F 7004:2003
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
標準協会(JMSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 7004:1991は改正され,この規格に置き換えられる。
F 7004:2003
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 温度計の種類 ·················································································································· 1
4. 目盛 ······························································································································ 2
5. 用途 ······························································································································ 4
6. 温度計装備箇所 ··············································································································· 4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 7004:2003
船舶機関部温度計―装備基準
Shipbuilding―Thermometers in machinery space―
Arrangement and installation
1. 適用範囲 この規格は,船の機関部の温度計の種類,用途及び目盛並びに装備箇所について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS B 0202 管用平行ねじ
JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形
JIS B 0205-2 一般用メートルねじ−第2部:全体系
JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
JIS B 0205-4 一般用メートルねじ−第4部:基準寸法
JIS B 7411 一般用ガラス製棒状温度計
JIS B 7528 水銀充満圧力式指示温度計
JIS B 7529 蒸気圧式指示温度計
JIS C 1601 指示熱電温度計
JIS C 1603 指示抵抗温度計
JIS F 7210 船用温度計筒
JIS F XXXX 船用機関部固定温度計
3. 温度計の種類 温度計は,直接式と遠隔式に区分する。
a) 直接式 直接式は、次による。
1) JIS F XXXXの船用機関部固定温度計
2) JIS F 7210の温度計筒とJIS B 7411の温度計との組合せ
備考 計測箇所には,温度計筒だけを装備すればよい。
3) バイメタル式温度計
備考 取付部の寸法は,付図1による。形状は,付図1によるのが望ましい。
b) 遠隔式 遠隔式は,次による。
1) 電気式温度計
− JIS C 1601の規定による。
− JIS C 1603の規定による。
2) 圧力式温度計
− JIS B 7528の規定による。
2
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− JIS B 7529の規定による。
4. 目盛 温度計の目盛は,表1〜7による。
表 1 船用機関部固定温度計の目盛
単位 ℃
最高目盛
目盛範囲
1目盛の値
50
−30〜+50
1又は2
100
0〜100
150
0〜150
2
200
0〜200
300
0〜300
5
400
100〜400
500
100〜500
550
200〜550
600
200〜600
表 2 ガラス製棒状温度計の目盛
単位 ℃
最高目盛
目盛範囲
1目盛の値
50
−30 〜+150
1
105
−5 〜+105
150
−5 〜+150
200
−5 〜+200
250
−5 〜+250
300
−5 〜+300
360
−5 〜+360
500
0 〜 550
表 3 バイメタル式温度計の目盛
単位 ℃
最高目盛
目盛範囲
1目盛の値
50
−20〜+150
注文者の指定による。
50
−30〜+105
50
0〜 50
100
0〜100
150
0〜150
200
0〜200
250
0〜250
300
0〜300
400
0〜400
500
0〜500
3
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表 4 電気式温度計(指示熱電温度計)の目盛
単位 ℃
最高目盛
目盛範囲
1目盛の値
300
0〜300
注文者の指示による。
400
0〜400
500
0〜500
600
0〜600
表 5 電気式温度計(指示抵抗温度計)の目盛
単位 ℃
最高目盛
目盛範囲
1目盛の値
100
0〜100
注文者の指定による。
150
0〜150
200
0〜200
300
0〜300
400
0〜400
500
0〜500
600
0〜600
表 6 圧力式温度計(水銀充満圧力式指示温度計)の目盛
単位 ℃
最高目盛
目盛範囲
1目盛の値
50
−30 〜+50
1又は2
50
0 〜 50
1
100
0 〜100
1又は2
120
0 〜120
2
150
0 〜150
200
0 〜200
5
250
0 〜250
300
0 〜300
400
0 〜400
10
500
0 〜500
4
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表 7 圧力式温度計(蒸気圧式指示温度計)の目盛
単位 ℃
最高目盛
目盛板外板75 mm
目盛板外径100,125及び150 mm
目盛分割範囲
1目盛の値
目盛分割範囲
1目盛の値
40
−30 〜 −10
10
−30〜
0
5
−10 〜 +20
5
0 〜
20
2
20 〜
40
2
20 〜
40
1
40
−20 〜 −10
10
−20〜 −10
5
−10 〜 +10
5
−10〜 +20
2
10 〜
40
2
20 〜
40
1
50
−10 〜 0
10
−10 〜
0
5
0 〜
20
5
0 〜
30
2
20 〜
50
2
30〜
50
1
50
0 〜
10
5
0〜
30
2
10 〜
50
2
30〜
50
1
80
0 〜
20
10
−
−
20 〜
40
5
0〜
30
5
40 〜
80
2
30〜
80
2
100
0 〜
20
20
−
−
20 〜
60
10
0 〜
30
5
60 〜 100
2
30〜 100
2
120
20 〜
60
10
−
−
60 〜
80
5
20 〜
50
5
80 〜 120
2
50〜 120
2
150
−
−
50〜
80
5
−
−
80〜 150
2
200
−
−
100〜 140
5
−
−
140〜 200
2
5. 用途 温度計の用途は,表8によるのが望ましい。
表 8 温度計の用途
温度計の種類
用途
船用機関部固定温度計
一般的な計測箇所に適用する。
温度計筒とガラス製棒状
温度計との組合せ
常時計測の必要性がない箇所に適用する。
バイメタル式温度計
常時計測を必要とし,見やすくする必要がある場合に適用する。
指示熱電温度計
比較的広範囲,高精度の測定が要求され,適当な監視場所に指示計を
装備する場合に適用する。
指示抵抗温度計
水銀充満圧力指示温度計
直接式温度計を取り付けたのでは監視が困難なため,適当な監視場所
に指示計を装備する場合に適用する。
蒸気圧指示温度計
6. 温度計装備箇所 温度計装備箇所は,付表1によるのが望ましい。
備考 記載がない最高目盛は,最高使用温度の1.2〜1.5倍の範囲で選ぶのがよい。
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付表 1 温度計装備箇所
装備箇所
最高目盛 ℃
主ディーゼル機関
シリンダ冷却水
入口
100
各筒出口
100
出口集合管
100
ピストン冷却水(水)
入口
100
各筒出口
100
出口集合管
100
過給機冷却水
入口
100
各軸受出口
100
過給機軸受潤滑油(1)
入口
100
出口
100
燃料弁冷却水(油)
入口
100
出口
100
カム軸潤滑油
入口
100
出口
100
主潤滑油入口
100
推力軸受前後
100
燃料油
入口
200
流量計前
150
空気冷却器
空気
入口
200
出口
100
冷却水
入口
100
出口
100
排ガス(2)
各シリンダ出口
600
過給機
入口
600
出口
600
出口集合管
600
主蒸気タービン
主蒸気
−
高圧蒸気室
−
低圧蒸気室
−
低圧排気室
−
後進蒸気室
−
潤滑油入口
100
タービン各軸受(潤滑油)
100
減速歯車各軸受(潤滑油)
100
推力軸受(潤滑油)
100
潤滑油冷却器
油
入口
100
出口
100
冷却水出口
100
主復水器
復水
100
冷却水
入口
100
出口
100
各抽出点
−
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付表 1 温度計装備箇所(続き)
装備箇所
最高目盛 ℃
主ボイラ
過熱蒸気過熱器出口
−
緩熱蒸気緩熱器出口
−
エコノマイザ
給水
入口
−
出口
−
ガス出口
−
ガス空気予熱器
空気
入口
−
出口
−
ガス
入口
−
出口
−
蒸気空気予熱器
空気出口
−
蒸気入口
−
燃料油
流量計前
100
バーナ前
200
低圧蒸気発生器
加熱蒸気
−
ドレン冷却器
給水
入口
−
出口
−
ドレン
入口
−
出口
−
補助ボイラ
燃料油
入口
200
流量計前
150
排ガスエコノマイザ 排ガス(2)
入口
600
出口
400
加熱蒸気出口
300
ターボ発電機
蒸気
−
タービン軸受
100
各減速歯車軸受
100
推力軸受
100
発電機軸受
100
潤滑油冷却器
油
入口
100
出口
100
冷却水出口
100
ディーゼル発電機
シリンダ冷却水
入口
100
各筒出口
100
出口集合管
100
過給機冷却水
入口
100
出口
100
空気冷却器空気出口
100
発電機軸受
100
潤滑油冷却器
油
入口
100
出口
100
冷却水出口
100
排ガス
各シリンダ出口
600
過給機
入口
600
出口
600
燃料油流量計前
150
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付表 1 温度計装備箇所(続き)
装備箇所
最高目盛 ℃
タービン補機
蒸気
−
タービン軸受
100
各減速歯車軸受
100
推力軸受
100
潤滑油冷却器
油
入口
100
出口
100
冷却水出口
100
造水装置
加熱蒸気
入口
−
加熱清水
入口
100
出口
100
冷却水
入口
100
出口
100
蒸留水
100
冷却器
被冷却側
入口
100
出口
100
冷却水側
入口
100
出口
100
油加熱器
清浄機用油
入口
100
出口
150
主機,発電機関及びボイラ燃料油
入口
150
出口
200
タンククリーニング
加熱器
海水
入口
100
出口
150
タンククリーニング
ドレン冷却水
ドレン
100
海水入口
100
給水加熱器
給水
入口
−
出口
−
加熱蒸気ドレン
−
脱気給水加熱器
蒸気室
−
貯水槽
−
デオイラ
入口
100
空気エゼクタ
復水
入口
100
出口
100
補助復水器
冷却水
入口
100
出口
100
復水出口
100
貨物油ポンプ復水器 冷却水
入口
100
出口
100
復水出口
100
燃料油清浄機
油入口
150
潤滑油清浄機
油入口
100
船尾管軸受
軸受(潤滑油)
100
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付表 1 温度計装備箇所(続き)
装備箇所
最高目盛 ℃
タンク類
C重油
常用タンク
150
澄しタンク
150
ボイラ燃料油澄しタンク
100
潤滑油澄しタンク
100
過給機潤滑油サンプタンク
100
燃料弁冷却清水タンク
100
清浄機温水タンク
100
温水タンク
100
大気圧ドレンタンク
100
カスケードタンク
100
管類
船尾管潤滑油
出口
100
冷却海水ポンプ吸入管
100
廃油焼却炉煙路
600
軸系
中間軸受潤滑油
油ため又は出口
100
可変ピッチプロペラ作動油
出口
100
主機用変速装置
潤滑油入口
100
注(1) 油ため方式の場合は,最高目盛を150 ℃とする。
(2) 主ディーゼル機関の種類によっては,最高目盛を低く選定してもよい。
単位 mm
備考 ねじ込み部のねじは,JIS B 0202又はJIS B 0205-1〜-4の規定による
付図 1 バイメタル式温度計