に示す。
6
材料
排油弁の材料は,次による。
a) 弁箱,弁体,弁座,ふた及び弁棒は,図2による。
b) その他の部品は,図2によることが望ましい。
c) JIS G 4051の規定によるS25Cは,表2の機械的性能をもつものとする。
表2−S25Cの機械的性質
記号
熱処理
℃
機械的性質
降伏点
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
%
硬さ
HBW
S25C
焼ならし(N)
860〜910空冷
265以上
441以上
27以上
123〜183
焼なまし(A)
約850炉冷
−
−
−
121〜156
7
検査
排油弁の検査は,a)〜e) はJIS F 7400の規定によって行い,それに適合しなければならない。
f) のばね検査は,JIS B 2704-1,JIS B 2704-2及びJIS B 2704-3,又はJIS F 0503によって行い,それに
適合しなければならない。
a) 材料検査
+15
−10
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b) 外観検査
c) 寸法検査
d) 組立検査
e) 耐圧検査 次の試験圧力で行う。
1) 弁座水漏れ検査 タンク接続側から0.11 MPa
2) 弁箱水圧検査 0.15 MPa
f)
ばね検査
8
製品の呼び方
排油弁の呼び方は,規格の名称若しくはその略号又は規格番号並びに呼び径及び種類による。
例 呼び径25でU形のもの
船用燃料油タンク25自動閉鎖排油弁U形,FSD 25 U 又はJIS F 7398-25 U
種類を示す。
呼び径を示す。
船用燃料油タンク自動閉鎖排油弁を示
す略号。
9
表示
9.1
弁箱表面への表示事項
この規格の要求事項にすべて適合する排油弁の弁箱表面には,次の事項を表示する。
a) 呼び径
例 25
b) 流れ方向の矢印
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造年又はその略号
9.2
フランジの外周への表示事項
フランジの外周には,10K又は5Kと刻印する。
参考文献 ISO 5208,Industrial valves−Pressure testing of metallic valves
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 呼び径25及び40のもの
b) 呼び径50のもの
フランジのボルト穴は,弁箱の中心線振分けとする。
単位 mm
呼
び
径
フランジ
全
閉
高
さ
(約)
リ
フ
ト
押
さ
え
金
物
弁箱
弁棒
パ
ッ
キ
ン
箱
ユニオン
計
算
質
量
(kg)
ボルト穴
ボ
ル
ト
の
ね
じ
の
呼
び
ね
じ
の
呼
び
ね
じ
の
呼
び
中
心
円
の
径
数
d d1 L L1 L2 H1 H2 D C
h
t H l D1 d2 a Rr1 d5 d6
d7
d8
d9 U形F形
25 25 30 130 65 65 40 67 125 90 4 19 M16 14 130 10 70 55 4 55 13 M12 21 M40×2 34 3.87 4.70
40 40 45 180 90 100 60 96 140 105 4 19 M16 16 165 13 80 80 5 80 16 M16 23 M58×2 48.6 7.43 8.10
50 50 58 220 110 130 75 116 155 120 4 19 M16 16 195 15 80 110 8 110 16 M16 23 M76×2 60.5 12.2 12.4
図1−船用燃料油タンク自動閉鎖排油弁の構造,形状及び寸法
表3−ばねの指定事項(参考)
呼び径
指定事項
材料の径
mm
コイルの
平均直径
mm
有効巻数 巻方向 自由長さ
mm
長さmm
たわみmm
荷重N
密着試験
荷重
N
全閉時 全開時 全閉時 全開時 全閉時 全開時
25
4
40
8
右
75
60
50
15
25
75
125
185
40
5
45
8
右
80
70
57
10
23
86
197
278
50
6
55
8
右
110
80
65
30
45
141
211
294
注記 ばねの数値は,注文者の指定によって一部変更することができる。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 呼び径25及び40のもの
b) 呼び径50のもの
部品
番号
部品名称
材料
呼び径25及び40のもの
呼び径50のもの
1A
弁箱(U形)
JIS H 5120のCAC406
JIS G 5101のSC450
1B
弁箱(F形)
2
弁体
JIS H 5120のCAC406又はJIS H 3250のC3771BD若しくはC3771BE
3
弁座
−
JIS H 5120のCAC406
4
プラグ
JIS H 5120のCAC406又はJIS H 3250のC3771BD
5
ふた
JIS H 5120のCAC406又はJIS H 3250の
C3771BD若しくはC3771BE
JIS G 5101のSC450又はJIS G 4051の
S25C
6
弁棒
JIS H 3250のC3771BD又はC3771BE
7
パッキン受輪
−
JIS H 3250のC3771BD
8
パッキン押さえ
JIS H 3250のC3771BD
9
ばね
JIS G 3521のSW-C又はJIS G 3522のSWP-A
10
ばね押さえ
JIS H 5120のCAC406又はJIS H 3250の
C3771BD
JIS G 3101のSS400
11
押さえ金物
12
六角ナット
JIS H 3250のC3604BD
13
六角ナット
14
十字穴付皿小ねじ
JIS H 3260のC2700W
15
パッキン
JIS F 7102の規定による。
16
ガスケット
17
ガスケット
18
ユニオンナット
JIS G 3101のSS400
19
ニップル
20
ガスケット
JIS F 7102の規定による。
部品名称で太字の材料は規定材料,その他の材料は推奨材料とする。
図2−船用燃料油タンク自動閉鎖排油弁の材料