2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
F 4323-1994
舟艇−スタート−イン−ギヤ−
プロテクション−装備基準
Small craft−Start-in-gear protection
1. 適用範囲 この規格は,全長24m未満の舟艇に装着する船外機関(以下,船外機という。)の急発進
を防止するための,スタート−イン−ギヤ−プロテクション(1)装備基準について規定する。
注(1) クラッチが中立以外のとき,機関が始動しないようにする始動防止装置。
備考1. この規格の引用規格及び対応国際規格を,次に示す。
ISO/DIS 8666 Small craft−Definition−Hull-length
ISO/DIS 11547 Small craft−Start-in-gear protection
ISO 11192 Small craft−Graphical symbols
2. この規格の内容は,補足したもの以外は,大部分ISO/DIS 11547と同等である。
3. “全長”は,ISO/DIS 8666の規定による。
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義を次に示す。
(1) 静止スラスト 停船状態で船外機の推進ユニットによって,発生される前進又は後進の推力。
(2) 遠隔操作 船外機から離れた位置で,機関の出力,始動,停止,舟艇の前後進などを制御すること。
3. 装備基準 船外機製造業者が供給するプロペラ又はジェットアタッチメントを用いて,500N以上の静
止スラストが発生する船外機には,スタート−イン−ギヤ−プロテクションを,次のとおり装備しなけれ
ばならない。
備考 プロペラ又はジェットアタッチメントが複数ある場合は,その中で最大の静止スラストが発生
するものを用いる。
(1) 始動操作装置を機関に装備した船外機は,機関にスタート−イン−ギヤ−プロテクションを装備する。
(2) 遠隔始動操作装置を装備した船外機は,機関本体又は遠隔操作装置内にスタート−イン−ギヤ−プロ
テクションを装備する。
遠隔操作装置に装備した場合には,図1に示すISO 11192による警告及びオーナー用マニュアル通
読の図記号を機関上の遠隔操作装置接続部の近くに表示しなければならない。
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F 4323-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1 表示する図記号
(3) 通常使用される始動装置以外に,手動の非常用始動装置も装備している船外機については,その非常
用始動装置にスタート−イン−ギヤ−プロテクションを取り付ける必要はない。ただし,その場合に
も,図2に示すISO 11192による警告及びオーナー用マニュアル通読などの図記号を船外機上に表示
する。
この図記号は,非常用始動装置を操作する人に見えるよう,目立つ位置に表示する。
図2 表示する図記号
4. オーナー用マニュアル
4.1
スタート−イン−ギヤ−プロテクションの装備を必要とするが,機関本体内に装備されていないも
のは,船外機にぎ装される遠隔操作装置にスタート−イン−ギヤ−プロテクションが必要である旨をオー
ナー用マニュアルに明記しなければならない。
4.2
通常は遠隔操作装置によって始動するが,手動の非常用始動装置も装備している船外機については,
オーナー用マニュアルにその装置の正しい使用方法を明記しておかなければならない。
関連規格 ISO/DIS 10240 Small craft−Owner's Mannuals
ICOMIA standard No.29-88
原案担当作業委員会(舟艇用スタートインギヤプロテクション規格原案作成委員会)構成表
氏名
所属
(委員長)
坪 井 勇
三信工業株式会社
岩 村 恒 樹
財団法人日本海事協会
竹 内 高 志
日本小型船舶検査機構
井 上 順 之
いすゞ自動車株式会社
近 藤 日山夫
スズキ株式会社
工 藤 慎 一
トーハツ株式会社
牛 村 正 治
日産自動車株式会社マリーン事業部
斉 藤 公 男
本田技研工業株式会社
麻 生 欽 一
ヤンマーディーゼル株式会社研究開発本部
土 本 寛 治
三信工業株式会社
(事務局)
小 郷 一 郎
財団法人日本船舶標準協会
冨 永 恵 仁
財団法人日本船舶標準協会