F 7300:2009
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 バルブ及びコックの機能別形状並びにその使用方法 ································································ 1
3.1 玉形弁及びアングル弁 ···································································································· 1
3.2 仕切弁 ························································································································· 1
3.3 逆止め弁 ······················································································································ 2
3.4 バタフライ弁 ················································································································ 2
3.5 コック ························································································································· 2
4 バルブ及びコックの規格の系統別適用 ·················································································· 2
4.1 蒸気管系 ······················································································································ 2
4.2 清水給水管系 ················································································································ 7
4.3 海水管系及び船体付弁 ··································································································· 11
4.4 燃料油管系及び潤滑油管系 ····························································································· 12
4.5 貨物油管系 ·················································································································· 15
4.6 圧縮空気管系 ··············································································································· 16
4.7 計装管系 ····················································································································· 18
5 装備方法························································································································ 18
5.1 玉形弁及びアングル弁 ··································································································· 18
5.2 仕切弁 ························································································································ 18
5.3 逆止め弁 ····················································································································· 18
5.4 バタフライ弁 ··············································································································· 19
5.5 コック ························································································································ 19
6 その他の注意事項 ············································································································ 19
6.1 パッキン類の選定 ········································································································· 19
6.2 ふた回り止め ··············································································································· 19
6.3 遠隔操作 ····················································································································· 19
6.4 文字板 ························································································································ 19
6.5 バルブ開度指示装置 ······································································································ 19
6.6 配管接続部 ·················································································································· 19
F 7300:2009
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
技術研究協会(JSTRA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 7300:1996は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
F 7300:2009
船用弁及びコックの使用基準
Shipbuilding-Application for valves and cocks
1
適用範囲
この規格は,船の一般配管に用いるバルブ及びコックの使用基準について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS F 7102 船舶機関部管系用ガスケット及びパッキン使用基準
JIS F 7216 船用油面計自動閉鎖弁
JIS F 7335 船用ホース金物
JIS F 7343 船用青銅20K圧力計コック
JIS F 7379 船用黄銅30Kくい込形止め弁
JIS F 7381 船用青銅5Kフランジ形コック
JIS F 7387 船用青銅16Kコック
JIS F 7390 船用錠付コック
JIS F 7398 船用燃料油タンク自動閉鎖排油弁
JIS F 7399 船用油タンク非常遮断弁
JIS F 7425 船用鋳鉄弁
JIS F 7426 船用鋳鋼弁
JIS F 7427 船用青銅弁
JIS F 7428 船用鍛鋼弁
JIS F 7480 船用ゴム弁座式バタフライ弁
JIS F 7505 船用球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)弁
3
バルブ及びコックの機能別形状並びにその使用方法
3.1
玉形弁及びアングル弁
流量調節用として広く一般に使用され,高温,高圧部にも適用可能である。玉形弁は配管の直線部に,
アングル弁は配管の曲り部に設けて便利なように設計されている。
注記 流量制御用として使われることもある。
3.2
仕切弁
流量調節には不向きであり,おおむね全開又は全閉のいずれか一方で使用する。流体抵抗が少なく,フ
ランジの面間寸法も玉形弁に比べて小さい。狭い場所の配管に便利であり,特に大口径の場合に経済的で
2
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ある。ただし,内ねじ式仕切弁は,構造上高温,高圧には不向きである。
3.3
逆止め弁
流体の逆流を防ぐ必要がある箇所に設けるもので,用途によって,ねじ締め逆止め弁,リフト逆止め弁
及びスイング逆止め弁がある。
3.3.1
ねじ締め逆止め弁
逆止め作用と併せて流量調節の必要がある箇所に使用する。玉形弁とアングル弁とがある。
3.3.2
リフト逆止め弁
逆止め作用だけが必要で,流量調節の必要がない箇所に使用する。玉形弁とアングル弁とがある。
3.3.3
スイング逆止め弁
小さな差圧で開閉し,バルブ通過時の流体抵抗の少ないことが必要な箇所に使用する。ただし,構造上
高圧には不向きである。
3.4
バタフライ弁
全開,全閉及び流量調節用として使用され,流体抵抗が比較的少なく,フランジの面間寸法が他のバル
ブに比べて極めて小さく,軽量である。狭い場所の配管に便利である。特に大口径の場合に経済的である。
ただし,弁座にゴムを使用しているので,使用温度に注意する必要がある。
3.5
コック
急速に流路を開閉させる場所,又は流れ方向を切り換える箇所に使用する。切換用には,特に三方コッ
クが便利である。ただし,構造上高温高圧には使用できない。
4
バルブ及びコックの規格の系統別適用
4.1
蒸気管系
蒸気管系は,次による。
a) 玉形弁及びアングル弁の使用温度と使用圧力とに対する適用は,次による。
1) 図1 呼び径6及び10のもの
2) 図2 呼び径15〜40のもの
3) 図3 呼び径50〜200のもの
4) 図4 呼び径250〜400のもの
図3について,船級協会によっては青銅弁及び鋳鉄弁の使用に制限があるので,この場合は,船級協会
規則に従って選定しなければならない。
b) 仕切弁は,主として排気に使用し,使用温度と圧力とに対する適用は図5による。
c) リフト逆止め弁は,構造上蒸気管系には使用しない。
d) スイング逆止め弁も,構造上蒸気管系には使用しない。
e) 鋳鉄弁及び鋳鋼弁にはB系列とS系列とがあるが,仕切弁ではS系列を使用し,玉形弁及びアングル
弁では,205 ℃以下でもなるべくS系列を使用するのがよい。
f)
使用圧力が1.0 MPa程度でも,ドレンの比較的多い系統,又は大口径のものには,安全のために鋳鋼
弁を使用するのがよい。
g) コックは飽和温度以下に使用する。使用圧力に対する適用は,表1による。
h) トラップよりも高圧側のドレン管系には,図1〜図4の玉形弁及びアングル弁を適用する。また,ト
ラップよりも低圧側のドレン管系が完全に凝縮した蒸気ドレンとみなされる場合は復水系とみなす。
この場合は,清水管系に適用する表2の玉形弁及びアングル弁又は表3のボイラ水吹出管系の玉形弁
3
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
及びアングル弁を使用することができる。
i)
掃除用及びソーダ加熱用に使用するホース玉形弁及びアングル弁の使用温度と使用圧力とに対する適
用は,呼び径15のフランジ形及びねじ込形のものについて,図6による。
図1−蒸気管系及びボイラ循環水管系の呼び径6及び10の玉形弁及びアングル弁
4
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記1 括弧内は,呼び径を示す。
注記2 規格番号の後の “M” は,弁箱の材料がモリブデン鋼のもの, “CM” は,クロム
モリブデン鋼のものを示す。
注a) 350 ℃−2.6 MPaを上限とする。
b) ユニオンボンネット形でふたの材料を炭素鋼としたものは 220 ℃以下,特殊アルミ
ニウム青銅棒としたものは 350 ℃以下で使用する。ボルテッドボンネット形の
400 ℃での使用圧力は2.3 MPaを上限とする。
図2−蒸気管系及びボイラ循環水管系の呼び径15〜40の玉形弁及びアングル弁
5
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記1 括弧内は,呼び径を示す。
注記2 規格番号の後の “M” は,弁箱の材料がモリブデン鋼のもの, “CM” は,ク
ロムモリブデン鋼のものを示す。
注a) S系列は,220 ℃を上限とする。
b) 350 ℃−2.6 MPaを上限とする。
図3−蒸気管系及びボイラ循環水管系の呼び径50〜200の玉形弁及びアングル弁
6
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 括弧内は,呼び径を示す。
注a) 350 ℃−2.6 MPaを上限とする。
図4−蒸気管系及びボイラ循環水管系の呼び径250〜400の玉形弁及びアングル弁
注記 括弧内は,呼び径を示す。
図5−蒸気管系の仕切弁
7
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 括弧内は,呼び径を示す。
図6−蒸気管系のホース玉形弁及びアングル弁
表1−蒸気管系のコック
呼び径
最高使用圧力MPa
0.5
1.0
6
JIS F 7387
10
15
−
20
4.2
清水給水管系
清水給水管系は,次による。
a) 120 ℃以下の静流水について,玉形弁及びアングル弁の使用圧力に対する適用は,表2による。
なお,呼び径50及び65に対し,JIS F 7427の5K-FGB及び5K-FLBは,最高使用圧力0.7 MPaま
で適用できる。また,ボイラ水吹出管系については,表3による。ただし,ボイラ循環水管系につい
ては図1〜図4による。
b) 120 ℃以下の静流水について,仕切弁の使用圧力に対する適用は,表4による。
c) 120 ℃以下の静流水について,スイング逆止め弁の使用圧力に対する適用は,表5による。
d) 120 ℃以下の静流水について,バタフライ弁の使用圧力に対する適用は,表7による。
e) 120 ℃以下の静流水について,コックの使用圧力に対する適用は,表6による。
f)
表2〜表4に示す鋳鉄弁には,B系列とS系列とがあるが,120 ℃以下の静流水にはB系列を使用す
るのがよい。ただし,呼び圧力10K鋳鋼仕切弁を使用する場合は,S系列を使用するのがよい。
g) 脈動水については,燃料油管系及び潤滑油管系の使用圧力に対する適用に準じて,表10〜表13を適
用する。
h) 清水移送,ボイラ水落としなどに使用するホース玉形弁及びアングル弁の使用圧力に対する適用は,
表8による。
8
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−清水給水管系,一般海水管系静流水,ビルジ及びバラスト海水管系の玉形弁及びアングル弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
0.6
0.7
1.0
1.4
2.2
2.8
3.4
4.6
6.2
6
JIS F 7427
20K-FGB-SUU a), 20K-FLB-CSB a)
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
JIS F 7428
40K-FGU
40K-FLU
10
15
JIS F 7427
5K-FGB
5K-FLB
5K-FGBU
5K-FLBU
5K-FGBN
5K-FLBN
5K-FGBLN
5K-FLBLN
5K-FGBNU
5K-FLBNU
5K-FGBLNU
5K-FLBLNU
JIS F 7427
16K-FGB
16K-FLB
16K-FGBU
16K-FLBU
16K-FGBN
16K-FLBN
16K-FGBNU
16K-FLBNU
16K-FGBLNU
16K-FLBLNU
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
20K-FGUN
20K-FLUN
JIS F 7428
40K-FGU
40K-FLU
40K-FGUN
40K-FLUN
20
25
32
JIS F 7426
20K-FGS
20K-FLS
20K-FGSN
20K-FLSN
JIS F 7426
40K-FGS
40K-FLS
40
50
JIS F 7425
5K-FGF
5K-FLF
5K-FGFN
5K-FLFN
5K-FGFLN
5K-FLFLN
JIS F 7505 (50〜100)
5K-FGD
5K-FLD
5K-FGDN
5K-FLDN
JIS F 7425
10K-FGF
10K-FLF
10K-FGFN
10K-FLFN
JIS F 7505 (50〜100)
10K-FGD
10K-FLD
10K-FGDN
10K-FLDN
JIS F 7425
16K-FGF
16K-FLF
16K-FGFN
16K-FLFN
JIS F 7505
(50〜100)
16K-FGD
16K-FLD
16K-FGDN
16K-FLDN
65
80
100
JIS F 7426
30K-FGS
30K-FLS
125
150
200
JIS F 7425
5K-FGF
5K-FLF
5K-FGFN
5K-FLFN
JIS F 7425
16K-FGF
16K-FLF
250
JIS F 7425
10K-FGF
10K-FLF
300
−
350
JIS F 7425
10K-FLF
400
450 JIS F 7425
5K-FLFN
500
550
注記1 呼び径6及び10のものは,ねじ込形,ユニオン形及びくい込形である。また,呼び径15〜25のものは,ソケ
ット溶接形及びフランジ形である。
注記2 括弧内は,呼び径を示す。
注a) 下線部は,代表的形状を示す。
9
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3−ボイラ水吹出管系の玉形弁及びアングル弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
0.6
0.7
1.0
1.2
1.6
2.0
3.1
5.7
20
JIS F 7427
5K-FGB
5K-FLB
5K-FGBN
5K-FLBN
5K-FGBU
5K-FLBU
5K-FGBNU
5K-FLBNU
JIS F 7427
16K-FGB
16K-FLB
16K-FGBU
16K-FLBU
16K-FGBNU
16K-FLBNU
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
20K-FGUN
20K-FLUN
JIS F 7428
40K-FGU
40K-FLU
40K-FGUN
40K-FLUN
25
32
JIS F 7426
20K-FGS
20K-FLS
JIS F 7426
40K-FGS
40K-FLS
40
50
JIS F 7505
5K-FGD
5K-FLD
5K-FGDN
5K-FLDN
JIS F 7426
10K-FGS
10K-FLS
10K-FGSN
10K-FLSN
JIS F 7505
10K-FGD
10K-FLD
10K-FGDN
10K-FLDN
JIS F 7426
10K-FGS
10K-FLS
10K-FGSN
10K-FLSN
JIS F 7426
20K-FGS
20K-FLS
JIS F 7505
16K-FGD
16K-FLD
16K-FGDN
16K-FLDN
65
表4−清水給水管系の120 ℃以下の静流水,一般海水管系静流水,
ビルジ及びバラスト海水管系の仕切弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
0.7
1.2
1.4
1.6
15
JIS F 7427
5K-FSBJ
JIS F 7427
10K-FSBJ
−
20
25
32
40
50
JIS F 7425
5K-FSF
JIS F 7425
10K-FSF
65
80
100
125
150
200
250
300
JIS F 7425
16K-FSF
350
400
450
−
500
550
600
10
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表5−清水給水管系の120 ℃以下の清流水,一般海
水管系静流水,ビルジ及びバラスト海水管系のスイ
ング逆止め弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.7
1.4
25
JIS F 7427
−
32
5K-FGBSN
40
50
JIS F 7425
JIS F 7425
65
5K-FGFSN
10K-FGFSN
80
100
125
150
200
250
−
表6−清水給水管系の120 ℃以下の静流水コック
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
1.6
2.0
6
JIS F 7387
16K-FCS
10
15
20
25
JIS F 7381
−
32
40
50
65
注記 呼び径6及び10のものは,ねじ込形,ユニオン
形及びくい込形である。
なお,呼び径15及び20のものは,ねじ込形で
ある。
表7−給水管系の120 ℃以下の静流水,一般清水・海水管系静流水,船体付弁,
燃料油管系・潤滑油管系・貨物油管系のバタフライ弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
1.0
1.6
50
JIS F 7480
65
80
100
125
150
200
250
300
350
400
450
500
550
600
650
700
750
800
船級協会規則において,バタフライ弁への使用流体に
よって使用温度及び使用圧力に制限があるので,各船級
協会規則に従って選定しなければならない。
11
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.3
海水管系及び船体付弁
4.3.1
一般海水管系
一般海水管系は,次による。
a) 静流水について,玉形弁及びアングル弁の使用圧力に対する適用は,清水と同じく表2による。
b) 静流水について,仕切弁の使用圧力に対する適用は,清水と同じく表4による。
c) 静流水について,スイング逆止め弁の使用圧力に対する適用は,清水と同じく表5による。
d) 静流水について,バタフライ弁の使用圧力に対する適用は,表7による。
e) 静流水について,コックの使用圧力に対する適用は,清水と同じく表6による。
f)
ビルジ及びバラスト海水管系は,海水の占める割合が極めて多いため,海水管系に準じて,表2,表4
及び表5を適用する。
g) 脈動水については,燃料油管系及び潤滑油管系の使用圧力に対する適用に準じて,表10〜表13を適
用する。
h) 消防用ホース継手部には,静流水の場合は表2,脈動水の場合は表10に示す呼び径40〜65の玉形弁
及びアングル弁にJIS F 7335のホース金物を接続して使用するか,又はホース玉形弁及びアングル弁
を使用するのが便利である。ホース玉形弁及びアングル弁の使用圧力に対する適用は,表8による。
表8−清水移送及びボイラ水落とし管系のホース
玉形弁及びアングル弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
脈動水
静流水
脈動水
静流水
0.5
0.7
1.0
1.4
呼び圧力5K
呼び圧力10K
40
JIS F 7427
5K-FGBH
5K-FLBH
JIS F 7427
10K-FGBH
10K-FLBH
50
JIS F 7425
5K-FGFH
5K-FLFH
JIS F 7427
5K-FGBH
5K-FLBH
JIS F 7425
10K-FGFH
10K-FLFH
JIS F 7427
10K-FGBH
10K-FLBH
65
−
注記 表中の各規格には,B系列とS系列とがあるが,
配管の材料及び内面処理などの防食法によって
は,電食が発生するおそれがあるので選択する
ときに注意する必要がある。
4.3.2
船体付弁
船体付弁は,次による。
a) 船体付弁に対する玉形弁,アングル弁及び仕切弁の適用は,表9による。
b) 船体付弁に対するバタフライ弁の適用は,表7による。
c) 船体付弁のうち,ボイラ水吹出弁は,特に表3の玉形弁及びアングル弁を使用する。
12
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表9−船体付の玉形弁,アングル弁及び仕切弁
呼び径
玉形弁
アングル弁
仕切弁
ホース玉形弁
ホースアングル弁
15
JIS F 7427
16K-FGBHF
JIS F 7427
16K-FLBHF
JIS F 7427
5K-FSBJ
10K- FSBJ
JIS F 7427
10K-FGBH
10K-FLBH
20
−
25
JIS F 7427
10K-FGBH
10K-FLBH
32
−
40
50
JIS F 7426
JIS F 7426
JIS F 7426
65
10K-FGSHF
10K-FLSHF
10K-FSSHF
80
100
125
150
200
250
300
350
−
400
450
500
550
600
650
700
750
800
括弧を付けてあるものを船体付弁として使用する場合は,通常は開閉指示装置を設ける。
4.4
燃料油管系及び潤滑油管系
燃料油管系及び潤滑油管系は,次による。
a) 玉形弁及びアングル弁の使用圧力に対する適用は,表10による。
なお,呼び径50及び65に対しJIS F 7427の5K-FGB及び5K-FLBは,最高使用圧力0.5 MPaまで
使用できる。
b) 仕切弁の使用圧力に対する適用は,表11による。
c) スイング逆止め弁の使用圧力に対する適用は,表12による。
d) バタフライ弁の使用圧力に対する適用は,表7による。
e) コックの使用圧力に対する適用は,表13による。
f)
燃料油タンク付弁及びコックの適用は,表14による。
g) 二重底以外の油タンクの吸引元弁で,バルブがタンクの外側にある場合に,このタンク隔壁弁として
は表14の燃料油タンク付弁及びコックに適用するものと同じものを適用する。
なお,表10〜表14の適用に当たっては,加熱油の場合,船級協会によっては一部のバルブに使用
の制限があるため,この場合は船級協会規則に従って選定しなければならない。また,表10〜表12
13
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
の適用に当たり,船級協会によっては使用圧力及び使用温度によるバルブの使用材料に対する制限が
あるため,この場合は船級協会規則に従って選定しなければならない。
h) 潤滑油タンク錠付コックの適用は,表15による。
表10−脈動水,燃料油管系,潤滑油管系及び貨物油管系の玉形弁及びアングル弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.4
0.5
0.6
1.0
1.6
2.0
3.1
4.6
6.2
6
JIS F 7427
20K-FGB-SUU a),20K-FLB-CSB a)
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
JIS F 7428
40K-FGU
40K-FLU
10
15
JIS F 7427
5K-FGB
5K-FLB
5K-FGBU
5K-FLBU
5K-FGBN
5K-FLBN
5K-FGBLN
5K-FLBLNU
5K-FGBNU
5K-FLBNU
5K-FGBLNU
5K-FLBLN
JIS F 7427
16K-FGB
16K-FLB
16K-FGBN
16K-FLBN
16K-FGBU
16K-FLBU
16K-FGBNU
16K-FLBNU
16K-FGBLNU
16K-FLBLNU
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
20K-FGUN
20K-FLUN
JIS F 7428
40K-FGU
20
40K-FLU
40K-FGUN
40K-FLUN
25
32
JIS F 7426
20K-FGS
20K-FLS
20K-FGSN
20K-FLSN
JIS F 7426
40K-FGS
40K-FLS
40
50
JIS F 7425
5K-FGF
5K-FLF
5K-FGFN
5K-FLFN
5K-FGFLN
5K-FLFLN
JIS F 7505
(50〜100)
5K-FGD
5K-FLD
5K-FGDN
5K-FLDN
JIS F 7425
10K-FGF
10K-FLF
10K-FGFN
10K-FLFN
JIS F 7505
(50〜100)
10K-FGD
10K-FLD
10K-FGDN
10K-FLDN
JIS F 7425
16K-FGF
16K-FLF
16K-FGFN
16K-FLFN
JIS F 7505
(50〜100)
16K-FGD
16K-FLD
16K-FGDN
16K-FLDN
65
80
100
JIS F 7426
30K-FGS
30K-FLS
125
150
200
JIS F 7425
5K-FGF
5K-FLF
5K-FGFN
5K-FLFN
JIS F 7425
16K-FGF
16K-FLF
250
JIS F 7425
10K-FGF
10K-FLF
300
−
350
JIS F 7425
10K-FLF
400
450
JIS F 7425
5K-FLFN
500
550
注記1 呼び径6及び10のものは,ねじ込形,ユニオン形及びくい込形である。また,呼び径15〜25のものは,ソ
ケット溶接形及びフランジ形である。
注記2 括弧内は,呼び径を示す。
注a) 下線部は,代表的形状を示す。
14
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表11−脈動水,燃料油管系,潤滑油管系及び貨物油管系の仕切弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
1.0
1.6
15
JIS F 7427
JIS F 7427
−
20
5K-FSBJ
10K-FSBJ
25
32
40
50
JIS F 7425
JIS F 7425
−
65
5K-FSF
10K-FSF
80
100
125
150
200
250
300
JIS F 7425
350
16K-FSF
400
450
−
500
550
600
表12−脈動水,燃料油管系,潤滑油管系及び貨物
油管系のスイング逆止め弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
1.0
25
JIS F 7427
−
32
5K-FGBSN
40
50
JIS F 7425
5K-FGFSN
JIS F 7425
10K-FGFSN
65
80
100
125
150
200
250
−
表13−脈動水,燃料油管系,潤滑油管系及び貨物
油管系のコック
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
1.3
1.6
6
JIS F 7387
10
15
20
25
JIS F 7381
−
32
40
50
注記
呼び径6及び10のものは,ねじ込形,ユ
ニオン形及びくい込形である。また,呼び
径15及び20のものは,ねじ込形である。
15
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表14−燃料油タンク付弁及びコック
呼び径
玉形弁・アングル弁
仕切弁
自動閉鎖排油弁
非常遮断弁 油面計自動閉鎖弁
コック
6
JIS F 7427
20K-FGB-SUU a)
20K-FLB-CSB a)
−
−
−
−
JIS F 7387
10
15
JIS F 7427
JIS F 7427
5K-FSBJ
10K-FSBJ
20
5K-FGB
5K-FLB
16K-FGB
16K-FLB
5K-FGBU
5K-FLBU
16K-FGBU
16K-FLBU
16K-FGBNU
16K-FLBNU
16K-FGBN
16K-FLBN
JIS F 7216*
25
JIS F 7398
JIS F 7399
−
JIS F 7381
32
−
−
40
JIS F 7398
JIS F 7399
50
JIS F 7426
10K-FGS
10K-FLS
10K-FGSN
10K-FLSN
JIS F 7505
5K-FGD
5K-FLD
5K-FGDN
5K-FLDN
10K-FGD
10K-FLD
10K-FGDN
10K-FLDN
16K-FGD
16K-FLD
16K-FGDN
16K-FLDN
JIS F 7426
10K-FSS
65
−
80
−
100
125
JIS F 7426
−
150
10K-FGS
10K-FLS
10K-FGSN
10K-FLSN
200
250
JIS F 7426
300
5K-FGS
5K-FLS
10K-FGS
10K-FLS
350
−
400
注記1 *印のものは,フランジ寸法から呼び径20の欄に記入した。
注記2 玉形弁,アングル弁及びコックの呼び径6及び10のものは,ねじ込形,ユニオン形及びくい込形,コック
の呼び径15及び20のものは,ねじ込形である。
注a) 下線部は,代表的形状を示す。
表15−潤滑油タンク錠付コック
呼び径
小出し用
10
JIS F 7390
15
20
25
4.5
貨物油管系
貨物油管系は,次による。
a) 青銅,鋳鉄及び球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)の玉形弁・アングル弁の適用は表10,青銅及び鋳鉄
の仕切弁の適用は表11によるが,仕様によって鋳鋼を要求される場合,その適用は,表16による。
b) スイング逆止め弁及びコックの適用は,それぞれ表12及び表13による。
c) 原油に対しては,鋳鉄弁,球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)弁及び鋳鋼弁ともS系列を使用する。
d) バタフライ弁の適用は,表7による。
16
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表16−貨物油管系の弁
呼び径
鋳鋼玉形弁及びアングル弁
鋳鋼仕切弁
最高使用圧力
MPa
1.2
3.1
1.0
32, 40
−
JIS F 7426
20K-FGS
20K-FLS
20K-FGSN
20K-FLSN
−
50
JIS F 7426
10K-FGS
10K-FLS
10K-FGSN
10K-FLSN
JIS F 7426
10K-FSS
65
80
100
125
150
200
250
JIS F 7426
10K-FGS
10K-FLS
300
−
350
−
400
4.6
圧縮空気管系
圧縮空気管系は,次による。
a) 玉形弁及びアングル弁の使用圧力に対する適用は,表17による。
b) 表17に示す鋳鉄弁にはB系列とS系列とがあるが,圧縮空気管系にはB系列でよい。
c) 仕切弁,スイング逆止め弁及びコックは,圧縮空気管系には使用しないのがよい。
d) 制御空気管系には表17によるほか,表18によるくい込形止め弁を使用できる。
e) 掃除用などに使用するホース玉形弁及びアングル弁の適用は,表19による。
17
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表17−圧縮空気管系,制御空気管系の玉形弁及びアングル弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
0.6
1.0
1.6
2.0
3.1
4.6
6
JIS F 7427
20K-FGB-SUU a),20K-FLB-CSB a)
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
FGUA
FLUA
JIS F 7428
40K-FGU
40K-FLU
FGUA
FLUA
10
15
JIS F 7427
5K-FGB
5K-FLB
5K-FGBN
5K-FLBN
5K-FGBU
5K-FLBU
5K-FGBNU
5K-FLBNU
5K-FGBLNU
5K-FLBLNU
JIS F 7427
16K-FGB
16K-FLB
16K-FGBN
16K-FLBN
16K-FGBU
16K-FLBU
16K-FGBNU
16K-FLBNU
16K-FGBLNU
16K-FLBLNU
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
20K-FGUN
20K-FLUN
FGUA
FLUA
FGUAN
FLUAN
JIS F 7428
40K-FGU
40K-FLU
40K-FGUN
40K-FLUN
FGUA
FLUA
FGUAN
FLUAN
20
25
32
JIS F 7426
20K-FGS
20K-FLS
FGSA
FLSA
20K-FGSN
20K-FLSN
JIS F 7426
FGSA
FLSA
40
50
JIS F 7425
5K-FGF
5K-FLF
5K-FGFN
5K-FLFN
JIS F 7425
10K-FGF
10K-FLF
10K-FGFN
10K-FLFN
JIS F 7425
16K-FGF
16K-FLF
16K-FGFN
16K-FLFN
65
80
100
125
150
200
JIS F 7425
16K-FGF
16K-FLF
JIS F 7426
20K-FGS,20K-FGSN,FLSA
20K-FLS,20K-FLSN
JIS F 7426
FLSA
注記 呼び径6及び10のものは,ねじ込形,ユニオン形及びくい込形である。
注a) 下線部は,代表的形状を示す。
表18−制御空気管系のくい込形止め弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
3.0
4
JIS F 7379
6
10
表19−圧縮空気管系のホース玉形弁及びアングル弁
呼び径
最高使用圧力
MPa
0.5
1.0
呼び圧力5K
呼び圧力10K
15
−
JIS F 7427 a)
10K-FGBH
10K-FLBH
25
JIS F 7427
5K-FGBH
5K-FLBH
JIS F 7427
10K-FGBH
10K-FLBH
注a) ねじ込形とフランジ形とがある。
18
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.7
計装管系
計装管系は,次による。
a) 計装配管用に使用されるバルブ及びコックの適用は,表20による。
b) 圧力計に直結するバルブはJIS F 7428の100K-FGUGを,コックはJIS F 7343を使用するのがよい。
c) 自動化計装用の油圧又は空気圧伝送管,及び各管系圧力導入管にはJIS F 7379を使用するのがよい。
ただし,使用温度は80 ℃以下とする。
表20−計装管系のバルブ及びコック
管系
玉形弁・アングル弁
コック
JIS F 7427
20K-FGB
-SUU a)
20K-FLB
-CSB a)
JIS F 7428
20K-FGU
20K-FLU
20K-FGUN
20K-FLUN
JIS F 7428
40K-FGU
40K-FLU
40K-FGUN
40K-FLUN
JIS F 7428
FGUA
FLUA
FGUAN
FLUAN
JIS F 7379 JIS F 7428
100K-FGUG
JIS F 7387 JIS F 7343
最高使用圧力
MPa
蒸気管系
給水管系
図1参照
−
−
10.0
−
2.0
清水・海水管系
表2参照
−
3.0
10.0
表6参照
2.0
燃料油管系・
潤滑油管系・
貨物油管系
表10参照
−
3.0
10.0
表13参照
2.0
作動油管系
2.0
表10参照
−
−
10.0
表13参照
2.0
制御油管系
表10参照
3.1
6.2
−
3.0
10.0
表13参照
2.0
圧縮空気管系
表17参照
6.2
表17参照
3.0
10.0
−
2.0
制御空気管系
表17参照
3.1
6.2
表17参照
3.0
10.0
−
2.0
注a) 下線部は,代表的形状を示す。
5
装備方法
装備方法は,次による。
5.1
玉形弁及びアングル弁
バルブは,なるべく弁棒が直立するように装備するのが望ましい。ただし,配管の都合によって,弁棒
を倒して装備する場合は,その角度などによって,閉止能力に差異のあるものがあるので,あらかじめ製
造業者に確認して装備する。
流れ方向は,弁座の下方から上方に向けて流れるよう,すなわち,矢印の表示の向きに装備するのが望
ましい。
5.2
仕切弁
バルブは,垂直管に横向きに装備する場合を除き,なるべく弁棒が直立するように装備するのが望まし
い。ただし,向きによって,ドレン抜きの位置を最下部に設けるのがよい。
流れ方向はどちらからでも差し支えない。ただし,開度指示器が見やすい方向にくるよう考慮しなけれ
ばならない。
5.3
逆止め弁
ねじ締め逆止め弁は,できるだけ弁棒が直立するように装備することが望ましい。リフト逆止め弁には,
ハンドル及び弁棒はないが,ねじ締め逆止め弁と同様な向きに装備する。スイング逆止め弁は,弁ふたが
19
F 7300:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
上部に向くように取り付けるが,垂直管に設ける場合は,弁体が上方に開くよう,弁ふたを横向きに取り
付けても差し支えない。
上記のいずれの場合においても,流れ方向が弁体の下方から上方に向かうよう,矢印の表示に注意しな
ければならない。
5.4
バタフライ弁
配管の都合によって,どの方向に向けて装備しても差し支えないが,取付けの自由度があれば,なるべ
く弁棒が水平になるよう装備するのが望ましい。
流れ方向は,弁体中心形弁では,どちらからでも差し支えない。
弁体偏心形弁では,弁の構造上流れ方向に対する閉止能力に差異のあるものがあるので,あらかじめ確
認して装備する。
5.5
コック
コックは,栓が直立するように取り付けるのが望ましいが,配管の都合でどの方向に向けて装備しても
差し支えない。ただし,振動によって栓が開かないよう,栓の形式を選定しなければならない。
流れ方向は,ねじ込コックではねじ込側が入口になるように装備するが,ユニオン形及びフランジ形コ
ックでは,どちらの方向からでもよい。
6
その他の注意事項
その他の注意事項は,次による。
6.1
パッキン類の選定
弁ふた用ガスケット及び弁棒用パッキンの選定は,JIS F 7102によって,使用流体及びその状態に合わ
せて行う。
6.2
ふた回り止め
ユニオンボンネット形弁のふたは,ふたの回り止めを行わなくても通常はふたが外れないように設計す
る。
6.3
遠隔操作
バルブ及びコックを遠隔操作する場合は,ハンドルにかみ合うつめ車を設けるか,ハンドル車を外して,
直接弁棒に結合するロッドを設けるなどして弁棒を延長し,操作位置によってユニバーサルジョイント,
かさ歯車,フレキシブルシャフトなどを介して設置する。
6.4
文字板
文字板の記入事項は,弁の用途によって決まるため規定できないが,開き方向の矢印とその弁の使途が
明確に分かるよう,容易に消えない方法で表示することが望ましい。
6.5
バルブ開度指示装置
弁棒上昇式のバルブは,ハンドル位置で弁の開閉が見分けられるため,弁開度指示装置は設けられてい
ない。
なお,弁棒非上昇式のバルブ及び船体付弁には弁開度指示器が設けられている。
6.6
配管接続部
バルブ及びコックは配管との接続のため,ねじ込形,ユニオン形及びフランジ形がある。特に,ホース
を接続しやすくしたホース弁も特定な用途に使用できる。また,高温高圧配管には,ソケット溶接形及び
突合せ溶接形のバルブも規格による規定はないが使用できる。