F 7231:2003
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
標準協会(JMSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 7231:1996は改正され,この規格に置き換えられる。
F 7231:2003
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 設計圧力 ························································································································ 1
4. 構造,形状及び寸法 ········································································································· 1
5. 材料 ······························································································································ 2
6. 試験及び検査 ·················································································································· 2
7. 製品の呼び方 ·················································································································· 2
8. 表示 ······························································································································ 2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
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船用鋼管製始動空気だめ
Shipbuilding―Steel tube starting air reservoirs
1. 適用範囲 この規格は,船用内燃機関に用いる内容量30〜150 Lの鋼管製始動空気だめ(以下,空気
だめという。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 1181 六角ナット
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3103 ボイラ及び圧力容器用炭素鋼及びモリブデン鋼鋼板
JIS G 3201 炭素鋼鍛鋼品
JIS G 3454 圧力配管用炭素鋼鋼管
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
3. 設計圧力 空気だめの設計圧力は,2.45 MPa又は2.94 MPaとする。
備考 設計圧力とは,製造者が計画した設計最高温度(最高使用温度)における最高の使用圧力をい
う。
4. 構造,形状及び寸法 空気だめの構造,形状及び寸法は,付図1〜3によるほか,次による。
a) 本体は,胴に鋼管を用いたアーク溶接構造とする。
b) 胴部に用いる鋼管の外径許容差は,±1 %とする。
c) バルブヘッダ取付け座金は,原則として付図3とし,バルブヘッダ取付け座金の位置は,付図2のa
又はbとする。
d) 六角ナットは,JIS B 1181の規定による。
参考1. アーク溶接の施工は,船舶機関規則及び日本海事協会鋼船規則(以下,受検規則という。)に
よる。
2. 掃除穴座金,検査穴座金又は検査プラグ座金については,受検規則による。
3. 圧力計,安全装置,ドレン抜きなどについては,受検規則による。
4. 溶接後スラッジを取り除き,適切な内部さび止めを行う。
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5. 材料 空気だめの材料は,次の表1によるほか,適用される受検規則による。
表 1 空気だめの材料
番号
名称
材料
1
本
体
胴
JIS G 3454のSTPG370*
鏡板
JIS G 3103のSB410
2
バルブヘッダ取付け座金
JIS G 3103のSB410
JIS G 3201のSF440A
JIS G 4051のS25C
3
掃除穴座金
4
検査穴座金
5
検査穴プラグ座金
6
掃除穴ふた
JIS G 3101のSS400
JIS G 3103のSB410
JIS G 3201のSF440A
JIS G 4051のS30C,S35C
7
検査穴ふた
8
検査穴プラグ
9
バルブヘッダガスケット
JIS H 3100のC1100P
10
掃除穴ふたガスケット
11
検査穴ふたガスケット
12
検査穴プラグガスケット
13
植込みボルト
JIS G 3101のSS490又はJIS G 4051のS30C
14
六角ナット
JIS G 3101のSS400又はJIS G 4051のS30C
注*熱管仕上継目無鋼管を使用するものとし,外径の許容差は 4. b) による
6. 試験及び検査 空気だめの試験及び検査は,次による。
a) 溶接用開先検査 空気だめの本体(胴板,鏡板)を溶接するときは,所定の開先を作り,溶接を行わ
なければならない。
なお,開先検査は,適用される受検規則による。
b) 溶接施工試験 空気だめの溶接施工試験(機械試験)は,適用される受検規則による。
c) 非破壊試験 空気だめの溶接継手に対する放射線試験及び磁粉深傷試験は,適用される受検規則によ
る。
d) 水圧検査 空気だめの水圧試験は,原則として設計圧力の1.5倍の試験圧力で水圧を加え,各部に異
状があってはならない。
なお,特に指定がある場合は,受渡当事者間の協定による。
7. 製品の呼び方 空気だめの呼び方は,規格の名称又は規格番号及び呼びによる。
例 船用鋼管製始動空気だめ60又はJIS F 7231−60
8. 表示 空気だめの本体の見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する
a) 製造業者名又はその略号本体は,胴に鋼管を用いたアーク溶接構造とする。
b) 製造年又はその略号
c) 製造番号
d) 設計圧力 MPa
e) 水圧試験圧力 MPa
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f)
内容量 L
検査穴プラグを取り付けた場合
備考 組立図は,一例を示す。
付図 1 組立図
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単位 mm
呼び
内容量
L
内径
D1
外径
D2
胴板
厚さ
t1
鏡板
厚さ
t2
胴長さ
l1
鏡板
高さ
l2
全長
L
R
r
参考
K
計算
質量
(kg)
胴板材質
30
30
254.6
267.4
6.4
6
440
107
654 200
70
−
36
STPG370
40
40
254.6
267.4
6.4
6
635
107
849 200
70
−
45
STPG370
45
45
254.6
267.4
6.4
6
735
107
949 200
70
−
48
STPG370
60
60
305.7
318.5
6.4
7
655
120
895 240
70 250
58
STPG370
80
80
305.7
318.5
6.4
7
950
120
1 190 240
70 250
72
STPG370
80(A)
80
339.8
355.6
7.9
8
705
130
965 270
70 250
84
STPG370
100
100
339.8
355.6
7.9
8
925
130
1 185 270
70 250
100
STPG370
125
125
339.8
355.6
7.9
8
1 200
130
1 460 270
70 400
118
STPG370
150
150
339.8
355.6
7.9
8
1 480
130
1 740 270
70 400
138
STPG370
備考1. 全長Lについては,原則としてこの表によるが,取付け場所の制限などでやむを得ない場合には,こ
の規格に規定された内径のうち適切なものを使用し,全長を適宜変更して差し支えない。
2. 質量は,胴部,鏡板部及びバルブヘッダ取付け座金部の質量を加算した計算質量である。
なお,計算質量は2.94 MPaの設計圧力で算定した。
3. バルブヘッダ取付け座金の位置はa又はbとする。
付図 2 船用鋼管製始動空気だめ寸法
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. 図中の“胴板の半径,又は鏡板の球半径”は,空気だ
めの座金取付け面によって決める。
2. 空気だめへの取付け方法は,アーク溶接とする。
付図 3 バルブヘッダ取付け座金